平泉世界文化遺産推進調査特別委員会会議記録

平泉世界文化遺産推進調査特別委員長 佐々木 一栄
1 日時
  平成20年4月16日(水曜日)
  午後3時09分開会、午後3時55分散会
2 場所
  特別委員会室
3 出席委員
  佐々木一栄委員長、工藤勝子副委員長、伊藤勢至委員、及川幸子委員、
 佐々木 博委員、佐々木順一委員、工藤大輔委員、新居田弘文委員、
 千葉康一郎委員、大宮惇幸委員、小田島峰雄委員、三浦陽子委員、関根敏伸委員、
 五日市 王委員、中平 均委員、菅原一敏委員、高橋昌造委員、喜多正敏委員、
 高橋 元委員、郷右近 浩委員、岩渕 誠委員、菊池 勲委員、佐々木大和委員、
 千葉 伝委員、小野寺研一委員、柳村岩見委員、樋下正信委員、平沼 健委員、
 高橋比奈子委員、嵯峨壱朗委員、高橋雪文委員、熊谷 泉委員、小野寺有一委員、
 吉田洋治委員、田村 誠委員、飯澤 匡委員、亀卦川富夫委員、高橋博之委員、
 工藤勝博委員、小西和子委員、久保孝喜委員、木村幸弘委員、斉藤 信委員、
 小野寺 好委員、阿部富雄委員、及川あつし委員
4 欠席委員
  なし
5 事務局職員
  佐藤主幹兼政務調査担当課長、蛇口主任主査、菅原主査、小原主査
6 一般傍聴者
  なし
7 会議に付した事件
  (1) 調査
    「世界文化遺産登録の現状と今後の課題について」
     (講師)平泉町長 高橋一男氏
  (2) その他
    @ 平泉世界文化遺産推進調査特別委員会の運営について
    A 現地調査について
8 議事の経過概要
○佐々木一栄委員長 ただいまから平泉世界文化遺産推進調査特別委員会を開会いたします。
 これより本日の会議を開きます。本日はお手元に配付いたしております日程のとおり、世界遺産文化登録の現状と今後の課題についてに関する調査を行いたいと思います。
 本日は、講師として平泉町の高橋一男町長をお招きいたしておりますので、御紹介をいたします。高橋町長の御経歴につきましては、お手元に配付いたしておるとおりでございます。本日は世界文化遺産登録の現状と今後の課題と題しまして、現地の自治体の長としての立場から平泉の文化遺産の世界遺産登録に向けた取り組みや今後の課題に関する貴重なお話をいただくこととなっております。
 それでは、これから講師のお話をいただくことといたしますが、後ほど講師を交えましての質疑、意見交換の時間を設けておりますので、御了承を願いたいと思います。
 それでは、早速でございますが、高橋町長、よろしくお願いいたします。
○高橋一男講師 ただいま御紹介をいただきました平泉町長の高橋でございます。
 先日特別委員長さんからお電話をいただきまして、平泉の現状なり課題について、気軽にざっくばらんに話してほしいということで、このように県議会の先生方がおそろいの中で、まさに講演というお話をいただきました。
 講演というよりは現況について、ここ数年間あるいはずっと昔からでございますけれども、本町の抱える遺跡なり、史跡なり、文化財に対して、大変な御厚情、御指導賜ってきたことに対して感謝を申し上げながら、私のわかる範囲でざっくばらんにお話を申し上げさせていただくということは、ある意味で大変光栄なことだし、先生方の前で私の思っていることを現状についてのお話をさせていただきたいと思います。
 もう少し少人数の中で気軽にというふうなことで参りましたけれども、このような席を設けていただきまして、講演という形の中で話をさせていただくことに本当に敬意を表したいと思いますし、さらに平素大変先生方におかれましては、本町がまさに今抱えております世界文化遺産にかかわるさまざまな諸事業も含めて大変な御理解と御協力をいただいておると、こういうことに対しましてこの場から、高い席ではございますけれども、厚く御礼を申し上げたいと、このように思っております。
 御案内のように、おかげさまで平泉町の文化遺産は平成13年度に暫定リストに登載をさせていただきましてから7年の歳月を経過いたしました。
 あっという間の7年でございましたけれども、本年7月に世界文化遺産の正式登録を目指して手の届くところまで、いよいよ来たなと、こういう実感を持っておりまして、もちろん期待もありますけれども、一方において本当に文化遺産に正式に登録になるであろうかという一抹の不安も抱えながら、緊張感を持ちながらただいま連日でき得る限りの条件整備を行っていると、こういうことでございます。
 特にも県御当局並びに県議会の先生方におかれましては、この条件整備にかかわって大変な御助言なりアドバイスをいただいてきておりまして、どうやらここまで来れたと、このことにつきましてもこの場から厚く御礼を申し上げたいと、このように思っております。
 きょうはこれから30分ぐらいの時間でよろしいでしょうか、20分ぐらいでしょうか、それこそざっくばらんな話としてお話を申し上げたいと思いますけれども、先生方を前にして余り失礼なことがあったのではだめだなということで、本日は世界文化遺産の推進室長を連れてまいりまして、私が戸惑ったときにはこっちのほうの話で助けてもらうということで一緒にまいりましたので、どうかひとつよろしくお願いしたいと、このように思います。
 それでは、これから世界文化遺産の本町の現況と課題ということについて申し上げたいと、このように思いますけれども、二つに分けて先生方のところに両面の資料を渡してありますけれども、一つには世界遺産登録に向けた主な経過と、そして裏面のほうの今後の課題ということを申し上げてみたいと、このように思います。
 平泉の文化遺産は、先ほど申し上げましたように平成13年4月に世界遺産暫定リストに登載をいたしました。現在暫定リストへの登載は公募という形をとっていますけれども、当時は国が価値のあるところを選定していたところでございました。ここから平泉町の世界遺産に向けた取り組みがスタートしたところでございます。
 平成14年1月から住民説明会を開催したところでございまして、世界遺産条約には顕著な普遍的価値を有する世界遺産を人類全体の遺産として破壊等の脅威から保護し、保存することが重要であるとの観点から国際的な協力及び援助の体制を確立することを目的としていると記載されていますところから、価値があるだけでは世界遺産には登録されないということでございました。
 つまり、規制をかけることによって資産を未来に守り、伝えていく必要があるのでございます。そのためには、住民とのコンセンサスが最も重要になりまして、そのために第1回の住民説明会以降、普及啓発活動には力を入れてまいりました。世界遺産講演会や出前講座に限らず、機会をとらえては説明会を行ってまいったところでございますし、このような活動は登録後も続けていくことが必要であると、このように考えているところでございます。
 平成14年12月には世界遺産登録を推進するに当たりまして、必要な史跡の整備や推薦書の作成などの財源に充てるため、世界遺産推進基金条例を施行しております。これまでに114件、8,400万円余りの御寄附を関係の皆様方からちょうだいをしております。
平成16年4月には世界遺産委員会において、より広範囲に保護することが求められる傾向が明確になったことから、平泉町内に限られていた資産の範囲を一関市、そしてまた奥州市に広げることになったところでございます。
 平成16年11月には第1回平泉の文化遺産世界遺産登録推薦書作成委員会が開催されまして、平成18年6月までに6回にわたり開催をされたところでございます。平成17年1月からはバッファゾーンを保護する景観条例が施行されております。10月には景観法に準拠した景観行政団体に選定されております。
 平成18年6月には、平泉の文化遺産国際専門家会議が開催されまして、国内外の専門家20名により国際的な価値づけの検討がなされまして、この会議で外国の方にわかりやすい推薦名称とするため、平泉の文化遺産から平泉−浄土思想を基調とする文化的景観に改められたところでございます。
 この成果を盛り込み、世界遺産登録推薦書を7月に国へ提出をいたしたところでございました。9月には国として世界遺産に推薦することが決定いたしまして、それを受け12月にユネスコ世界遺産センターへ推薦書を提出、これが受理されたところでございます。
 また、昨年の7月には、御案内のように世界遺産にかかわる住民と行政の総合調整機関として平泉町世界遺産地域協議会を設立いたしまして、イコモス現地調査に向けて地域住民の方々に道路清掃等の環境整備などに多大なる御協力をいただき、良好な状態で8月に行われましたイコモスによる現地調査を迎えることができました。
 本年3月には景観法に準拠した形で平泉町景観計画を策定いたしております。現在は、今年5月に予定しておりますイコモスによる勧告、そして7月にカナダのケベックで行われる世界遺産委員会の審査結果を待っている状態でございます。
 次に、今後の課題につきましては、裏の面を御覧いただきたいと思いますけれども、第1は遺産を次の世代に引き継ぐことでございます。
 世界遺産の目的は、顕著な普遍的価値を有する遺産を認定し、保護、保全、公開するとともに将来の世代に伝えていくことでございます。世界遺産に登録されるということは、一国にとどまらず、人類全体にとって貴重なかけがえのない財産として適切に保護、保全していくという責務を負うものでもございます。このために保存管理に当たっては、県、関係市町を初め関係団体あるいは地域住民などがこの趣旨を十分に踏まえまして、共通理解のもとに一体的に保存、管理を推進していく必要があると、このように考えておるところでございます。
 また、登録されますと保全状況のモニタリングが6年ごとに実施されますので、そのために昨年策定いたしました保存管理推進アクションプランの推進が必要となってまいります。また、平泉には当時の建物が現存しておりませんで、多くは土の中にあります。そのために無量光院跡や中尊寺大池跡などの史跡位置の発掘調査や整備もまだまだ今後必要になってくるものでございます。
 平泉の価値を理解していただくためにも柳之御所遺跡の復元は非常に有効でありまして、ガイダンス施設とあわせて早期の整備が望まれるところでございます。
 また、次世代を担う子供たちへの普及啓発も重要になってきます。平泉の価値を正しく理解することで多くの子供たちに世界遺産の町に住んでいる、世界遺産の町からやってきたと誇りを持って胸を張ってほしいものだと、このように考えておるところでもございます。
 第2は、安らぎのある景観づくりでございます。平泉の景観の特徴は、史跡を中心といたしまして、それを取り巻く自然や農業の営み、さらには土地にまつわる歴史的な伝承や和歌などの文化的要素が複合した風土性にあります。
 この景観を守り、育てるために平泉の自然と歴史を生かしたまちづくり景観条例が平成16年3月議会で可決されまして、平成17年1月から施行をされているところでございます。この特徴といたしましては、平安時代の藤原氏が築いた寺院群や浄土庭園などの歴史文化的景観と調和を図るために、樹木等での緑化や屋根の勾配、軒のひさしなどという和風の趣を基本とし、建築物の高さを抑え、眺望を確保しながら風致に考慮して安らぎがあり、全体としてまとまりのある町を目指すことといたしております。
 日本で初めての景観に関する総合的な法律である景観法が平成16年12月から施行されました。平成17年10月、平泉町は都道府県、政令市以外の市町村としては東北地方で初めて景観行政の担い手である景観行政団体になりました。景観法に基づく施策を運用するために、屋外広告物規制や各種景観のルールを盛り込んだ景観計画を昨年度策定いたしまして、今後は景観法の適用の景観条例を早期に制定をすることといたしております。また、このほかにもポイ捨ての禁止や廃棄物の適正処理、清潔の保持などに関して新たな条例の策定についても検討してまいります。
 三つ目でございますけれども、安心・安全・快適なまちづくりでございます。世界遺産登録や平泉バイパスの整備など、まちづくりの大きな転換期を迎えておりまして、これらを契機として都市機能も見直そうと、平成15年度において都市計画マスタープランを策定いたしまして、その将来像の実現に向けてただいま取り組んでおりますし、これからも取り組んでまいらなければならないと、このように考えておるところでございます。
 平泉バイパスにつきましては、全線開通することにより市街地の通過交通は著しく減少することが予想されます。そのため、遺跡を守りながら住民にとっても、観光客にとっても安心、安全、快適なまちづくりを目指し、市街地の通過交通をできるだけ排除することにより、新たな道路交通ネットワークや歩行者支援システムの確立を図ることができます。
 しかしながら、御案内のようにあと一息のところで工事が中断していることはまことに残念なことでございまして、早期の完成が望まれておるところでございます。当初予定では3月にはこのバイパスは完成するというお話をいただいておりましたけれども、その後5月あるいは7月ということで、さらにここ数日前には、あるいはもっとその後になるかもしれないということを岩手河川国道工事事務所から御連絡をいただいているところでございます。
 県道平泉停車場中尊寺線、いわゆる中尊寺通りにつきましては、平泉の駅から中尊寺に向かう参道でありますけれども、現在は歩道もなく、危険な状態であるために、平泉が目指す歩く観光の面からも早期な整備が望まれておるところでございます。
 現在は地元住民や関係機関で構成する中尊寺通り街並み整備検討委員会を設置いたしまして、平泉文化遺産とともに思い出として残る道、これを整備目標に掲げまして、歩行者と車が共存できる道の整備に向けて、できるならば電柱の地中化など、街並みの景観などの検討を行っておりまして、一関総合支局の土木の担当の方に大変な御尽力、御協議をしていただいておりまして、鋭意その方向に向けて、ただいま検討をしているところでございます。
 また、都市計画道路の再編を行うとともに史跡地区の公有化に伴う世界遺産コアゾーン予定地からの移転家屋の受け皿等として用途地域の拡大、景観に配慮いたしまして建築物の高さ規制や指定容積率の見直しなどを行おうとしてきているところでございます。
 平泉バイパスにおける道の駅の整備については、関係機関との協議、検討を行いまして、交流拠点としての整備を図りながら、情報発信機能の確立に向けてただいま取り組んでおるところでございます。
 4点目は、世界に向けた国際観光・国際文化の町を目指してでございます。
 観光に対する施策といたしましては、平泉の価値をより深く理解をしていただくために、ボランティアガイドの育成を行ってまいりました。平成15年から毎年講座を行ってきており、現在のところ15名のガイドが合格いたしております。
 利用頻度も年々向上しておりまして、当初は年間に50回程度だったものが現在は700回以上になってまいりました。それらに対応するように、各商店全員が案内人となる街角案内人制度を設けておるところでもございます。町民全員がガイドになるという目的の第一歩であると考えております。現在は、語り部タクシーなどにも取り組んでおるところでございます。
 今後は一関市、奥州市にまたがる構成遺産の移動手段である第二次交通の整備や広域連携が必要になってまいります。地域が一体となった周遊ルートの設定など広域的な連携をすることにより、相乗効果を生み、観光客の多様化するニーズにこたえることができると、このように考えておるところでございます。
 また、世界遺産登録により外国人観光客が大幅に増加することが見込まれておりますことから、外国人にわかりやすい案内看板や標識の整備、観光パンフレットの作成に取り組んでいるところでもございます。
 平泉の外国人観光客の特徴といたしまして、個人客や長期滞在型、台湾からの観光客が多いということから、新たに設置される看板については英語を初めとし中国語、ハングル表記をするなどして幅広く外国人観光客に対応しているところでございますし、開かれた観光地づくりを目指してこれを進めてまいりたいと考えておるところでございます。
 また、今後は国際都市平泉として基盤を強化するためにも地域住民や宿泊施設、観光施設を対象といたしました接客向上セミナーや外国人接客講習を開催するなどして外国人観光客の受け入れ態勢を整え、イメージアップを図る事業を展開していきます。
 世界遺産に登録された先進地では、二、三年は観光客が増加しておりますが、その後、観光客を維持している地域と、有効な取り組みができずに元に戻っている地域に分かれております。登録後の二、三年が分かれ目であるために、リピーターをふやせるように今後もさまざまな官民一体の取り組みによるまちづくりを進めていくことで自然と歴史が調和した国際観光、国際文化の町としての平泉を世界に発信してまいりたいと、このように考えておるところでございます。
 最後の5番目は、平泉から世界への発信でございます。
 平泉は、暫定リストに登載されて、先ほど申し上げましたように7年を経過いたしましたけれども、この間にさまざまな事業を展開したことも功を奏してか、町の中を歩く観光客の人数も、わずかずつではございますけれども、ふえております。世界遺産効果があらわれ始めたのかなというふうな形で見ておるところでございます。
 地域住民も少しずつ変わってまいりました。浄土にフェンスはふさわしくないと撤去し、垣根に変えた人もおりますし、このようにみずからの町、みずからの価値に気づくことこそが世界遺産登録の本当の意味だとも考えておるところでございます。
 御案内のように約900年前、藤原清衡公は父と妻子を殺害されながら、崇高な理念によりまして平和な理想郷を目指し、城ではなくて寺院を建立、建設いたしました。世界遺産登録は、この理念を世界じゅうに発信する最大のチャンスだと思っております。今後は、世界遺産にふさわしい環境、空間、文化を兼ね備え、住む人にも、町を訪れる人にもよさが感じられる町、すなわち住んでいる人が安心して幸せな生活を営み、訪れる多くの人がそのよさを感じていただける世界遺産の町、平泉のまちづくりを目指してまいります。
 平泉町の世界遺産登録に向けた取り組みの一端を申し上げました。県議会の先生方におかれましては、今後とも御指導、御支援を賜りますようにお願いを申し上げまして、大変はしょって急いでお話を申し上げましたけれども、残された時間があれば御質問をいただきながら、一生懸命お答えをしてまいりたいと、このように思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○佐々木一栄委員長 どうも大変ありがとうございました。それでは、これから質疑、意見交換を行いたいと思いますが、若干時間あるようでありますので、御質問がありましたらお受けしたいと思います。どなたかございませんでしょうか。全くないというのも寂しい話でありますので、どなたか勇気を持って挙手をお願いしたいと思いますが。
○菊池勲委員 これまで来る経過の中で大変苦労があったような御説明をちょうだいいたしましたが、私もテレビなり、新聞等で拝見しておったのだけれども、平泉バイパスの件で、今の町長さんの話だと、何か見通しが暗いような話であった。世界遺産の指定を受ける時間に来ているときにどうしてこんな状態なのかと思うと、ちょっと残念だと思っておるのですけれども、その辺をもう少し詳しく説明していただければありがたい。
○佐々木一栄委員長 よろしくお願いいたします。
○高橋一男講師 実はあした道路特定財源の件で、全国から首長が集まって、町村だと思いますけれども、国に対してお願いをしていくわけですけれども、その後に県選出国会議員の先生方にも訪問させていただきまして、国のさまざまな施策と申しましょうか、政治的ないろいろな判断の中で、こういう結果だとは思いますけれども、何とかひとつ世界文化遺産の登録の決定を非常にせつない思いで今待っておるわけですけれども、このことにあわせて開通をしていただくようにお願いをしてまいりたいと思います。
 その後にすぐ国土交通省の県の事務所と、仙台のほうにも出向きまして、特段の御配慮いただくようにお願いしようと、こういうことです。議会がちょうど選挙が終わりまして、議会構成がまだできていないものですから、決まり次第一緒に県なり国のほうに出向いてお願いしてまいりたいと、このように考えておるところでございます。
○佐々木一栄委員長 菊池委員、よろしいでしょうか。
○菊池勲委員 ということは、現状のままでは世界遺産登録の時期には絶対間に合わないということなのですな。
○高橋一男講師 絶対というお言葉ではございませんでしたが、先ほど申し上げましたように当初3月、その後5月、7月ということで延びてまいりました。特定財源の関係もあるのではないかと私なりに推察をしておるところでございますけれども、その辺から少し時間がかかるよという話で、はっきりした話ではございませんでしたが、もう少しおくれるという話はいただいております。
 ですから、今後の国の動向の推移、経過であろうと思いますけれども、あるいは7月に間に合うかもしれません。ただ、今の段階ではまだはっきりと7月、5月という話はできないということでございました。
○佐々木一栄委員長 菊池委員に申し上げますが、事業主体が平泉町ではありませんので、余り詳細な質問につきましては。
○菊池勲委員 せっかく県議会も議長を除く全員でつくった特別委員会なのです。例のない話なのだ。平泉だけの世界遺産ならばこんな議論はしません。岩手県でもこの世界遺産を中心として、県下全域に反映しようとしているわけだ、我々は。
 だからこそ特別委員会をつくったのだ。ですから、私はあなたに言いました。あなたに質問してもしようがないかもしれないけれども、これは委員長に質問したいところなのだな。
 これだけ大きな事業を起こすときに、今の町長の説明は立派なものですよ。平泉が世界に発信したいと言っているのだから、そのときに歩く道路が完成できないでいて世界に発信できるかということなのだ。これ佐々木委員長に一任しますよ。終わり。
○佐々木一栄委員長 ほかに。
○中平均委員 違うほうでお聞きしたいと思います。先ほどの町長さんの説明の中で遺産登録に向けてやっていく中で、ほかの文化遺産等を見ていても最初の1年、2年はいいのだけれども、厳島とか私も見ていて、やっぱり落ち込んでもとに戻っている地域というのは、あるのだなと思って聞いていましたけれども、例えば平泉町さんで今後に向けてリピーター対策というのでしょうか、これから先のということだと思うのですけれども、町として具体的に、また独自に何か今考えているものというのがもしあるのであれば教えていただきたいなと思うのですけれども。
○高橋一男講師 まさしく仰せのとおりだと思います。まだ今の段階で文化遺産に登録なるか否かについては、申し上げましたように7月の時点にならなければわからないわけですけれども、当然のことながら登録の暁には多くのお客様が訪れてくださるものと期待をしておるところでございます。
 反面、来てみて大したことなかったとか、余り行きたくないと、そういうことであってはならないということで、ただいま構成委員会等々いろいろあるものですから、その中でまさに「どんど晴れ」の中にもありましたように、もてなしの心をどのような形で観光客にお示しをしていくかという、こういう温かい気持ちをどのような短時間の中で伝えていくかということが非常に重要になってくるということでございまして、意識の啓発とともに、これはきちっとやっぱりやっていかなければならないと、こういうことでただいま関係機関の中で鋭意検討中でございます。
 以上でございます。
○中平均委員 わかりました。まず、これからのことということもあると思うのですけれども。
 あともう一点、平泉町さん独自でやっていく面のほかに、当然岩手県、県南振興局が中心にやっているのだと思うのです。このパンフレットとかも予算の中でやっているのだと思うのですけれども、そういった中で今県と一緒にやっているところだと思うのですが、岩手県に対してこういうことを望みたいとか、協力していく中で、こういうことが何とかならないのかというような点がもしあったら、ちょっとここで紹介していただければと思うのですけれども。
○佐々木一栄委員長 ざっくばらんに町長、お願いします。
○高橋一男講師 冒頭にも申し上げましたように、文化遺産に向けてのさまざまな条件整備を行うに当たって、県御当局なり関係機関の方々、国も含めて大変な御尽力をいただいて今日までまいりました。
 特にも県知事さんにおかれましては、もしも7月に正式登録を見た暁には平泉年として岩手県を元気にしていくさまざまな施策を掲げていただいておりますし、現在もガイダンス施設なり、先ほど申し上げましたように平泉の駅から中尊寺に至る道路の整備あるいは看板等の撤去や、ガードレールの色を統一するところから、大変財政的に厳しい中にあって、平泉のまさに浄土思想を基調とする心の問題を大事にしながら県土の発展のために一生懸命御努力をいただいておることに非常に感謝しております。
 その上であれもこれもという話は今の段階ではできるあれではありませんけれども、私はそういう厳しい中にあって大変な御努力をいただいておると感謝しているところであります。
 おかげさまで平泉は従来150万人から300万人ぐらいのお客様は、世界文化遺産にならなくても先人の残したこの遺産の恩恵に浴してきたわけですけれども、ただ残念なのは一過性と申しましょうか、通過型の観光地となっています。
 それでも過去のデータを調べてみますと、少ない年であっても40億円から45億円の観光客のお金がおりているという商工会の確かな調べがあります。
 したがいまして、けさの岩手日報だったと思いますけれども、このことによっての地域の経済的な波及効果、県の全体だと思いますけれども、たしか150億円というふうに載っておったようでございますけれども、ぜひこれは先生方のお知恵をいただきたいところでございますけれども、平泉は東京から来ても中尊寺1時間、毛越寺30分、食事してすぐ次に参ります。
 花巻、盛岡に泊まっていただけるのであればそれはそれでいいのですけれども、必ずしも県内でない場合もあったのではないかと思いますし、逆コースで来た場合、十和田、八幡平、平泉、松島、秋保という形を、ぜひこの圏域なり県土にとどまっていただくようエージェントに対しましても、そのことはお願いはしておりますけれども、その辺が今回の世界遺産のポイントになるのではないかと、このように考えております。
 県御当局でも、そのことについては十分配慮されて検討されておると思いますけれども、決して格好いいことを話すつもりはありませんけれども、平泉は限られた宿泊施設と限られた食事の席しかないのです。
 ですから、何十万人、何百万人来ようと、どこかに行かなければならない。そのときにどこか余り遠くない、でき得ることならやっぱり、県下の中で観光客が過ごしてもらえる、これが最大のポイントではないか。そのことによって、かなり観光客のおろしていただくお金が多くなるのではないかと、このように考えております。
 去年は200万人ちょっとであったというふうに思いますけれども、恐らく300万人、400万人と来ていただけるのではないか。このことが長く持続するように、仰せのとおりリピーターにまた来たい岩手県あるいは平泉、一関、奥州、遠野なりというものをこの機会にみんなで知恵を出し合ってやることによって、言われておりますように、まさに千載一遇のこの機会をいい形で生かしていくというのが非常に大事だと、このように思っておりますので、どうかその辺もひとつ御指導いただきたいと思います。
○及川幸子委員 ありがとうございます。先日、日曜日でしたけれども、私は東京のほうからお客様を招いて15人ほどで駅前のそば屋さんでそばをいただきました。
 そのときに、だんな様が口上を申し上げながらやったのですが、おじいさんの代から口上をやっていたということで、味も物すごくよくて大変褒められました。ただ、駅前といってもちょっとわかりにくかったなと思うのです。
 そしてまた平泉の中尊寺に上る上のほうにですか、もちを振る舞うところもあるようで、それも東京のお客様をお連れしたことがありまして、大変好評だったのですが、登録に向けて、食という部分はどのように皆さんにアピールされているのでしょうか。
○高橋一男講師 具体的にこの場で、これをやっているということを明言できないわけでございますけれども、御案内のように県南地域はもち文化が非常に高く評価されておるということで、これを何とか利用というか、価値を取り入れて高めていくということが大事ではないかというふうな話もあります。
 何と何、ということをこの場で申し上げられませんが、仰せのとおり食文化については、特にも近年関心の高いところでありますし、その土地でしか食べられないものをやっぱりリピーターは期待をして来るのだろうと思いますから、そのことについてはおくればせながら、これから関係団体ともよく協議しながら配慮してまいりたいと、このように考えております。
○及川幸子委員 私は特にも感心したのがそばでつくった、昔風でいう種菓子が、三つほど皿の上にあったのですが、甘さも控えて、こういうのがあったのかと。近くで暮らしながら、ああいうところに行って食べることがなかったものですから。まして他方から来られるお客様は全く知らないのではないかと思うのです。
 ああいう食堂があるのであれば、もう少しアピールして、平泉町さんとしても、花巻とかどこかに逃げられないように、十分席もあったようですので、これからどんどん、もっともっと自信もおありのようですから、どうぞ地元の先生方もたくさんいらっしゃいますから、手伝いをさせて、びしばし自信を持ってアピールしてはいかがですか。
○高橋一男講師 ありがとうございます。
○佐々木一栄委員長 それでは、ほかにないようでありますので、本日の平泉町長をお招きしての調査はこれをもって終了したいと思います。
 高橋町長、本日は大変お忙しいところありがとうございました。
○高橋一男講師 一つだけつけ加えさせていただきたいと思います。
 先ほど文化遺産に向けてのさまざまな御協力、浄財を8,000万円ほどいただいたというお話を申し上げました。
 これは、当然のことながら1円たりとも無駄遣いをしないで効果的に使わせていただく、これは当たり前のことでございますが、どうも一部の新聞等々で平泉は岩手県にあるのか、あるいは宮城県にあるのかというふうな御指摘をいただいたような記事もあったかと思いますけれども、どうぞ先生方心配なさらないで、平泉はあくまでも岩手県の中にあります。
 ただ、若干仙台圏、宮城県のほうから、デスティネーションキャンペーンが去年岩手県でもやられましたけれども、10月から12月に仙台を中心にやられるということで、これはJRが中心となって行う事業でございます。
 これからの観光は広域の中でお互い協力し合ってやっていかなければならないという観点に立って、声をかけていただいたのに、宮城県だから知らないというわけにもいきませんで、お寺のつながりもあったものですから、四寺廻廊等々もありまして、年に何回かではございますけれども、そういう協力関係にあるということは事実でございまして、決して岩手県をないがしろにしてどうのこうのという思いは全くありません。
 どうか申し上げましたように、その辺は誤解ないようお願いいたしたいし、岩手県の中で、みんなで少しでも潤うような形で平泉をうまく利用していただきたい。そのためにお知恵を拝借させていただきたいと、そのように思っておりますので、どうかひとつよろしくお願いしたいと思います。
○佐々木一栄委員長 どうも大変ありがとうございました。それでは、皆さん拍手でお送りください。
 それでは、委員の皆様には、当委員会の運営につきまして御相談がありますので、暫時お残り願いたいと思います。
○高橋一男講師 ありがとうございました。
○佐々木一栄委員長 どうも大変ありがとうございました。
 それでは、次に当委員会の運営についてでありますが、今年度の調査については4回の開催としたいと思いますが、御意見等ございますか。
 (「なし」と呼ぶ者あり)
○佐々木一栄委員長 それでは、御意見がなければそのように決定いたしたいと思います。
 次に、県内調査についてお諮りしたいと思います。お手元に配付いたしております平成20年度平泉世界文化遺産推進調査特別委員会調査計画(案)を御覧願いたいと思います。この日程によりまして調査を行うことといたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○佐々木一栄委員長 御異議なしと認め、さよう決定をさせていただきます。なお、詳細につきましては当職に御一任をお願いしたいというふうに思っております。
 次に、次回の委員会の開催についてでありますが、次回の委員会の開催につきましては、世話人会を開きまして、別途協議いたし、決定したいと思いますが、御異議ございませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○佐々木一栄委員長 ありがとうございます。それでは、御異議なしと認め、そのように決定をさせていただきます。また、この詳細につきましても当職に御一任をいただきたいと思います。
 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。本日はこれをもって散会いたします。御苦労さまでございました。

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