農林水産委員会会議記録

農林水産委員長 大宮 惇幸
1 日時     
  平成20年1月16日(水曜日)
  午前10時2分開会、午後0時5分散会
2 場所     
  第2委員会室
3 出席委員
  大宮惇幸委員長、工藤勝博副委員長、新居田弘文委員、関根敏伸委員、五日市王委員、
 菅原一敏委員、菊池勲委員、柳村岩見委員、工藤勝子委員、飯澤匡委員
4 欠席委員   
  なし
5 事務局職員  
  渡辺担当書記、桂木担当書記、紺野併任書記、伊藤併任書記、奥山併任書記
6 説明のため出席した者   
  高前田農林水産部長、東大野農林水産企画室長、齋藤農政担当技監、
 佐々木農村整備担当技監兼農村計画課総括課長、西村林務担当技監、
 大森水産担当技監兼水産振興課総括課長、樋澤技術参事兼畜産課総括課長、
 宮農林水産企画室特命参事、中里農林水産企画室特命参事、
 沢田農林水産企画室特命参事、浅沼農林水産企画室特命参事、
 古川農林水産企画室企画担当課長、松岡団体指導課総括課長、
 大澤団体指導課指導検査担当課長、佐々木流通課総括課長、徳山農業振興課総括課長、
 平賀農業振興課担い手対策担当課長、宮下農業普及技術課総括課長、
 須藤農村建設課総括課長、小原農産園芸課総括課長、工藤農産園芸課水田農業担当課長、
 高橋畜産課振興・衛生担当課長、村山林業振興課総括課長、竹田森林整備課総括課長、
 藤川森林整備課整備担当課長、藤原森林保全課総括課長、藤沼森林保全課特命参事、
 佐久間水産振興課漁業調整担当課長、佐々木漁港漁村課総括課長、
  千葉理事
7 一般傍聴者
  なし
8 会議に付した事件 
 継続調査「漁業の担い手育成について」
9 議事の内容
○大宮惇幸委員長 おはようございます。ただいまから農林水産委員会を開会いたします。菊池勲委員はおくれるとのことでありますので、御了承願います。
 これより本日の会議を開きます。本日はお手元に配付いたしております日程により会議を行います。なお、執行部より原油等の価格高騰に伴う農林水産業関係の対策についてほか5件について発言を求められておりますので、本日の継続調査終了後、これを許したいと思いますので、あらかじめ御了承願います。
 これより、漁業の担い手育成について調査を行います。調査の進め方でありますが、執行部から説明を受けた後、質疑、意見交換を行いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、当局から説明を求めます。
○大森水産担当技監兼水産振興課総括課長 漁業の担い手の育成についてでございますが、1ページをお開きください。
 初めに、この担い手対策は養殖業を中心としているということから、本県の養殖業の位置づけを先に説明したいと思います。
 養殖業は沿岸漁業生産額の約6割、沿岸漁業経営体の約5割を占める重要な種目となっておりまして、平成17年の実績は養殖生産額が119億円、経営体数で2,660となっております。
 養殖業の特徴ですが、養殖業は種苗の確保や人為的な生産管理を行うため、漁船漁業に比べて安定的かつ計画的な生産が可能で、どちらかというと農業に近いような業種になっております。漁船漁業は限られた野生種である天然資源を競争しながら漁獲するということがあるため、資源の変動の要因がかかわりまして、安定的かつ計画的な生産が難しく、担い手を確保育成するための直接的な対策が打ちにくい状況にあります。漁業の担い手対策は、養殖業を中心に今推進しているところであります。
 2ページをお開きください。養殖経営体の推移の現状でございます。右の図にあるとおり、養殖経営体は全体的に20年前に比べまして4,500経営体ほどありましたものが平成17年には2,660と6割まで減少しております。特にも赤で示しているワカメの養殖経営体の減少が著しく、昭和59年に2,663あったものが平成17年には1,083、41%と数が極めて減っております。
 17年度の構成内訳ですが、ワカメが1,088、ホタテが686、カキが509、コンブが316ということで、大まかに見ますとワカメが4割、ホタテが3割、カキが2割、コンブが1割という状況になっております。また下の丸いグラフですが、養殖経営体は高齢化が進んでおりまして、養殖経営体の主たる従事者の52%を60歳以上が占めている状況にあります。
 3ページをお開き願います。次に養殖施設の推移でございますが、右の一番上のグラフですが、全体で4万台あったものが3万台に減少しておりまして、特にワカメの養殖施設が大幅に減少しておりまして、平成4年まで2万台を維持しておりましたが、16年には1万4,000と3分の2まで減少しておりまして、ワカメを養殖させている外海のほうの漁場に空き漁場が発生してきております。
 一方、主に内湾で養殖されるカキ、ホタテ貝の養殖施設は微増となっておりまして、内湾の漁場はほぼ100%利用されている状況にございます。
 次に、養殖漁業権の行使者ですが、これも真ん中のグラフですが、全体では9,000人レベルから5,000人レベルと約6割に減っておりまして、中でもワカメ養殖は4,000人から2,000人に半減してございます。このように、施設の減少を行使者の減少が上回っているために、1人当たりの施設台数は年々増加してきておりまして、一番下のグラフですが、合計で平成16年に5.8台までなっております。
 次のページをお開き願います。次に、生産量と生産額の推移でございますが、生産量、生産額ともに平成2年から9年のあたりをピークに減っておりまして、特に下の生産額のほうが顕著に見れると思いますが、その後減少してきております。大まかな期間で比べたピーク時の2年から9年までの生産量は7万トンから10万トン、生産額が150億円から170億円ありました。これが直近の12年から17年までを見ましても6万トンから7万トン、生産額でも110億円から120億円に減っております。
 特にワカメの減少率が大きく、下の表1で見ますと生産量で3万7,000トンあったワカメが2万6,000トンと3割減っておりまして、金額におきましても62億円が34億円、55%まで減っております。これは中国からの輸入によりワカメの暴落の影響が大きく、平成11年と12年の赤いところの長さで見ていただきたいのですが、166円あったものが100円と一気に暴落しております。徐々に回復はしておりますが、平成17年は129円ということで、まだ当時のレベルまでには戻っておりません。
 5ページをお願いします。漁業の特殊な事情を掲げておりますが、漁業が他の1次産業と比べて大きく異なるのが漁業権という存在があります。漁業権とは排他的に海面を専有して漁業を営む権利でありまして、知事が漁協に免許をしているものです。養殖を営むためには区画漁業権というものが必要でありまして、右の特定区画漁業権の仕組みで説明しますと、まず県が漁業者の意見を聞いて、漁場計画なるものを樹立します。区域を示して公示します。それに対して地元の漁協が申請し、それを知事が免許する。漁協が漁業権を管理して、組合員が漁業権を行使するという、そういう仕組みになっております。この漁業権の免許は5年ごとに切りかえられまして、平成20年、ことしはその年で、9月に区画漁業権の切りかえとなります。
 漁業権を営めるのは漁協の正組合員のみとなります。各漁協では漁業権行使規則に養殖業を営む者の資格を「個人である正組合員」と規定しておりまして、そのため養殖は正組合員のみとなります。また、漁協の正組合員になるには、住所要件と実績要件が必要となります。つまり、各漁協の正組合員資格は漁協の定款に「組合の地区内に住所を有し、かつ1年を通して90日を超えて漁業を営み又は従事する漁民」と規定されております。このため担い手の新規参入は実質的に漁家の子弟に限られることとなっております。
 6ページにいきます。次に課題でございます。一つには経営規模の問題がございます。右の図を見ていただきたいのですが、養殖の生産額はトータルで118億円、37都道府県中15位と中位にありますが、1経営体当たりの生産額は451万円と37都道府県のうち32位と最下位クラスとなっております。
 また、養殖経営の規模に直結します漁場の配分は、組合で平等に配分をするというのを原則としておりまして、家族構成等を加味して配分がなされております。このため個人が自由に規模を拡大することはできない状態にあります。
 7ページをお願いいたします。生産、経営効率の問題が二つ目として挙げられます。機械化や作業のシステム化が進んでいない状況にありまして、その背景として小規模経営のため機械化に投資ができない。また、機械化の開発そのものも進んでいないという実態があります。ワカメの養殖というのは、宮城と岩手で約8割ぐらい占めていまして、マーケットが小さいということが背景にあるものと思われます。しかも、米印に書いてあるとおり、多くの経営体は複数の養殖種目や採介藻漁業を複合的に営むとなっておりまして、真ん中に図があります。これは200人弱のA漁協で養殖経営体全員の生産販売収入を並べたものでございまして、赤がワカメ養殖、黒がコンブ養殖、黄色がホタテ、それから水色が漁業採介藻並びにイカ釣りとかの漁業をあらわしています。ワカメの養殖をやっている方が非常に多いのですが、ワカメだけでは営まれておりませんで、組み合わせで営まれているのが大きな特徴です。複数の漁業を組み合わせて生計を立てています。
 あとこれは収入額でありまして、低い方のレベルは漁業外収入が当然あるわけですが、漁協の販売には上がってきませんので、相当低いレベルには表示されております。
 それから、三つ目に消費者ニーズに対応した生産活動ということですが、生産物の取り引きは漁連を通じた入札が主体でありまして、生産活動のみに漁業者が従事するという状況にあります。ですから、個人が消費者ニーズを生産活動に反映させにくい仕組みとなっておりまして、県漁連の共販が右に載っていますが、ワカメ、ホタテ、アワビについても80%以上ということで、かなり高い割合になってございます。
 8ページでございます。これらの対策についてでございます。一つの柱として漁業者リーダーの育成というのが掲げられておりまして指導漁業士、青年漁業士を育成しております。右の図にあるとおり、女性を含めた指導漁業士が69名、青年漁業士が35名、合わせて104名認定されております。
 それから、(財)岩手県漁業担い手育成基金による育成支援が行われておりまして、基金が5億1,000万円ほどありますが、果実が800万円ほどあります。それで、それぞれ若手漁業者の養殖試験とか、女性グループの魚食普及活動、それから体験学習等の活動を助成してございます。
 9ページに移ります。三つ目として、漁業担い手育成事業を県が作成しております。平成17年に養殖業を中心とした担い手対策の指針としてビジョンをつくりました。右側にビジョンの概要がありますが、これはアンケート調査を事前に600人の漁業者から行っておりまして、それと漁協、市町村、県が合わせて3回ほど検討を行ってつくったものでございます。7割が所得向上についての施策が重要であるということをアンケート調査で答えていまして、県に対しての要望といたしましても販売対策、それから付加価値向上等の要望がかなり多うございました。それらを背景につくっていったものでございます。
 以上の現状と課題については、先ほど来、就業者の減少、高齢化がございまして、それと古い漁業慣習や漁業者意識がまだ残っているということで、漁場の均等配分がずっとやられていた。それから一世帯一組合員制をとっている漁協がまだ4割もある。
 共販依存の体質であるといった現状をもとに、対応と目指すべき方向としまして三つ掲げておりますが、中でも1番目の強い担い手の育成、意欲ある担い手への漁場集積、協業体の多様な担い手の育成、つくり育てる漁業の推進、付加価値向上や販売対策の推進。これを特に大きく取り上げて推進していくということとなっております。
 ビジョンの中身については、地域営漁計画を策定して漁場の効率的な利用、担い手の確保育成、水産物の付加価値向上や販路開拓の三つの柱を進めていくこととしておりまして、目標としては養殖漁場のほぼ100%を活用すること等によりまして、沿岸漁家一経営体の平均生産額を15年から22年に660万円に引き上げたいというビジョンとなっております。
 10ページに移ります。この実践としまして、地域営漁計画が取り組まれておりまして、全部で27漁協あるわけですが、養殖生産が5億円以上の21漁協について取り組みを行っております。右の表で18年度は五つの漁協が取り組んでございます。それから、19年度は16の漁協で取り組まれております。地域営漁計画につきましては、先ほどのビジョンを受けて、漁場の効率的な利用、担い手の確保育成、水産物の付加価値向上と販売拡充、この三つについて取り組む計画でつくっております。
 県は、これまで余り取り組んでこなかった漁場の利用方法まで踏み込んで、協業化や意欲ある担い手の経営規模拡大、水産物の付加価値向上等の取り組みの支援、指導をしているところでございます。
 計画の策定支援についてはチームをつくってやっておりますし、その支援事業として今年度から地域営漁計画推進特別対策事業を推進しているところでございます。表5に、取り組んでいる四つの漁協と養殖施設の整備について載せておきました。
 それから、地域営漁計画を推進するPDCAサイクル、プラン・ドゥー・チェック・アクションということで、必ずしもつくったものがそれでもう終わりではなくて、取り組み実績を常に検証しながら見直して、また進めていくというやり方をとっております。
 11ページお願いします。あと重要なものは協業化、生産拡大、とは言っても、機械化、システム化がなければなかなか進まないわけですけれども、振興局の予算で立ち上げました前浜資源活用連携促進事業というもので、県内の機械メーカーと協力しながら陸上の刈り取りシステム等を検討しています。
 それから、図15には今までワカメを塩漬けするのに一昼夜ぐらいかかったものが60分から90分で高速にできるというシステムを水産技術センターのほうで開発して、民間の業者と一緒に開発してことし発表しております。
 12ページ、もう一つは付加価値向上でございますが、漁業者と加工業者との連携促進によりまして、付加価値向上並びに販路開拓を強めていくという取り組みでございます。ここには五つ載っておりますが、一つ目のミニホタテ貝の販路拡大について野田村漁協でやられているわけですが、県漁連の指導により出荷が規制されておりましたミニホタテ貝について、漁協による貝毒検査体制の確立、畜養施設の整備、大手量販店と連携した販売ルートを開拓するということでホタテガイを増産して販売をふやしていくということで、18年度から取り組んでございますが、17年度は3,500万円ほどホタテをつくったのですが、18年度はさらに1,300万円アップ、19年度は1,400万円ということで、1漁家当たりにしても結構ふえていっているという取り組みでございます。それからイサダ、ワカメ、生ウニ、体験バスツアー等種々取り組んでいるところでございます。
 13ページには、資料として五つの漁協で昨年つくりました地域営漁計画について掲示をしております。これらの地域営漁計画の策定支援と養殖施設の整備等によりまして、協業化並びに経営規模の拡大を図っていって担い手の育成につなげていきたいと思っているところでございます。
○大宮惇幸委員長 ありがとうございました。ただいまの説明に対し質疑、意見はありませんか。
○新居田弘文委員 お伺いします。
 資料の6ページ、経営体当たりの生産額をグラフであらわしておりまして、岩手県は下のほうから6番目あたりなのですが、宮崎県と比べると余りにも違うわけですが、まあ宮崎県は別としまして、経営体当たりの生産額が非常に少ないという現状と、その割には2ページの棒グラフで経営体の推移、これも大分少なくなっていると。ということは、同じ漁場で経営体が少なくなればその分周りの経営体で頑張ればまだ生産量が上がるのではないかなというような思いをして、今説明を受けました。
 ところが、漁業権といいますか、難しい慣習がいろいろありまして、なかなかそれが拡大していないということも説明がありまして、そしてそれを受けての今後の対策の中でもそれらも若干触れているようですけれども。私は沿岸のことが余りわからないわけですけれども、その辺の漁業権の拡大とか、あるいはそういう相続が制約されるとか、個人が自由に規模拡大できないということがあるようですけれども、これは慣習といいますか、その地域の決まりになっているのですか。それとも県のほうで何らかの法的措置をすれば解決するのかどうか、それが1点。
 それから、さっき温暖化の影響で海水の温度が上がっているということで、その分によって生産量に何らかの影響があるのかどうか、その辺についてお伺いします。
○大森水産担当技監兼水産振興課総括課長 6ページの1経営体当たりの生産額ですけれども、岩手県は451万円ということで、隣県の宮城県と青森県はちょっと先にいるわけですけれども、それぞれ922万円、1,078万円ということで、なぜここに差がついているかということですが、特に1経営体の規模の大きい県については給餌養殖、魚とかそういったものをやっている部分の養殖が多いと思っております。例えば無給餌、つまり自然の海をそのまま使って栄養源が重要なファクターとなる、海草、ワカメ、コンブの養殖、それからプランクトンを食べるカキ、ホタテ、これはえさをやっているわけではないですから、海の力がそのまま養殖に直結になっているのです。それが宮城県と青森県は近いわけで、そういうことだと思うのですが。
 その他の部分については、広島県のカキを除いて魚が多いということで、これは経費はかかるのだけれども、非常に販売高も高い。ただ、所得になるとちょっとわからない部分があるわけです。
 それで、宮城県や青森県と比べて少ないのではないかということでございますが、岩手県もワカメが多いのですが、ワカメはワカメだけで食えるというのはほとんどないのです。ワカメというのは短期間で収穫してしまうために、短期に労力を集中してやらなければならない種目でございまして、ホタテとかカキは周年それぞれ作業があるわけですが、そういうこともあって、岩手県の場合、先ほどありましたように複数の養殖品目を組み合わせながらやっているので、なかなか漁場がないということも一つでございますが、種目の上からもなかなか規模拡大がしにくい状況になっているということが言えると思います。ただそれは、県がこうしなさいと言っただけでできる問題ではないと思います。
 温暖化の影響で、海水の温度が上がっているということについては、若干関係があるとすればホタテが冷水性のものですので生き残り等に、あとはサケとかが関係してくる可能性があります。ただ、現状としては温暖化のために海水温が上がって影響が出てくるということは、今は出ていないということです。
 規模拡大についてでございますが、これは漁業権との関係で難しい部分もありますが、協業化とか、そういうものを進めて規模を拡大していく。それから、個人の経営体の養殖規模を拡大していく方法があります。
 というのは、先ほど説明した中で、ちょっと時間がなくて省いたのですが、一応均等にするということは、平等という意味では非常にいいのですが、どんどん高齢化していって、実際はできないといいますか、50代のばりばり働く方のところに漁場がいっていないで、もっと高齢化している人とか、できない部分にもなっているような状況にございますので、その点を地域で検討して、つまりやれるところに漁場の配分をしないとだめだということが一つあって、協業化も一つの方策ではないかと思っております。
○柳村岩見委員 今の説明の中のこともさることながら、現実問題としてワカメのほうは漁場が余ったりする。そういう現状は100%漁場を活用していない。しかし、個人に漁協が配分するときは家族構成を加味して漁場を配分すると、こうなります。
 例えば事例として、そんなことはあり得ると思うのだけれども、養殖漁業家の次男坊がいつまで手伝っても自分のお金にならないと、おれは独立したいのだと、こうなったときに現実問題として方法はありますか。そういうところまで、これから入っていくべきだと思う。長男夫婦は跡取りだ。次男坊は、おれは独立したいのだと。しかし、事前に家族構成を加味して配分されている漁場だということを組合員同士はそう主張するのだと思うよ。
 しかし、余ったところがある。余っていないところももちろん漁場の種類の中にはある。余っていないところは配分のしようがないけれども、余ったところはその間髪を入れずそういう事例がスタンバイして、並んで待っているときにすっとやってしまう、そういう制度というか、早ごとをさっと利かせるとか、その人間のやる気の感情を認めてぱっと行動するとか、決裁してあげるとか、今実際にできるの、できないの。
○大森水産担当技監兼水産振興課総括課長 実際免許をもらっておりますのは組合ですので、運営的にそこまでやられていないという状況だと思います。
 ただ、長男、次男の話がありましたけれども、養殖なり沿岸漁業を一番きちんとやられているというのは宮古の重茂ですけれども、あそこは漁場が広かったということもありますが、長男だけに継がせるということで、次男以下は漁業から閉め出して、都会なり別に働き口を求めなさいというようなことがずっとやられていて、そのためあそこは1世帯2人まで組合員として認めるということになっています。長男に継がせるようなことがずっと続いていて、それで割と後継者もいるし、うまく経営がなされているのではないかと思っておりました。
 いいワカメをつくるために、ワカメの漁場というのは内湾ではなくて沖側にあるわけです。そのために、高齢化すると沖合の漁場というのは非常に重労働になりますので、内湾に比べるとやりにくいという部分もあります。ですから、そこが空き漁場となってもすぐに漁協は手当てしないという部分が大いにあると思っております。
○柳村岩見委員 説明の中で、ワカメだけでは食べていけない、ワカメは外漁場だ、体力が要ると、こういうことですから。要するに、ある意味では、表現はいろいろあると思うのだけれども、結果として、実家と分家が共同することになると。そういう待ち状態を上手につくっていくというのが皆さんの知恵なのだと思う。今の時代ではですよ。昔の話は昔の話よ。昔のルールが悪いとかいいとかではなくて、その時代の背景を得てのルールであって、これから担い手が、あるいは養殖漁場の100%活用なのだと、それで生産量を上げていくのだと、生産品目を複合させてうまく回転をさせると、もちろんその年、その年に値段の変化があるので、何だけがいいということにはならないのでというふうなバランス感覚とか、そういう経営体の指導的な意味も含めて、間髪入れずにやらなければならないと思う。そういうことを指導できるような農林水産部になってほしい。これは本当にそう思う。決意だけ。
○大森水産担当技監兼水産振興課総括課長 確かに水産で一番おくれたのは経営という視点だと思います。ただ売るとかつくるとかだけではなくて、今後はそういう取り組みをトータルの仕組みとして考えていかないと、今委員がおっしゃったとおり、空き漁場をそのままにして生産性を落としていると。これが進んでいきますと、ますます沿岸漁業が停滞してきますので、そういうことがないように県のほうで今後、水産においての経営についても取り組んでまいりたいと思います。
○高前田農林水産部長 ちょっと補足をさせていただきます。委員御指摘のとおり養殖漁業に経営の感覚を持ち込むということは非常に大きなテーマであると私どもも認識いたしておりまして、そういった問題意識の中で、先ほど施策のところでも御紹介させていただきましたが、地域営漁計画の策定ということに昨年度から取り組んでいるところでございます。
 これは、先ほどの説明でも触れさせていただきましたが、県内の漁協の今の現状といたしまして、1世帯1組合員制度がまだ4割ほどあるといった現状でございます。こういったようなものの見直しも含めまして、漁協として、まずは地域の漁業経営というものをどうするかということをしっかり考えていただくと。これは空き漁場の解消も含めて考えていただくと。そういった地域営漁計画の策定の中で、経営体の指導であるとか、そういうものもしっかりとやっていかなければならないと考えておりまして、現在先ほどの説明でございましたとおり、振興局の水産部と漁協の連携を強化しながら取り組んでいるところでございます。
○菅原一敏委員 二つほどお尋ねしたいのですが、5ページに漁業の特殊事情が掲げてございますが、前の方々と重複をしますけれども、漁業養殖業を営む者の資格は正組合員に限られている。それから、実績要件が必要である。それぞれ漁業権行使規則と組合の定款によってこういうふうに定められているということなわけですが、県では実際に各漁協に対して、担い手育成のためにこれがネックになっているのですというようなことを話し合いをしながら、具体的にこれらの改正ですね、そういう手続まで踏み込んだ話し合いをしたことがあるのか、あるいはそれが可能なのかどうか、今後どういうふうに対応されるのか、その辺をまず1点お尋ねしたいと思います。
 それから、もう一つは、漁家の所得を上げることが大事なわけでございますけれども、そのためには国民に食べてもらわなければならないということに尽きると思うのですが、水産物の消費拡大という観点から、どのような取り組みをされていくのか。特に私は学校給食で水産物、地元でとれる魚、これを使ってもらう。米の消費拡大ということでは、米飯給食を週に何日というような目標も定めて取り組んでおられるわけでございますが、水産物についてもぜひとも学校給食からやってみるという取り組みはいかがでしょうか。子供のときから魚を食べる習慣をつけておけば大人になっても食べるわけですし、今の子供さん方はどちらかといえば肉食のほうが好きなようですけれども、ぜひとも魚を食べていただく、骨の取り方も教えながら魚を食べる、そういうような水産物の消費拡大についての取り組みはどうなのか、あるいは今後どう考えておられるのか、その2点についてお尋ねしたいと思います。
○大森水産担当技監兼水産振興課総括課長 初めに、組合員資格の点でございますが、県から、これを改正というような話はしたことはないのですが、いずれこれを協業化という新しい経営体の仕組みをつくって、その中で新しく他の地区から入ってくる人も受け入れて、学習の場として技術の向上もさせて、本当にこれで養殖業をやっていけるという自信をつけた上で組合員になっていただくという、それすら今はないわけですので、そういった取り組みを進めて、新しい漁業者の新規参入、協業化を進めていくことによって道を開いていきたいと思っております。
○佐々木流通課総括課長 それでは、魚の消費拡大についてでございます。地産地消の観点から。11月11日の鮭の日を中心に、学校ではサケの給食ということで、沿岸の振興局長とか、市町村長が積極的に学校給食の場に入って、地元の秋サケの消費拡大に努めております。ただ、それ以外の魚介類についてはきめ細かな地域での消費に対する対策というのはこれまでとってございませんでした。例えば大船渡市であればサンマとか、地域ごとにそれぞれの沿岸で揚がる魚をぜひ振興局単位で積極的に鮭の日と同じような仕組みで子供のころから摂取できるように考えてまいりたいと思ってございます。
○菅原一敏委員 協業化で担い手の確保をまず図っていくのだというお考えはわかりましたけども、現実には協業化はワカメでやられていると思うのですが、ワカメ以外の養殖物の協業化というのは余りなじまないと私は思っているのです。ワカメは先ほどもお話がありましたが、非常に重労働で、しかもある程度の人数がなければできないがために協業化ということになっているのですが、そのワカメで担い手を確保するということが果たしてどうなのか。その辺の再検討も必要なのではないかなというふうに思うのですが。
 もっと手っ取り早く、1人でも2人でも取りかかれるような養殖物もあるわけですから、ワカメの協業化による推進とあわせて、ワカメに限らず、それ以外のものについても何らかの形で、一度に正組合員でなくても、経営体に雇われる、あるいは漁協の実習か何かのような形でさまざまな養殖物の仕事に携われるような、そういう仕組みもぜひとも必要なのではないかなというふうに思うわけでございます。
 加工の分野では、既に中国等から実習生というような形で労働力の受け入れもしているわけでございますけれども、例えば地元の水産高校を卒業して漁業をやりたいのだけれども、漁家に生まれなかったために漁業ができないというようなケースもあるわけですから、漁家だけではなくていろんな形での入り口での排除がされるようなことがないように、可能であればそういう対応も必要なのかなと思うわけでございます。
 それから、サケはやられているのは承知いたしておりますが、やはりサンマ、カキ、ホタテ、市場に出せないような傷物もあるわけでございますから、いろいろな方法で地元の水産物を学校給食に取り入れる、そういう仕掛けをぜひとも強めていただきたい、そういうふうにお願いしたいと思います。以上です。
○工藤勝子委員 9ページについてちょっとだけお聞きします。ここでビジョンの策定という中で、漁業でもそれぞれ18年度、19年度で策定が進んできているようでございますけれども、そういう中で非常に高齢化が進んできている。それから、今原油価格の高騰で漁家の人たちを直撃しているのではないかということもございます。そういう関係で、ここの生産額、15年に378万円を660万円まで上げるというビジョンですけれども、15年ですから、例えば16年、17年で、この金額が少しでも上向きになってきているのか、その辺のところの調査があるのか。そして、22年度までの大きな目標もあるわけですけれども、ワカメなどが非常に減少してきている中で、別のところの養殖の部分で、どこにシフトして、こういう引き上げを図っていこうとしているビジョンを立てたのかということをお聞きしたいと思っております。
 それから、最後にもう一つ、原油の部分で、今現在どうとらえているのかということもお聞かせいただきたいと思います。
○大森水産担当技監兼水産振興課総括課長 ビジョンの目標のことでございます。これは平成2年から9年までがピークであるということがございます。それに沿岸漁業の生産回復を目指していくのだということがベースになっております。残念ながらワカメで幾ら伸ばす、カキで、ホタテでという種目別とか、地域別のものはつくっておりません。今地域営漁計画つくっておりまして、その全部できたものを合わせた形で見直しを図っていきたいと思っているところでございます。
 平成15年で378万円になっていますが、思ったより余り伸びていません。平成17年で391万円だったと思います。少ししか伸びていない状況になっております。あくまでも22年までのが趨勢値といいますか、このままで10年後には人がこのくらい少なくなって大変なことになりますよと。担い手は所得対策しかないという思いがあって、22年までにもとに戻そうという形で提案したものでございます。
 原油価格の高騰につきましては、対策会議を1月9日に開いたところでございますが、漁業は、ほかの産業に比べて船の油代の生産コストに占める割合が非常に高くなっております。そのためにかなり影響は出ておりまして、沖合底びき漁業等では30%、遠洋マグロはえ縄では35%と、沿岸漁業ではないわけですけれども、非常に油を使っております。沿岸漁業のほうがこれよりは少ないと思いますが、いずれ割合が高いという状況にありまして、国の補正予算、当初予算で原油高騰対策のさまざまな事業が検討されておりますので、その導入等についても業界と連携しながら検討してまいりたいと思っております。
○工藤勝子委員 原油の価格のほうですけれども、コストが非常に高くなる。養殖であれば、遠洋と違って必ずとれるものだということでいるのでしょうけれども、結局、所得としてきちんと残るような方向でないと、担い手と幾ら叫んでも育っていかないのだろうと思うのです。生活基盤ができて、それで初めて担い手が育つし、親の後ろ姿を見て担い手が育っていくわけで、県が幾らやんや言っても、担い手は育っていかないだろうなと、農業と同じなのだろうと思うのです。
 そうすると、経営が安定していかないと担い手が自然と育っていかないという部分を考えれば、結局こういう部分で非常にコストが高くなる。逆にぼやきが多くなってくると、外に向かって担い手が出てしまう。さらにまた悪循環になるという傾向になるのだろうと思うのです。そういう部分で、国の政策もさることながら、県としてもこういう部分にしっかりと支援体制がとれるかどうかということをもう一度お聞きしたいと思います。
○高前田農林水産部長 このあと原油等の価格高騰に伴う対策について御説明をさせていただくということでお願いを申し上げているところでございますが、水産業関係につきましては先ほど技監からお答え申し上げましたように、特に沖合底びきとか、遠洋関係であるとかという部門におきまして、非常に大きな影響があるということで、コスト面での上昇率を見ますと、今申し上げたような漁業では、大体1割程度のコストが上昇するという見込みでございます。
 こういったような厳しい状況を踏まえまして、やはりしっかりとした対策を講じていかなければならないということで、国のほうでもいろんな施策を打ち出していただいているところでございますが、まずは県としてできることをしっかり団体と連携しながらやるべきだろうということで、去る1月9日に会議を立ち上げたところでございます。この対策会議の中で、今いろいろ議論していますのは、まず県としてできることということで、技術対策をしっかりやろうということでございます。特に漁船漁業の関係では計画的、効率的な操業の指導をやりましょうということで、水産技術センターの魚群データであるとか、表面水温データの活用ということをさらに漁業者の方に指導していくということでございます。養殖業の関係につきましてもできる技術的対策はなかなか難しいわけですが、作業効率の向上ということをテーマにしてどんなことができるか、これをみんなで知恵を出していこうといったようなことを考えております。
 それから、補助事業であるとか融資制度、これは新たに国のほうで設けた事業等もございますので、こういうものが漁家の方にしっかりと周知されて、そういう取り組み意向のある方はこういう事業にのれるような形で、私どもでのお手伝いをさせていただきたいということでございます。以上申し上げたようなことを、まずは業界と連携しながら県としてしっかりやって、こういう厳しい状況の中でありますが、委員御指摘のとおり、できるだけの所得を漁家のほうも確保できるような、そして経営安定につながるような取り組みをしていきたいと考えてございます。
○工藤勝博委員 先ほどの工藤勝子委員の質問にも関連がありますけれども、やはり担い手を育てるというのは、何と言っても所得の確保だろうと思います。そういう中で、コストが高い、販売価格は低迷しているという今の状況の中で、何とかそこから抜け出せないものかなということだろうと思いますけれども、去年知事さんがマレーシアに行って海産物の輸出のことで、一つの大変明るい話題があったわけです。それらも含めながら、漁家の皆さんにもう少し明るい計画みたいなものを示して、つくり育てる、そして付加価値をつけて販売まで持っていくのだと。そうしていかないとなかなか生産も上がらないし、漁家の手取りも少ないというのが実態だろうと思います。やはりつくり育てる漁業にしていかないと安定した収入も得られない。去年は特に、私どもナマコとか、そういうものも実際に青森の試験場等にも視察に行ってまいりましたが、それでかなりの収入が上がっていることの実態があります。輸出品も含めて一つの話題もあるので、それらを漁家の皆さんに示しながら、明るいビジョンにしていかないと、表現だけだとなかなか納得できない面があるので、その辺をもう少し具体的に示していただければいいと思います。
○高前田農林水産部長 その産業の振興を図るためには、何と申し上げましても担い手の育成確保ということが非常に大きなテーマであると認識をいたしております。これは漁業だけではなくて、農業も林業も同じことが言えると。産業総じてそういうことが言えるのだと思います。私どもとしてもそういう問題意識の中で取り組んでいるところでございますが、その担い手の確保育成のために何が重要かということになりますと、委員御指摘のとおり、まずは所得の確保というものがないと担い手の確保育成というのはなかなか難しいということであろうというふうに私どもも認識をいたしております。
 事実水産業の関係で申し上げますと、先ほどお話しさせていただきましたが、例えば宮古の重茂漁協といったようなところでは、担い手の確保が余り問題となっていない。これはなぜかというと、漁家の所得が高いということが背景として考えられております。したがいまして、基本はやはりどうやって漁家の所得を上げていくかということが重要な課題であろうかというふうに思っておりますし、そういった意味におきましては、委員御指摘のとおり、付加価値を高めるような水産物の生産といったことも重要なテーマであると考えておりますし、その中で輸出も重要なテーマであるということでございます。
 そういったようなことで、輸出であるとか、付加価値を高めるといったようなことを含めた明るいビジョンをお示しするということも重要なことだろうと思っておりますが、やはり各地域の漁協におきまして、今取り組んでおる地域営漁計画というのが一つのきっかけになってくるのだろうと思っておりますので、その地域営漁計画の中で、委員御指摘のような趣旨も踏まえて取り組んでいきたいというふうに考えております。
○大宮惇幸委員長 ほかにございませんか。なければこれをもって漁業の担い手育成についての調査を終了いたします。
 この際、執行部から原油等の価格高騰に伴う農林水産業関係の対策についてほか5件について発言を求められておりますので、これを許します。
 初めに、原油等の価格高騰に伴う農林水産業関係の対策について。
○古川企画担当課長 それでは、お手元の原油等の価格高騰に伴う農林水産業関係の対策について御説明いたします。まず、原油等の価格高騰に伴う農林水産業への影響でございますけれども、原油や輸入穀物等の価格高騰に伴いまして燃料、生産資材及び配合飼料等の価格が上昇してございまして、農林水産業経営に深刻な影響を与えてございます。
 まず、現状でございますけれども、石油の価格につきましては、軽油がリッター132円と、前年同期で119%となってございますし、以下灯油は127%、ガソリンが115%、A重油が118%といった状況になってございます。それから、飼料価格でございますけれども、配合飼料につきましてはトン当たり5万8,100円と、平成18年の10月から12月期対比でございますが、131%となってございますし、トウモロコシにつきましては、これはシカゴ相場のドル換算でございますが、トン当たり1万9,000円で170%といった状況でございます。
 次に、経営に及ぼす影響でございますけれども、農業につきましては、本県の園芸作物は無加温による栽培が大勢でございますけれども、全体として園芸生産に与える暖房用燃油価格高騰の影響は比較的少ないと考えられますが、沿岸部を主体に行われてございますイチゴとかキュウリなどの加温栽培への影響は大きくなってございます。
 また、飼料価格の高騰に伴いまして、生産費に占める配合飼料費の割合が高い中小家畜への影響が大きくなってございます。
 燃油価格の影響でございますけれども、試算によりますと稲作につきましては生産費に占める燃油価格の割合が2.5%でございますので、コスト上昇は全体で見ますと100.4%といったような状況になってございます。
 それから、園芸、花のアルストロメリアを見ますと27%で、コスト上昇に対しましては、平成17年対比で106%となってございます。キュウリにつきましては、同様に20%で106%、イチゴにつきましては、34%で112%といったような状況でございます。
 同様に飼料価格の影響を試算いたしますと、肉牛、肥育でございますけれども、燃油等の生産費に占める割合は21%で、コスト上昇については104%、ブロイラーについては同様に56%で111%、豚につきましては64%で112%となってございます。
 林業につきましては、チェーンソー、高性能林業機械及び運搬車輌の燃料費、製材工場における木材人工乾燥機の燃料費への影響が懸念されてございます。燃油価格の影響でございますけれども、調査事例によりまして試算したところを見ますと、例えば2ヘクタールの一定事業規模の素材生産の事例を見ますと、出材1立方メートルに占める燃油の割合は18%、全体で見た場合のコスト上昇の状況は108%となってございます。これは参考までに平成16年の調査事例の対比となっております。
 それから、水産業でございますけれども、先ほど御説明あったとおり、総経費に占める燃費の割合がすごく高くございまして、沖合底曳網の漁業、それから遠洋マグロはえ縄漁業への影響が大きくなってございまして、これを聞き取りの結果、試算したところによりますと、沖合では30%の111%、遠洋マグロはえ縄漁業では35%の109%となってございます。
 それから、次のページでございますけれども、農林水産業における対応についてでございますが、影響につきまして関係機関、団体と連携しながら情報の収集と共有化及び省エネや経営安定対策の促進を目的といたしまして、農業、林業、水産業の各分野ごとに対策会議を設置するとともに、県及び関係団体に相談窓口を設置してございます。さらに、これら関係分野の対策会議における連携、調整を適切に行うために、部内にプロジェクトチームを設置いたしまして、各分野が連携した対策などの検討をしているところでございます。
 農業につきましては、岩手県農業生産資材・飼料価格高騰対策会議を全農いわてほか12団体、及び県も入りまして構成いたしまして、1月10日に設置し、会議を開いてございます。主な対策といたしましては、技術対策として園芸作物の省エネの徹底、畜産では自給飼料の生産、利用拡大、それから家畜生産性の向上への取り組み支援ということでございますし、二つ目といたしましては、補助事業の活用として国庫補助金等の導入支援、それから三つ目といたしましては、融資制度の活用として、セーフティネット資金、家畜飼料特別支援資金等を考えてございます。
 林業につきましては、同様に岩手県林業関係原油価格高騰対策会議を県の木材産業協同組合ほか6団体、並びに県で構成してございまして、1月11日に設置し、会議を開いてございます。主な対策の方向は、先ほどと同様に技術対策、それから補助事業の活用、それから融資制度の活用ということでございますが、特にも林業につきましては、代替エネルギーの観点から木質バイオマスエネルギーの利活用の促進。それから、軽油引取税の免税制度の活用の普及啓発が重要であるということからこういった対策も講じているところでございます。
 それから、水産業につきましては、岩手県漁業用燃油等価格高騰対策会議を県漁連等4団体、それから県で構成しまして1月9日に設置してございます。同様に技術対策、補助事業、融資制度の活用としております。
 なお、あわせて上記農林水産分野の対策の情報共有と対策の調整、それから連携した対策の検討を行うために、農林水産部内に農林水産関係原油等価格高騰対策プロジェクトチームを組織いたしまして、検討を始めているところでございます。以上でございます。
○大宮惇幸委員長 次に、岩手県競馬組合の発売状況等について。
○沢田農林水産企画室特命参事 お手元の資料、岩手県競馬組合の発売状況等によりまして報告させていただきます。
 1、発売額等、通算第21回終了時点、1月14日までの発売額の計画達成状況でございます。自場発売につきましては、通常開催通算の発売計画額は達成し、達成率100.6%となっております。今年度通算の発売計画額を確保するため、今後特別開催に向けた開催告知に努めることとしております。
 (2)、発売額、入場者数の前年度比較でございます。発売額は227億3,100万円、前年比83.9%。入場者数は161万8,916人、前年比97.0%となっております。
 次の2ページをお願いいたします。競馬組合議員協議会で執行部報告されました20年度の事業運営について報告いたします。
 (1)、競走にかかる基本的な考え方でございますが、@、土日月曜日を基本とした開催日程とすること。A、競走体系及び番組格付け区分等の見直しをすること。また、グレード競走のダービーグランプリにつきましては、競走体系上、3歳の有力馬の確保及び収益の観点から廃止することとしております。
 開催日数につきましては、表の冒頭にございますとおり、19年度127日に対しまして、131日を予定しております。また表の下段にありますが、賞金、手当につきましては、最低1着賞金、一般競走15万円。出走手当、1開催1出走7万6,000円、1開催2出走5万6,000円を予定しております。
 次の3ページをお願いいたします。収支見通しでございます。収入関係につきましては、平成19年度、第3期収支計画見直し後の発売額をベースに調整しております。個々の積算につきましては、説明を省略させていただきます。
 次に、4ページをお願いいたします。ページの下段になりますが、支出関係につきましては、平成19年度第3期収支計画見直し後の歳出予算をベースに、平成20年度の収支を踏まえながら新計画における経営指標の枠組みは変えないこと、優先度をつけて調整したこと、馬資源の確保に努めたこと等の考え方を基本に調整しております。
 次の5ページをお願いいたします。収支見込額でございますが、表の真ん中の平成19年度最終見込額では、最下段になりますが、経常損益は3,000万円と見込んでおります。また平成20年度の見込額は、同じく経常損益3,000万円と見込んだところでございます。
 続きまして6ページをお願いいたします。3、民間委託拡大に関する企画提案の募集についてでございます。こちらも競馬組合議員協議会で執行部報告したものでございます。趣旨でございますが、岩手競馬の今後の事業運営の方法につきましては、売り上げに応じたコスト管理を徹底する方法によって事業継続が可能と考えておりますが、民間委託の拡大によって、より持続可能で安定的な運営の可能性も期待できますことから、現行の運営方法とも比較衡量しながら民間委託の拡大による事業運営の可能性について、より具体的な検討を進めるため、民間企業から企画提案を広く募集するものでございます。
 ページ下段になりますが、企画提案の内容につきましては、箱の中の10項目について提案を受けるものでございます。
 次の7ページをお願いいたします。ページ下段になりますけれども、企画提案選定委員会は有識者、競馬組合議会、構成団体、競馬組合の10名で構成しております。
 次の8ページをお願いいたします。中ほどのスケジュールでございますが、選定委員会につきましては、12月27日、第1回委員会を開催しております。また募集期間は、1月4日から3月31日までとなっております。説明会は1月18日開催予定でございます。参加申込期間は3月3日から3月7日。提案書提出期間は3月24日から3月31日。選定委員会につきましては4月下旬。また運営方法の検討につきましては5月を予定しております。以上で報告を終わらせていただきます。
○大宮惇幸委員長 次に、農協系統(JAいわてグループ)の合併に向けた取り組みについて。
○松岡団体指導課総括課長 それでは、農協系統の合併に向けた取り組みについてでございますけれども、JAいわてグループは、将来にわたって組合員や地域住民に信頼され、農業振興と地域社会に貢献できるJAを目指しまして、経営基盤の強化を図るということで6JA構想による合併に取り組んでおります。特に財務基盤が弱い農協を含む3地区、岩手北部、中部、気仙につきましては、本年5月1日の合併を目指しているものでございます。6JA構想は、この表の下に米印でありますように、平成18年6月に県中央会の総会で決定いたしまして、11月の岩手県大会で決議したものでございます。
 次に、農協の今の現状でございます。まず、18年度の決算状況を見ますと、17総合農協中5農協が当期損失の計上ということでございます。また、8農協が繰越損失金を有しているということで、非常に厳しい状況が続いているものでございます。
 (2)でございますけれども、各農協とも事業管理費、これの圧縮、抑制に努めてございますけれども、収益の柱でございます信用事業などの総利益が落ち込んでいる状況でございます。下に表で10年前と比較して、その対比を@分のAということで掲げてございますが、このような状況になってございます。
 なお、購買事業のところですけれども、購買事業が総利益、事業規模とも半分ぐらいに落ち込んでいるわけでございますが、これは、例えばガソリンスタンドとか農機具とか、そういうものは農協から離して子会社化といいますか、そういうことでの落ち込みという形での数値になっているものでございます。
 それから、(3)の組合員数でございますが、18年度で18万2,945人ということで、10年前と比べますと、若干増加しているという状況でございますが、ただ正組合員数は11万933人ということで、10%ほど減少、逆に准組合員が24.6%増加と、今そのような状況になっているものでございます。
 2ページをお願いいたします。こういう厳しい農協経営が続いている、そういう中で経営基盤を強化していくということで、今合併に取り組んでいるわけでございますが、なぜ経営が厳しくなったのかということで、まず(1)は総論的な部分でございますけれども、国内外の産地間競争の激化とか、農業従事者の減少、高齢化等々という厳しい背景事情があるものでございます。
 こういう中で、JAいわてグループのほうではさまざまな事業改革に取り組んできたものでございますけれども、さまざまな課題を解決できないまま今日に至ってしまったというものでございます。例ということで、@、A、Bということを書いてございますが、まず一つは、この新会計制度の導入、これが箱に書いてございますように、平成10年以降から毎年のように会計制度がどんどん、どんどん変わっていって、それに対応せざるを得なかったという部分が第1点ございます。
 それから、2番目は経営基盤が弱いということで、不良債権の最終処理がなかなかできなかったということで貸倒引当金を積み増ししていかなければいけなかったという事情もございます。
 それから、農業関連施設、これは稼働率がなかなか思わしくなくて、施設の採算割れがあって減損会計、これは17年度からの導入でございますが、その導入によって新たな損失を発生したと。このような事情等がございました。
 それから、(3)に書いてございますように、各農協とも信用事業を実施してございますので、この金融機関としてのルール、自己資本比率の8%以上、4%以上、これをいずれきちんと確保しなければならないということで、自己資本の充実が求められているという事情がございます。これを下回りますと、自主的な制限とか、農協法に基づく制限等が発生するという、そういう状況になるものでございます。
 こういう中で、いずれ経営基盤を強化しようということで(4)に書いておりますように、今回の合併については課題を先送りしないのだということで、合併後のJAが健全経営できるようにということで、不良債権ですとか、不稼動資産の抜本的処理を行うということで現在取り組んでおるところでございまして、各JA、農協が最大限の自助努力を行ったという、そういう前提のもとに不良債権処理とか、それにかかる経費につきましてJAいわてグループと、そのほかに全国のJAグループからも支援をいただくということで、現在その支援要請を行って全国段階で審議中ということでございます。
 それから、3ページでございます。合併の主なスケジュール、岩手北部、岩手中部、気仙地区が書いてございます。12月に1回目の組合員等説明会が行われまして、現在2回目の説明会が各地区でなされてございます。そして、合併総代会は1月下旬から2月上旬ということで、一番早いところでは岩手中部地区のとおのが1月22日に合併総代会。一番遅いところで岩手中部地区の花巻と、気仙地区のおおふなとで2月6日ということで進んでいるものでございます。
 最後に県の対応でございますけれども、いずれこのJAグループの取り組みを支援するということで、庁内に岩手県農協再編支援連絡会議、これは本庁の関係課、それから振興局、農業改良普及センターで構成している会議を立ち上げまして、例えばですけれども、不稼動資産の処分に伴っての補助金の返還の事務が円滑に進むとか、(2)に書いてあるような地域農業振興策、これらについての対応をやっているというものでございます。それから、合併認可申請手続が円滑に進むこととか、合併後のJAがきちんと健全経営を進めていくということで、今経営健全化計画というのをつくってございます。それらについて適正に実行していくような形の助言ですとか、農協法に基づく指導、検査等々を進めてまいるというものでございます。
 それから、一番最後に農家支援ということで、農協経営とあわせて農家の方々への支援というものをきちんとやっていく必要があるということで、農業再生委員会、それから融資制度、あとは普及センター等による経営指導等々、これらをきちんと対応してまいりたいというふうに考えているものでございます。以上でございます。
○大宮惇幸委員長 次に、品目横断的経営安定対策の見直しについて。
○平賀担い手対策担当課長 それでは、品目横断的経営安定対策の見直しについて報告します。まず、1の見直しまでの経緯等でございますけれども、昨年の8月から10月にかけまして農林水産省において品目横断対策に関して農業者等からの意見を聞く地方キャラバンを実施しております。岩手県では9月13日から14日にかけて実施いたしまして、その際、県からは米価下落が続いた場合の価格補償措置などを提案したものです。10月11日には国のほうで農政改革三対策緊急検討本部を設置しまして、品目横断対策などの改善等を検討し、11月20日には米価の大幅下落などを受けまして農林水産省に対しまして、県知事、県農協中央会長等の連名で制度改善の提案などを行っております。昨年の12月21日に農政改革三対策緊急検討本部が品目横断的対策の見直し等を公表し、現在農林水産省で対策の見直しにかかる省令、告示、要領の細部について検討中でございます。
 2の見直しの概要ですけれども、加入の要件、予算、手続といった点で見直しが行われております。面積要件の見直し、市町村特認制度の創設ということで、この見直しの中身については、地域水田農業ビジョンに担い手と位置づけられた認定農業者、または集落営農組織については、市町村が加入相当と認めれば国との協議で加入可能ということでガイドラインが示されることになっております。
 認定農業者の年齢制限の廃止ということで、農業者の年齢制限の廃止を指導するということであります。
 それと集落営農組織については、法人化等の指導の弾力化ということで、現行では5年後までの法人化ということがうたわれておりますけれども、それについては画一的なものや行き過ぎたものにならないよう要領等で明記するということになります。
 予算の関係では、いわゆるナラシ対策の関係でございますけれども、現行では標準的な収入と当該年の収入の差額の10%が上限ということでございますけれども、19年産については、10%を超えた場合、農家の拠出なしに国が補てんするということと、20年産については、農家の選択によって10%を超える収入減少にも対応するということになります。
 手続の関係では、交付金の支払いの一本化、それと交付時期の前倒し、それと申請手続の簡素化といった点が見直しされております。
 それと用語の変更ということで、制度の正しい理解をすることで品目横断的経営安定対策を水田経営所得安定対策とする、ゲタ対策については、麦・大豆直接払いなど、それぞれ右のほうに記載しているように用語を変更しております。
 2ページでございますけれども、本県の対応でございます。まず、(1)の対応状況ですけれども、先ほど申し上げましたけれども、昨年の11月20日に県農協中央会等との連名で、ナラシ対策の支援内容の充実、交付金の早期支払いなどについて制度改善を提案してきましたけれども、提案した事項につきましては、見直しの内容に反映されています。
 今回の見直しを受けて農政事務所、農協中央会などと共同しまして、1月9日から15日にかけまして、県内5カ所で産地づくり運動推進キャラバンを実施しまして、その中で見直しの概要を市町村に説明しています。
 また、集落営農組織への支援につきましては、アンケート調査に基づいて策定しました集落カルテを整備するということと、経理や税務などの専門的指導を行う税理士ネットワークを整備したいと思います。
 (2)の今後の対応でございますけれども、面積要件にかかる市町村特認制度の内容でありますとか、具体的な申請事務等につきましては、現在農林水産省で省令などを検討中でございますので、それらの詳細な情報収集に努めるとともに、市町村、農業団体と連携いたしまして、農業者に周知をしたいということと、対策の未加入者につきましては、集落水田農業ビジョンの見直しを通じまして担い手の、あるいは組織の明確化を図りながら、加入を促進してまいるということと、既に加入した集落営農組織につきましては、集落カルテを活用した個別指導と税理士ネットワークを活用した経理・税務指導の支援に努めてまいりたいと考えております。以上です。
○大宮惇幸委員長 次に、米の生産調整に対する国の追加対策と本県の対応について。
○小原農産園芸課総括課長 それでは、米の生産調整に対する国の追加対策と本県の対応についてを御説明いたします。
 まず、これまでの経過でございますが、国は19年産の米価の下落を踏まえまして、昨年10月29日に過剰米の市場隔離対策等を内容といたしました米緊急対策を決定してございます。
 この市場隔離対策の実施状況でございますが、過剰と見込まれる34万トンを政府米として緊急に買いまして、昨年の12月7日までに買い入れは完了してございます。それから、全農が飼料仕向けとして行う10万トンにつきましても、現在集荷中でございまして、国はこの販売差損に伴う経費としまして50億円を支援すると。全農県本部では、この米について、できればふるい下米のほうで対応したいということで集荷を進めてございます。
 こうしたことによりまして、米の価格が若干上向きになってきてございまして、昨年10月3日に比べますとひとめぼれで440円ほど回復というようなことでございます。また、全農は概算金につきまして、ひとめぼれで700円でございますが、追加払いを行うということにしてございます。
 それから、国へも提案いたしましたが先ほどの品目横断の改善、見直し等も含めまして生産調整のメリット対策の拡充につきまして、同じように国で見直してございます。
 この追加対策の中身でございますが、国は今般の米価下落として、現行の産地づくり交付金に加えまして生産調整のメリット対策を拡充すると。あわせて生産調整の実効性の確保の措置を強化することが昨年12月に決定してございます。
 まず二つございまして、メリット措置でございますが、地域水田農業活性化緊急対策につきましては、19年度の補正予算ということで、500億円という予算規模になってございます。なお、生産調整の産地づくり交付金等の現在の国の予算額は1,700億円でございますけれども、これに加えてということになります。
 生産調整の中身ですが、拡大分につきまして次の追加助成を行う。生産調整の拡大に5年間継続して取り組む農家に対しまして、麦、大豆、飼料作物、あるいは市町村、農協等の地域協議会がございますが、指定する作物がございますけれども、こうしたものに5年間継続して取り組む場合には今年度内に、3月になりますが、一時金を交付すると。そして、生産調整の実施者は10アール当たりで5万円、非実施者であっても3万円ということになってございます。
 もう一つが、飼料用米等の低コスト生産に3年間継続して取り組む場合の助成でございまして、これはえさ米の多収品種、あるいは直播栽培、こういった革新技術を導入いたしまして、飼料用米を低コスト生産する場合に、これも今年度内に一時金を交付するということで、単価は5万円ということになってございます。
 もう一つが、稲作構造改革促進交付金でございまして、これはいわゆる品目横断に加入できない小規模農家に対して、米価下落に対して補てん措置を講ずるというものでございますが、これも10%を超えて下落した場合にも追加予算ということで、当初予算のほうに54億円計上されております。
 2ページにまいりまして、生産調整の実効性確保措置の強化ということで、4項目でございますが、第1点が数量目標だけでは生産調整の達成状況がなかなか判定できないということで、面積もあわせて提示するということにしてございます。このことによりまして、水稲共済の細目書との照合が可能になってまいりますので、今までよりはかなりの精度が高まるというふうに思ってございます。
 それから、目標達成に向けたコントロールの強化ということで、関係機関が連携いたしまして、目標達成に向けまして、配分、作付、収穫、それぞれの段階において取り組み状況をチェックし、場合によっては農家指導を強化していくということにしてございます。また、生育途中でも過剰が認められるという場合には青刈り、あるいは新規需要、えさ等の話になりますが、そういった仕向けなどの対策もあわせて実施していくということになります。
 それから、新規需要米による生産調整方式の導入ということで飼料用米、バイオエタノール米、あるいは輸出米、こういったものにつきまして、次年度から生産調整の取り組みとしてのカウント措置に追加するということにしております。
 それから、目標未達成の場合のペナルティ。ペナルティは平成16年あたりからほとんど実施されて、制度上はなくなっておりますが、今回国の段階で目標達成が未達成となった都道府県、地域に対しましては産地づくり交付金、あるいは各種補助事業、融資、こういったものについて不利な扱いを行うこともあり得るということで、具体的にはことしの生産調整の達成度の推進状況を見て、国が判断を行うとしています。
 これに対しましての本県の対応でございますが、12月19日に開催いたしました市町村、農協合同会議におきまして、この追加対策の概要を説明しております。また、先ほどの品目横断と同様に1月9日から15日にかけてキャラバンを実施しておりまして、国の新しい対策内容の周知と、その活用について促進して取り組むこととしております。
 今後の対応でございますが、市町村、農協等、これから集落座談会に入ります。このピークが恐らく今月下旬から2月ということになってまいりますので、こうした座談会等の場を通じまして、新たな集落ビジョンの作成、これは5年ほどになるわけでございますけれども、今回の農政三対策の見直し等も踏まえまして新しい集落ビジョンをつくっていただくよう推進すると。
 それから、産地づくり運動の展開ということで、特に米価の下落で、これを補てんする園芸なり、畜産の振興というのは大変重要になっておりますので、こうした米の減収分を補てんするような産地づくり運動を団体と一緒になりまして推進したいと思います。
 それから、県といたしまして生産調整の実効性の確保ということで、これは現場の市町村、農協等と連携いたしまして、県の協議会との活動を通じまして生産調整の目標達成に向けまして農家への理解と協力を求めてまいりたいというふうに思っております。以上です。
○大宮惇幸委員長 次に、いわての森林づくり推進事業の実施状況と施策の充実について。
○村山林業振興課総括課長 それでは、いわての森林づくり推進事業の実施状況と施策の充実につきまして報告させていただきます。
 まず、お手元の資料1の平成19年度における実施状況についての(1)いわて環境の森整備事業についてでありますが、この事業は洪水緩和や良質の水の供給など、公益上特に重要な森林で、森林所有者みずからの管理が期待できない森林を対象に、森林所有者と、皆伐制限などを内容とする協定を締結した上で、県が針葉樹と広葉樹の混交林誘導伐として、おおむね50%の間伐を行っているものであります。本年度の実施目標面積1,500ヘクタールに対しまして、12月末現在における確保面積は1,355ヘクタールとなっており、進捗率は90%となっております。
 なお、本年度、事業を進めるに当たりまして、森林所有者の抵抗感の強かった保安林指定につきましては、県議会や外部有識者で構成するいわての森林づくり県民税事業評価委員会などからの御意見、御提言を踏まえ、今年度当初に実施要件から除外するといった見直しを行いまして、円滑な事業の推進に努めております。引き続き目標面積の達成に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、(2)の県民参加の森林づくり促進事業についてですが、この事業は地域住民やNPO等から上流と下流の連携による森林整備、未利用のまま放置されている里山林の再生などを目的とした森林整備など、地域の特色を生かした森林整備を公募、支援し、森林環境の保全を推進しているものであります。本年度の実施目標数15事業に対しまして、19団体の事業が採択され実施されております。なお、本年度採択した19事業の概要につきましては、資料の最後に参考資料として整理させていただいております。
 次に、2の施策の充実についてでありますが、まず事業創設時の考え方といたしまして、いわての森林づくり県民税については、当面その使途を特に緊急性が強く、事業実施の効果がわかりやすい森林整備に重点化して進めることでスタートしたところであります。その実施に当たりましては、外部有識者等で構成するいわての森林づくり県民税事業評価委員会におきまして、その成果を検証しながら進めることとしたところであります。今年度は、事業着手後2年目となりますことから、事業評価委員会におきましてこれまでの成果等を検証するとともに、県議会や県民の皆様からいただきました意見も踏まえ、今後の施策の充実に向けた検討を行っていただき、次のような提言をいただいております。
 (2)のアのいわて環境の森整備事業に関しましては、県民みんなが森林環境の保全に取り組むといった考え方から、これまでの県の直営方式に加えまして、地域の森林に精通した市町村や森林組合などの事業体が主体的に取り組むことができる仕組みに見直すべき。
 イの県民参加の森林づくり促進事業に対しましては、これまでの里山林等の森林整備に加え、森林環境学習や森林の利活用等、地域のニーズに応じた活動を事業対象に追加し、多面的な活動を支援すべき。
 ウの県民の理解醸成などの取り組み強化に対しましては、森林、林業の意義や当該県民税を活用した事業の広報を強化し、県民税理解を促進すべき、あるいは児童生徒や一般県民を対象とした森林、林業への理解醸成に向けた取り組みを促進すべきといった提言をいただいているところであります。
 (3)の今後の対応でありますが、ただいま申し上げました事業評価委員会などからの提言を踏まえまして、平成20年度からの実施に向けまして、事業主体の拡充や森林環境学習の促進、広報等、普及啓発の強化など施策のさらなる充実を検討し、所要の見直しを行ってまいりたいと考えております。
 なお、2ページ、3ページには、それぞれ事業の写真を掲載してございます。2ページのほうにつきましては遠野市内、それから釜石市内で実施した施工時の写真、それから3ページにつきましては花巻市内、それから洋野町での住民参加による広葉樹の植樹等の写真を掲載してございます。以上で報告を終わります。
○大宮惇幸委員長 ありがとうございます。この際、何かございませんか。
○新居田弘文委員 たくさん説明いただきましたので、いろいろ聞いてみたいわけですが、まず品目横断と米の生産調整に対する国の追加対策についてお伺いします。今回の追加対策、本来もともとこういう対策があって初めて生産調整とか、あるいは品目横断の制度ができていればよかったのかなと、そのように私は思っていますが、今回あえて国が慌てて今回の追加、あるいは20年度の当初予算に計上された、そのような背景をどのようにとらえているかについてまずお聞きしたいと思います。
 それから、見直しの中で、1ページの見直しの概要、上から4番目に収入減少影響緩和対策の充実、いわゆるナラシ対策の上限の10%、いわゆる90%補てんすべきところを、さらに補てんするということになったのかどうか。19年産、20年産の対策についてもっと具体的にお聞きしたいと思います。
 それから、ナラシ対策の交付時期の前倒しということで、ここには7月から8月ごろ支払いをするという資料になっておりますが、実は農家の皆さんは、加入するに当たっては去年の7月、8月ごろもう全部拠出しているのですけども。それから大体3,000円見当で、4分の1相当が拠出してますが、それが産地づくりの交付金については12月末に支払いしているけれども、今回のナラシ対策の支払い時期は、当初10月から12月のものを7、8月ごろに前倒ししたというものの、普通は年度内に会計とか処理するわけですので、もっともっと早くならなかったのかどうか、その辺についてお聞きしたいと思います。
○小原農産園芸課総括課長 米の生産について、本来最初からあればいいのではないかというお話でございますけれども、今回国がこのような大きな対策を打ち出したという背景には生産調整のメリット対策が不十分ということで、全国的に過剰作付が相当ふえたと。特に関東の3県が過剰作付になっておりますけれども、そういったところの過剰作付がなかなか直らない。そういったことによりまして、今回米価が昨年大幅に下落したと。あわせて、こういったことに対しまして、うちの県も国に対して要請したわけですけれども、かなりの県が国に対して制度の見直しなり、あるいは生産調整のメリット対策の拡充なり、こういった全国の大きな悲鳴にも近いような叫びというものを国のほうでも思ってくれたというふうに思ってございます。一部では選挙の話もあるというふうな話もされておりますが、私どものほうからすればそうではなくて、今の米価の状況を国のほうでも真摯に受けとめたというふうに思ってございます。
○徳山農業振興課総括課長 品目横断についての背景でございますけれども、この対策につきましては、平成17年に出されました食料・農業・農村基本計画に基づいて出されたものでございます。この食料・農業・農村基本計画がつくられた、見直しでございますけれども、その中では担い手の重点化というふうなことが強く出されておりまして、その流れの中でつくったものではないかと考えておりますが、一方で余りにも現場の声を反映させないでつくった結果、例えば物すごい数の書類を農家の方々がつくらなければならなくなったとか、あるいは現在の概算金交付よりも著しく遅い交付時期を決定したとか、このような農家の現場の話を聞かなかったことが大きな背景にあったと思っております。
 加えまして、今米の関係のお話し申し上げましたけれども、昨年の米価の著しい下落ということが背景として、このような見直しになったというふうに考えております。
○平賀担い手対策担当課長 品目横断の制度の見直しで2点ほど御説明いたします。
 まず、ナラシ対策の20年産の引き延ばしの内容でございますけれども、現行では標準的な支援、当該年の収入の差額ですから10%下がった状況までは補てんするということでございますけれども、20年産以降につきましては、農家の選択によりまして10%を超えた場合でも積み立てが可能だという程度の見直しでございます。
 それと二つ目の交付時期の問題でございますけれども、委員御指摘のとおり、例えば米はナラシ対策だけですけれども、麦ですと緑ゲタとか黄ゲタとか、さらにナラシ対策があります。大豆についても同様ですけれども、それぞれの交付時期が極端に言うと3回ぐらいに分けて交付されるという状況でございますけれども、ナラシ対策につきましては、現行では交付時期が翌年の7月になっていますけれども、現在農林水産省のほうでは省令とか細部について検討を行っておりますけれども、その中ではナラシ対策の交付金の申請時期でございますけれども、4月末までというふうに改めるということになっておりますので、したがって申請期日の改定によりまして交付時期も早まるということでございます。
○新居田弘文委員 ありがとうございました。背景についてはいろいろお話がありましたのですが、それ以上はさまざまなこともありますので、その点についてはそれでいいのですけれども、今言った具体的なナラシ対策の話ですね、標準的な収入と当該年度の差額の補てんがナラシ対策の手続の中心になっておりますが、具体的に、1例でいいですから、岩手県の場合は、19年産はここで言う標準的な収入と当該年度の売渡し価格の実態と、それでどの程度差額補てんになるのか。それから、あわせまして実際それは農家の収入が十分確保できる金額なのかどうか、その辺について参考にお聞きしたいと思います。
○平賀担い手対策担当課長 ナラシ対策の試算のお話でございますけれども、本県の19年産米の落札価格については、直近で60キロあたり1万3,851円となっておりまして、前年同期に比べますと649円ほど低くなっております。この価格水準については国の生産費調査から試算しますと、家族労働費も含めた米の再生産に必要な金額の99.9%。ナラシ対策の国の補てん金が交付されますと、総経費の105%まで回復するというふうなシステムになっております。
○新居田弘文委員 ということは、生産費を超えるまでちゃんと補てんされるというようなものですか。ただ、問題は毎年このように七、八百円とか、千円とか米価が下がっていますので、来年以降もその辺の心配が農家にとって非常に不安だと思うのです。一方では面積要件が緩和されるようですが、まだ具体的には話がなかったのですが、いずれ手続的には非常に難しい手続がたくさん求められていますけれども、最終的に本当に農家が再生産ができるような補償になるのかどうか。それによって、農家の生産もですが、39%とか自給率もなかなか回復が図れていない。あるいは畜産農家にとっては油の値段の高騰によりまして、いろいろ飼料の輸入価格も上がって非常にコストを圧迫している中で、農家自身が周辺の畜産農家にも供給できるような飼料の生産をできるようにするためにももっともっと工夫が欲しいのではないかと思うのですが、その決意なり、来年以降のおおむねの見通しなどをできれば聞かせていただきたいと思います。
○徳山農業振興課総括課長 来年度以降の取り組みに対してでございますけれども、御指摘のように仕組みが過去の3年間の平均で算出することになっておりますので、今の仕組みからいえば、これから米価がどんどん下がりますと補償する水準も下がってくるという制度的な問題があります。今後に向けた国への提言なのですけれども、まず今年度スタートいたしまして、これまでの状況を、さらに今年度、1年回ったところで結果を十分に検証いたしまして、必要なことについては国のほうにも提言していきたいと思っております。
○新居田弘文委員 次に、農協の合併についてお伺いしたいと思います。先ほどいろいろ説明がありまして、今まで農協経営が厳しくなった背景等もお話があったのですけれども、実際問題、周辺を見ますと、今までは支所にみんなそれぞれ金融の店舗があったのですが、今は町に1カ所しかなくなったと。むしろ地元の金融機関よりも農協の窓口がだんだん少なくなってサービス低下となるし、当然お客さんも便利なところを求めてそちらに走るというようになりますと、農協の信用事業あるいは共済事業を含めて、今までよりも決してよくなるような見通しが、私は素人ですけれども、そういう思いあるのですけれども、あえて合併を進める背景、いろいろあったのですけれども、現実からしますと、私は疑問を持っているのですけれども、その辺についてもう少し説明をいただきたいと思います。
 過去に合併した経過、私どもの地元でも合併していますけれども、中央からの検査とか、県の検査もやって、こういう資産の状況だということで合併調印をしてやったのですが、後で見たら、思わぬところからさまざま予期しないものが出てきたということで、再建、立て直しのために大分苦労をした経過もあります。単なる数字合わせではなく、その中身の精査をきちんとやっていかないと、本当にやった上での話だと思うのですけれども、その辺についてしっかりした指導なり、あるいは進め方をしてほしいなと思うのですが、それについて御意見をいただきたいと思います。
○松岡団体指導課総括課長 まず、合併の背景についてもっと詳しいことということですが、いずれ大きなものとしては、農協が金融機関だということで、その自己資本比率を4%なり8%をきちんと確保しなければならない。そうすると、それなりの経営が求められるということがまず大きな背景の一つかなと考えています。
 それで、実際にサービスの低下ということ、これは組合員説明会等でもいろいろ出ているようでございますが、ただ各農協、それからいわてグループ、中央会のほうでは、現在合併後の経営計画というものを策定して、特にも農協の本来からいけば、ますます組合員から遠のくというか、身近ではなくなってしまう。これは大きな問題意識として持っていて、その出向く、渉外といいますか、そういうものに力を入れていくということで、とにかく何とか組合員の皆様のほうからサービスが低下したということにならないように努めて取り組んでいるというふうに伺ってございます。
 あと実際に支所が少なくなる農協もありますけれども、いずれ信用業務、それから共済業務にかかわる職員を充実といいますか、集約化して、そしてどんどん出向いて行って組合員のサービスに努めて、そういうやり方で対応していきたいというふうに聞いてございます。
 それから過去の合併、確かに平成9年から13年ごろに、まず以前の合併がございました。そのときに、合併した後で、まだまだこれくらいの不良債権があったとか、そういうことがあって、今日の農協の経営状況がなかなか思わしくない原因の一つとも考えてございます。
 今回の合併に当たりましては、そういうことがないようにと。とにかく洗いざらい負の部分は出しましょうと。そして、それを処理した上で合併をしましょうということで取り組んでいると聞いてございます。資産精査等々については私ども県はかかわってはございませんが、通常の常例検査等々で資産査定なり、そういうものできちんと見させていただきながら、また後でこんなのがあったとか、そういうことにならないように対応してまいりたいと考えてございます。
○大宮惇幸委員長 暫時休憩いたします。
 (休憩)
 (再開)
○大宮惇幸委員長 再開いたします。
○飯澤匡委員 1点だけ。原油高騰に伴う諸対策、そしてまた生産調整にかかわる問題で、今お話にもありましたが、飼料価格が、石油が上がったということで、代替エネルギーとして非常に注目されて世界的にも上がっている。岩手県として、今回生産調整の中にもバイオエタノール米というのが出ていますよね。私は、基本的には食糧は食糧だと思います。
 今回特筆すべきは、飼料米に対する農家への助成制度が国も打ち出しているわけですが、脱石油を目指した取り組みというものを県としても指針をきちっと示して、それで飼料米とか、海外の飼料に依存しないようなサイクルの中で、岩手県はこういうふうにして進むのだと。今ばたばたと、これはエネルギーに使ってというようなことをやっていくと、基本的な線がずれていくと思うのです。補完的には、例えば菜種油であるとか、そういうのは必要かもしれません。ただ基本的な部分については、県の姿勢はきちんと示すべきだと、この際だから。それについて部長さんの意見を聞いて終わります。
○高前田農林水産部長 ただいま石油、原油等、それから穀物価格の高騰に伴って、県としてそういった脱石油の指針をしっかりと示すべきではないかという御意見をいただきました。私ども今回の原油等の価格高騰に伴う対策会議の中におきましても本県らしい対策を何とか打ち出していきたいというふうに考えておりまして、その一つのテーマとして、本県のオリジナルである木質バイオマスの利用の促進ということを大きな検討のテーマとして掲げて取り組むことといたしておるところでございます。この木質バイオマスの民生利用ということでペレットストーブ等は取り組んでおるところでございますが、さらに産業利用といったことを積極的に取り組んでいきたいと考えているところでございます。
 それから、もう一つバイオエタノールの問題につきましては、部としても大きなテーマだと認識をいたしておりまして、今年度内にバイオエタノールに具体的に取り組んでいく指針、基本的な方針というものをまとめるべく現在作業を進めているところでございます。その具体的な対応方法に基づいて現在予算的な措置についても検討を進めているところでございます。
○飯澤匡委員 確かにいろんな取り組みをなさることはよろしいのですが、やはり食糧は食糧だと思うのです。私は特に岩手県はこういう農業のサイクルの中で、畜産、また飼料米という、これは大変結構なタイミングで出たのではないかと思うのです。やはり農業というのは環境対策、そしてまた景観保全、そしてまた農地の保全というふうな国土の保全という意味合いももともとあるのですけれども、この機会にしっかりとサイクルについて、これはいい機会だと思うのです。そこの腰の据えた、岩手県はこうしていくのだという指針は今お話し合いをしているそうですから、ぜひともそういう観点で、国で出しているいろいろなものを全部取り入れながら、農業の施策というのはごちゃ混ぜになるのではなくて、岩手県はこうしてがっちりいくのだというようなことを示すには、私はいい機会だと思いますから、その観点をぜひ含んでやっていただきたいというふうに思います。以上です。
○工藤勝博委員 今の原油高、穀物高にも関係がありますけれども、岩手県の食料供給基地を目指すという中で、畜産の占める割合が非常に大きくなっております。そういう中で、きょうの資料の中にも、その影響が出ているということで肉牛、ブロイラー、豚もありますけれども、今一番直接的な大きな影響を受けているのは酪農家ではないかなと思っています。うちの周りといいますか、岩手県の中でも酪農地帯の葛巻町の若い後継者の皆さんが悲鳴を上げていると。やっていくか、やっていかないかと思い悩んでいるというのが実態です。
 そういう中で、この対策の中でもとれるのは限られたものしかないと思うのですけれども、大きな声で言われているのは国の安定基金も底がついているということで、何とか安定基金が継続して発動されような要望を県としてもやってもらえないかということが一つです。
 もう一つは、生産コストは当然上がっているわけですけれども、その上がった分、乳価で4月から3円を乳業メーカーが上げるとは言っていますけれども、その3円だけではどうにも追いつかないという実態です。その辺も含めて消費者にも理解をいただくような運動もやっていただかないと幾ら酪農家が叫んでもどうにもならないというのを含めて、県としても対応していかなければいけないなと。あわせて飼料の自給率は、当然草地基盤とかいろいろありますけれども、それが年々劣化してといいますか、老化してといいますか、そういうものも含めて飼料がうまくできるような草地の更新とか、そういうのもなかなか思うようにできないと。そういう部分も含めて何とかそういう手立てもこれから考えていただきたいなと。
 あともう一つは、先ほど農協の合併の話もありましたけれども、相当設備投資しながら、今になって経営が行き詰まっている酪農家の皆さんが、いずれ廃業しなければならないということが現実的に起きている。この農協合併についてももうちょっとその辺の経営指導を含めて検討してもらいたいということをあわせて三つほどお願いしたいと思います。
○高前田農林水産部長 私のほうから、飼料価格の高騰の関係についてお答えさせていただきまして、乳価の関係の消費者理解、それから草地更新の関係、農協合併問題と経営指導の関係については、それぞれ各総括課長からお答え申し上げますが、飼料対策の高騰の関係につきましては、先ほど御説明させていただきましたように、関係団体との対策会議、これを立ち上げたところでございまして、この対策会議の中におきまして、さまざまな独自の対策の検討とあわせまして、国に対する要望ということもしっかりと取りまとめをしていきたいというふうに考えております。具体的にはそういった対策会議の中で、今御指摘のような飼料の価格安定基金といったようなものの関係についてもいろいろと御意見を伺いながら、県として国に対する要望を取りまとめて、しかるべき時期に国に対して要請をしていきたいと考えてございます。
○樋澤技術参事兼畜産課総括課長 乳価の関係でございますけれども、先ほど委員からお話がございましたように、来年度から3円アップするというような情報も入っております。ただ農家の方々からは、それではなかなか間に合わないという話もあるわけでありますけれども、私どもとすればそういったようなこととあわせて、みずからの生産コストの低減にも取り組んでいただきたいと考えておるところであります。例えば乳房炎をできるだけ少なくすることによって事故率を減らすだとか、乳量を上げるとか、乳質をアップするだとかいったような取り組みも考えていただきたいということで、酪農家に対する個別経営の指導も強めていきたいと考えているところであります。
 それから、いわゆる販売価格に転嫁するという考え方につきましては、これまでも消費者なり、あるいは流通関係者への理解の醸成ということで、県のホームページ等でも公開していますけれども、今後ともこういったようなことに努めまして、生産者の方々の努力の姿を消費者に理解をしていただくようなことについては引き続き努めていきたいと考えているところでございます。
 それから、草地更新の話につきましては、各種事業もございますので、それについてはそれぞれ適切な事業を導入していただくように指導してまいりたいと考えております。
○松岡団体指導課総括課長 農家の経営指導の関係でございます。現在なかなか厳しい、そういう農家の方々に対しまして借りかえ資金という農業経営者の負担軽減支援資金等、そういう制度資金もございますので、そういう資金の活用等々も含めて支援してまいりたいと考えてございますし、やはり苦しくならないようにするのがまず一番の大きな手立てなのかなと思います。
 それで、農協におきましても合併後のいろいろな計画、今つくっている最中ですが、農家の皆様方に対してさまざまな経営支援をやっていくということを大きな柱に掲げてございます。それは単に各農協だけがやるものではなくて、そこに県と、それから市町村等も入った形で、農家の支援対策というものを具体的に進めてまいりたいと思います。今それのスキームとか、そういうものを検討中でございます。以上でございます。
○大宮惇幸委員長 ほかにございませんか。
 (「なし」と呼ぶ者あり)
○大宮惇幸委員長 なければ、これをもって本日の調査を終わります。
 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。本日はこれをもって散会いたします。大変御苦労さまでした。

【戻る】