環境・エネルギー対策特別委員会会議記録

環境・エネルギー特別委員長 高橋 雪文
1 日時
  平成21年1月21日(水曜日)
  午前10時3分開会、午後0時4分散会
2 場所
  第4委員会室
3 出席委員
  高橋雪文委員長、菅原一敏副委員長、及川幸子委員、大宮惇幸委員、関根敏伸委員
 中平均委員、小野寺研一委員、熊谷泉委員、亀卦川富夫委員、工藤勝博委員
 木村幸弘委員、阿部富雄委員
4 欠席委員
  なし
5 事務局職員
  晴山担当書記、佐々木担当書記
6 説明のため出席した者
  財団法人 地球環境戦略研究機関 国際生態学センター長 宮脇 昭 氏
7 一般傍聴者
  なし
8 会議に付した事件
 (1) 森の役割と将来への課題動向−地球環境問題の本質−
 (2) 県外調査について
 (3) 次回の委員会運営について
9 議事の内容
○高橋雪文委員長 皆さん、おはようございます。ただいまから環境・エネルギー対策特別委員会を開会いたします。
 これより本日の会議を開きます。本日はお手元に配付いたしております日程のとおり、地球温暖化の原因とされるCO2の吸収源として、森の持つ役割や、それを取り巻く課題に関する調査を行いたいと思います。
 本日は講師といたしまして、財団法人地球環境戦略研究機関国際生態学センター長の宮脇昭先生をお招きしておりますので、御紹介いたします。それでは、先生一言ごあいさつお願いいたします。
○宮脇昭講師 ただいま高橋雪文委員長から御紹介いただきました宮脇昭でございます。きょうは限られた時間でございますが、北海道を除いて日本の一番大きい県であり、そして地球規模でいいますと、実は現代の文明の中心地、オバマさんが大統領になりましたけれども、アメリカもヨーロッパも、現代の文明の中心地、ロンドン、パリ、ニューヨーク、ワシントン、フィラデルフィア、モスクワ、ベルリン、すべてこの岩手県あるいはそれより北のナラ帯文化帯に今あるわけです。ヨーロッパナラ、アメリカナラ、そして日本のミズナラ、その一番中心地にあるこの岩手県が、承りますと人口135万人が少し減りつつあるというのは非常におかしい話でありまして、実は私はよく北海道や、あるいは青森なんかで時にお話しさせていただくときに、あるいは東京の経団連とか、あるいはいろんな会議で話しさせていただくときに、皆さん土地を買うなら東北の北部か北海道を買えと言っているわけです。
 実は人類文明は森の中に発展しました。日本の鎮守の森と同じように、あるいは神道と同じように、ちょうど世界の文明が発展したのは、実はメソポタミア、エジプト、ギリシャ、ローマ帝国、すべて森、しかもそれは最初は地中海地方あるいは日本のちょうど釜石から北ぐらいの海岸沿いでありますが、常緑の、日本では照葉樹林文化とも、あるいは文化帯ともいう常緑広葉樹のシイ、タブ、カシ領域、そしてそれは地中海地方では雨が少ないので、オリーブの葉っぱみたいな葉がかたくて小さくて毛のある、乾燥を防ぐ葉を持つ広葉樹林帯に発展した文明、かつてそのような常緑のカシの林。尾根筋にはさまざまなレバノンスギなんかも部分的にありました。そこをメソポタミアも、あるいはギリシャも、宗教もそうですが、ギリシャ新教も、日本の神道と同じように多神教であったから、あの山もあの森もあの古木も神が宿るというふうに畏敬していたわけです。それをメソポタミアの非常に強い悪い王様が出てきて、御存じですね、委員長、お名前を皆さんに言ってあげてください。
○高橋雪文委員長 ギルガメッシュ。
○宮脇昭講師 ギルガメッシュという王様が出てきて、森の神様を征伐したわけです。そうすると、もう畏敬意識というか祟り意識がないものですから、森をどんどん切って、焼いて、家畜を放牧して、破壊してできたのがメソポタミア文明であり、そして彼らが森を破壊して文明が滅んで、その次にエジプト、ギリシャ、そしてインペリアルローマ、誇り高きローマ帝国を築いたラテン系の人たちも結果的には森を食いつぶして文明は滅び、彼らは北のほうの野蛮人と言っていたアングロサクソン、ゲルマン、スラブ系の人たちが岩手県よりも北のほうの落葉広葉樹帯、ヨーロッパナラ帯に現在の世界の文明の中心地、ロンドン、パリ、ベルリンあるいはフランクフルト、みんなつくっているわけです。そして、彼らが食いつぶしていると言う人もいますけれども、ドイツの学者なんかは。大西洋渡ってアメリカ大陸に渡ってアメリカナラ帯、主流は、日本ではミズナラとか、カシだとか、コナラとか、落葉のいわゆるナラ帯は3種類か4種類ですが、20種類以上ありますが、そのアメリカナラ帯に、ワシントンとか、あるいはニューヨークも、ボストンも、フィラデルフィアもみんなつくってきたわけです。日本人は唯一まだ、文明国では日本だけ、開発途上国のタイのバンコクなんかは別としまして、この常緑広葉樹帯にしがみついているのは東京であり、横浜であり、あるいは名古屋とか大阪であります。ところが、その一番大事な、私の58年、もちろん多分岩手県も山は皆さんよく歩いていると思いますが、日本じゅう、世界38カ国歩いてきて調べた結果では、日本人の現在なお、あるいは新潮社の「木を植えよ!」というのにも書いておきましたが、1億2,000万人の92.8%が住んでいるのはその常緑広葉樹林帯であります。その森がたった0.06%しか残っていないわけです。その森を食いつぶしたら1億2,000万人がナラ帯、落葉広葉樹林帯というのは関東地方では海抜800メーターから1,600メーターまで。そんな山の上に住めるか。そして、それが東北の北部か北海道に1億2,000万人の92.8%が住めるか、住むためにはどうしたらいいかということを思うときに、一番大事な、皆さんは日本地図を縦に見るから北海道や東北の北部は北国の寂しいところと思っている。日本地図を見るのではなく、世界地図を横に見ていただく。今の世界の文明の中心地は、岩手県はちょっと南のほう過ぎるぐらいです。そこに世界の文明の中心地、その都市があるわけです。そういうところのことを十分地元の皆さんはご理解しまして、ただ新しい工場、その他を呼んでくるのもいいのですが、あなたたちしか持っていない日本文化の原点としての、そして日本人の、地球規模で見ればこれからの文明の中心地、一番発展するはずの自分の県、しかも幸いにも岩手県はこれ買うことのできない、ふやすことのできない面積、県土が北海道を除いて一番大きいわけですから、それをどうして太平洋側の陸中国立公園になっているけれども、余り人が行かないところから、さらに八幡平の山地までをよく使い切らなければいけない。これは政治に責任がある、企業に責任がある、マスコミに責任がある。そして、何よりも県民の皆さんご存じないから、あるいは無知は罪悪、知は力なり。知ってやらないなら横着です。知らないなら、ぜひ正しく御理解いただきたい。
 そういう願いを込めまして、実は昨年御依頼受けていたのですが、小坂町というのが青森県の銅山跡地の森づくりをやったときにちょっと転んで足けがしたものですから延ばして、もうこれで終わりかと思いましたら、高橋委員長初め皆さんの御希望で、きょう限られた時間ですが、皆さんと御一緒に、ではこの岩手県を世界の一番中心、日本の文化の、経済の、そして豊かな生活ができるように一番の場所をどう使い切るか。なぜ日本人は引き算ばかりやるか、あれもだめ、これもだめ。そして、今危機だと言っています。私たち命を扱っている者からいえば紙切れの札束や株券が少々どこかに固まったからといってがたがたすることはないはずです。あんなものはなくたってすぐには死なない。どんなに世界じゅうの科学技術、医学を集めても67億人の中、あるいは135万人岩手県民のだれ一人300年はおろか200年、150年生かすこともできない。今一番大事な命の問題、そして命を支える環境の問題。
 今、エネルギー、エネルギーと大騒ぎしていますけれども、これなんかも我々はロビイサイエンティストと私なんかは言います、現場側から見れば。いわゆる議論ばかりしている科学者が、いわば針の穴から象を見るような、九牛一毛的ないろんなデータであれこれ大騒ぎして省エネ、省エネと言っていますけれども、生きていくためには電気も車も、あるいは工場もゼロにできない。とするならば、今の省エネ主義なんていうのは何やったって引き算です。一番いいのはどうしたらいいか。地球温暖化の元凶のCO2の問題であっても、エコロジカルというのは非常にシンプルなのです。地球上に命が宇宙の奇跡として40億年前に芽生えました。その原始の命のほとんどは強い太陽からの紫外線、そのほかで水の中、海の中で生きてきたわけです。今、危機と言われていますが、危機というのはビッグバンという大危機。危機というのは非常にプラスになる、大部分のおろかなやつは、生物は絶滅しているわけです。その危機を乗り越えて、例えば4億年前に海が少し引いてきた。そうすると、水の中にいた原始の生き物たちが水際でバタバタしながらほとんど絶滅したけれども、中には何とか陸地で生きることができるようになった。そのようにして、初めて地球上に4億年前に生き物が、命が、生き物が陸上で生活するようになりました。今大騒ぎしている石炭、石油あるいはガスというのは、それからだんだん植物が進化しまして、シダ植物、ワラビのようなシダ植物の時代、今と同じような間氷期、氷河期と氷河期の間、何十回も繰り返してきましたが、高温、温度が高くて雨がよく多湿、これは植物にとって一番いいわけで、だから木製資材による、シダ植物、シダばかりだったので、大森林をつくりました。そして、太陽の光エネルギーをどんどん吸収して光合成によって、C6H12O6炭水化物やエネルギーをつくってきた。それが次のビッグバン、大変動によって、多分氷河期あるいは隕石が飛んできたとかいろんなことを言うやつもいますけれども、とにかく大変動がありました。そこで多くの生物が絶滅したのですが、植物の世界では、それからいわゆる裸子植物、スギやヒノキ、マツやカラマツやソテツやイチョウのそういう植物に進化してきました。
 そして、現在は広葉樹の時代であります。第4期の終わりごろ。広葉樹というのは、ちょうど岩手県は境ぐらいでありますから、温かいところは常緑のシイ、タブ、カシ類、それから冬は寒くて葉を落とすのはブナ、ミズナラあるいはカエデ、いわゆるモミジの類あるいはハリギリとか、いろいろありますが、そういうところに来て。ですから、スギやヒノキやマツやカラマツを植えた場合には、この土地本来のものが出てくるから一生懸命管理しなければいけない。やっと20年、30年、下草刈り、枝打ち、間伐して、やっと金になると思ったら、5分の1の安い外材が入ってきて切れば赤字、出せば赤字、あれほど植えろ、植えろと言っていた国も行政もだれも責任持たない。一番苦労しているのはおだてられて植えられた農林業者の皆さんでございます。しかも、生物は弱ると子供をふやそうとして生殖活動やります。どんどんと花が咲きます、花粉が出て関係ない都市の人まで花粉症で苦労しているし。
 商売に使うのは企画品でなければいけない、モノカルチャーしています。カラマツならカラマツ、スギならスギばかり植えます。そうしますと、どうしても生物多様性というのが非常に、福田康夫さんは洞爺湖サミットで温暖化のことしか言わなかったから、地球規模で言えば温暖化の問題として一つある。バイオダイバーシティ生物的な多様性。死んだ材料でつくるものは企画品ですが、自然の一員として皆さんの顔はみんな違うわけです。私も物心ついたとき、何で親はと思ったのですが、例えばここに阿部富雄委員とか、あるいはすばらしい及川幸子委員もいらっしゃいますけれども、こんなすばらしい方、私なんか、親は何でこんな顔に生んでくれたのだと思ったこともありましたけれども、よく考えていただきますと、今67億の人間になりますが、私と及川幸子先生と同じ顔している人はだれもいないのですよ。いまだかつて、例えば菅原先生、阿部先生あるいは中平先生、工藤先生と同じ顔をしている人は一度もこの地球上に出てこなかったし、当分絶対出てこない。よかろうが、悪かろうが、三千世界で私しか、あなたしか持っていない顔です。顔には自信持つべきですが、顔だけではなく手の指紋、歯形、DNA、みんな違うわけです。それが今は死んだ材料でなければ、企画品でなければ商売にならない。ですから、その死んだ材料で戦後日本は非常に発展したわけですが、企画品づくりで。余りにそれがうまくいったから人間も含めて生き物と死んだものの区別は忘れまして、教育は輪切り教育と称しまして、似たもの大好き。似た同士ですけれども、だから教育が輪切り教育、似たもの同士集めるから一時的にはうまくいくけれども、ちょっと違うのが来れば殺しの対象になったり、いじめの対象になる。
 岩手県は知りませんけれども、人事管理もちょっと出るやつを頭抑えて、横並び、縦割りの企画品ばかりをつくってきた。部下に企画品ばかりいればトップは居眠りしていてもよくいったかもしれないが、バブルがはじけた程度で、この程度の株の危機が出たので、それにすぐ対応する新しいポテンシャルなりエネルギーを持った人材が中央政府にも地方政府にも、企業にも出てこないのは戦後いかに企画づくりを強要してきたか、今大事なことは本質の問題、環境問題の本質とは命を守ることです、ハードからソフトまでいろいろありますけれども。そして、人間が生きている限り、人間しか持っていない文化を創造する心を持っている以上は人の命と心と、そして何よりも40億年、原資の命が宇宙の奇跡として出てきた命がよくも切れずに続いているから皆さんがきょういらっしゃる。皆さんが未来に残すのは紙切れの札束や株券ではないです。どうせ今いる皆さん100年もちません。死んだら骨まで消えてなくなる。何を残すか。あなたの愛する人の、家族の、人類の40億年よくも切れずに続いてきたあの遺伝子を残す、緑のしとねとして100年足らず生きていらっしゃる。そのかけがえのない遺伝子の緑のしとねが芝生の30倍、緑の表面積がある。土地本来の本物のふるさとの木々をふるさとの森である。
 ちょっとごあいさつですけれども、一番大事なことは環境問題も日本人は小手先のことは非常にうまい、秋の田んぼのバッタ採り戦法と一緒、公害問題のカドミウムや有機水銀、もとを抑えなければだめなのです。
 よく私は記者クラブで話しさせていただくことありますが、事件記者という方は自分をぽんぽんつついて歩いてどこからかわからない、やっぱり動くものを抑えようと、動かない40億年続いてきた命の歴史を見て、そこから、命は、環境はどうかわかるわけです。量をはかるなら、やっぱり質の違うものをコンピューターにインプットしても変化は今の予測と同じように大体いろんな予測していらっしゃるのは当たった例がない。
 三菱商事の協力で91年に、後で示しますが、ボルネオなんかで森つくったときに三菱商事の副社長に私は聞いたのです。銀行も商事会社も金の計算ばかりしている。なぜドルやユーロ、そして円の差額がわからぬかと、一歩前見たらもうかるではないかと。先生、それがわかれば苦労しないのですと言っていましたけれども、人間のことすらわからない。言わんや自然のことは奥深い、それを小手先の対応だけでやって、あたかもモダンな環境解析の問題の間違いであるということをぜひ正しく県政の一番の大事な諮問機関であり、あるいはそれをリードされる県議会の先生方、特にエネルギー・環境の特別委員会の皆さんはプロになっていただいて、堂々と引き算やめて前向きにやっていただきたいと思いますので、私の最初のごあいさつはこれで終わらせていただきます。
○高橋雪文委員長 ありがとうございます。それでは、宮脇昭先生御移動いただきたいと思います。
 本題に入ったようでございますけれども、本日は「森の役割と将来への課題」と題しまして、先生から生態学の見地から御講演をいただきたいと思います。そして、後ほど講師を交えての意見交換、時間も設けておりますので、皆様御了承いただきたいと思います。
 それでは、プロフィールにつきましてはお手元に配付させていただいておるので、よろしくお願いいたします。
 それでは宮脇先生、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 (パワーポイントにより説明)
○宮脇昭講師 改めて高橋委員長に御紹介いただきました宮脇昭でございます。私は、学生にも、あるいは皆さんにもあいさつのときに名前を3回読み上げます。宮脇昭、宮脇昭、宮脇昭と、そのように言っていますが、どうか委員の先生方も1回ぐらい言ったって相手は懸命な顔なんて覚えませんから、3回あるいは4回言いながら、握手するときも、私これよく言ったのですけれども、みんな働いているのに横を向いていいかげんなこんなことをしたってコンチクショウと思います。握手するなら相手の顔をよく見て、目を見て、ちゃんとこういうふうに。そうすると必ず1票いくのですから。よく知っていただきたい。これいろんな窓口で女の子に握手されたときの思い出から言うのでございますけれども、やはりスキンシップが大事ですけれども、そういう意味で環境問題も生で具体的に自分で実施しながらやっていただきたいと思います。
 いずれにいたしましてもお招きいただいて大変光栄に思っております。今申し上げましたように、岩手県というのは地球規模で見れば非常に大事な県です。あるいは北海道もそう、青森県もそうです。ところが、それが今は刹那的な物質的、エネルギー的な欲望によって東京一極集中式になって、これはエコロジカルの極めて危険な状態です。シャーレに培養したバクテリアであっても、肉汁なんかをシャーレでよく実験します。そこにバクテリアもちょっと1つ入れますと、初めはきょろきょろしながら自分で一生懸命そのバクテリアが繁殖できるような環境をつくります。あるところへいきますとどんどん、どんどんふえまして、凸レンズ状になります。天井が届くくらいとか、そうではなくて、ある日突然ぼこんと真ん中が落ちてしまいます。デッドセンターといいます。生物社会では、最高条件は極めて危険な状態で、マンモスの恐竜の絶滅の例を見るまでもなく、むしろ種の破滅に直結する危険な状態、エコロジカルな最適あるいは最高条件とは生理的な欲望が満足できない、少し厳しい、少し我慢を強要される状態であることを長い命の歴史は教えています。
 そういうエコロジカルな本質を理解してのこれからの取り組み、あるいは将来計画、環境問題、エネルギー問題も見ていただかなければいけない。なぜエネルギーと森が関係あるか。前の話を続けさせていただきますと、ちょうど3億年前のシダ植物の時代でありますが、何回も氷河期と氷河期の間のこのような構図が示すことを繰り返してきたわけでございます。3億年前にシダ植物がカーボンをどんどん吸収して、地に埋まって3億年バランスがとれていました。幸か不幸か18世紀の終わりに人間は土の中に埋まっている化石燃料を燃やすことを覚えました。燃やせば、あっという間に化学反応を起こして炭素が出ます。それが空中のO2、酸素と一緒になってCO2になっているわけです。
 ですから、一番単純なのはもう一度森をつくってカーボンを閉じこめる。1本、2本の木を植えても仕方がないとおっしゃるかもしれませんが、我々がぜひ皆さんにやっていただきたい、あるいはJR東日本労組なんかでもやっている状態でも、松尾鉱山の跡なんかでもそうでありますが、乾燥重量が300グラムの、ドライウエイトが300グラムの木を植えて、それが大きくなって樹木も枝も含めて2トンになったとすればどんな計算をしても50%、1トンはCO2です。よくロビイサイエンティストは言います。そんな3本、5本植えても今のエネルギーは問題は、かわらない。だからもちろんエネルギーの使い方をもうちょっと、我々はあと30年40年戻してもいいと思っていますけれども、少し我慢しながら、我慢しても、いわゆる穴蔵生活に戻るわけにはいかないのですから、一方においては森をつくって、もう一度カーボンを閉じこめると、そういう方法、1人、2人が植えても仕方がないが、どんどんふえていただかなければいけないのだが、135万人の岩手県民が、1億2,000万の日本人が、67億人の地球人が、例えば植えるところがないとよく言いますけれども、日本語はよくできていますよ。3本植えれば森でないですか、日本語は。5本植えれば森林ですよ。3本、5本植えられないことはない。まずは足元から、邪魔になればまた処理すればいいのですから。自分で木を植えながら、それを67億人の人間が植えたらどうなるか、3本、5本、10本。そのようにしてカーボンを閉じこめながら少し遠慮して、少しびくびくしながらあすをどのように生き延びるか。木を植えるというのは単なる小手先の技術ではありません。あすを植えることであり、命を植えることであり、まさに梅原猛さんと対談したときには21世紀の公共事業であると、エコロジカルな森づくりは。と彼は私に強く宮脇さん頑張れと明言してくれていましたけれども、そういう意味におきまして我々はエネルギーも、あるいは物もゼロにはできない最低限、今に近い生活を維持するためにはどうしたらいいか、そのためにどう対応したらいいか。
 どうか木を植えるというのは21世紀の公共事業であり、そして命を植えることであり、心に木を植えることで、何よりも環境問題解決の哲学の基本であるということを御理解いただきたいと思います。
 そういうものに対応しまして、いろいろと理屈というか、理論は言えますけれども、幾ら話しても、委員会やってもだめでございまして、高橋委員長、皆さんやっぱり自分で木を植えなければ意味ないです。私は東京の、今子供の問題いろいろと父母の問題、動物の世界でもやらない親子殺し、そのほかありますが、校長研修でも言いました。やはり一番大事なのはバーチャルな社会で生かされている、あるいは生まれたときから情報産業の塊みたいなもので生かされて、ボタンを押せば好きなもの何でもとるし、殺してもリセットで生き返るような夢の世界、架空のバーチャルな世界に生かされているから、生の命の尊さ、はかなさ、厳しさ、すばらしさがわかってないから簡単に、ちょっと困れば自殺したり、あるいは相手をあやめたりする。これはやっぱり現場に出て、自分の体をはかる測定器に、自然は人の顔と違うのですから、現場で目で見てにおいをかぎ、なめて、さわって、今では木を植えてわかってきます。ですから、校長研修で環境問題とおっしゃるが、この中で木を植えたことのある先生はだれもいないのですよ。1本も木を植えたことのない教師が、議員が、あるいは行政が、あるいはジャーナリストが、環境問題が言えるかということ。
 そういう意味におきまして、きょうこれから私は限られた時間で、58年分だから、家内に言われました。あなた、自分だけわかっても仕方がないのだから、2時間、3時間で話せないなら、100分の1でいいからわかるように話せと言いましたけれども、ついつい皆さんのお顔を見るとなるべく基本的なことと思います。細かいことは、私が書いている150冊ぐらいの本のどれかを読めばわかりますが、「無知は罪悪、知は力なり」と、最低限の基本的なこと、今日本人は哲学、基本がわかっていない。小手先の対応は非常にうまい。秋の田んぼのバッタとり戦法よろしく。即スモッグ、カドミウム、有機水銀あるいはあわもこわもと幾らでも出てくる。例えばいわゆる公害問題に端を発した化学変化の問題でありましても、今でもアメリカだけでも1年に300以上の新しい化学物質を出しています。生物は保守的ですから、新しい化学物質に対してすぐ対応するほどうまく適用も進歩もできない、進化もできない。それがすぐ青酸カリみたいに体に、気をつければわかるのですが、手強いやつは、今すぐ少々飲んでも余り大量といいますか、変化ない。しかし、それが蓄積毒とすると、あるいは複合毒として孫子の代になってどういうものが出るかわからない。だから、新しいものに対しては少し臆病になりながら、間違いなく一つ一つ前に進めていく。しかし、もとに戻すのではなしに、木を植えるというのはもとの森に戻すのではなしに、21世紀のこれから万年、トヨタの渡辺社長と、トヨタも厳しい条件でも木は植えますとやっていますけれども、やっぱり1万年残る新たな森はつくってほしいという、そういう未来志向のものをつくっていただきたいと思います。
 生き物は、きょうは本当は、今度は高橋先生、皆さん、実際に木を植えながら、現場では私は絶対、世界のだれも言いませんから、一緒にどれほど大事であるかということを御理解していただきたい。時間がございませんから、今まで58年間、38カ国、木を植えだして35年間に3,000万本木を植えた男とも言われますが、今でも1,400カ所、海外含めて1,600カ所、それでも点ですから、雨の夜の星ぐらいでありますが、やった例を1万2,000枚ほどのスライドにしていますから、その中からごく一部を持ってきましたから、映像を含めて、映像が目的でなしに、ぜひ環境問題の本質、エネルギーと環境の共生の本質を御理解いただきたいと思います。
 では、お願いいたします。例えば奥州市というのがあります、きょうは御一緒に来ていただいた亀卦川先生が御一緒ですが、相原市長は非常に熱心でございまして、もともと植えるところがないとおっしゃるけれども、蚕を飼おうと、桑畑がいっぱいあったのが蚕がだめになりまして放棄された。そこで万年の森づくりというのを昨年からやりまして、JR東日本の社長の清野さんは東北大学の出身で、何とか東北でというので、ことしはぜひここでもやっていただきたいのですが、JR東日本も一緒にやらせていただき、新幹線、そのほかで首都圏から多くの人を呼んで大植樹祭を県民の皆さんでやっていただきたいと思います。まず、もちろん相原市長は、トップが自分でやらなければ、どうか、ほか任せ、業者任せにしないでいただきたい。必ず私は自分で行きます。ジャーナリストの方でも内聞記事に書いたのは、どんなベテランの記者のでも余り読みたくない。ところが、現場で取材されたのはやはり迫力ある、それは生物的な本能でありますから、現場、現場、現場でございます。仕方なしに来た人もいますけれども、若い人も1人で10本、20本も植えて帰るときにはみんな自分が主役のつもりでいます。天皇の植樹祭みたいに形骸化して白手袋はめて、それで赤白の段幕のついたスコップで形骸的なものはやらない。やるならトップもすべての人と同じ立場で、同じ目的に向かって1人が10本、20本植えます。何よりも子供たちの未来のために。
 大きな木は植える必要ない。大きくなる力を持った、その土地本来の森の三役、五役、生物社会のトップにくるもの、本物とは厳しい環境に出ても長もちするものですよ。議員の先生方も2期や3期でがたがたしていたのでは偽物だと思います。本物とは長もちするものであります。ぜひその主木を中心にできるだけ多くの種類を自然の森の掟で混植、密植します。
 あるいはこれは新潟県でありますが、ことしの9月、ちょうどJR東日本の清野社長が非常に熱心でございますから、社長以下で御覧のように、台風の後でございましたが、市長も知事も出てきまして、一生懸命このようにまず子供たちにこの木は何であるか、全部は難しいのですが、やっぱり議員の先生の名前ぐらい覚えさすように、選挙区の人にはちゃんと徹底的に三役、五役の木の種類を覚えさせます。そして、市長も一生懸命、ちょうど選挙の前だったから私は言ったのです。冠婚葬祭に出てこなくてもいいけれども、こういうときに出てきた人にはちゃんと未来のために託してくださいと、ちゃんと2期目もと。そして、これは八戸でございます。住金工業で、やはり航空母艦みたいに石灰岩を採ったあとが非常に露天掘りになって、そして昔はセメントを貼り付けて、それをもとに戻すのではなしに、もとの不十分な里山からよりよい本物の鎮守の森のような森を再生してほしい。本当にできるか。本気でやればできますというので、そのためには我々地勢調査をやりました、3年間。何が主役であるか、偽物ばかりなので調べまして、植物は根で勝負しますから、根の充満したポット苗をつくってそれを毎年ことしも5月にやります。徹底的に、私が皆さんにお話ししてこういう状態、あとは夢中で御覧のように、この45度の斜面、初めは県の役人の皆さんは心配しまして、だれか転んでけがしたらあれですねと、転んだら起き上がればいいではないかと。余り過保護過ぎるからだめなのです。殺してはだめ、大けがさせてはだめですが、そうでなしに、だれも転びはしませんから、このようにして若いお嬢さんから、見てください、10代のお母さんまでこうして植えている。木を植えることはまさに命を植えること、やってみなければわかりません。だから、できるだけ皆さんにこういう形で、そして1人が10本か20本1時間で終わります。植えた後は、昔の農業と同じように稲わらを焼いたり捨てたりしないで横に置きます。マルチングといいます。そして、なわでとめますと40日雨が降らなくても水をやる必要がない。一晩に150ミリの集中豪雨が出ても土砂が流れません。草が出にくい、寒さにも強い、腐ったら肥やしになる。多様な機能を果たします。
 そして、何よりもこれは仙台の輪王寺という一番古いお寺の住職さんですが、そういう日本じゅうから、これは東京から来ている皆さんですけれども、混ぜる会というのをつくりまして、若い男は今へなちょこでございます、日本では。女性がめっぽう強いのですよ、特に若い女性、学卒の後ろから頭をこう上げているような、汐留や東京駅なんかの50階、60階にいるような若い女性も、あるいはお母さん方も一緒にやります。これ一つには理由があるのです。オスというのは、生物学的には聖なる仕事が終わったら大体カマキリのように食われなくても、マツもミツバチもみんな死んでしまう。まだ生かされているというのは、神様が何かやれということで、何かやらなければいけない。
 私は、記者の先生方、まだたった80歳です、あと30年生き延びます。生物学的には、皆さんいいですか、ホモサピエンスのメスは、失礼しました、女性は125歳まで、オスは118歳か120歳まで生きれるわけです。80ならあと30年たって110歳ですから、よっぽど悪いことをしなければ生きられるのです。若い皆さんはこれ50年、60年、引き算やれば、わしはだめだと思うともうだめですよ。これから勝負だと思ったらますます生きますからやっていただきたいと思います。そして、植えた後のすばらしい笑顔を見ていただいて、もうほかの仕事はみんな縦割りで、あるいはポジションによって違うわけです。植樹祭は社長も知事も大臣から子供さんからみんな同じ目的で同じことをやる。したがって、JR東日本なんかで清野社長なんか非常に喜んでもらったのは、労組といろんながちがちあるけれども、社長も、それから労組の委員長も、みんな切符切りも、あるいは操車場のお兄さんも同じことを同じようにやるわけですから、社内での融和が、非常に愛社精神が出てきたといいます。ほかのことは環境問題でも、音がすれば防音壁つくれば音は減るかもしれない、機械ではかったら。しかし、むしろウォーンというエコー音で生理的には人間にマイナスの影響を加えるかもしれないが、機械ではかって音が減ったのだから文句言うなと言うかもしれない。逆に景観を害するし、一面的であります。すぐだめになります。木を植えるというのはローカルからグローバルまでフィジカルなことから精神的なことまで、すべてがトータルシステムとして対応できる、そういう本物のエネルギーと共生する命の森をつくっていただきたいと思います。なぜ木を植えるか。私は、日本の生態学者で初めて1958年、昭和33年、狩野川台風の2日後に初めてドイツ政府に招かれて2年半行ってきました。当時横浜国大で助手の給料が9,000円、教授が2万円、往復の飛行機45万円の時代でございました。56時間かかって、もちろん日本の飛行機もドイツの飛行機も飛べなかった時代です。KLMで行きまして、その2年半行ったときに私の恩師の教授とヨーロッパじゅうを回りましたが、当時これスペインですが、スペインには森なんかありません、全然。たまたま王様の資料室でヨーロッパブナ林であります。この絵を御覧になるとブナの邪魔者の下草を家畜に食べさせてうまくいくというのは机の上の考え方。ドイツ語では、森の下にはもう一つの森があるということわざがありますが、一見邪魔者に見える下草、低木が上の森を支えている。下の森です。肉食人種の彼らは最後の氷河期が去って9,000年このかた林内に家畜を放牧してこのような荒れ野になったわけです。今行政が税金までかけて雑木林まで切っている、つくっている、いわゆる都市公園、芝生公園というのは18世紀にできたドイツのパルクランドシャフト、公園計画という言葉、荒れ野景観なのです、英語のヒース、ドイツ語のハイデ。家畜も放牧で森が破壊されまして、もうゴルフ場化、家畜のかわりに人間を放牧する、いわゆる芝生公園しか使えなくなった荒れ野景観が実はパルクランドシャフト、パークランドスキーム公園計画と言われています。こういうものを税金かけていまだに中央のほうでつくっているのはおかしいのであって、国交省にしょっちゅう言うのですけれども、トップがわかってもまだ現場まではなかなか続かない。
 21世紀の都市の公園、アーバンフォレスト、インダストリアルフォレスト、産業立地公園というのはニューヨークのど真ん中にあるセントラルパーク、これが本当の都市公園なのですよ、議員の先生方。芝生の30倍の緑の表面積がある。防災環境保全機能、カーボンの吸収固定機能。この森の、例えば乾燥重量が全部、根、茎、枝含めて400トンあったとすれば200トンはここにCO2を閉じこめているわけです。よくロビイサイエンティストは言います。木を植えたって、大きくなるときはカーボンを吸収するが、大きくなったら差し引き余り役に立たないと言いますけれども、この森がある限り、この森の乾燥重量の50%はCO2ですから炭素を閉じこめて、そして持続的な利用が可能なわけです。ヨーロッパには御覧のように家畜の放牧、これちょうど昭和33年ごろ、私が行った当時の写真でありますが、スペインとフランス国境のピレネー山脈沿いで一人の羊飼いが450頭の羊と3,500頭のヤギを連れていました。肉食人種の彼らは有史以来このように家畜を放牧して森を破壊しました。だから、これが典型的な公園景観、荒れ野景観、ドイツのリューネブルクハイデであります。家畜を飼おうとしても、もう森が破壊されて、羊もヤギも食えないようなエリカやカルーナのようなわい性のトゲのある低木と、エニシダ、コスモス、これがわざわざ日本の行政が、あるいは企業が税金かけてつくっている都市公園であります。特に盛岡ならいいかもしれませんが、東京みたいな亜熱帯、35度もあるようなところであればこんなところでは、夏は猫の子一匹30分も我慢できない。冬は北風でとても我慢できない、だれもいないわけです。芝生は森の30分の1しか緑の表面積がない、防音機能も集じん機能も空気の浄化機能も、いわんやカーボンの吸収固定機能は何百分の1しかないわけです。
 例えば中国の内陸部、皆さんが北京から飛行機で15分、20分北西に行くと今でも牛、羊しか、道具になる家畜しかいない。雨は400ミリしか降りませんが、雨が降ると、根が全部なくなっていますから、一雨でこういう状態で黄色の土、黄土地帯と言います、中国の内陸部はほとんどはげ砂漠になっている。これ全部森だったのが6,000年の文明の代償としてこういうことになっています。
 一方、我々日本人は、これ愛知県の小さなお寺の鎮守の森ですが、この鎮守の森の境内こそうれしいときも、悲しいときもここで喜び、悲しみ、あるいは葬式もし、踊りもし、万一火事で死ぬ場合には、この森の木は深根性で根が深い、直根性ですから倒れない。そして、南のほうであると、海岸には釜石の北までありますけれども、タブの木荘という国民宿舎があるくらいですから、そういうシイ、タブ、カシの森であったら急な災害時になっても逃げ場所になると思うが、私は、この中に神様がいるか、仏様がいるかよくわからぬが、皆さんの生活域のこの鎮守の森こそ命を守る心の文化、遺伝子の基盤の森である。特に自然を自然の一員として人の顔のように、ほっぺたのようにさわってもいいとか、多分皆さんは喜ぶかもしれない。しかし、根のような指一本でだめになる弱い芯があります。山のてっぺん、急斜面、たいてい水際です。そこにはちゃんとふるさとの森を残してきたわけです。例えばこれは、大宮先生は選挙区はどちらですか。
○大宮惇幸委員 岩手です。
○宮脇昭講師 太平洋側にいらっしゃる方はどなたですか、選挙区の方は。
○高橋雪文委員長 菅原先生。
○宮脇昭講師 そうですか、菅原先生や、それから中平先生、大体釜石の北、釜石に新日鉄ありますが、タブの木荘という国民宿舎、その北ぐらいまでは緑の常緑の森です。それで、ちょうど今から4年前に大地震が起きた日本海岸側のその少し南側の若狭湾沿いです、この森を破壊したならば冬の季節には昔の草葺なら切ったのかもしれない、皆さんの先祖はそこには土地本来の本物のタブの木やシイの木やカシの木の森を残してきた。愚か者が破壊しないようにここに神社やお寺をつくって、この森を切ったらバチが当たる、この水源地にごみを捨てたらバチが当たるという宗教的な祟り意識やお社を残してきた。これが日本人の英知でありました。例えば我々が東北本線に乗って新幹線あるいは東海道本線に乗ってこの屋根瓦砂漠やあるいは田んぼの中を見ましても、このようなぽっこりした田んぼの中に樹林があります。中を調べると壊れかけた社があったり、鳥居があったり、お地蔵さんがあったり、これが世界に誇る鎮守の森であります。
 皆さん、緑が多い、多いと林野庁さん初め言います。林野が六十数%。しかし、我々が足で調べた日本列島、緑の現状診断、いかに虫食い状態になっているか。残念ながら、本物が余りにも失われている。偽物もわかって使えばいいのですが、それを本物のつもりで植えたりすると必ず恐ろしいことがおこるわけでして、県民は命をかけて購わなければいけないかもしれない。では、本来はどうであったか、これが現在の状況。同じ凡例で、我々が足で調べた素顔の潜在自然植生といいますけれども、これ私がドイツで学んだのですが、今は人間に変えられているから、人間の影響をストップした素顔のその土地がどのような生物的な生産性を持っているかということです。そうしますと、こういう状態、いかに皆さん、緑が偽物であるか、そして大体この付近までですが、こういう状態のところはもし人間を全部消したならばこのような常緑広葉樹、シイだとかカシであります。
 ここの領域がどれだけ残っているか、我々が現地調査を58年やった結果です。今はもうちょっと温暖化でこういう状態です、この辺までずっと。これが本来の照葉樹林帯、ここに1億2,000万人、92.8%が住んでいるわけです。ところが、一番に触れたようにシイ、タブ、常緑広葉樹林帯は、今は2次林も含めまして国際会議で発表を私がした例でありますが、本来の森の0.06%しかない。いかに土地本来のあれが失われているか。このミケーマ、メソポタミア、エジプト、ギリシャ、ローマ帝国の人間と同じようにここの人間がだめになって、こちらがちょうどアメリカナディアあるいはヨーロッパ南大陸ここが中心地になるはずです。もちろん山の上は無理ですから、平たん地あるいは丘陵部でなければだめですから。そこの主役は御覧のように冬は寒くて葉を落とすブナや、日本では。ヨーロッパはヨーロッパブナ、アメリカブナ、ミズナラであります。
 では、ブナやミズナラ林がどれだけあるかというと、これもうちょっと少なくなっていますが、ポテンシャルではこれだけあったのが今は北海道も含めて、今自然に見れているのは高山帯、亜高山帯ですが、いかに本物が失われているか。残念ながら、皆さん見ているのは偽物です。しかし、昔から生き残った集落は、例えば東京周辺でありましても立体的な集落に囲まれて、ときに落ち葉が落ちて日陰になっても我慢しながら文化を築いてきた。これが日本人の英知だったわけです。ところが、今はどうなっているか。これが今私の住んでいる神奈川県です。全国土の200分の1以下の県土に900万人の人口、横浜市は360万人であります。人間がふえた結果、どうなっているか。湘南地方は、歴代知事が一番住みやすいところだ、日本でもっともと豪語しているところですが、人間はふえましたけれども、水際は死んだ材料の鉄やセメントで二面張りや三面張り、死んだ材料だけでできた住宅砂漠で生まれ、セメントだけでできた学校で学んで、セメントと石油化学製品でできた工場で働いている人たちがいつまで人間としての豊かな知性や感性を生まれてくる子供たちの遺伝子を守れるかということを知っていただきたい。岩手県からも若者が集まる、東京湾沿いの現代では。たとえ地理的に効率が悪かったとしましても、鉄とセメント、エネルギーとその廃棄物の中で命ある生き物としての人間がいつまで生き残れるかということを十分御理解いただきたいと思います。当然生物的な本能で、ここでは市民が緑化を要求してきました。今まで会社やあるいは行政がやる緑化とは1本何万も何十万もする、皆さん買うとしたら100万円以上もするよそものの木を持ってきて、根がないから1本3,000円のつっかえ棒、これ3本で植木屋さんは1万円のビジネスになりますが、これが何と1年保障、今なお。植木屋の息子がうちの代がかわっておやじに教わったのは1年以内に枯れれば保障しなければいけない、ずっと元気なら商売なくなる。18カ月目に枯れればいいと、冗談でいっていましたが。こういうことをうそをいわれるくらい木を植えれば金がなるのは偽物をお植えになるからです。偽物はやめていただきたい。ニセアカシヤなんか植えないでいただきたい。すぐ育つけれども、台風、地震、火事でだめになってしまいます。子分の下草はセイタカアワダチソウだとかブタクサしか出てこない。本物とは厳しい環境のもとで長もちするものですよ、議員の先生。2期や3期でがたがたしていたら偽物ですよ、繰り返し言いますけれども。
 私が提案するのは、例えばこれは東京湾の埋め立て地、東京電力がここに森をつくると、私はいろいろしてみました。当時、諸々の生態学者、友達、友人が、宮脇、やめたほうがいいと、おまえが言う本物の森なんかこんな埋立地では考えてもみろできないだろうと言われました。大体大学の教師はしゃべったことと書いたことは何とかごまかしますけれども、植えた木が全部枯れたらやっぱり、切腹します。だいたい逃げちゃいます。おまえの言うとおりだった。私は植えた植物は命をかけても、もし皆さん職をかけてもおやりになるというのでやっています。御覧のように、ここは埋め立て地ですから、東京湾、何が本来の森かわからない。すぐそばには新橋から歩いて海岸沿いに5分で行って見ていただけます。今から250年前に浜離宮、タブの木やシイの木やカシの木の苗を植えたのが150回あった江戸の火事にも関東大震災にも焼夷弾の雨にも生き残って今日の東京砂漠の緑のオアシスになっている。そこのドングリ、種を拾って苗を育ててみました。何でも植えればいいのではなくて、土地本来の森の、目的によって違いますけれども、命を守る、防災環境林、環境保全林は主木を取り違えないように、だれがトップになるか、だれが三役、五役になるか決まります。こいつが偽物になると下も偽物になります。本物とは厳しい条件でも長もちするものですよ。御覧のように、そこでこれは、タブの木、シイの木やカシの木、できるだけ多くの種類を三役、五役を中心にそれを支えるできるだけ多くの種類を混ぜる、混ぜる、混ぜる。好きなやつだけ集めない。これは生物世界の原則です。混ぜる、混ぜる、他のものを混ぜる、混ぜる会を彼らは勝手につくって150人ぐらいで、この盛岡で、あるいは岩手県で植樹祭に必ず二、三十人来ますけれども、リーダーになってほしい、来ているわけですから。大きな木を植える必要はない、電柱と違うのです。大きくなる力を持っているのだから。だから、その大きくなる力を持った三役、五役を中心にできるだけ多くの種類を混植、移植します。定規を使って書くのは死んだ材料だけでいい。人の顔は定規で書けません、自然の一員としては。だから、何万年も続いた自然の森の掟に従って三役、五役を中心に混植、移植します。敷き藁をします。落ち葉の管理、そして、よく見ていただきます。300年どころか、これが9年たてばどうなるか。御覧のように最高の技術によってできる都市や産業立地は本物の命の森とのみ共生する、私の、皆さんの哲学を基本にして木を植えていただきたい。15年たって重要な林になっています。そのためには、業者に丸投げしない、下請に丸投げしない、ほか任せにしない、自分で現場に行きます。専門は関係ございません。本物か偽物か、毒と毒でないものを見分ける研ぎ澄まされた動物的な勘と人間しか持っていない知性、感性で、現場に行けば必ずそれはかすかに情報を発している。子供のいじめだってなんだってある日突然あり得ないのです。しゃあしゃあと、いい子だったと、校長も親もいっている。何を見ているかですよ。
 青森県と新潟県で校長研修やらされたときに、500人と250人いらっしゃいましたが、後で教育長に名刺を渡したときに、校長をやめて3年、4年で死ぬ人が多い。「えっ」と言ったら、そうおっしゃる。急に何もしない生物は動かなければすぐだめになると私は言いました。校長室なんかなくてもいいではないですか、廊下トンビと言われようと何と言われようと、午前3回、午後3回廊下歩きなさい、雨の日も風の日も校舎の周りを午前、午後1回歩きなさい。植物は根、人間は足腰です。あなたが定年後若死にしないため、そして大横着な教師でも校長がしょっちゅう歩いているともうちょっとまともになる。ある日突然いじめなんてあり得ないのですよ。自然災害というものも予兆が出ている。新聞、テレビでいろいろ言うけれども、いったいこれは、何人も人を殺さなければいけない、いかにいいかげんであるか。やはり正面から自然が発するかすかな情報、現場、現場、現場と徹底的に現場を調べます。
 そして、その結果、地球規模で体系化して『日本植生誌全十巻』、朝日賞をもらいましたけれども、調べたその結果、これが東北6県の緑の現状診断。では、本来どうであるか、同じ凡例で得られたこれが潜在自然植生図。皆さん見ている緑がいかに土地本来のものとかけ離れているかということを知っていただきたい。どのように調べるかというのは現場を見て自然が発しているかすかな情報から、必ず残っていますから、そのような情報から、今はスギやヒノキやカラマツが植えられているけれども、本来何であるか。そして、新しくエネルギーと共生する防災環境保全林をつくるためには樹種の選択が一番大事です。だれが議員になるか、だれが記者になるか決まってしまうわけです、だれがその役所の担当になるか。したがって、どうかそれを科学的なシナリオによって高木には高木、低木には低木、その中から選んでいただきたい、業者に丸投げしないでいただきたい。
 皆さん、すぐ大きな木を植えたがります。これは千葉県の砂防課長が海岸でタブの木を植えたら、3万円から5万円かけて5メーターのつっかえ棒で植えたのだけれども、頭から枯れている。よく県下でも頭の枯れている木があります、成木を植えてつっかえ棒で3万、5万出して。頭のおかしいのは下半身もおかしいので、抜いてみると根がないか、あるいは空気が1,000分の400ある、酸素が、水は1,000分の4しかありません。だから、陸上の木の根が70時間以上たまり水に浸かると酸欠で根が腐ります。残った根で吸った水分と浄化、蒸散、水分のバランスがとれないと死にますから、この木は生き延びる戦略で自分で頭を枯らしているわけです。だったら、何倍も大きな木を植えるよりも大きくなる力を持った根の充満した容器に入れる。植物は根です。こういうものをつくっていただく。今は、特に東北や北海道でだんだんやるようになった、東北電力やイオンがやるようになりましたけれども、ポット苗が足りませんからつくっていただきます。ドングリからつくれば、これ現実の単価500円、うまく売っても300円や400円でできます。これは1年でできますから、植物は根、人間は足腰であります。それを植えるところはどこか言いません。例えば横浜国立大学は横浜市にあったのが、今から20年ほど前にゴルフ場と統合しました、ゴルフ場ですから、もちろん芝生しかありません。ちょうど正門から事務局まで約500メーター、1.5メーターの幅と45度の斜面があります。ここに外国の放牧草をつけてあったのが冬は枯れたり、タバコの火で燃えたり大変苦慮していました。今から二十数年前に、ここに統合するときに、私が若造だったのですが、緑環境の委員長にさせられました。ここで私は森をつくることを提案しました。文部省はそんなに金くれません。学長と相談して教授が3,000円、助教授が2,000円、助手が1,000円出し合って、あとは出さなかったのですが、とにかく簡単な土どめをつくりました。地元の横浜市が土があまってほっこら、ほっこらと表土をかぶせました。ドイツの高速道路、アウトバーンなんか見えないほどにしようとしたら、そんなに金ないと、こういうことです。そこに何でも植えればいいのではなくして、根の充満した土地の主木の、ここではタブの木、シイの木、シラカシ、アラカシ、ウラジロガシを平米3本ぐらい混植、密植しました。よく見ていただきます、根はしっかりしたら、本物は3年たてばこうなるわけです。これは文部省に行って交渉して、この花、化粧には税金をかける、行政は。こんなものは市民にやらせればいいわけであって、4、5年かけたってなかなかわかっていない。しかし、これも大事なので、マント群落といいまして、幅1メートル、我々は必ず周りには1列、裾模様として花物をご当地であれば照葉樹であればウバメガシ、カンツバキ、サザンカ、クチナシ、あるいは南斜面にはサツキとか混ぜて植えますと一年じゅう市民は、あるいは学生は花園の中を通っていきます。落ち葉が外に出ないから管理費要りません。落ち葉は分解され、再生産で使えます。3年たったら管理費要りません。同じところが、よく見ていただきますと9年たてばこういうふうになります。邪魔なのは、横を切っても頭は切らない。人事管理も自然の管理も伸びたやつは伸ばす。なぜ頭を切って下にそろえるか。どうか不平等はやめていただきたい。どうか横は切って頭は切らない。そして、12年たったらこういう状態になる。
 セメント砂漠の横浜市で、あるいは九十幾つある国立大学で、ゴルフ場跡地と統合してわずか10年、20年でこれだけの緑の壁によって周りが囲まれているところはありません。これできるわけですから、そういうものをつくって、都市の中、アーバンホール、それを都市から山にふるさと林をつくっていただきたい。
 奈良県の橿原バイパスは住民の負担ができませんでした。たまたま県立大学に話したときに、当時の現場の建設課長が協力してほしいというので幅1メーターでも森をつくることを提案しました。なかなか新住民と旧住民がうまくいかないので、校長に言いましたら、喜んで協力しましょうと言うので、1977年3月10日の土曜日に1,200人で1万5,000本植えました。こういうことをやると1人、2人反対する人がいるのですが、まず体育の先生が反対しました。何で建設省の道路に木を植えなければいけないか。こういう人は、一部の人を除きまして非常にわかりやすいか単純ですから、私が一生懸命言うと、よし、協力しようとやってくれました。このようにして植えたところはよく見ていただけますか、同じところは、今こうなっている、この小学校の6年生の女の子がお嫁に行って、学校卒業して、子供ができて、里帰りしたときにパパやママがあなたと同じときに植えたのがこうなっていますと、これこそまさに命の教育、ふるさと教育。そして、こういうものができる。幅1メーターでできます。横は切っても頭は切らない。多様性こそ最も強い自然の表現力であります。今まで反対していた住民も10年間子供の親の一人一人というか、繁茂してくれたので、子どももでてきています。これも自治省出身の柿本奈良県知事が知りまして、こんないいことを行政がやらなければと宮脇を呼んでこいというので、土木部長が飛んできまして、白川ダム沿いに2,000人で2万5,000本植樹祭やりました。この人は自治省出身で、どうも県の役人がもたもたして笑わんちで評判だったです。この笑わんちがこんなうれしい顔したのは見たことがないと。知事のため、知事や議員をうまく使って、子供たちの未来のためにということでやっています。どうかこの人たちをうまく使えばいいのであって、きょうは県民の人はいらっしゃらないけれども、議員の先生方をうまく使って、子供たちの未来のためにやっていただきたいと思う。これは先生、知っておいていただきたい。
 横浜市が北部下水処理場をつくるのに、住民の反対でできなくて下水処理場が。たまたま市長が何か良い方法はないかと現場に行きますと、造成したポンプの端になんかいっぱいあるわけです、いわゆるがらくた、廃棄物が。分解困難なもの、すべて地球資源ですから、水はけが大事ですから、1メーターで幅6メーター、1メーターの穴を掘りまして全部混ぜながら、入れながら、毛細血管現象、切って水はけをよくする。そこにちょうど20センチかぶせて45度の斜面のほうがいいわけですから、幅6メーター、3メーターにして、そこで表土20センチ。あとはちゃんとサイズがあえばいい。このポット苗を混植にしました。同じところが1年たつとこういう状態、98%、大きな木を植えたのは頭から枯れています。これはもらってきた、横浜市が税金で買ったのでしょうけれども、これは頭から枯れているわけです。こちらは98%の活躍です。同じところが5年たてば4メーター、そして9年たてば9メーターになっているのですが、住民が、海岸沿いですからいつ津波が来るかわからない。下水処理場つくるのに反対していましたが、下水処理場をつくって、そしてこの新港線に緑の壁ができたから、もう高潮にも、あるいは津波にもよいといって喜んで、厳しい条件のところ、おかしいところを隠さないで、そこを積極的に使っていただくというよりよい森づくりを提案していただければと思います。これが皆さんの好きないわゆる緑化、緑の緑化ですね。全工場、研究所はこの方法で熊本から宇都宮までの全工場で毎年管理費だけで大体1億2,000万円かかっているそうです。たまたま22年前、経団連の当時の川嶋社長が宮脇の話を聞いて、どうもうちは金がかかり過ぎる、あいつを呼んでこいと、トップは話せばすぐわかる、真ん中辺に不透水層がありまして、社長、うちは電気を、鉄を、セメントをつくると、木なんか後でもいいではないかと。そこで引っ込んだら、そのトップは偽物であって、僕を呼んでこいと私は呼ばれまして、副社長以下、きょうは優しく言っているけれども、もうちょっとかなり厳しく言ったのです、ここにあるように徹底的に言いました。見て御覧なさいと、植木屋さんは永久就職、1年保障でしょっちゅう植えかえているでしょう。芝生はどんなにきれいにしても緑の表面積の30分の1しかない。冬には枯れてしまうわけです。こういうのを皆さんつっかえ棒を使った木を植えなければ植えた気にならないというのは、いかに偽物にごまかされているか。私はこういう状態を見ると、あの寂しい墓場の十字架か卒塔婆にしか見えないと。
 とにかくトップダウンで、幅1メーターというのを全部の工場、研究所でこのようにマウンドをきづいて土地本来の木を植えて、その前に花木を一列植えました。同じところが9年たてばこういう状態です。今、まちの中でしているわけです。横を切っても頭切らない。なぜまちの中に必要か、ここは皆さん大きな目を開けて見ていただきます。1994年1月17日、私はボルネオの熱帯雨林に調査に行っていた。テレビの速報番で、CNNで、神戸で大地震で、多くの人が死んでいると、これは大変だと。私は現場で皆さんと一緒に調べて植えた木は台風にも地震にも火事にもびくともしないと言っていたけれども、地震に対しては経験がありません。もしだめならやっぱり責任問題です。すぐボルネオから帰ってきてもなかなか入れない。やっと関西国際空港からヘリコプターで、液化現象でコンクリがこんなになっている海岸沿いにおりまして、中を調べると最高の技術と金でつくった鉄筋もセメントも石油化学製品も今晩襲うかもしれない自然にはこういう状態です。ヘリコプターから、上から調べました。あの忌まわしい空襲の跡と同じであります。ただ、小さなポケットコーナーにカシの木を植えたところがあります。葉っぱは焼けているけれども、生きているから9月の調査ではもとに戻っていました。2週間後の調査のとき、この娘さん、ご主人、奥さんは骨を捜しているわけですよ、だれが亡くなったか、拝んでいる人もいますけれども、死んだ材料だけでできた強そうに見えるセメント砂漠の都市や産業立地が、今晩襲うかもしれない自然の台風、地震、津波、命をかけて市民は購わなければならないことを知っていただきたい。何百億円かけてつくった最高の技術でつくった新幹線も高速道路もこういう状態です。皆さんの先達は知ってか知らずか鎮守の森の木は、私たちが現地調査した結果、一本も枯れてない、倒れてない。社はだめになった、鳥居もだめになった。これが四千年来の日本人の英知だということを知っていただきたい。長田区の周りで全部だめ。一列のカシの木がある。そこで火が泊まっているではございませんか。ちょうど神戸から40キロの地に新日本製鉄の広畑製鉄所がありました。これは昭和48年の11月23日に廃棄物、そのほか毒と分解困難なものを捨てない、焼かない、出さないで、ドイツのように全部州政府の法律で土の中に入れてマウンドを築きます。そこに当時ポット苗木かなんか、中は好きに使える、周りを森で囲む、これが一番の境界環境保全林。そして、住民と一緒に植えてもらう、ドングリをシイだとかカシ。向こうではミズナラやブナですか、10年でこういう状態。あの不幸な地震が姫路まで襲った幅3メーター、5キロ襲っているこの製鉄所の周りは何千もの人の命を守ったわけであります。むしろ都市から、どうか林業関係の方は、山から都市に産業立地にも木を植えることを皆さんの技術を使っていただきたい。直下地震で6,000人以上の方が神戸市の方が亡くなりましたね、猫までも這い出せない状態。ところが、少しこの辺になって家のすぐそばにカシの木を植えているところはそこに屋根がひっかかって、その方は逃げ出すことができたはずであります。倒れた神戸市の、10年前に大きい橋の下に植えておけば10年、10メーター、森の帯ができています。そうしますと、もしこれが倒れても森の上へ軟着陸するから、上のドライバーは命を落とさずに済んだのです。我々は橋も道路も都市もつくらなければいけない。同時に、人間の命の共生者としての生きた緑のこうしたつくりをどう使い切るかが勝負であります。
 皆さん、関東大震災の教訓御存じでございますか。何十万人が死んだといいますけれども、我々は国会図書館を調べました。そこには、ちょうど当時の土木学会誌からみますと、あの不幸な陸軍被服廠跡には4万人が居てわずか30分で3万8,000人が死んでいるわけです。それからわずか2キロ東の今の清澄公園、清澄口、深川、岩崎邸では2万人ほどいてだれも死んでいないのです。どういう差があるか。一方は陸軍被服廠、板塀で囲まれていた。そこにみんなふろしき包み、家具など持って運んでいたと思います。そこへ火が入ってあっという間に30分で4万人の95%の3万8,000人も死んでいる。だれも死なない、ここは御覧のように、これはNHKでも出しましたけれども、たった2メーターか3メーターで緑の壁ができている、土地本来の機能、これによってここに逃げ込んだ人はだれも死んでないわけです。こういうことが地震や災害、津波に対してわかるのですけれども、ハードのことはいろいろやりますが、生きた材料のことは行政も企業もやらないし、ジャーナリストも書かない。これが一番あらゆる意味で対応していることを知っていただきたい。
 広島の美鈴が丘の住宅団地、花崗岩の露出したところ、だれも木が育たないと、研究者はエゴイストでこういうところに木を植えたい。なかなか現場の人たちが反対してだめです。これは三井不動産の工事だったから、当時まだ御生存だった、日本橋まで行きまして、江戸会長にどうかここに木を植えさせてほしいと言いました。江戸さんは私の話を聞いてくれて、宮脇さん、そんなにおれが責任持つから植えてもらえと言って花崗岩の岩盤です。こんなところに我々はエコロジカルな方法で木を植えました。本物であれば14年たつとこういう状態になります。これがいわゆる宮脇方式で国際的に評価されています。火事にも地震にもびくともしない。3年でこのようにできるわけです。やっぱりエコロジカルなことできるわけですから、ぜひやっていただきたい。では、林内がどうなっているか。もう14年たつと高木で緑の壁ができています。音もにおいもガスも津波もびくともしない。しかし、この木は生きているから、これは100年、300年で枯れるかもしれない。枯れるのを待っているやつが下にいますから、個体の交替はあるけれどこの植生システムというのは、次の氷河期が来る9,000年あるいは1万年もつわけです。
 現代的に言うのは林業関係の皆さん、実はドイツでも戦後に焼け野原で木が必要だったから日本のスギの木、カラマツはヨーロッパカラマツやドイツトウヒを植えてきたわけです、ヨーロッパ文明は。管理には20年、30年。やっと金になると思ったら、スカンジナビアから北方針葉樹が安く入ってくるから切れば赤字出すばかり。であればこのままいこうということで花粉が出ている。しかも針葉樹で根が浅いし過熟になるから、それがハリケーンなんかで倒れたりして、いろんな問題、火が出たりしています。そこでドイツでは、日本のアントン・フィッシャー教授という、日本が林学を学んだミュンヘン大学の造林学の主任教授、30年来の付き合いですが、長野で呼んだときに600人ぐらい林業関係の方に話して、私が通訳やったわけですが、ドイツでは全部戦後はエコロジカル系の初めは行っても受け付けてくれなくて、行政も。今は全部すべて広葉樹で、もちろん寒いところですから、ヨーロッパナラ、ヨーロッパミズナラ、ヨーロッパシデを中心にやっているわけです。そして、そのときに、後で質疑応答で若い森林官が手を挙げて聞きました。公有林はいいが私有林ではこれ金にならないと困るのではないかと。そうしたら、アントン・フィッシャーはにっこり笑って言いました。金になると思って、針葉樹のヨーロッパカラマツやドイツトウヒを植えさせて、金にならないどころか、むしろ災害のもとになる。だから我々責任持って地球規模では防災環境保全、カーボン吸収固定、それから30年、50年では無理ですから、ドイツも森林は80年伐期、120年伐期なのです。日本からいいますと、日本に輸出している家具はみんなヨーロッパのものは広葉樹なのです。80年伐期、90年伐期、こういう大きい木、どの木も高く売れる。だから、どうせ枯れるのだから、枯れる前に丁寧に切って丁寧に出して、焼かないで家具や建築材に使えば持続的な経済が維持し、林業経営が維持できて、しかもカーボンを、これ50%は全部カーボンですから、閉じこめたままでいいわけですから、自信を持って対応しているということを言いましたけれども、日本でも広葉樹ということを林野庁さん言われますが、神奈川県でございますと随分反対している松沢知事がやっと水源税ということで20兆ぐらいになるそうですが、1人から1,000円か1,500円の税金かけたわけです。かけて、それで、防災、環境保全、水源涵養林つくって、それで新聞社の方にどういう状態か聞いてみますと、今あるのを管理する、もちろんそれも大事。基本的には植えない。植える場合には、97%はまだスギの木、マツ、カラマツである、3%ぐらいが広葉樹とちょっとおかしいのではないかと、選挙の前に私が言うと影響を与えると悪いから、また記者の方にいろいろもうちょっと林務課長に聞いて見ろと、いろいろがたがた言って、知事も言ってやっと3割は広葉樹と、あとは今でも7割は針葉樹と。針葉樹植えなければ、補助金が出ないから管理費が出ないらしいのですが、そういうことで表向きでは広葉樹も植えますと言っていますけれども、ドイツでは9対1で全部広葉樹にして、あとどうしてもというところは針葉樹です。
 だから、私たちが提案したいことは、基本的には今ある、管理ができない、管理ができて金になればスギもヒノキもカラマツも植えていただいて金にならないならいいものは残す、今のは殺さない、そして間をとって切ったものを切ったり焼いたり捨てたりしないで横に置きますとすぐ落ち葉が落ちます。そこに今度は土地本来の植生の木を植えていくと。時間をかけて選手交代。今あるものは殺さない、伐期になったら使えますから、それで80年伐期、120年伐期と持続的に国土保全、県土保全、観光資源。植えるときにはぜひお願いしたいのですが、これはプロジェクトをつくってぜひ日本で、本土で一番高い広い土地ですから、計画的に植樹祭をやっていただく、全国的な、天皇陛下ではなしに皆さんの、あるいはNPO、行政が、あるいは議員も一緒になって。それを全国的に公募し、マスコミにも協力してもらいましてやりますと日本じゅうから集まります。大体3,000人集まると4,000人来ます。ボルネオ、アマゾン、ケニアまでみんな来る。若い人たちが非常に多いわけです、どこでやっても。この間は輪王寺、仙台でやったときなんかは1,500人、お寺の場合、3万5,000人が来ました。それに来た人に、これはうまく皆さんが旅館業とか運輸業、あるいはJR東日本、たまたま清野社長が東北出身ですから喜んで協力しますから、少し厚くして、全部トータルシステム、すぐ帰さない、温泉もある。見どころもある、だから国立公園めぐりとかいろんなことをしながら。すぐ帰すとゴルフして帰るばかりですから、2泊、3泊させながら金を落としながら、そうすると2年か3年すると草が生えるから草取りには来ないけれども育樹祭だとまた来るわけです、今度友達家族連れて。そうしてやれば定期的にこの地球の、日本の一番原点、未来都市としての文化の中心地、岩手県に本物の命と文化とを受け継ぐ森をつくろうという一大プロジェクト、議員の先生、本気になればできますから、私は話の時間だけ無駄になりますからね、話すだけではもう来ませんよ、本気でやるなら何でも協力しますから。それを岩手県から世界に発信していただきたい。3年置きぐらいには国際植樹祭、国際シンポジウムを開きながら、地元の人だけではわからないでしょうから、県民わからないでしょうから、世界の学者からなるほど岩手だと。岩手県でやったのは、一部は常緑、一部は落葉樹ですから、世界じゅうどこでも共通するのですよ、ロンドン、パリ、ニューヨーク、ワシントン、ヨーロッパも、アメリカも。だから、そういうプロジェクトを前向きにやっていただくなら、きょう私がお伺いした価値があると思います。話で終わって、もう眠いけれども、やっと終わってくれるなと思うのだったら、もうもったいないと思いますから、そういう意味でぜひこれは全部マスコミも、あるいは地域の企業も含めて対応していただきます。とにかく最初は植えることで、あるいはどこの会社がやっても、JR東日本がやっていてもわざわざ北海道からも、それから大阪からも遠く大勢来ているのですよ、身銭を切って。ですから、ちょっと安く誘う、ホテルも少し安く誘う。あるいは行政も、皆さんも協力していただいて、みんな身銭で来ますから。わざわざボルネオ、アマゾン、アフリカのケニアから4月に20人、30人、12月末にはタスマニア、オーストラリアの南、そこからも35人身銭切っている。一番大事な日本の未来文化都市の中心地として岩手を使っていただくのは一番いいのです。海岸から、低地から、山地までそういう対応をしていただければ、本気でやらないと。プロジェクト、縦割りにするとだめですから、横にして、知事あるいは議会事務局が直轄で横割りにやりたい人を呼んできて、そして余り縦割りにしないでそういうプロジェクトチームをつくってやっていただければと。これは非常に前向きに対応できる。北海道ではちょっとまだ北過ぎますし、それから南岸も毒されていますから、下の宮城県では。岩手、青森は一番いいところです、そういう方法でやっていただければいいです。
 こういう頑張りがあって、この図を見ますと、2年たてば根が2メーター岩盤の間に入っている。3年経つと4月に3メーター、新しい岩盤、岩盤に入って割れ目をとって根が4メーター入っているのです。だから、ここは、横須賀は毎年台風で人が死んでいた、がけ崩れで。今こういう状態でびくともしない。しかも、将来50年、100年と大きいものは丁寧に使って切っていけば今後、いっぱい資産余っているわけですから。こういうトータルシステムとして林野庁さんは間あけておけばこういうのが出るというが、それはパイオニアしか出てこないのです、タラノメとか、そういうやつしか出てきませんから、まず植える、本命のものを。やっぱり木の種類があってなぜ本物でなければいけないか。岡山県でマツがいっぱいあって、風があって火が出るとみんな燃えてしまう。なぜそうなっているか、我々調べると、岡山県、広島県、山口県、島根県、鳥取県、これらの現在の植生を全部調べた。全部マツ、マツです。マツは本来進化の途中で、もう過去の植物だから、尾根筋、裏筋スギ、ヒノキ、カラマツしかなかったわけです。あと広葉樹だったわけです。ところが、金になるからというので、マツ、ヒノキをいっぱい植えてこういう状態。ですから自然の状態ではない。マツは本来どれだけあったか。同じ潜在自然植生図では50万都市にはほとんど出てこない。もうちょっと詳しく調べました。これが広島県の宮島、島根県、日本海、マツはこれだけしかなかったのですよ、本来。ところが、今はマツ、マツ、マツ、これは宮島、広島県、島根県。緑は緑、マツが本来の150倍以上にふえている。だから、自然がもとに戻ろうとするから、木が生えても燃えてしまいますし、松くい虫があっという間にこういう状態になる。そうすると対策の毒のやり方が少なかったのが、猛毒性のものをまけば一時的には松くい虫は抑えられるかもしれないが、同じ生きた細胞からできている自然に影響を与えかねない。毒素を広げて自然の生息はできませんと。マツが高く売れる時代は終わったわけです。あるいは、これは四国の野村ダムでも開発時にこういう森をつくろうということで、所長から話があって、我々がやってこういう状態になっています。そこへやった小林課長が回り回って四国地方建設局企画部長に17年経って帰ってこういう状態になった。私と一緒にやった人はみんな栄転していますから。17年たって鉄囲子なんかみんながたがたです。ところが、犬走りで抑えて、上の根と下がこうなって、生きた根で斜面を保全しているのです。もちろん枯れるのもあるけれども、自然がいっぱいありますから、枯れるのを待っているのもいますから、個体が交替して、鉄囲子は100年もたないけれども、これは50年、100年、1,000年、次の氷河期が来るまでもつわけであります。
 子供のために非常に大事であります。島根県の出雲はヤマタノオロチで大騒ぎするぐらい斐伊川が荒れていた。そこで、国土交通省は今度、斐伊川の放水路を18キロつくった。そこに、斜面ができて、その森をたまたま出雲支所に、私の調査で協力された方がいまして、宮脇さん、おれが行くと教育長に命じまして、市内の19の小中学校の振りかえ授業で1,900人の子供を出しまして、みんなは初めはがたがた騒いでいたけれども、結構みんな熱心なのです。子供たちに植え方を説明しまして、小学校4年生の子供が1人が10本以上植えます。危ないところは大人に手伝ってもらいます。このようにして、中学生も一生懸命、初めはちょっとてらっているけれども、2本目から夢中で植えます。本気で毎年やっています。小学校4年生のころから毎年、中学2年生になってきたら、私が植えた木がこんなに大きくなっていると、先生と一緒に。これこそまさに命の教育、ふるさと教育であり、愛国心はこういうところから出てくるわけです。
 なぜ本物にこだわるか。伊豆の三宅島でガスかぶったら、せっかく20年管理したスギの木の人工造林が全滅でございます。同じ毒をかぶっても土地の木のタブの木は結構生き延びている。昔から生き残った集落は本物、屋敷林で囲まれているから余り影響なかったわけであります。横浜市でもなかなか市はやらないから、我々はNPOとこういうふうに植えました。3年たてばこうなる。植えなければゼロであります。あるいはJR東日本が安中榛名、軽井沢と高崎の間で猫か犬しか新聞記者は乗らないだろうと、本当にだれも乗らない。そこで、造成して600戸の住宅をつくって、ここに定住させて、東京に通って、両方でもうけようとしてやっている。これやったのが東京大学の工学部の土木を出たまじめな所長だったのですが、もちろん土木の人は生き物のことは習ってないから業者に丸投げして、30年経ったらそれを本社の常務と、ちょっとおかしいから、宮脇さん、見てほしいということで私は調査に行きました。こんな関東の空っ風が吹いて、とても住宅なんか買わないのではないかと言ったら、まじめな所長は、風なんか吹きませんと、住民が行くと物すごく風が吹くじゃないですか。木はスギとヒノキしかありません。スギの造林なんかにいくとシラカシは根が張って、これが抜けないのです。上が30、下は1メーター以上。やっとわかってくれて、技術系の人はわかったら必ずやります。では、いつ植えるか。3月、4月、5月、6月はいいけれども、発注してやっても、これもまたやり直して、契約をやり直して、また競争入札なんかしてごちゃごちゃしてやってできない。5月は総会があって、社長か会長が出られない、では6月、6月9日、最初の日曜日、ここで4,300人で4万5,000本植えました、御覧のように。これでもJRもうけているわけです。上野から特別列車を出します。縦割りですから、特別列車は私が進めて観光部長が本社の会議で、おまえはわかってないんだな、バス1台集めるのも大変なのにそんなに来るかいといったら、来るどころか、超満員でございまして。御覧のようにあっという間にこういう状態で4万5,000本、子供も夢中でやっている、みんな身銭を払って。これをぜひ岩手県でやっていただきたい、毎年続けてやっていただきたい。そして、二、三年は草が生えるから、草取りには来ない。育樹祭だとまた友達や家族でここに来るわけです、いっぱい。これは、地元のものを安中榛名の市長は3,000円で出すといっているけれども、地元の人が買うわけではないのだから、こういうふうにテープを張ってみんな持っているもの、みそやキュウリやあるいはみんなリンゴ、みんな持って、そば出して150万円みんなで、せっかく来たら買い物、お土産買って帰りたいわけです。ということで、地元も儲かるし、御覧のように、皆さんは喜んで30分くらい、これが地元の市長、こちらが私どもですけれども、30分草とれば終わります。抜いた草を捨てないで裏返しにしておきます。資源なので。
 これは数少ない、もうそろそろやめますけれども、あと質疑応答がありますから。役人のやった数少ない例で、まず少ないです。東京都の伊豆大島はYS機しか飛ばない。大島町では滑走路を伸ばしたい。ところが、愛宕山の木を切るというので大反対で10年間できませんでした。ある日突然東京の新宿のツインタワーに公園局長以下10人が検討したわけです。何かいい方法がないかと。今のは残せば一番いいのだと、しかし人間が生きるためには、これも滑走路を残さなければいけない。とするならば、よろしいですか、死んだ材料ではもとに戻すのが精いっぱい。この山は自然保護団体が残せ、残せと言うけれども、マツ枯れなんかで余りいい山ではない。もとに戻すのではなしに、今よりもよりよいものに残すなら反対を説得して協力してやりますけれども、本気でないならそのためには、単に業者任せではだめだからと言うので、あのツインタワーにいる部長、課長もみんな引っ張り出しまして、木の下にブルーシートを敷いて若いのが登って揺すりますとぼろぼろと種が落ちてくる。それを落ち葉と一緒に拾って、30時間水に浸けて、そして植えさせれば、役人が植えても80%芽が出てくる。皆さんがやれば、岩手県のベテランの皆さんなら100%、99%出る。このようにしてポット苗をつくりまして、2年半で、もちろんこれは島ですからよくわからない。島の鎮守の森の種から39万本のポット苗つくりました。若い子も学者の皆さんも、初めは嫌がっていたけれども、もう次からツインタワーの事務所よりよっぽどいいとみんな来まして、ボランティアで、役所の皆さんが皆さんが地元の皆さんと一緒になってやったわけです。
 いよいよ苗ができました。溶岩です。審議官やあるいは部長や課長も熱心に、我々は石原慎太郎に左遷されるか、あるいは褒められるかの境目であります。先生、こんなことできますかと。本気でやればできると、植えた植物は命をかけて生えている。あなたも職をかけてやれと、ここにやらせたのです。このままではなかなか無理です。土は動くと浸透圧で根から養分を吸えません。したがって、間伐材を使いまして、簡単な土どめをします。上からごろごろ表土。表土というのはきれいな土ではない、落ち葉も何も全部かき集めます。全部落とします。そして、島の人間が植えるかといったら、島の人は幾らジェット機が飛んでも観光資源にはならぬから、本州の連中、東京都の本州の連中をというので、土木は下手だったのですが、いろいろ知恵つけて宣伝しまして、東海汽船は450人しか乗れない。石原慎太郎が来るかといったら来てくれないから、当時の青山副知事が夜の11時半に450人、朝の5時半に着いて、1人が20本、25本植えて、それを交代、交代で、土日、土日で1カ月間で何と1万2,000人で39万本のポット苗を植えました。大島町長はエビ1匹を木に例えてエビでタイを釣る、エビで木を釣ったと言っていました。みんな喜んで、身銭を切って来てくださるのですよ、これだけの人が。むしろ業者に植えさせたりするより、市民は言うとおりにやるからそのほうがいいです。あの溶岩の上ですよ、御覧のように1年たったらこういう状態であります。定期的にも調べております。みんな栄転してかわっていますが、みんなおれがやったと次々やって、2年半たったらこういう状態。ことしの10月。
 そうしたら、大島町の皆さんも、私たちもやりたいというので、私もまた呼ばれまして、まだ残っている植え床なんかでふるさとの森づくり、この植え方を説明しまして、三役、五役の名前を覚えさせて、皆さんに植えてもらいます。おばさんたちが植えてもちゃんとこのように育っている。どうかこのような命のもの、引き算でなく前向きにやっていただきたい。これはJR北海道が坂本社長以下で大沼でことしが10年目、ぜひ来てください、10月に。ミズナラのどんぐりを使ったポット苗、これも全部北海道あるいはJR東日本と一緒になって上野から特別夜行列車を出したりしまして、皆さんが大体5万鉢、1つ、2つずつ植えますから10万のポット苗をつくっているわけです。こういうふうにできるわけです。JRさんがやっても御覧のようにほとんど90%ポット苗できる。
 ドイツのパルマ大学のポット苗の様子ですけれども、ドイツでも潜在性植種を我々より先にやったと言って、まあ、見て来ましたが、本気になるやつがいないとできない。この土木部長は、初めはわかりにくくて横向いていたのですけれども、こういう人はわかったら一生懸命やる。おまえは土木技術の方かドングリを植える方かどっちが得か社長に言われたので、栄転しても役に立っていますけれども、こういう人が本気になってやればできるわけであります。
 自然状態では、こういった林は300年、500年かかるが、これで15年、25年か、それよりも早く7年、8年でできるという、非常に残念ながらこの東北、北海道は非常に少ないです。研究者はエゴイストですからここでやりたいわけです。ここでやったやつは地中海地方では使えない。これでやったのはロンドン、パリ、ニューヨーク、ワシントン、全部使えるわけです。ポテンシャルナラ帯文化帯ですから。ですから、私はここでやりたい、ほとんどやられていない。ですから、それを県、県民挙げてやっていただく。そのノウハウを東南アジアは77年から世界じゅう調べています。もう原生林は世界じゅうにありません。これがそうなんです。77年に撮ったものです。原生林に近い。この森がある限り、この熱帯林はびくともしない。しかし、強そうに見えるのは生物社会で一番弱い。道路一つ、林道をつけると一雨降ればこういう状態になります。今、人間は地球の命の歴史の一番トップにいるわけです、食物連鎖で。ですから、木を植えて命を守るというのは、何も社会貢献とかいいかげんなことを言いなさんなと、あなたが、あなたの愛する人、あなたの会社が、あなたの県が、人類が生き延びるためには景気はどうであろうとも、ぜひ命の森をつくっていただきたい。でなければ全部炭酸ガスの環境になります。
 そして今、これも環境問題難しいことですが、奥さん方が水が汚れるからちょっと高いけれども、有機洗剤、石けん、有機洗剤を使っているけれども、そのために日本ではヤシ油が高く売れるので、最後の熱帯雨林がどんどん伐採されて、日本に輸出するヤシ油をつくるために油ヤシがつくられています。70年代から御覧のように何が主役であるか調べました。この本来の森はフタバガキ科の植物であります。50種類ぐらいあります。この種を拾って、我々はやりました。今まで国際的にも熱帯雨林を破壊したら、一切再生不可能と言われていた。ユーカリからアメリカマツまでこれをやれば本物ができあがります。30メートルの高さに実がなっているけれども、日本の若いやつがマレーシアの人と共同研究の形で若いやつをおだてたりして、30メートルの高さの木を揺すりますと、羽子板のような実、種がぽろぽろ落ちてきます。世界を驚かすような結果は、このような状態で種拾いから始めました。苦労して手に入れた種ですが、なかなか自然に落ちただけでは芽が出ない。実際には芽が出ないのです。水に浸けたりいろいろしまして、御覧のようになりまして、根が出ることは皆さん、根が10センチ出て、芽が双葉ぐらいのときに容器に入れます。日本で1年か2年、ここでは半年でできます。このように、御覧のようにマレーシア大学と共同研究のような形で、最終的には201種類、39万本のポット苗つくりました。そして、第1回の植樹祭は、この焼き畑で、これを業者に丸投げするとこれを全部切ったり焼いたりしますから、これは全部地球資源で、全部土を混ぜる、混ぜる、混ぜる。焼かない、出さない、捨てない。そして、第1回の植樹祭は91年7月10日、2,000人で手で掘ると掘れません。たった6,000本しか掘れませんでした。これが本物なのです。これ本物、ラワン林、主木林です。同じところが5年たったら7メーター、15年たつと、世界で初めての本物のふるさとの木によるふるさとの森、これができた。これはアジア人で初めて国際生態学会長に選出されたり、あるいはブループラネット賞、日本で初めてもらった人はこういう本物の森をつくっているということで、日本の鎮守の森から。混植、密植していますから競争者と一緒にいます。こういう状態だったら、厳しい状況でもつわけです。これは植え方です。
 では、カーボンをどれだけ吸収固定できるか、いろんな計算方法ありますが、我々の計算方法でやったやつだとボルネオ、アマゾンでは年間平均44.4トン、もし岩手県でやったら27トンから30トンぐらいのCO2を吸収固定することが国際的に評価されます。アマゾンの林内は、今原生林が日陰にあります。やっと見つけた原生林、自然。健全な生物社会とは人間社会みたいで老大木から若い木までいろんな種類のいろんな生き物がいがみ合いながらも少し我慢して伸びていく、これ一番健全です。老大木を全部切っても若い木を全部切ってもだめですよ。この多様性こそ最も強い自然です。だけれども、一晩でこういう状態です。
 そこで、三菱商事に協力を得ながら、91年と今、子供たちの未来へ本来の木、本来の木をポット苗で植えますと、子供たちが植えても10メーター、20メーターできていく。これらのノウハウで、中国の北京人民政府と日本の環境団体と奥田会長は3年間で日本から3,900人のボランティアを募って40万本植えようと。そのときにどういう方法でやるかというのに、アジア人で初めて生態学会長の宮脇昭の方法を中国の科学アカデミーからも推薦され私が責任者になりました。雨が400ミリしか降らない。冬は20度ですけれども、木を切った後は溶岩、花崗岩が露出しています。何を植えても育たない。各国みんな失敗しているわけです。
 そこで、私たちは調べてこの本命の樹種はミズナラの母種のモウコナラ。Quercus mongolicaミズナラそれのバラエティのgrosseserrataといいますが、このモウコナラが主役であるということを突きとめました。最初の植樹祭の前の晩に北京市の偉い人に、北京市長にじかに私は招かれまして、夕食を一緒にしました。北京市長が少し親しくなった宮脇先生、日本から余り植樹祭に来てほしくないと。「えっ」と言ったら、3年たったら看板とつっかえ棒しか残りませんと。私たちは黄砂を防ぐ、水をためるような本命が欲しいがあなたはできますかと。おれはそのために来ているのだと。ところが、木の種類は私に任せてほしいと言うから、これはミズナラの母種のモウコナラと言ったところ、向こうの人は林業局長や都市計画局長が手を挙げて、そんな木はとうの昔に消えてなくなっていますと、あるのはポプラとニセアカシアとヤナギとハンノキだけ、こういうのはすぐ育って、すぐだめになる。ファーストグローパイオニア、本命の木は長もちしなければいけない。我々は野を越え、山を越え、30万から60万個のポット苗を準備して、中国人は決めたら怖い、始めたらですけど。12月に拾ったので、7月から雨が降った。次の年に7月4日に植樹祭をやりたい。冬はマイナス20度。したがって、やむを得ずこのような簡単な施設をつくりまして、この中に40万個のドングリポット埋めているわけです。プラスの5度から15度にして水をやり過ぎない、適度にやっておると休眠しないで、ちゃんと根が出て、芽が出ればこういう状態。なぜポット苗にするか、よく見ていただきます。これミズナラの母種です。ミズナラと同じモウコナラ。上が3センチ、下は1メーターあります。だから裸苗では無理なのです。スギやヒノキやマツは根が浅いのですぐだめになる。だけれども、ミズナラは植えたらびくともしない。したがって、必ずこのように容器栽培して根が充満していないといけない。
 第1回、第2回、第3回は2000年に日本から17万5,000円かけて1,700人来ています。中国から1,800人、植え方は、市長や皆さんが来まして、説明は私が、中国と日本が一緒になりまして、朝の4時半に北京からたたき起こしてノンストップでパトカー先導で行きまして、バスを近所にとめるところがないので1時間以上歩いて、35度の暑さのところを皆さんこう笑いながら、1人が10本、20本、汗出して一生懸命植えるわけです。
 日本から来た若い娘さんに新聞記者が聞いていました。なぜわざわざ身銭を切って中国まで来て汗出して木を植えるか。彼女たちは汗を拭きながら、一生に一遍ぐらいよいことをしてみたかったですと、これで少し落ちつきました。どうか皆さん物言わぬ県民が、岩手県民が、1億2,000万の日本人が、これほどエネルギーと物が余っていて、何となく未来に不安で、何もやらせないから反対運動が起きる。どうかその人たちを皆さんが舞台監督になってすばらしい岩手県という舞台があるのだから、日本じゅうから世界じゅうの皆さんに喜んで来て植えてもらって満足し、そして岩手県が未来の日本の、あるいはナラ帯文化の中心になるように、不可能と言われた場所でも5年たったら3メーターになっているかもしれません。根が3メーター、上が3メーターになっています。今世界で一番発展しているのが上海で、我々は文部省の金で長江沿いの調査をしていたら、上海市長から、ぜひこの新しい、90年に直径98キロの浦東地域という沼地を、ハイテクのまちにしたいと。それで上海市長が、宮脇、日本人のつくったあなたの森をつくってほしいと。ここは木なんかない、ドングリもない。120キロ行くと曹洞宗の道元禅師が学んだ禅寺があって、そのうち日本の鎮守の森と同じような唯一森が残っていて、そこを我々は中国の皆さんと一緒に調べまして、何が三役、五役の主役であるか調べて、ドングリを拾いまして、19万鉢のドングリを、これはカシ類でありますけれども、カシ類のポット苗をつくりました。こういうのを年内に植えてもだめです、つっかえ棒使ってもだめ。これは子供たちでもできるのです、あるいは熟年者もできるわけですから、こういうのを県民運動として統括してやっていただく。第1回が90年の6月、宮脇方式となっていて、宮脇をとってほしいといったら、副市長はとれませんと、「えっ」と言ったら、中国では偽物の植樹祭が非常に多いと。偽物の植樹祭には日本の大使も市長も呼べない。どうか偽物はやめていただきたい。せっかく税金をかけてやるのだから、本物をつくっていただきたい、本物の森を。そして、村の日系の企業の皆さん、日本人学校、中国の小中学生1,200名で1万5,000本、あっという間に1時間でやりました、御覧のように。そして、植えた後のすばらしい笑顔を見ていただきます。子供たちの未来、今すぐどこでもだれでもできるのです。それは命の森をつくる。皆さんが監督であります。幸いにも岩手県ではすばらしい舞台を持っているではないですか。何をもたもたしているかと言いたいぐらいでございますので、つくっていただきたい。子供たちに植えさせても、3年で3メーターになっています。
 昨年はANAの、全日空の岩本社長がぜひ植えたいと。では宮脇方式でということで、私が行ってやったのです。そのとき、こんな苗を植えてどうなるかと言うので見せますと、ちゃんと2000年に植えたのが2007年でこうなったと、最高の技術による都市や産業立地には本物の命の森とともに共生するという、皆さんと共有した哲学を基本にして木を植えていただきます。林内もこういう状態です。
 チンタオ市長がちょうど北の北京と上海でやっていた。うちもやりたい、あそこは石灰岩で何もないわけです。ローソンという自然保護地域でドングリを40万個拾いまして、ポット苗つくって市長以下で植えています、御覧のように。これ30時間水に浸けて中の虫を殺してポット苗つくりまして、市長、副市長以下みんな。この局長が一番熱心で、日本に来て、何と中国は軍隊も動員しているのです。非常にある意味では怖い国です。戦争しなくてもこのままでは10年先は食われてしまいますよ、若い人たち見ておいてください。今ノーベル賞をもらった黒人のワンガリ・マータイさんが4年前に日本に来られて対談したときにぜひ協力してほしいと、これは向こうのナシオナルという一番大きい新聞で、そこの1面記事に出ていましたが、4年間調査して、ぜひ今まで3,000万本植えたが、専門が違うから、なかなか育っていない。あなたにお願いするというので4回現地調査に行きました。これは結構猛獣なんかがいるから、レンジャー鉄砲を持って何が主役であるかを調べて対応しながら、このイギリスの植民地時代に全部本物が切られて、アメリカユーカリなんか植えてある。そこで我々はポット苗をつくり、そして子供たちも一緒になって植え方を説明し、みんなが夢中で植えて、日本の大使も一緒に喜んで協力して皆さんのすばらしい笑顔を見ていただきました。ことしの4月にも行きます。トヨタでは、豊田章一郎さんに言われまして、私はトヨタさん、最初に一昨年呼ばれたときに言いました。うちも木を植えています。先生に会うんだから担当の役員と、それから環境部長を連れてきてどういう木を植えましたかと。何もわからない。どういう森ができていますか。何もわからない。丸投げしているから。金ばかり取られてわからない。だんだん章一郎会長がおかしくなって、宮脇先生の話を聞けと。あとはすごいですね。1週間たったらトヨタの工場の偉い方が来まして、ぜひというので、去年の、もう短い時間しかありまませんが、そのときは、いつ植樹祭やるか、そのうちと言ったら、日本では3年ぐらいかかってしまって、そのうちやめてしまうから。昨年の9月に、余裕をみまして、5月までやれと。初めはまだ延ばそうとしていたのですが、5月の総会には人事異動でかわるかもしれないので、それまでにと。5月18日に5,000人で5万本の植樹祭やりました。36の工場が海外含めありまして、そこでやっぱりかなり競争になって、そうしたらタイのバンコクの社長が、うちは1万人10万本植樹祭やるからと、我々は現地調査をしまして、この会社ですけれども、この人が本気になったからできたわけでありますが、幸いにもこの10年前にタイを全部調べまして、王様から直接名誉農学博士号をいただいていますから、王室で木を国内につくらせていますから、説明して、徹底的に幹部の皆さんに話しをさせて、徹底的にやります。そういう状態に、土の問題、土が硬いのではないかと、みんなに掘らせて、これでほっこらとマウンドを築きなさいと。一番偉い工場長が最初にやって、初めはこれぐらいだったのだけれども、だんだん広くしまして、全部で1万4,500本を植える、掘り起こしながら、この中にいろんなもの混ぜて、まず土づくりから。幸いにも王室でもこれを見てくれて、トヨタの室長たちもわかってくれて、では我々できるかというので、御覧のように。それで、タイの王室林野局で2人を横浜国大に留学させて博士号取らせて、彼らが指導しまして、30万本以上のポット苗つくって、これはフタバガキですが、完成したフタバガキのポット苗つくりました。だから、苗は幸いにタイでもできる。皆さんがやる気になれば本当に岩手県では海岸から山地まであらゆる苗ができるわけです、こういう状態で。うれしそうに見ているでしょ、皆さん、こういうポット苗つくって、御覧のようにこの種が、容器栽培したらこういう森になるわけです。こういう木になるわけです。植えなければゼロです。この種がこうなって、こうポット苗を植えればこうなるということを徹底的に工場長さんに見せまして、理解させて、このポット苗の生産をやるぞと元気を出させまして、10万本植えるというので、ほっこら、ほっこらと大変地下水がが高いものですから、こういう状態で植えました。5万鉢を先に業者がうまいですから、早く持ってきなさいというので、5万鉢、これ全部タイの中で簡単につくって、どんどん、どんどん大きくなるわけです、非常に熱帯ですから。第1回は1万4,500人来ました、一度に。日本から身銭切った輪王寺の仙台のお坊さん含めて35人来ましたけれども、御覧のように1万4,500人で植え方を説明して、知事や市長や皆さんと一緒に植えました。もちろん社長も一緒に植えました。1万4,500人、ヘリコプターでこういう状態であります。みんなタイでもやる、そしてこれはJR東日本が青森、松尾、こっちは足尾のふるさとの森でもやっていますけれども、御覧のように、みんな身銭切って毎年みんな身銭を切って、これは土が悪いけれども、下から土を持ち上がってくれて、御覧のように植え方を説明して、雨の日も風の日もこれだけの人が集まってくれるわけです。みんな身銭切って、大変な厳しいところですけれども、それを皆さんでこうやって植えている。子供もこれが命の森づくりであると1時間あっという間に大変なことができる。そして安達太良ではJR、だれが植えても10年たてばこういうふうになるわけです。
 どうか皆さん、皆さんが主役として、地域経済と豊かな市民生活を支える本物の緑環境を岩手県から世界へ互いに助け合い、未来に向かって命の心と遺伝子を支えるふるさとの森をどうか皆さんの手で、岩手県から世界へ、額に汗し、大地に手を接して、すべての県民が土地本来のふるさとの森を目指して、ただ植えればいいのではなく、最低限エコロジーの脚本を理解した上で、総監督は県議会議員の先生方、そしてそれと一緒に行政、企業、NPO、各団体、すべての人が一人一人が、市民がそれぞれの立場と力に応じて命と地域経済を保障する本物の教育いきいきとして命あふれる地域活性の原点は命の森づくりからですよ。日本の原点、たびたび言いましたように岩手県議会議員の皆さんが主役です、リーダーとして前向きに頑張ってください。行政も、せっかく来てくださったら一緒にやられますから、岩手県から世界へ、私も本気でやるならお手伝いします。私は偽物を相手にしないことにしています。我慢しての御清聴ありがとうございました。
○高橋雪文委員長 それでは、貴重なお話まことにありがとうございました。5分ばかりしか時間がございませんけれども、2人ぐらいの方々から御意見をいただきたいというふうに思います。
○及川幸子委員 先生、大変ありがとうございます。貴重な講演で居眠りも忘れまして、胸が騒ぐほどの御講演の内容だったと思います。奥様が100分の1をわかるように、100分の1どころか、本当に吸収のできたお話しでした。ありがとうございます。
 さまざまな御活躍の中で、端的に言いますと日本全体でどのぐらいの割合で私どもが植樹をしていかなければならないかというのが1点です。
 それから、2点目は、今の地球温暖化を救うのは総括的に見てこの森林づくりしかないのだというふうにとらえたのですが、それでいいのか。
 それから、3点目は間伐が逆に行われております。私も植樹もしましたし、間伐もいたしました。その間伐という部分についてはどういうお考えか、その点をお聞かせいただきたいと思います。
○宮脇昭講師 わかりました、及川幸子先生。まず最後から言います。頑張って今植えている木は経済的な目的でスギやヒノキやカラマツが多いと思います。こういう木は、やはり間伐しないとなかなか客員樹種ですからもたないと思います。経済の、商売に使うのはまともなものにならないといけない。だから間伐もやっていただきたい。
 ただお願いしたいことは、間伐した枝なんかを捨てない、出さないで、できれば斜面の横に置いて、そこに落ち葉なんかたまりますから、そのすき間に今度は、陰樹ですから、本命の木は。林内で大丈夫ですから、場所に応じて調べなければ、口紅を顔に塗ってもこれはだめだなというように、いろいろなことがあるので現場を見ないといけませんが、大きく言えば土壌の一番いいところはブナ、山の上であります。ちょっと悪いところはミズナラあるいは湿ったところはハルニレだとか、あるいは沢などいろいろありますが、それは場所によらなければいけませんが、土地本来の、私の言葉で言うとポテンシャル、潜在自然植生の主の部分を中心にできるだけ多くの種類を根の充満した苗を間に植えていただく、時間をかけて世代交代していく。大きな木は今度は死ぬ前に丁寧に切って出さないと後継が育たない。
 2つ目は何だったかな。
○及川幸子委員 日本全体で何割ぐらいの植樹をすれば良いか。
○宮脇昭講師 それは0.06%しか広葉樹が残っていないので、100倍にふやしても6%にしかならないのです。もちろん落葉広葉樹ではもうちょっといいけれども、ですからそんなことを考えずに、まずきょうから植えていただく。ある程度いったところで考えましょう。計算ばかりして何もやらないのが一番悪いわけでございますから、及川幸子先生はやりながら考えていただきたい。
 最後のやつは。
○及川幸子委員 地球温暖化を救うのはまさにこの・・・。
○宮脇昭講師 いろいろあります。いろいろあるけれども、どれも引き算です、どれやったって。足し算というのは、もう一度木を植えた中にカーボンを閉じ込める。ほかはどれやっても、そのほか海の中に閉じこめるとか、あるいは代替エネルギーとして核エネルギーが使えるまでは原子力も使わざるを得ないのはあると思います。
 もう一つ、これはエネルギー会議で私がよく環境顧問をしていましたから、日本人はうそを言うのです。例えば絶対安全ですと、技術に絶対なんてあり得ないのです。小刀使ったってけがするかもしれない。ですから、技術にリスクは当然です。そのリスクをいかにゼロに近づけるかが新しい技術です。そうちゃんと正面から正しいことを言っておけば湯がこぼれたぐらいで大騒ぎすることないのです。絶対安全なんて言うから、そんなことあり得ないのです。うそは言わない、事実でやっていくと。同時にいろいろありますし、省エネもやらなければいけません。今のように湯水のごとくエネルギーを使っていたのでは、少々木を植えたぐらいでは間に合わない。だけれども、今さら穴蔵生活に戻ることはできませんが、いろいろな計算がありますけれども、少なくても三、四十年ぐらい前のエネルギー使用量にしていく、そして十分森を育てるようなバランスをとらなければいけないと思います。どれも必要です。ただ、足し算として前向きには木を植えてカーボンを閉じこるのが一番具体的だろうと思います。
○亀卦川富夫委員 端的にお伺いします。土地本来の樹種、木、これをどういうふうに判断するのか、その判断の仕方ですね。我々でできるものかできないものか、専門家にお願いして、これは当然しかるべきだと思いますが、そして種をとってポット苗にして植樹祭に持っていく。どのぐらいの時間、これは、きょうから出発したとすればどういう時間帯を考えればよろしいのでしょうか。
○宮脇昭講師 まず、何が主役であるか。結構偽物が格好よかったりするのです。今の人間社会。本物とは厳しい条件に耐えて長持ちするのが一番いいのです。台風、火事、地震、何が生き残っているか調べる。生き残っているのが本物というふうに対応します。しかし、私なんか一目で現場に行けばわかりますけれども、なかなかやはり中身を知らない人が中身知っておればちょっと見ればわかると思いますけれども、全然知らないと、多少勉強していただく。必要であれば、本気でやれるのであればみんな大勢いますから手伝いします。最初は、話だけではだめです、現場にこれですよと、見て御覧なさい、この木がこうなっているじゃないですかと、ほかの大きい木があるけれども、これは根が倒れかけているけれども、こっちは抜いて御覧なさい、根が抜けないでしょうという。わかりやすくいえば、海岸沿いなんか温暖化進んでいますので、私なんかもしやるとすれば、例えば盛岡なんかですと基本的にはやっぱり落葉広葉樹ですが、少しブナ帯でも生育しているアカガシやウラジロガシのような常緑樹も試験植栽の際は混ぜてやらせていただきたいと思います。そして、それが生き残ればそれもふやしていく。今は、温暖化が進んでかなり現在の潜在自然植生も動いていますから。実際にやるのは2年やればできます。もし施設栽培すれば1年でできますけれども、北京でもそうですから。2年ぐらいです。
 やはりJR東日本や北海道でやらせたときに、芽は出るのですよ。胚乳を持っていますから、だけど芽が出て、本当に植えるようなやつは、針金みたいな苗では困るので、根が充満してなければいけないから、多少本気でやらなければできないと思いますから、大体1年半から2年、3年あれば完璧に移植されています。ですから、私はよく知事なんかに言うのですよ、当選したときに4年目で立派な森になるから、4年たってできなかったらやめますと言いなさいと。それは先生、言えないと。頑張りますと言っていますけれども、3年です。
○工藤勝博委員 大変貴重なお話ありがとうございます。実は私は八幡平の出身で、工藤勝博ですけれども、地元に旧松尾鉱山あったのですが、そのときの被害があって、今でも原っぱになっている。いろんな形で植樹をしようと盛り上がって、何年か前からやっていますけれども、先生の宮脇方式で取り組んだらすぐ森ができるでしょうか、お願いします。
○宮脇昭講師 JR東日本でやっているのは私は記憶していますが。
○工藤勝博委員 それも含めて。
○宮脇昭講師 もともと森があったわけですね。
○工藤勝博委員 はい。
○宮脇昭講師 ただ、非常に酸性であったりするところは少し土を混ぜればよいのですが、対応しなければいけませんけれども、雨がよく降りますから、割合日本はよく熟土が流れやすいというか、少なくなりますから、しっかり土の問題が完全に魚もすまないようなところではだめですけれども、それがある程度排除できればもともと森だったわけですからできます。ぜひやってください。
○工藤勝博委員 もう一つ、地元の農業高校の生徒さんたちがそこのダケカンバを小さいときから育てて、それを植えると、ダケカンバは酸性にかなり強いから。
○宮脇昭講師 そうですね。ダケカンバ、カンバの森なんかは、あるいはミヤマハンノキもそうですが、ああいうのは割合にどこでも育ちますけれども、余り長もちしないですが、最初に植えるのは、やっぱり本命は、ブナまではいきません、土壌の状態から。だけどミズナラぐらいはいくはずですから、ミズナラやイタヤカエデとかその辺を植えていただきたいと思います。同じものだけではだめなのです。
○工藤勝博委員 そうですね。当然そこはずっとこれからもそういう鉱毒水がとめるのは難しいので。
○宮脇昭講師 植ながら良く育つものは本来の木、うまくいかないのは考えればいいわけです。植えもしないで机の上で言っていてはだめ。
○工藤勝博委員 そうですね、その原っぱさえなくして木が生えれば地下水もまた変わってくると思うので。
○宮脇昭講師 できるだけ周りの木の種もやって、ほうぼうの種類を植えていただいて、何が残るか本番兼実験でしていただければと思います。
○高橋雪文委員長 ありがとうございました。質問もまだまだあるところではございますが、時間になりましたので、本日の調査を終了したいと思います。改めて宮脇先生に皆さん方、拍手をお願いしたいと思います。
 委員の皆様方には、次回の委員会運営などについて御相談がございますので、もうしばらくお待ちいただきたいと思います。
 (参考人退室)
○高橋雪文委員長 それでは、進行させていただきます。次に、2月に予定されております県外調査についてでございますが、お配りしました日程表により実施いたしますので、御参加をお願いいたします。なお、執行部から環境生活部の職員が3日と4日の調査に1名、商工労働観光部からは3日の調査に1名の参加希望が出されておりまして、これを許可することといたしましたので、御了承願います。
 次に、4月に予定されております次回の当委員会の調査事項についてでありますが、御意見などはございますでしょうか。
 (「なし」と呼ぶ者あり)
○高橋雪文委員長 特に御意見がなければ当職に御一任願えればと思います。御異議ございませんでしょうか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○高橋雪文委員長 異議なしと認め、さよう決定いたしました。
 以上をもちまして本日の日程は全部終了いたしました。本日はこれをもって散会いたします。どうもありがとうございました。

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