農林水産委員会会議記録

農林水産委員長 大宮 惇幸
                                      

1 日時     
  平成19年9月4日(火曜日)
  午前10時4分開会、午後0時13分散会
2 場所     
  第2委員会室
3 出席委員
  大宮惇幸委員長、工藤勝博副委員長、新居田弘文委員、関根敏伸委員、五日市王委員、
 菅原一敏委員、菊池勲委員、柳村岩見委員、工藤勝子委員、飯澤匡委員
4 欠席委員   
  なし
5 事務局職員  
  渡辺担当書記、桂木担当書記、紺野併任書記、伊藤併任書記、奥山併任書記
6 説明のため出席した者   
  高前田農林水産部長、東大野農林水産企画室長、齋藤農政担当技監、
 佐々木農村整備担当技監兼農村計画課総括課長、西村林務担当技監、
 大森水産担当技監兼水産振興課総括課長、樋澤技術参事兼畜産課総括課長、
 宮農林水産企画室特命参事、中里農林水産企画室特命参事、
 沢田農林水産企画室特命参事、浅沼農林水産企画室特命参事、
 古川農林水産企画室企画担当課長、松岡団体指導課総括課長、
 大澤団体指導課指導検査担当課長、佐々木流通課総括課長、徳山農業振興課総括課長、
 平賀農業振興課担い手対策担当課長、宮下農業普及技術課総括課長、
 須藤農村建設課総括課長、小原農産園芸課総括課長、工藤農産園芸課水田農業担当課長、
 高橋畜産課振興・衛生担当課長、村山林業振興課総括課長、竹田森林整備課総括課長、
 藤川森林整備課整備担当課長、藤原森林保全課総括課長、藤沼森林保全課特命参事、
 佐久間水産振興課漁業調整担当課長、佐々木漁港漁村課総括課長、
  千葉理事
7 一般傍聴者
  なし
8 会議に付した事件 
(1) 継続調査
   「品目横断的経営安定対策について」
9 議事の内容
○大宮惇幸委員長 おはようございます。ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 これより、本日の会議を開きます。
 本日は、お手元に配付いたしております日程により会議を行います。
 なお、執行部より岩手県競馬組合の発売状況についてほか4件について発言を求められておりますので、本日の継続調査終了後、これを許したいと思いますので、あらかじめ御了承願います。
 なお、本日、上着を取っていただいて結構でございますので、申し添えます。
 これより、品目横断的経営安定対策について調査を行います。
 調査の進め方でありますが、執行部から説明を受けた後、質疑、意見交換を行いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、当局から説明を求めます。
○平賀担い手対策担当課長 それでは、品目横断的経営安定対策について御説明いたします。資料の1ページからでございます。
 まず、対策決定までの経緯等についてでありますが、平成17年3月に新たな食料・農業・農村基本計画が決定されました。その中で、19年産から品目横断的経営安定対策の導入が明記されています。10月には米政策、農地・水・環境保全向上対策を含めた経営所得安定対策等大綱を決定しまして、品目横断的経営安定対策の対象者の要件であるとか、品目などの概要が明確化されています。平成18年6月に農業の担い手に対する経営安定のための交付金の交付に関する法律、いわゆる担い手経営安定新法が公布されまして、対策の制度的な枠組みが整備されております。
 次に、対策の概要ですが、対策のねらいは農業構造の改革とWTOにおける国際規律にも対応し得るよう、意欲と能力のある担い手に施策を集中し、その経営安定を図るもので、対象者は基本原則として、認定農業者が4ヘクタール以上、一定の条件を備えた集落営農組織が20ヘクタール以上の農地ということで、対象品目作物は、本県では米、麦、大豆など土地利用型作物となっております。
 支援の内容については大きく二つで、一つ目は担い手の生産コストのうち、販売収入では賄えない部分を補てんする外国との生産条件不利補正対策、いわゆるゲタ対策であり、対象品目は麦、大豆など4品目となっており、二つ目は収入減少の影響を緩和する対策、いわゆるナラシ対策で、その年の収入が過去の平均収入を下回った場合に、その減収額の9割を補てんするもので、対象となる品目は、ゲタ対策に加えて米も含めて5品目となっております。
 次に、加入推進の主な取り組みでございますけれども、支援対策の充実・強化ということで、JA等に担い手育成の専任部署の設置と、市町村等で構成する市町村支援チームなどの体制を整備しまして、各市町村の支援チームにより品目横断的経営安定対策への加入を誘導する担い手候補として、個別経営体約3,000、集落営農組織約400をリストアップしまして、認定農業者については、リストアップした中で未認定の農業者を認定農業者に誘導するために、特に平成18年11月から19年1月にかけまして、認定農業者の育成・確保に向けた緊急行動を展開し、集中的に誘導に努め、その結果、平成18年の認定農業者数は7,651人となっておりまして、前年度から758人増加しております。
 集落営農組織の育成につきましては、組織化に向けた合意形成を促進するために、平成18年4月から全国最多の数であります集落コーディネーター400名を配置しまして、集落ごとの合意形成の状況や課題によってきめ細やかな支援活動を展開してきたところです。
 2ページをお開きください。平成19年産の加入の状況ですけれども、全県の加入状況については表1に記載しておりますが、米については1万9,019ヘクタール、麦が3,360ヘクタール、大豆が2,286ヘクタール。合計で2万4,664ヘクタールということで、県の目標に対比しまして、それぞれ96%、99%、138%ということで目標をほぼ達成いたしております。
 次に、経営体数別で状況を見ますと、個別経営体が1,852、集落営農組織が326、合計で2,178経営体となっております。なお、平成22年の県の加入の目標ですけれども、米、麦、大豆とも販売仕向け全作付面積を目標としておりまして、特に米につきましては3万6,000ヘクタールを目標といたしております。
 次に(2)の地域別の加入状況については表2に記載しておりますけれども、認定農業者については、盛岡地域が全体の3割弱の519経営体、次いで花巻地域が359、一関地域が303の順となっております。集落営農組織については、胆江地域が全体の4割強の139組織、次いで盛岡地域が80、花巻地域が52という状況になっております。
 加入申請面積で見ますと、大規模経営の多い北上地域と一関地域で認定農業者の面積が多く、胆江地域と盛岡地域では集落営農組織での面積が多くなっております。花巻地域については、やや認定農業者の面積が多い状況となっております。このほか県北・沿岸での加入が少ないということ。あるいは、1経営体の面積を見ますと、認定農業者では県平均で6.2ヘクタール、集落営農組織では県平均で41ヘクタールとなっておりますし、参考の欄を御覧いただきたいのですけれども、米の販売面積に対する加入率は、胆江地域が68%、盛岡が59.8%という状況になっております。
 次に、3ページをお願いします。参考として東北各県の加入の状況について記載しておりますけれども、これは米の加入率ですけれども、農林水産省公開資料で作成しておりますが、2005年センサスで、作付面積1ヘクタール以上の稲を作った経営体の作付面積に対して加入面積の比率がどうかという表ですけれども、全国では44.9%の加入率、東北では44.2%ということであります。本県は52.4%という状況でありまして、東北では第3位という状況です。
 次に、加入集落営農組織の課題ということで、アンケートを平成19年6月から7月にかけて実施しております。アンケートの目的ですけれども、品目横断的経営安定対策に加入した集落営農組織については、今後、効率的、安定的な法人経営ができるように農地の集積であるとか、経営管理能力の向上、あるいは経営の多角化など経営面での支援が必要であるということから、組織ごとの現状や課題を把握するということと、経営の発展段階に応じたきめ細やかな支援施策の検討や推進に資するため、対策に加入した全組織を対象として実施したものです。なお、回答率は70%という状況です。
 アンケートの結果、加入組織の現状は表3から表5まで記載しておりますけれども、集落営農組織化の契機としては、品目横断的経営安定対策への加入としたものが63%、158件、次に圃場整備事業を契機としたというのが36件の14%となっております。
 次に、水稲の主要機械作業の実施方法についてですが、構成員が所有水田をみずからの機械で作業する方法が70%、146件。次に、特定されたオペレーターが実施するものが39件の19%となっております。集落営農の目指す方向については、地域ぐるみで営農を実施し、地域の農地や環境を維持することを目的とする組織が58%、146件、コスト削減し赤字縮小、収支均衡を目指すが61件、24%という状況になっております。
 次に4ページ、集落営農組織における当面の課題として、生産面では麦、大豆の収量、品質が低いことを挙げた組織が46%。経営管理面では資金繰りや経理に詳しい人材の確保を挙げているところがそれぞれ43%、37%ということでありまして、将来的な経営の高度化に向けては3分の1の組織で多角化や担い手の確保を課題として挙げております。
 以上、アンケートの調査結果を踏まえまして、今後の支援策等について御説明いたします。まず、加入経営体への支援策についてですけれども、育成体制の整備といたしまして、第1として品目横断的経営安定対策導入等の新たな情勢の変化を踏まえまして、集落ビジョンの点検と見直しを行う。見直しのポイントについては、ビジョンの達成度であるとか、担い手に変更がないか、あるいは米を含めた産地づくりの進捗状況などがありますし、スケジュールについては、県内キャラバンあるいはフォーラムの開催が10月、集落ビジョンの点検、見直しが11月から1月末にかけて、新ビジョンの策定が2月から3月を予定しております。
 二つ目ですけれども、ワンストップ相談窓口ということで、市町村、JA、普及センター等で構成されます担い手育成総合支援協議会に設置されているワンストップ相談窓口を活用いたしまして、経営体を理解する経営相談であるとか、担い手の組織化であるとか、集落営農の法人化の支援等、これらの強化支援がございます。ちなみに、ワンストップ窓口の設置状況は28カ所ということで28市町村がカバーされておりますが、未設置市町村については、解消に向けて現在指導しております。
 三つ目ですけれども、平成19年6月に設立されましたいわてアグリサポートネット、これらは税理士等の専門家と連携した育成体制を整備し、経営体の法人化を促進してまいりたいと考えております。
 次に5ページ、具体的な支援の内容ですけれども、経営規模拡大に向けましては、農地保有合理化事業等を確立しまして、集落内の合意に基づいた担い手への面的な農地の集積促進。二つ目が集落営農組織ごとに組織の概要、面積、構成員、機械装備等の基本事項、経営の展開方向と課題、指導方針、指導活動記録等を内容とします集落カルテを整備し、経営の多角化などを支援していきます。
 三つ目が岩手大学と連携した、いわてアグリフロンティアスクールの開設などによる経営能力向上支援ということで、今まで岩手大学とは平成15年から17年には農業者トップスクール、平成18年には農業者ビジネスカレッジを開設し、担い手の育成に努めてきておりますけれども、平成19年からは、概要のところに書いてありますとおり三つのコースを設定しまして、いわゆる経営能力の向上、担い手の育成に努めてまいりたいと。ちなみに、19年は9月26日が開校の予定になっておりまして、対象は農業者、普及員、団体職員、行政関係者となっております。お手元には、一番最後にいわてアグリフロンティアスクールのパンフレットを添付いたしておりますので、後ほどご覧いただきたい。
 四つ目ですけれども、担い手農家、集落営農組織に対して無利子資金、あるいは集落営農の運転資金等融資、新いわて農業担い手支援総合対策事業等の補助事業等により支援する。
 未加入農家への支援策ということで、まず未加入の理由の把握と解析を行いまして、平成20年産からの加入を促進するということで、具体的には、各地域担い手協議会に設置されたワンストップ相談窓口での受け付け、あるいは先ほど申し上げました集落ビジョンの見直しに合わせた集落営農への参加誘導、それと国の制度で直接窓口になっております岩手農政事務所との連携により加入メリットや特例の周知、以上のことで加入を促進してまいります。
 次に小規模・兼業農家については、集落営農組織の中で一定の役割を担うよう各種事業等を活用して、地域での取り組みを促進しているということで、具体的には米の生産調整のメリット措置として行われます、麦・大豆・園芸作物・飼料作物や地域振興作物等を作付した種類や作付面積に応じて交付される、あるいは集落による産地づくり活動のための研修等に要する経費等、それらの産地づくり交付金の活用と、6ページですけれども、中山間地域等直接支払交付金のところで、これについては中山間地域等において担い手育成等の農業生産の維持を通じまして、多面的機能の維持・増進を図るために、市町村が認定した集落協定等に基づいて、5年以上継続して農業生産活動等を行う農業者等に対する交付金を交付する制度ですけれども、これらの活用であるとか、地域ぐるみでの園芸・畜産の導入拡大のための施設整備補助ということで、県単である新いわて農業担い手支援総合対策事業、あるいは全農におけるリース事業とあわせて、園芸生産に関する豊富な知識とノウハウを有するNPO組織と協働し、高齢者や女性農業者等の小規模農家に対するきめ細やかな生産技術指導を実施するいわて園芸産地強化推進事業を活用して支援していきます。
 あわせて、品目横断的経営安定対策の対象とならない生産調整実施者を対象とした、米価下落時の価格補てん制度。対策期間は19年度から3カ年でございます。これらの稲作構造改革促進交付金の活用によりまして、集落ぐるみでの所得向上に向けた取り組みを促進してまいりたいと考えております。以上で説明を終わります。
○大宮惇幸委員長 ただいまの説明に対し、質疑、意見はありませんか。
○新居田弘文委員 お伺いします。品目横断的経営安定対策の関係の推進については、一生懸命取り組んでおられるということで敬意を表しますが、先ほど加入状況の説明がございまして、これからもいろいろ推進するということでございますが、問題は米以外の麦とか大豆、特にも岩手県の場合は圃場整備率がまだ5割から6割ということで、地域によってはかなり厳しいわけですけれども、その中では、幾らつくりたくてもなかなか麦もつくれない。あるいは大豆は地下水が足りなくてつくれないというような状況がかなりあると思うのですけれども、その辺について、技術的な指導もそうなのですけれども、土地基盤整備の推進について、この中では余りうたっていないのですが、その辺の考え方について、まずお聞きしたいと思います。
○須藤農村建設課総括課長 水田の圃場整備についてでありますが、今県平均の整備率は61%となっております。そうした中でも、盛岡管内、花巻、北上管内あたりまでは70%以上というふうに整備が進んでいるところでありますけれども、県南部、胆江地方、一関地方につきましては、まだ50%前半という整備率になっております。本県を代表する農業地帯でありますので、整備がおくれている地域、これを進めるように圃場整備を進めていきたいというふうに思っております。
○小原農産園芸課総括課長 麦、大豆等の技術対策でございますけれども、確かに本県の麦、大豆、非常に単収が低いといったような大きな課題を抱えております。この要因はたくさんあるわけですけれども、一番大きいのは、いわゆる平成12年ころから水田での本作化ということで、転作の助成金が最大で10アール7万2,000円ほど交付された時期がございまして、そのときに、年間で言えば700ヘクタールから800ヘクタールぐらいふえた時期がございます。そのふえる面積に対しまして、いわゆる排水対策とか技術対策が追いついていかなかった。そういったようなことで、本県の単収なり品質が非常に低いのではないかというふうに考えております。
 その後、いろいろな各種試験なり、あるいは現地実証等で、やはり排水対策をきちんとすることによりまして、さらに単収とか品質が上がってくるといったようなことがわかっておりますので、現在県の収益性向上チームを立ち上げまして、それでいわゆる県の独自の排水対策として、ちょっとカマボコ状に畝を立てる小畝立て栽培、これらの普及をしておりまして、現在大豆では360ヘクタールぐらい普及されまして、収量面でも多いところで300トンぐらいとれるところもできているといったようなことでございますので、いずれこういった技術対策なり、あるいは優良品種の導入なり、そういったようなものを進めながら、収量並びに品質の向上に進めてまいりたいということでございます。
○新居田弘文委員 ありがとうございました。それで圃場整備関係の話がいろいろ出ました。平均では61%。穀倉地帯といわれる一関、胆江地区は50%の前半ということで、確かにそうなのですが、その取り組みについていろいろ県でもやっているということはよくわかっているし、あるいは予算の厳しい中でも大変だというのもわかっていますが、これらを品目横断的経営安定対策を進めるに当たっても、その辺をクローズアップして強調してもいいのではないのかなということを思うわけですが、その辺についてもう一度お聞きしたいと思います。
 それから、技術関係ですが、普及員の関係の整理、いろいろ統廃合をやりましたね。それから、一方では農協も合併、それから支所の統廃合ということで、本当に今までは現場の庭先でいろいろ教えてくれる方々が非常に少なくなっているといいますか、こういう今大事な時期に、それを担う担当者が非常に希薄になっているのかなというような、あるいは農協も大きく合併したために、今まではあそこの方の指導を得たという時期があっても、それが大きくなりまして、見も知らぬといいますか、大きな範囲で人事異動されますから、技術者と農家との接点が薄くなっているのも一つの要因であるのかなと思うのですが、いずれそれはそれの事情はあるのでしょうけれども、単収なんかを見ますと、岩手県のみならず日本全体が低いわけですけれども、その辺の技術指導をもう少し徹底してやるような取り組みをお願いしたいなと思うのですが、もう一度お伺いしたいと思います。
○小原農産園芸課総括課長 今の技術対策ですけれども、じわりじわりと効果が出てきておりまして、今年の麦の1等比率は大体90%ぐらいということで、過去にもないぐらいの品質になったところです。それから昨年産の大豆ですけれども、これも一等比率が46%ということで、全国の中でもトップクラスということでございます。収量は、まだ中から下ぐらいですけれども、これも毎年度少しずつ単収が上がってきておりますので、いずれ普及員制度、確かに御指摘のとおり人数は減少しているわけですけれども、研修等、あるいは現地の実習等を通じまして、かなり技術のレベルを上げるように私ども頑張っていきますので、いましばらくお待ちいただきたいというふうに思います。
○須藤農村建設課総括課長 今農業農村整備事業の中におきましても、この品目横断的経営安定対策の目標達成に向けて、担い手育成に資する圃場整備事業、これを最重点に据えて取り組んでいるところでございます。当課の農業農村整備事業全体の予算でございますが、今年度の予算、対前年比が87%というふうに、厳しい財政状況の中でこういうふうに落ち込んでいる状況にあります。そうした中でも、圃場整備事業については対前年比を91%に落ち込みを抑えたということで、最重点の位置づけとして進めていくというところでございます。
○工藤勝子委員 説明の中で、申請状況を見ましてもそうですけれども、県北・沿岸の申請状況が低いという話があります。データ的にも出ております。中山間地域でありまして、面積要件が満たなかったとか、また、担い手等がいないというふうな、条件もあるだろうと思いますけれども、今後これを推進していくために県としてどのような推進策をとろうとしているのか、また原因をどのようにとらえているのかお聞きしたいと思います。
 また、ことしは天候にも恵まれまして非常に豊作、平年作ということですけれども、それ以上の実りになるのではないかなと思っております。うれしい半面、米の在庫というものをどうとらえていらっしゃるのか、その辺のところをお聞きしたいと思います。
 また、今年度の仮渡しと申しましょうか、米価のこともそろそろ農家の間で1万円を切るとか7,000円台になるのではないかというような、そういうささやきが出てきております。そういう部分において、やはりこういう品目横断、いろんな形で米をつくり、また麦、大豆をつくる。そういう形の中で経営が安定してこなければ農家自体としても、担い手も、そこで生活をしながら、地域の農業を担っていけない、そういう状況になってくるのではないかなと思いますので、県で行っている米の消費拡大、余り言葉として出てこないようなところもありますけれども、そういうところの部分、今後やはり進めていかなければならないと思いますので、その辺のところをお聞きしたいと思います。
○徳山農業振興課総括課長 初めの御質問でございます県北・沿岸地域での加入が進まない原因等、県としての対策はどうかというふうなお尋ねでございますけれども、原因につきましては、先ほど少し申し上げましたけれども、やはり規模が総じて小さいというふうなことがございます。しかしながら沿岸地域、県北地域におきましても集落営農の組織づくりが今進んでいるところもございます。そういうふうなところについては、地域の話し合いを進めながら、20町歩あるいは特例もございますので、そういうふうなものをクリアすることによって、この加入を促進したいというふうに思っております。
 また、これらの地域は、どうしても米に依存した地域というふうなことではなくて、やはり地域の特性に合ったような園芸とか畜産、あるいは葉たばことか、このようなものが地域の農業の基幹となっておりますので、そういうふうなものへの誘導を一層進めてまいりたい。その上で、その地域での農業の所得の確保に努めたいというふうに思っております。
○工藤水田農業担当課長 在庫の件でございますけれども、政府米在庫と民間在庫があるわけでございますが、先般国が公表した在庫数量を見ますと、平成19年6月末在庫で全体で261万トンという数字になってございます。ちなみに、政府米在庫は77万トンというふうな数字で、これは前年と比べるとどうかといいますと、前年は182万トンですので、昨年18年作況が96の中で、在庫が多く積まっているというふうな状況にございます。ただ、政府米在庫につきましては、政府として一定量の在庫ということで維持しながらやっていますので、多くなっているのは民間の在庫というふうなことになります。
○佐々木流通課総括課長 米の販売についてでございますけれども、本県の場合は首都圏向けに主要7社、津田物産、大和産業、ミツハシ等の主要米卸を相手に首都圏に展開してございます。それで、どんぴしゃり等については県外での業務用の需要開拓ということで、新たに外食産業等を中心に売り込みを図ってございますし、ひとめぼれにつきましては、これまでと同様に関西圏、それから中京に特に力を入れているということで、先般全農と県漁連と盛連で連携しまして、丸ごと売ろうということで、これまでは米だけを量販相手にしてございましたのですが、米も魚とか肉、野菜と一緒に売ろうというふうな戦略を立てて、知事をトップセールスに連れて過般東京で販売してまいりました。そういうことを繰り返しながら、やはり量販に食い込んでいきたいというふうに考えてございます。
○小原農産園芸課総括課長 米の概算金というお話でございますけれども、御案内のとおり米の概算金につきましては、いわゆる全農サイドのほうで米の売り渡しが行われる前のいわゆる概算金として、今までであれば1万円から1万2,600円ほど支払っていたわけでございますけれども、この予算から、全農の県本部のほうの決定、組織決定といたしまして、全国一律に7,000円といったようなことが言われております。ただ、それについて上乗せをするかどうかについては、それは各県の全農県本部にその判断をゆだねるということになってございまして、本県では今月の中旬に、幾らか積まれるかどうかまだ不明でございますが、そういった意思決定がなされると。これについて東北6県も同様の方法で決定がなされるといったようなことでございます。
○佐々木流通課総括課長 米の消費拡大についてでございますけれども、これにつきましては、一つは地産地消運動を積極的に進めるというふうなことで、現在学校給食では米は100%でございますが、これをまず維持、継続するということです。それから、観光客が非常にふえてございます。ホテル等の宿泊者に対して、県産米をPRして、まさに岩手県においでいただいたお客さん方に岩手の米を消費していただくというふうな観点で、観光と一体となって消費拡大ということに努めてございます。
 それから、先般、すし組合に県産米の使用調査を行ったところでございますが、まだ半分程度というふうなことの調査結果がわかりましたので、すし組合とか、中華料理とか、職種ごとの業種ごとにぜひ県産米を活用してくれというふうなことの個別の働きかけを推進してまいりたいというふうなことで消費拡大に努めております。
○工藤勝子委員 ありがとうございました。規模が少ないとかいろんな形で加入が少なかったわけですけれども、集落コーディネーター400人いらっしゃいます。その中で、例えば今後地域の資源を生かした多様な農業を県北・沿岸で進めていこうとするならば、この地域コーディネーター400人の配置、県北・沿岸の方にどのような配置になっているのかというようなところをお聞きしてみたいと思います。それから、流通の部分で、海外向けの状況はどうなのでしょうかというようなことも聞いてみたいと思います。
 それから、米のほうの価格の問題ですけれども、現場の人とすれば1万円を切るような状況であれば、米はつくればつくるだけ赤字になるというような、そういう状況にもなってきておりますので、今後どのような形で7,000円台に上乗せになってくるのか、1万円には届かないのではないかなという気がしておりますので、今後しっかりとその辺のところも検討して、対策をしながらやらないと、品目横断的な対策も米づくりも、農家自体が非常に厳しい状況になってくるのではないかと思っております。
○平賀担い手対策担当課長 集落コーディネーターの件でございますけれども、平成18年度には国のほうの制度で、県一般と、それとJAということで、合わせて416名設置しております。これについて品目横断的経営安定対策がスタートするということで、JAの120名を除いては単年度限りでございます。したがって、現在はJAの部分がコーディネーターとして配置されておりますし、本年度からは新たに国の直轄事業ということで、地域の担い手協議会のワンストップ窓口のほうに企画指導員コーディネーターということで24名配置したということです。特に県北・沿岸について重点的にということでございますけれども、現在は余り配置されておりませんので、いずれ地域担い手協議会のほうで国の直轄事業を活用しまして、このコーディネーターを配置するように指導してもらいたいというふうに思います。
○佐々木流通課総括課長 米の輸出についてでございますが、現在一番輸出しているのは台湾で7トンほど輸出してございます。それから、中国でようやく昨年に米の輸入が解禁されたということで、第一弾は新潟のコシヒカリと宮城のひとめぼれということで、日本の代表的な銘柄が1回輸出されて、私どもも大連事務所を通じて大連市政府のほうから中国政府、これは国家間の貿易なものですから、非常に管理が厳しくて、どこの産米を選ぶかというものについては全農の本部とそれから政府、それから中国側というふうなところで決定するということがございまして、先般私が大連に行った際に、その辺の状況がどうなっているのかなということで調査してまいりました。
 結論から申し上げると、非常にハードルが高いと。大連市政府が働きかけても、なかなか中国政府はそれを受け入れる状況にはないということで、早い話が独自に実需者を探してくださいというふうな形でございましたので、また今月調査団が参りますが、実際中国における米取引業者で岩手県の米をアイテムとして使っていいというふうな、盤綿市というところに中国の会社もございます。そういうところにじかに当たって、ぜひとも県産米を扱ってくれるように、再度働きかけていきたいというふうに思ってございます。
 それから、12月にマレーシアで岩手フェアを予定しておりますが、マレーシアでも余り米はつくっていなくて、タイから輸入しているようなので、日本米もどうかということを今声がけされておりますので、東南アジアの方にシフトさせて輸出にも力を入れていきたいというふうに考えております。
○徳山農業振興課総括課長 先ほど県北・沿岸地域の加入促進に関連してでございますけれども、規模が小さいというふうな物理的なことがございますし、あともう一つはやはりナラシ対策の必要性というところ、まだまだ十分に浸透していないというふうに考えております。これは、先ほどのアンケートと並行いたしまして、各地域から加入しなかった理由をいろいろ聞いたところ、やはりナラシの必要性に対する理解というのが不足しているということがわかりましたので、この点からも県北・沿岸も含めまして、加入の促進ということを図っていきたいというふうに思っております。
○小原農産園芸課総括課長 先ほどの概算金のお話ですけれども、最終的には全農の県本部が決定するということでございますけれども、私ども近日中に全農との話し合いを持つということにしてございますので、その際には、委員御指摘のようなことを申し伝えたいというふうに思っております。
 それから、一般的な米価につきましては、やはり御指摘のとおり多くの銘柄で下がってきております。先般卸商とのお話を聞く機会がございましたけれども、やっぱり今の消費動向というのは、いわゆる中食、外食等を基本といたしまして、業務用のいわゆる値ごろ感のある米に対してのニーズが非常に高いということもございまして、そういった傾向にあるわけですけれども、いずれ私どもからすれば、生産コストをこれまで以上にきちんと低くいたしまして、いわゆる手取り額をこれまで以上に確保できるといったような体制を、今後指導を強化してまいりたいというふうに思っています。
○菅原一敏委員 工藤勝子委員の質問と重複をするかもしれませんけれども、私は県北・沿岸の農業振興についていろいろお聞きをしたいのですけれども、加入状況を見てもわかりますように、非常に加入者が少ないということなわけですが、県北・沿岸の農地の条件は非常に不利な状況が多いものですから、危機的な状況にあるというふうに私は思っております。実は、けさ、地元紙、東海新報の1面トップに耕作放棄地が非常にふえているということが大きく載っておりました。地域によっては50%以上が耕作放棄をされているというような状況にあるわけですが、いずれ品目横断型の新しい対策に当てはまらない地域であります。ゲタもナラシも、履くことも、ならすこともできない、それ以前の段階だというふうに思うのですが、非常に危機的な県北・沿岸地域の農業振興について、県当局はどういうふうに現状を認識され、そして県北・沿岸の農業の将来、夢があるのか希望があるのか、どういうふうにお考えになっているか、まずその所感を部長さんからお伺いしたいと思います。
○高前田農林水産部長 県北・沿岸地域の農業については、まず認識でございますが、委員御指摘のとおり、具体的なデータで見ますと、耕作放棄率が県内の平均をはるかに上回る高さになっているというようなこと、それから認定農業者の数といったようなことについて見ましても、沿岸地域全体の認定農業者の数が、たしか花巻市の認定農業者の数に到達しないといったような現状だということで、担い手の面、それから具体的な生産基盤の面でも非常に格差があるというふうに認識をいたしております。
 ただ一方におきまして、沿岸地域におきましても、いろんな地域特性がございます。例えば古くは気仙圏域におきましては、イチゴの大産地だったといったようなこともございます。それから、畜産の産地も沿岸地域の中に多くあります。そういったような地域特性を生かして、土地利用型の農業というよりは、やはり施設型の園芸であるとか、それから畜産であるとか、そういうものを基軸とした農業振興、これを図っていくということが基本ではないかというふうに考えておりまして、今年度から県北・沿岸振興を目的とした、県北・沿岸元気な農業確立特別対策事業ということで、特色のある農業というものをモデル的に育成するための取り組みを幾つか始めております。
 具体的には気仙地域におきましては、イチゴの施設型の栽培といったようなことに着手をいたしておりますし、それから促成アスパラの栽培といったような高原地帯と温暖なところを組み合わせたような、そういったような農業振興といったような取り組みも始めているところでございます。そういった取り組みを通じまして、沿岸圏域の農業のモデルといったものを確立して、それを広げていくといったような戦略で取り組んでいきたいというふうに考えております。
○菅原一敏委員 地域特性を生かした施設園芸型の農業等々ということでございますが、私もやっぱり果樹とか、あるいはハウスを活用した園芸作物、あるいは花卉、こういうものが主力になった農業を振興していかなければならないだろうなというふうに思っているわけですが、19年度の予算を見ますと、6月に少し補正にはなっておりますけれども、県北・沿岸振興について、農業振興、林業、水産業もそうだろうと思うのですが、思い切った予算がついていないように、そういうふうに受けとめるのですけれども、やはり格差を是正するためには、もっともっと思い切った予算の裏づけのある県北・沿岸振興というものが必要になるのではないかなというふうに思うのですが、その辺のお考えをお聞きしたいと思います。
○高前田農林水産部長 県北・沿岸の農業振興のための予算の配分の関係でございます。御承知のとおり、非常に厳しい財政環境のもとでございまして、当部の農業振興関係の予算、これも減額といったような状況にはなってございますけれども、そういった中におきましても、特に県北・沿岸圏域の農業振興ということで、この6月補正におきまして、先ほど申し上げましたような新しい元気な農業確立特別対策事業といった予算を計上させていただいておりますし、それから特に沿岸部、県北部にまたがっておりますが、短角の振興のための新しい予算といったようなことで、短角牛肉の高付加価値化の推進のための飼育予算といったようなものも措置をさせていただいております。
 それから、新規事業ではございませんが、産地形成に向けて地域から需要の多い機械導入、施設整備の導入の支援ということで、新いわて農業担い手支援総合対策事業というものがございます。これにつきましては、県全域で見ますと、要望が非常に多くて県平均では要望に対して充当率が大体55%になってございますが、特に県北・沿岸圏域については若干でございますが、62%の充足率になっているというようなことで、そういった事業についても県北・沿岸に重点的に配分するといったような工夫をさせていただいているところでございました。
 今後ともなかなか厳しい財政状況のもとで予算の増額というものは難しい情勢にはございますが、こういったような工夫をしながら取り組んでいきたいというふうに考えております。
○工藤勝博委員 この品目横断的経営安定対策も米価下落に対応する対策だろうと私も考えていますけれども、実際先ほど米の在庫等の話がありましたけれども、在庫がある、あるいは本年産の作柄が平年作以上だということで、卸なり米市場の方でも買い手がなかなかつかないといいますか、上がる要素もない、逆に下がる一方だということで、その要因もいろいろあろうかと思いますけれども、県内において作付の状況、あるいは全国的な過剰作付といいますか、一つのラインを超えた以上の作付が大分あるという話も聞いております。その辺岩手県の実態と、あとは先ほども仮渡金が従来よりかなり下回るということで、農家にすれば年末の資金対応といいますか、そういうのも大変厳しくなるという声も聞いております。あわせてその辺の対策をお聞きしたいと思います。
○工藤水田農業担当課長 水稲の作付の状況についてでございますけれども、作付面積等あるいは予想収穫量につきまして、例年であれば9月15日現在の作況ということで、恐らく9月末の公表になろうかというふうに思います。ただ、巷間言われておりますとおり、関東から西の方ではかなりの過剰、言うなれば生産目標数量を上回った作付が行われているというふうな情報もございまして、昨年の状況を見ますと作柄96の中で過剰基調であったというふうな情報もございます。ですから、相応の過剰作付はあるのかなと。
 あるいは、もう一方の集荷円滑化対策という制度がございますが、この加入状況を見ますと、国段階では六十数%、約3分の2ぐらいの加入状況であるというふうなことからしましても、そういう過剰作付の状況にはあるのかなというふうには推測されますが、今年度の具体的な数字につきましては、まだ公になっておりませんので、ここではお答えできないというふうに思います。
○徳山農業振興課総括課長 米価下落が予想される中で、年末の資金が厳しくなるのではないかというふうな御指摘でございます。確かに厳しくなっていくというふうに思っております。ただ、今概算金の岩手県としての上乗せがまだ決まっておりませんので、それが出た段階でどのような対応ができるのかについて、また検討していきたいというふうに思っております。
○工藤勝博委員 もう一つ違った視点でお聞きしたいといいますか、指導をお願いしたいというのは、今の農協の合併ということも大変ささやかれておりますけれども、いずれ米に関しても、農協の果たす役割というのが大変重要になるだろうと思います。ところが、やっぱり合併となりますと、どなたかもお話になりましたけれども、直接農家と接する、そういう現場に出向く農協の担当者、あるいはそういう機会が薄くなったということで、ますます農家が農協離れといいますか、それが起きているような感じもします。その辺の農協の取り組み、指導のあり方も含めて、また作付の問題も、農協と生産者といずれは需給調整するという流れになっていますが、その辺をあわせてまたお願いしたいと思います。
○松岡団体指導課総括課長 農協合併は、今県内6農協に向けてということで各地区で取り組んでございます。確かに範囲が広くなることによって農家との距離が遠くなるとか、そういうふうな状況もあるかと思いますが、いずれ農協サイドとしてはその経営基盤をしっかりして、その上できちんと営農指導を含めた農協本来の活動をしたいということで今取り組んでございます。
 そういうことで、例えば営農指導員等も年々少なくなっている傾向にございますが、全国平均から比べると、まだ岩手は営農指導員そのものを抱えていると。それから、あと合併することによって、例えば専門の営農指導員、管轄範囲は広くなりますけれども、お米ならお米だけの指導員さんという形での対応もできるとか、それから一生懸命頑張っている農家の皆さんを、例えばコーディネーターということで農協さんが委嘱をして一緒に営農指導するとか、いろいろ厳しい中でも農協は農協として、農家の皆さんの期待にこたえられるような工夫に取り組んでいるというふうに聞いてございます。いずれそういう面で、我々としましても、それにお手伝いできる部分についてはお手伝いするような形で対応してまいりたいと考えてございます。
○高前田農林水産部長 若干私のほうから補足をさせていただきますが、農協の果たす役割とこれからの農業振興といったようなことを考える上で、やはり農協の果たす役割というのは非常に大きなものがあるというふうに認識をいたしております。他方において、委員御指摘のとおり、農協の経営状況、それからいろんな事情によって営農指導の面が弱くなってきているというような御指摘もございます。
 こういったような中で、やっぱり私どもとしては、そういった農協だけが営農指導をしているわけではございませんで、普及センターもございます。市町村もございます。そういった市町村、それから農協、普及センター、これらが連携を図って、適切な役割分担のもとにしっかりと営農指導をしていくということが重要なテーマであるという認識をいたしておりまして、今後さらにそういった連携を強化するような取り組みを進めていきたいというふうに考えております。
 特にも委員御指摘のとおり、生産調整につきましては、これは従前の行政主導から生産者団体主導ということで制度も変わってきておりまして、そういったようなことを進めるといった意味におきましても、市町村、JA、普及センターの連携をやはり強化していかなければならないと考えております。
 それから、いろいろ御指摘いただいております米価の問題でございます。これにつきましては、まず私どもとしてできることということで、農協系統と連携を図りながらしっかりとした売れる米づくりというものに取り組んでいくということ。それから、コストの低減ということで、どうしても本県の稲作というのは高コスト体質になってございますので、そのコスト低減に向けた取り組み、これをしっかりやっていくことでございます。
 それから、国の制度で今年産から新たに導入されましたナラシ対策というのがまさに収入減少の影響を緩和するといったような対策でございます。こういったような対策に、できるだけ農家の方に加入していただくと。つまり品目横断的経営安定対策のメリットをしっかりと理解をいただくような、そういう説明をしっかりとしながら、こういう対策に加入していただくということも、米価の下落に対する対策ということで重要ではないかというふうに考えております。
○飯澤匡委員 先ほど菅原委員から県北・沿岸の農業振興に関する対策について御質問がありましたが、私も特に中山間地、昨年のたしか今ごろだったでしょうか、やはり品目横断の対策が始まったころに、地元の方々からの御意見を聴取すると、非常に荷が重いと。高齢化はさることながら、行く先々が見えないというようなことをおっしゃっていました。これは国が考えた対策ですから、それに乗っかっていかないと、要するに今までどおりのメリットが出てこないわけですから、これは県としてもそれに沿ってやらなければならないことは重々承知をしているのですが、やはり面積の集約なり、それからさまざまな営農集団をつくるにしても、大変ハードルが高いというのが現状だというふうに認識をしております。
 昨年、同じことを、この対策に入れない農家に対してどのように支援をするのだというようなことを書面で農林水産部に問い合わせたところ、去年と大体同じことが書いてあるわけです。ことしから始まっても、漏れた、入れない方々に対する支援というのは、確かに先ほどの部長の答弁で産地づくり交付金などをうまく活用させた工夫をしていきたいというような御答弁もありましたけれども、特に先ほどお話があったように、耕作放棄地がふえているという現状については、これは農業生産だけにとどまらず大変な問題だろうと思います。特に私の住んでいるところは兼業型であったり、さまざまな作物の複合型であったり、農業一本でやっていないところがほとんどなのです。そういうところを支援するというか、営農を持続させるということ、これもやはり農林水産部にとっては大事な使命かというふうに思っております。
 ついては、やはりそういう方々に持続させるための、何らかの岩手県としての岩手県らしさというもの、そういうものをやはり、先ほどは県北・沿岸という中では答弁はありましたけれども、岩手県は北上川流域を除けばほとんど中山間地ですから、そういう畜産や園芸というさまざまなものを組み合わせてやっているところがほとんどですので、特に持続をさせていくという観点から、この対策に入れない方々への明確な姿勢というものを、私はもっと明らかにすべきだというふうに思います。そして、財政的な問題もあろうかと思うのですが、何かぴかりと光ったものを立ち上げていただきたいなと。具体的に私からは今アイデアがないので申し上げられませんが、そういう岩手らしさというものを、営農を持続していくという観点から必要だと思うのですが、その点について、部長さん、いかがですか。質問いたします。
○高前田農林水産部長 委員御指摘のとおり、兼業農家、それから高齢農家、女性の農業者といったような方々が、なかなか集落営農であるとか、ましてや認定農業者になり得ないということで、この対策の対象になれないのではないかというような御指摘はいろいろいただいております。そういったようなことで、私どもとしてもこういったいわゆる農業者の方が持続的に農業を続けていけるような、そういう対策というものも重要であるというふうに認識をいたしておるところでございます。
 こういったようなことから、まず一つは、そういった個別経営体ではなかなか、特に土地利用型の農業の生産が難しくなってくるといったような農家につきましては、一つは集落営農の組織に参加をしていただいて、集落営農組織の中での役割を担っていただくというのがございます。
 それから、あわせまして、どうしても土地利用型ではなくて、そういう方々というのは園芸であるとか畜産といったような部門で相当御活躍をいただけるような可能性があるというふうに認識をいたしております。こういったような認識のもとに、実は先般6月補正予算におきましても、いわての園芸産地力強化推進事業ということで、園芸生産に関して豊富な知識とノウハウを持っている普及員OBであるとか、JAの営農指導員のOBの方、こういったような方々で組織するNPOと協働いたしまして、高齢者とか女性農業者の方々、そういった小規模農家に対するきめ細やかな生産技術指導、園芸部門も生産技術指導をするというような事業を立ち上げておりました。これは、磐井東農協で、特に小菊の生産で非常に成果を上げているモデル的な取り組みがございます。こういったものを参考として、これを全県に波及させるということで、現在具体的な箇所の選定も終わっておりまして、具体的な取り組みが始まっているところでございます。こういったようなことを通じまして、小規模農家に対するきめ細やかな園芸生産の技術指導といったようなものを行うことによりまして、産地のすそ野を広げるような、そういう取り組みをしていきたいということを考えてございます。
 それから、もう一つ、やはりこういった小規模農家等の活躍の場としては、いわゆるアグリビジネスといったような部門があるかと思います。例えば最近で申し上げますと、産直でございますとか、農家レストランであるとか、加工品の生産といったような部門で、県内でモデル事例となるようなものも出てきております。全国的にもいろんな形で注目されるような取り組みも出てきております。こういったような取り組みを私どもとしては積極的に御支援することによりまして、こういった小規模農家の方々の活動、取り組みというものをさらに広げていきたいというふうに考えております。
○飯澤匡委員 わかりました。人をうまく使うということであるというふうに思うのです。したがって、今回補正予算に出たものも来年度予算に、さらにもっともっと大きく実のあるものに反映されるように希望いたしますし、何かと品目横断的経営安定対策については担い手の選別型だというような表現がされていますので、あえて私が言うのは、岩手らしさというものを農林水産部の中で、対策については乗っかっていくものは乗っかっていくと。しかし、持続的にやっていかなければならない部分については、きちっとそこら辺は下支えをしていくというふうな二つの側面を持ってこれからもやっていただきたいと思いますし、来年度の予算づけを大いに期待したいというふうに思いますので、よろしくお願いします。終わります。
○大宮惇幸委員長 ほかにございませんか。
 (「なし」と呼ぶ者あり)
○大宮惇幸委員長 ほかになければ、これをもって品目横断的経営安定対策についての調査を終了いたします。
 この際、執行部から、岩手県競馬組合の発売状況についてほか4件について発言を求められておりますので、これを許します。
 最初に岩手県競馬組合の発売状況について及び馬インフルエンザへの対応状況について。
○沢田農林水産企画室特命参事 それでは、まず岩手県競馬組合の発売状況について御報告いたします。
 通算第11回前半終了時点、4月7日から8月27日までの発売状況となります。1、発売額の計画達成状況でございますが、自場発売は馬インフルエンザの影響でJRAが発売を取りやめた8月18日、19日などの開催日でインターネット発売が計画を上回る一方で、広域委託発売は、馬インフルエンザの影響で、他の地方主催者が開催中止となったことなどから低調で推移しております。
 また、お盆期間中は8月14日から19日を6日間連続開催とし、一部開催日でレースを通常の11レースより減じた9、10レースで実施したことなどから、計画達成率は96.7%となっております。なお、岩手競馬で馬インフルエンザが発生した後に開催いたしました8月25日から27日の開催成績、自場発売は計画達成率94.0%となっております。
 次に、2の発売額・入場者数の前年度比較ですが、発売額は125億900万円、前年比91.5%、入場者数は86万5,065人、前年比102.5%となっております。各施設ごとの状況は表のとおりでございます。
 次のページをお願いいたします。馬インフルエンザへの対応状況について御説明いたします。1、馬インフルエンザの感染・隔離状況。昨日9月3日現在でございます。表を御覧願います。@、検査頭数は、水沢競馬場と盛岡競馬場の合計で722頭のうち、Aになりますが、陽性反応を示しました頭数は139頭。この頭数を隔離しておりますが、Bの既に隔離厩舎から帰厩した頭数は61頭。現在の隔離頭数は、陽性反応頭数から隔離厩舎からの帰厩した頭数を控除したもので78頭となります。
 岩手競馬で初めて馬インフルエンザへの感染が確認されたのは8月22日でございます。8月25日から27日、9月1日から3日の開催に当たりましては、出走馬全頭について出走前日に簡易キットによる検査、出走当日に馬体検査を実施しております。
 2、岩手競馬における馬インフルエンザへの対応でございます。日本中央競馬会JRAで感染が確認されました8月16日以降の対応ですが、@、厩舎等の消毒や衛生管理の徹底。A、在厩馬の健康状態等の確認を徹底し、発熱等の症状を示した競走馬に対して簡易検査キットによる検査を実施。B、盛岡競馬場及び水沢競馬場における他場等からの入厩を制限し、さらに8月23日からは入退厩を制限しております。
 (2)競馬開催への対応でございます。8月22日に農林水産省から各競馬主催者に通知がありまして、次の措置を講ずるような指導があり、この指導にのっとって検査等を実施しております。その内容につきましては、疾病馬を排除することが競馬の公正確保の基本であり、馬インフルエンザの感染が既に確認されている場合の競馬開催に際しては、次の措置を講ずることとして、出走前、前日または当日に出走予定馬全頭の検査の実施。検査の結果、陽性が確認された馬の万全な管理、隔離を行うこと。出走前の馬体検査等で十分な確認と異常馬の出走除外。
 3、その他でございますが、馬インフルエンザの影響で主催者間の競走馬の移動が制限されていることから、全国交流競走として9月17日に開催を予定しておりました第22回ダービーグランプリは、岩手競馬在籍馬による重賞競走に変更しております。なお、次のページに参考として、全国の地方競馬の主催者の状況を添付しておりますので、お目通し願います。以上で報告を終わります。
○大宮惇幸委員長 次に、岩手県競馬組合事業運営監視委員会の報告書について。
○浅沼農林水産企画室特命参事 お手元の資料に基づきまして、岩手県競馬組合事業運営監視委員会の報告につきまして概要を御説明申し上げます。
 8月24日に開催されました第5回の監視委員会におきまして、競馬組合の経営悪化、そして累積債務の拡大防止について報告書がまとめられまして、当日構成団体であります県、奥州市、それから盛岡市に対しまして報告書が提出されたということでございます。
 1の検証の進め方でございますけれども、監視委員会では4月の設置以来4カ月にわたりまして現地調査、それから関係書類の調査、関係者からの聞き取り調査を行ってきたところでございます。
 2の調査により確認されました事実でございますけれども、最初の新盛岡競馬場の建設につきましては、美術品の購入、あるいはパルソビルの関係につきましても、あわせて整理しているものでございます。
 そして、次の県外テレトラックの設置、それから2ページでございますけれども、平成9年に策定されました5カ年計画、それから平成12年に策定のみちのくレース計画につきましても整理をしているものでございます。そして、繰上充用と累積債務の拡大のところで、これにつきましては人件費、あるいは委託料の推移もあわせて整理しているところでございます。
 3点目の論点整理と評価でございますけれども、新盛岡競馬場の建設等につきましては、建設計画の変更について、組合議会で反対があったことなどを考慮すれば、もっと慎重に検討すべきだったことなどを指摘してございますし、県外テレトラックの設置と経営改善の取り組みにつきましては、テレトラックの増設に期待する経営改善等については、もっと慎重に検討すべきだったことなどを指摘してございます。
 それから、繰上充用と累積債務の拡大につきましては、繰上充用につきましては県民への積極的な説明が不足していたこと、それから委託料の推移につきましては、経費削減が本格化する14年度以前までは総体的に割高だったことなどを指摘したところでございます。
 3ページでございます。4の結論でございますけれども、競馬組合の事業運営の手続あるいは内容につきましては、明らかに法令に違反するもの、あるいは著しく合理性を欠いた法的な責任を問うようなものについては、そういった事案はないとしておりますけれども、競馬組合の経営がその時々の情勢変化に対しまして適切に対応できていなかったということで、組合、それから組合議会、あるいは構成団体に反省を求めているところでございます。
 そして、さらに具体的四つの点について指摘をしてございまして、1点目でございますけれども、競馬場建設につきまして、事業着手のみ有識者の懇話会等で基本構想、そういったものを検討しておりますけれども、幾つか当初の建設事業費236億円がスタンドの高層化といった計画の見直しによりまして、最終的に410億円に増額してございます。これにつきましては、着工前に有識者の専門的な意見を踏まえてしっかりと検討すべきということを指摘しております。それから計画の変更後に発売が減少した時期に、たとえ建設が進行しているといたしましても、機動的に計画を見直すような経営姿勢が必要だったと指摘しているところでございます。
 そして、2点目、3点目につきましては、経営改善の取り組みについてでございますが、一つは赤字を出しました12年のほかに、発売額がピーク時から100億円も減少し、そして構成団体への配分金も減額いたしました平成7年、8年、その二つを大きなターニングポイントと指摘してございまして、この時期に危機意識を持って経営状況をきめ細かく分析した上で、実現可能な発売見通しを前提とした経営改善計画を策定し、確実に実現していく事業運営が必要であったということを指摘してございます。
 そして、経営改善の具体的な取り組み方法といたしましては、もっと早い時期から経費全般の厳しい見直しを行い、経費総額の圧縮にウエートを置いて、それを実現するような努力が必要だったと指摘してございます。
 それから、4点目でございますけれども、パルソビル、県外テレトラック、そして新盛岡競馬場という施設整備につきまして、これらに共通する課題といたしまして、いずれも初期投資の負担が軽減される手法を採用しておりまして、この手法につきましては、投資の容易性から規模が過剰になりがちといったことを指摘いたしまして、長期的な見通しに立って施設の規模、内容を慎重に検討する必要があったと指摘しているものでございます。
 4ページに移ります。今後の事業運営に向けての意見でございますけれども、1点目には企業意識の徹底と中長期的視点に立った抜本的な改革の検討につきまして、これは結論の部分を受ける形になるわけでございますけれども、昨年11月に策定いたしました新計画に基づきまして、実現可能な発売見通しのもと、年度途中でありましても機動的に経営の見直しを行うよう取り組んでいるところでございます。
 したがいまして、まず収支を均衡させて赤字を拡大しない収支構造に一刻も早く転換するよう努力をしていくことが必要であるわけですが、厳しい岩手競馬を取り巻く経営環境のもとでは、さらなる売り上げ減少も視野に入れて、中長期的な視点に立った抜本的な改革の検討が必要と提言しておりまして、大変大きな指摘として受けとめているということでございます。
 2点目は、県民・市民に親しまれる競馬事業の推進につきまして。入場者につきましては、最近でもそれほど大きな落ち込みのない状況でございますので、さらに多くの県民・市民に親しんでもらえるため、スポーツとしての魅力の発揮、イベント開催など、親しまれる競馬場づくりに取り組むほか、馬事文化、馬事振興にもその役割を果たしていくべきということを提言してございます。
 最後に、県民・市民にわかりやすい情報提供につきまして、これは繰上充用の際の情報提供、そういったことを受けまして、わかりやすい形で情報提供を行い、経営の実態について広く理解を得ていくため、これまで以上に工夫を凝らしていく必要性について提言しているものでございます。以上、簡単でございますが、終わらせていただきます。
○大宮惇幸委員長 次に農地・水・環境保全向上対策の実施状況について。
○須藤農村建設課総括課長 それでは、農地・水・環境保全向上対策の実施状況について御説明いたします。
 8月末の実施状況でございますが、農地や施設の良好な保全を図るための共同活動支援につきましては、採択決定した地区が410地区、その協定面積が、水田が3万7,723ヘクタール、畑が3,618ヘクタール、草地399ヘクタールで、合計が4万1,740ヘクタールとなっておりまして、これの交付金総額は8億2,700万円となるものでございます。
 次に、環境保全型農業の展開を行うための営農活動支援でございますが、これは108地区を採択決定しておりまして、協定面積は、水田が3,903ヘクタール、畑が283ヘクタール、草地22ヘクタールで、合計が4,208ヘクタール、交付金総額が2億7,800万円となるものでございます。これまでに要望があった地区は、すべて採択決定を終えております。
 共同活動の水田3万7,723ヘクタールのうち、農振農用地内の面積は3万5,465ヘクタールでございまして、これは県全体の農振農用地内の水田面積の40%に相当する規模となっております。また、協定面積4万1,740ヘクタールは、東北では山形県、秋田県、宮城県に次いで第4位となっております。営農活動の協定面積4,208ヘクタールは、本年度の特別栽培実施予定面積の40%に相当する規模となっておりまして、東北では宮城県に次いで第2位となっております。他県の面積は、聞き取りによるもので概数でございます。
 共同活動支援交付金につきましては、請求があり次第、順次交付してきておりますが、これまでに338地区に対しまして、支援総額の7割を概算払いとして交付済みでございまして、残りにつきましても年内に支払う予定としております。営農活動の支援交付金につきましては、作付終了後の清算払いが主となりますので、年内を目途に支払う予定としております。
 次に、採択期間の延長についてでございます。19年度の採択申請期限は8月31日までというふうになっておりましたけれども、国の方からやむを得ない事情により期限に間に合わない地域にあっては、採択申請期限を10月31日まで延長することができるという通知が8月29日にありました。また、国では本対策に係る採択は平成19年度限りというふうにしておりましたけれども、本県を初め多くの地域から延長要望があったこともありまして、平成20年度以降も申請を認めるという発表がございました。本県では6月に農林水産省に政策提案をしております。農林水産事務次官が8月6日の記者会見で発表したものでございます。
 今後の対応でございますが、今年度の採択申請期限が延長されましたので、本対策に取り組む意欲のある地区につきましては、できるだけ今年度で採択できるように地方支援連絡会議を中心として、支援、指導していきたいというふうに考えております。ただ、20年度以降の採択につきましては、県としても国に要望してきたところでありまして、厳しい財政状況にはございますが、実施を希望する地区については採択できるように努力していきたいと考えております。
 次のページは、参考といたしまして、本対策の概要を記載しております。1番の制度の枠組みにつきましては、前回の委員会で説明しておりますので省略いたしますが、2番目に本県で設定している独自要件を掲載しております。共同活動支援につきましては、地域力が発揮され、効果的な取り組みが定着する仕組みをつくっていこうというふうな方針のもとで、5項目を設定しております。
 集落水田農業ビジョンの実現に向けて積極的に取り組んでいる地域を支援する。それから、中山間地域等直接支払制度を実施している農地等は営農活動支援との調整を図る。そして基礎部分、従来から実施している草刈りや泥上げなどございますが、これも人件費は支援の対象外とする。4点目としては、農業用施設の補修に重点化するということで支援額の2分の1以上の額を、農地・水向上活動、施設の補修などの活動でありますが、これに充当することというふうにしております。そして、5点目としては、支援単価を基準単価の2分の1にするというふうな条件にしております。
 そして、営農活動支援につきましては、環境負荷低減が全県的な取り組みとして推進され、岩手らしい環境保全型農業が展開される仕組みづくりをしていこうという方針のもとで4項目を設定しております。農業生産工程管理の記帳と実践を行う農業者に重点化する。2点目としては、特別栽培等認証制度に基づく認証を受ける農業者に重点化する。3点目は、地域の環境保全上の課題解決や地域でまとまって行う取り組みに重点化する。4点目としては、生産調整の協力者に重点化する。こういった要件を設定して対策を実施しているところでございます。以上で説明を終わります。
○大宮惇幸委員長 次に、主要農作物の生育状況と今後の技術対策について。
○小原農産園芸課総括課長 それでは、主要農作物の生育状況と今後の技術対策について御説明いたします。
 まず、これまでの気象経過と今後の予測でございますけれども、昨日気象台のほうから梅雨明けが8月11日ごろというふうにありましたけれども、このころから非常に猛暑になりまして、ずっと続きまして、そのまま17日ぐらいから、やや平年を下回る状況になっております。なお、気象台が8月31日に発表いたしました1カ月の予報によりますと、9月は気温が高いという状況にございますけれども、前線の影響等にもよりまして、曇りや雨の日が多いというふうに予測されてございます。
 まず、それぞれの作物の概況について御説明いたします。水稲でございますけれども、7月の低温によりまして、生育の遅延なり、あるいは障害の発生というものが懸念されたわけですけれども、8月が好天に経過したということがございましたので、県全体では出穂、開花は平年並みということで登熟も順調に進んでございます。県北部では、7月の下旬による、一時不稔のもみが15%ほど発生してございますけれども、もみ数が平年より14%ほど多いということでございますので、全体とすれば大きな減収にはならないだろうというふうに見込んでございます。
 それから、作柄でございますが、今言われましたが、「平年並み」と。ただ、北上川上流地域だけは「やや良」という予想でございます。東北も全国も本県並みでございます。
 技術対策ですが、出穂後の気温が高かったということで登熟も進んでおりますので、穂発芽あるいは着色粒の発生を防ぐため、適期刈り取り指導を徹底していくということにしてございます。最近、異品種なり異物混入というものが非常に問題視されてございますので、そういったものを防止するために、特に品種切りかえ時におけるカントリーあるいはライスセンター等の清掃指導を徹底してまいりたいというふうに考えております。
 畑作でございますが、大豆は7月に日照不足でしたが、開化が若干おくれましたけれども、今現在も平年並みと。先ほども申し上げましたが、県独自の小畝を立てることによりまして収量が2割、3割向上する、いわゆる、小畝立て栽培でございますけれども、大幅に増加しておりまして、本年は麦にも、今までの実証ではなかなか効果が上がらないということでございますけれども、技術を改良いたしまして、麦のほうでも現地実証に入ることにしてございます。
 それから、めくりまして、野菜でございますが、8月の上中旬の猛暑によりまして、キュウリ、トマト、ピーマン等の生育、特にホウレンソウ、そういったものが出荷量の減少なり品質の低下が見られましたけれども、現在天候の落ち着きとともに生育も徐々に回復してございます。
 それから、技術対策でございますが、本県、やはりキュウリ、トマトの果菜類、従来、なり疲れなり、あるいは降雨なり日照不足等によりまして、例年、9月に出荷量が落ち込みまして、これが低収の原因となってございますので、液肥の葉面散布等によりまして、樹勢の維持を図るとともに、特に雨よけでは過湿にならないように換気を十分に行うように指導してまいりたいと思っております。キャベツ、レタス等でも防除の徹底等を指導してございます。
 果樹でございますが、8月の高温によりまして果実の肥大が若干停滞しておりましたけれども、その後持ち直しまして、現在はさんさ、あるいはきおうが出荷されております。先般江刺産のさんさ、きおうが東京なり大阪の市場で1ケース1万円という相場が全国的にもトップクラスの額で販売されたといったようなことも知られてございます。いずれこれから、9号が発生してございますけれども、台風等に備えまして万全の指導を徹底したいと思っております。
 花卉でございますが、生育がやや早まったということもございますけれども、おおむね旧盆需要に出荷されてございます。現在秋彼岸向けの品種も順調にそれぞれ生育しております。
 3番の主要野菜、花卉のこれまでの販売状況でございますけれども、やはり8月上中旬の猛暑によりまして、ホウレンソウは出荷量が減少してございます。出荷で87%ということでございます。これ以外につきましては100%以上ないしは98%ということで、ほぼ順調に出荷されておりまして、特にキャベツ、レタス、これは単価が高いということで販売額も前年を上回ってございます。果菜類は価格が伸び悩むということで、全体の販売は昨年を下回ってございます。ただ、果菜類の単価が低いことでございますが、昨年西日本等の災害で高単価であったということもございますので、低くなってございますが、例年に比べれば、まずまずの単価というふうに思ってございます。
 それから、花卉でございますが、特に小菊の作付が非常に拡大したことによりまして、出荷数量で昨年よりも2割、販売金額も昨年を上回っているというような状況でございます。以上です。
○大宮惇幸委員長 ありがとうございました。執行部から5件について説明がありましたが、委員の皆様方、何か御質問、御意見はありますか。
○新居田弘文委員 馬のインフルエンザについてお聞きしたいと思います。先ほど説明がありましたように、症状が陽性反応、それから隔離した後に陰性になってもとに戻るというふうな状況にあるわけですが、年に2回予防接種か何かしているはずだと思うのですけれども、ことしこのように発生した大きな要因というのはどの辺にあるのかということで、専門的なことなのですが、ちょっとお聞きしたいと思います。
 それから、陽性反応をした後の次の検査までの期間、一体どれくらいで陰性、個体によっても違うと思うのですけれども。よく新聞では何頭、何頭とその部分だけ強調されますが、やっぱり一定の期間になると、ちゃんともとの厩舎に戻って普通の姿というか、普通の陰性の症状に戻るということで、今回の競馬開催についても非常に心配したところですが、若干出走頭数の取り消し等もありまして、寂しいレースもあったのですが、いずれ売り上げ全体は経営状況で説明ありましたけれども、その辺の関連についてちょっとお聞きしてみたいと思います。
○高橋振興・衛生担当課長 まず1点目、今回の流行の原因ということでございますけれども、まず8月16日に中央競馬会の関連の馬から陽性馬が出たという報告がありました。報道によりますと、その1週間ほど前あたりから発熱だとか、鼻汁を漏出する馬がいたというふうにも言われておりますので、国内での初めての発生はそちらのものかなと思っております。ただし、中央競馬会でもどういった経路で侵入したかということについては、まだわからないという状況にあります。その後、岩手県において発生があったわけですけれども、そういった先の発生を考えれば、中央競馬会との関連もまず第一として考えられる要素でございますけれども、現時点で中央競馬会への侵入ルートがわからない以上、断言できないというふうに思っております。
 それから、一たん陽性馬が出て、確認されて隔離されるわけですけれども、それからどういった時期に検査して、陰性となって隔離を解除するかという点だと思いますが、このインフルエンザという病気は、感染してから1日から3日間の潜伏期、症状のない期間があって、それから症状が出てくると。発熱で言いますと、39度、40度。それから、鼻汁の漏出というのが主要な症状ですけれども。それから実験感染のケースでいいますと、感染してから7日目まででウイルスの放出が終わってしまうという非常に短い期間に感染源とはなり得ない状況になっています。
 さらに、委員御指摘のとおり、競走馬についてはワクチン接種が非常に熱心に行われておりますので、全くワクチンを接種しない中での実験感染ですから、さらにこの期間を短縮して、感染源となり得る馬が非常に早くなくなって開放できるのではないかと。今のところ、こちらの方では発症から3日、4日の時点で、もう一度迅速検査という検査をしていただいて、それでウイルスが検出されない、陽性反応が出ないという段階で隔離の解除を検討してもいいのではないかというふうに申し入れております。そして、さらに、隔離を解除する場合には、馬体にウイルスが付着しているおそれ等もありますので、隔離厩舎から出る前に、馬体全身に殺ウイルス効果のある薬剤を散布して、それから開放していただくということにしております。
○関根敏伸委員 今報告書をいただいておりますが、競馬組合事業運営監視委員会ですか、この報告書を受けての執行部の御見解を聞かせていただきたいなと思っております。この委員会の設置目的を照らしながら、過去の事実を事細やかに検証をして、最終的に今後の方向性ということが導かれているわけなのですが、やはり読んでいて非常に残念な気持ちというか、多分執行部の方々はじくじたる思いで眺めてらっしゃるのではないかなというふうに思います。
 私自身もターニングポイントというのは何度かあったということの中で、経営改善に結びつけられなかったということが、やはり結果としてこういった現状を招いているということになろうかと思うのですが、まず第一に、委員会の設置の目的と、委員会の限界も感じざるを得ないような気がして拝見をしておりました。どなたかがどこかの一般質問の際にも取り上げたのではなかったかなと思うのですが、やはり委員会の検証の視点が、法律的、経営的な専門的な立場からさまざまな検証を加えて、その検証結果を今後の適正な事業運営に生かすというふうになっているわけですが、違法、不当な部分に対しての検証というのはきっちりできているわけですが、やはり競馬組合という事業主体が、収益性のある事業を行っているのだということになったときに、経営的な視点という部分での検証はされていると思うのですが、その検証を受けてのさまざまな今後のあり方、あるいはこれからの競馬組合を運営していく際の経営責任といったものに、ある程度触れていかざるを得ないのではないかなと。そこを無視しては、この検証そのものが非常に限界を持っての検証報告になってしまうのではないかなと。そんな印象を持ちながら読ませていただいているのですが、この件に関しまして執行部の皆様の御見解等をお聞かせいただきたいと思います。
○東大野農林水産企画室長 岩手県競馬組合の事業運営監視委員会の報告に関してですけれども、まず当委員会設置の目的と申しますのは、各委員御存じのとおり、今般この4月に競馬組合に対して総額330億円という融資を構成団体として実行したこと、それからこれまでの県議会のみならず、両市の議会でも議論の中でオーロパークの建設あるいは繰上充用、さらに過去の競馬組合の事業運営のやり方、加えて構成団体としても競馬事業へのかかわり方についてさまざまな御指摘をいただいたといったところを踏まえまして、構成団体としても競馬組合の事業運営について効率、さらに経営、そういった専門的な立場から検証や助言していただくといったことが必要ではないかと。さらに、それを生かしながら、先々の競馬組合の運営に生かしていきたいといった視点で、構成団体共同で設置したといったところが設置の目的であり、経緯でございます。
 今回の検証結果ですけれども、先ほど委員お話しのとおり、過去の時点に立ち返ったところで、競馬組合なりを取り巻いていた経営環境、さらに競馬組合がそのときに置かれていた経営状況、そこら辺を考え合わせて、その時々のいろいろ選択肢がある手段、方法と比べて、最終的に選んだ経営方針、それがどうだったかという視点での検討ですので、そういった意味で、現在競馬組合が置かれている状況と結果と比べていかがかという意見はさまざまいただいておりますが、委員会の性格からいって、その時点の経営判断としてどうだったのかといった視点で、この報告はなされてございます。
 したがって、この先々に向かってですけれども、そういった視点で検証されたということで、過去の経営判断についてどうだというところを、先ほど説明しました結論の部分、四つの大きな指摘がございます。そこら辺については他にも選択肢があったのではないかといった内容で、競馬組合はもちろん、構成団体も十分反省してはどうかといった指摘がございます。
 さらにもう一つ、今後に向けての意見というところで、別に事業運営に向けてこういった視点で考えてはどうかといった意見も、もらってございます。それが先ほど説明した内容で三つございまして、今の運営状況として、差し当たりは収支均衡ということでやる必要があるけれども、さらにあり方については検討する必要があるのではないかという御意見もありますし、あと二つ、県民、市民の皆様にもっと親しまれるような競馬であるべきだし、情報提供の内容についても、競馬事業は特殊なのだから、もっと県民、市民の皆様方にわかるような情報提供の仕方をしなさいと。そうではないと理解がなかなか得られないといったことを頭に置いて、これからやっていってはどうかといった意見もいただいてございますので、指摘は指摘として受けとめ、意見の部分につきまして、これから構成団体はもちろん、競馬組合で具体的にどんなふうに御意見を踏まえてやっていくかということにつきましては、今協議中でございます。
○関根敏伸委員 そういうお答えになるのだろうと思いますし、その委員会の設置の目的とか限界というのは当然あるわけですから、それはそれでいいと思うのですが、繰り返すようですが、この根本的な問題は経営者視点が足りなかったということに尽きるのではないかなというふうに私は思うわけです。世の中にたくさんの民間企業がありますが、違法、不当な行為をせず一生懸命努力をされても、最終的には市場から消えていかざるを得ない企業がたくさんあるわけでありまして、消えるに際してはやはり経営者なりオーナーが、それ相当のさまざまな負担や痛みを伴いながら消えていくというのが、これやはり世の民間企業の常であるいうふうに思っております。
 そういったことを見たときに、収益性を持った競馬事業、過去のことはこういった視点で、検証が行われたということを一たん区切って、今後さらに現在の競馬事業を何とか収支均衡をもって受けた融資を返済していくという義務があるわけですから、これを軌道に乗せるために、いま一度経営者の視点ということを、この委員会の報告書から今後どう盛り込んでいこうとされているのか、まずこれをぜひお聞かせいただきたいなと思います。
 特に企業意識の徹底、コスト意識のなさというのが常に出てくるのですが、それはやはりせんじ詰めると経営者としてのさまざまな責任というものが非常に不明確だという部分に尽きるのではないかというふうに私は思うわけでありまして、どうしても法律的な視点とともに経営者としての責任、そういったものに言及せざるを得ないのではないのかなというふうに思っておりますが、それに関して今後の方向性としてはいかにお考えなのでしょうか、お聞かせをいただきたいと思います。
○東大野農林水産企画室長 経営者の視点、これが不足していたのではないかという御指摘でございますけれども、今般新計画の中では、もう後がないということで、収支均衡が継続の条件という設定でこの事業に取り組んでおります。したがって、将来に向かって企業的な感覚、視点を持ちなさいというのは、もちろん監視委員会から指摘はいただきましたけれども、赤字をこれ以上拡大させないという意味で後がないという意味でも、それが言ってみれば基本部分として従前と違ってございますので、そういったことを前提条件として運営はされていくし、今回既に19年度に入ってからも、年度途中のコスト調整というものもされましたけれども、通常の運営なり企業活動であれば、契約の年度途中で契約変更を求めるということ自体余りないことかと思いますけれども、そういったことまでもしながら、あるいは競馬関係者、あるいは取引企業さんの理解を得ながら事業運営に取り組んでいくということで、従前、言ってみれば存廃の基準というものを明らかにしないで取り組んでいた時期とは今年度から全く違った姿勢での事業運営に取り組んでいるということですし、これからもそれを続けていくというふうな姿勢で事業運営に当たっていくことと理解しております。
○関根敏伸委員 最後に、この結論から導かれた今後の視点についての今現在の状況と取り組みの方向性だけお聞かせをいただきたいと思います。
 何度も繰り返すようですが、企業意識とコスト意識の徹底、これに関しては具体的にどのように取り組もうとされているのか。それから、どのような経営のあり方が最も望ましいのか、中長期的な視点に立った抜本的な改革、これに対しての指摘についてはどのように取り組もうとしているのか。
 それから、入場者数が減っていないという現状に関しては、私は大きな可能性があると思いますし、そこに糸口を見つけようとするときに、どのような取り組みをされていらっしゃるのでしょうか。
 最後に情報公開について、競馬組合の経営状況の情報公開の徹底、これに対してはわかりやすい情報公開について、どのような方向性を示そうとしているのか。この4点を具体的にお聞かせいただきたいと思います。
○高前田農林水産部長 今回の委員会の報告書におきましては、委員御指摘のとおり四つの指摘、それから三つの意見というものがございました。これについてしっかりと構成団体として競馬組合が取り組んでいく必要があるというふうに認識をいたしております。
 まず四つの指摘のうち、委員御指摘の企業意識といったようなことを踏まえた機動的な事業運営であるとか、それから危機意識に基づく計画策定、そして売り上げ減少に即応したコスト削減といったようなことにつきましては、報告書の中の意見にも記載されてございますけれども、まずは昨年の11月に策定をいたしました新計画に沿った事業運営、これを確実に実現していくということが重要であるというふうに考えております。組合では、既に先ほども企画室長からも御答弁申し上げましたとおり、年度途中に計画を見直しまして、売り上げ見通しを実績に沿って下方修正するといったようなこと、それとあわせて大胆なコスト削減ということに取り組んでいるところでございまして、今後ともこうした新計画に沿った事業運営、これをまずは確実に実現していくことが重要であるというふうに考えております。
 それから、3点、意見としていただいておりました。まず、一つ目でございますが、中長期的視点に立った抜本的な改革の検討でございます。これにつきましては、非常に大きなテーマだというふうに私どもも認識をいたしておりまして、具体的な検討の進め方について、現在構成団体等と相談をいたしておるところでございますが、できるだけ早く相談をまとめまして、具体的な検討に着手をしていきたいというふうに考えております。
 それから、二つ目、県民、市民に親しまれる競馬事業、それからわかりやすい情報提供についてでございますけれども、この関係につきましては、競馬組合の方で、既に委員も御存じのとおり、岩手競馬ルネッサンスプランといったようなものの展開に取り組んでいるところでございます。こういったようなものを通じまして、親しまれる競馬事業というものの実現に向けて努力をしていきたいというふうに考えておりますし、それからわかりやすい情報提供ということ、これも非常に重要なことでございます。
 早速でございますけれども、報道機関との定期懇談会といったようなものを組合の方でも実施をしておりまして、こういったような取り組みを既に始めております。さらには、今後県民の方々等の意見ということもよくお聞きをして、工夫をしながら、報告書の意見の趣旨に沿って、開かれた競馬事業を実現するような事業運営に努めてまいりたいというふうに考えております。
○五日市王委員 今の関根委員の質問に関連するわけでございますが、いずれ経営責任のお話、それは議論もしないのですかね。それは、私はちょっと甘いと思うのです。いずれ議会でもこれまでこういったことで悪化してきたということをやってきたわけですよね。それをきちんと検証したと。これを受けて競馬組合、あるいは構成団体で、では責任についてどうしますかという議論はしていかないと、これは県民の理解はなかなか得られないと思います。その責任をとるとらないというのはまた別なのです。その議論すらもしないというのは、私はちょっとこれは違うのではないかなと思うのですが、いかがですか。
○高前田農林水産部長 先ほど来、企画室長の方からも御答弁申し上げておりますが、経営責任の検証につきましては、監視委員会を、その時々の競馬組合の対応につきまして、違法、不当な部分があったかどうかということも含めまして、経営悪化の原因を明らかにするということを目的に設置をさせていただいたところでございます。
 こういったようなことから、委員会では競馬組合が保有しております文書などを中心とした事実関係の確認をまずいたしました。それから、それだけでは不十分だということで、関係者からの聞き取りも実施をさせていただきました。そういったようなことによりまして、当時のさまざまな情勢のもとで、どのような経緯でそういった経営判断が行われたのかといったような点についても評価、検証をお願いをしたところでございます。
 この結果でございますけれども、当時の経済情勢、それからそれ以外の経営状況等も含めたさまざまな情勢から見れば、競馬組合の経営判断、それから具体的な対応といったようなことについては明らかに法令に違反するものであるとか、著しく合理性を欠くものといったようなものは認められないと、そういう事案はなかったということでございますが、現時点でただそういうものを評価してみた場合、経営判断が結果的に問題があったとしても、過去の関係者の個人としての法的責任を問うには至らないといったような議論がなされてございました。そういったようなことから、今回のような報告書の内容になっているというふうに私どもは理解をいたしております。
 なお、報告書では、その時々の経営判断について評価を行った上で、情勢の変化に適切に対応できておらず反省すべきだといったような形で経営責任は明記をされているところでございます。この指摘につきましては、十分な反省に立って今後の経営にしっかりと生かしていくべきだというふうに考えてございます。
○五日市王委員 同じ答えしか返ってこないような気がしております。法的な責任ではなくて、道義的ではないでしょうが、いわゆる経営責任ですよね。ここまで赤字を膨らませてきた責任というものは、やっぱり法的責任とは別だと思うのです。その部分を、これを受けて組合で、あるいは構成団体が、その経営責任、法的責任以外の部分の責任をどうするかという議論もしないのですかということなのです。反省して次に生かして、はい終わりですということなのですか。そこをはっきりと教えていただきたいと思います。
○高前田農林水産部長 委員の御指摘の法的責任として考えられるものということになりますと、例えば損害賠償といったような民事上の責任もございますし、それから罰則の対象となるような例えば地方公務員法、こういったようなものの責任があるかと思います。そういったような責任につきましては、委員会の中でもしっかりと検証をいただきました。そういった法的な責任、明らかに法令に違反するもの、それから著しく合理性を欠くといったようなものは認められなかったということが結論として出されております。
 何遍も申し上げますけれども、ただ現時点で過去のそういった経営判断が正しかったのかといったようなことについて申し上げますと、経営判断が結果的に問題があったといたしましても、なかなか過去の関係者の個人としての法的な責任を問うには至らないだろうということが委員会としての結論というふうに私どもは理解をいたしております。
○五日市王委員 もう一つだけお伺いします。いずれこの売り上げを見ていきますと、毎回報告を受けるたびに三角のマークがついているわけでございますが、あと半年、何カ月ぐらいですか、いわゆるやめる場合、収支均衡がどうかということで続ける、あるいはやめるという判断をいつの時点でして、それがどういうふうになっていくのかというスケジュール、その辺をお示しいただきたいと思います。
○千葉理事 今の収支均衡を目指してのこれからの取り組みでございますけれども、現在の支援計画に基づきまして、年間5期に分けまして、それぞれの期ごとに収支を検証して作業をしているところでございまして、既に第1期が終わりましてから、あの時点で4億8,000万円ほどコストを削減しておるところでございます。前回も1,000万円ほどありましたけれども、現在売り上げがまだ計画値に達していないという状況でございます。
 現在3期目に入っているわけでございまして、この3期目が8月から10月とちょっと長いものですから、後半になればなるほど財源が少なくなるということでございまして、これから運営協議会の幹事会等を含めて議論するわけでございますけれども、できるだけコスト調整を前倒しするなど、これから意見を交換しながら考えてまいりたいと考えてございます。
 もともとこの収支均衡をするということが、競馬事業を存続させるという前提で、我々は収支均衡に取り組んでいるところでございます。それで、競馬事業を今後とも存続させるという観点で、今後もこういったコスト調整を含めて売り上げの増収策といいますか、その両方をあわせ持っているのですけれども、この辺を十分運営協議会などで議論しながら頑張っていきたいというふうに思ってございます。
○五日市王委員 済みません、いずれ何月ごろとかいう判断の時期というのは出てこないわけですか。わかりやすくですね。
○千葉理事 今お答え申し上げましたけれども、いずれ我々収支均衡を目指すということは、当然競馬事業を今後も存続させるという前提でやっているところでございまして、今のところ新計画のスキームに基づきまして、コスト調整はきちんとやっているところでございます。今後ともその中でやって、コスト調整を行いながら、また売り上げ増収策を図りながら、競馬事業を存続させるというスタンスでやってまいりたいというふうに考えております。
○菊池勲委員 今さら質問をしてもどうにもならないと思ってずっと来たのだけれども、こういうふうに資料で出されると、どんな事業をしても、こんな計画はどこにもないのだよね。昭和63年8月に新盛岡競馬場建設計画としては、総事業費は236億円という計画を出した。それが賛成されて工事をすることにした。そして、平成3年3月に土木工事を中心にした1回目の変更で326億円。この程度でおさまったが、これでも約190億円上がっているのだよね。そして次の変更で410億円になっている。そうすると、つくろうとしたときの計画は一体何だったのかということだ。約倍近い金額に膨れているということは、どんな事業をするにしてもあり得ないことなのだ。変更だったらせいぜい2割ぐらいが最高です。これが今の岩手競馬がだめになった一番の基本なのだ。このときの関係者はここにいないだろう。
 今議会で言っているのは、こんな変更の仕方をしても平気で通ったということだ。議会も過半数で通ったと言っている、議員はだれだったかわからないけれども。当時は、競馬組合の議員は4人しかいなかったのだが、私はもう県議会議員になってから十何年になるのだけれども、この競馬議会の議員には、県議会では議長経験者しか行けなかった。ところが、今はだれでも行けるようになった。行きたい人がいなくなったということなのだ。そんな経緯があって、私はこの計画はきょう初めて見たのだけれども、数字は倍ぐらいになったとは聞いていた。約倍ですよね。これもどんどん平気で通してきたということは、今の岩手競馬の大きな原因なのです。
 ですから、できたことで今さらどうなるものではないのだけれども、こんなのが行政でまかり通るということなのだから問題なのだ。どうなの部長さん、どうにもならないよな。これが通ったのだ。そして今の状態を起こしているわけだから、これは行政も加味しているわけだから、責任が絶対ないとは言えないと思う。
○高前田農林水産部長 今回まとまりました報告書におきましても、新盛岡競馬場の建設につきましては、大変大きな問題だという認識のもとに、先ほども申し上げましたように、組合に残っている文書、それから当時の関係者からのヒアリングといったようなことで、当時の対応が検証されたところでございました。
 その結果といたしまして、本日もお配りさせていただいております概要版の資料の2ページの論点整理と評価というところでまとめられてございますが、検証委員会の委員からも厳しい指摘がございます。まずその一つ目が、委員御指摘のとおり、計画変更によって大幅な増額をなされているといったようなこと。これについては、組合議会で反対意見があったということを踏まえれば、もっとしっかり慎重を期すべきだったということでございます。それから、基本構想そのものについても、事業着手以前に十分検討すべきだったと。これは途中で有識者を入れた、また組織を立ち上げて内容を検討しているといったような事実を踏まえたものでございます。
 それから、第2回計画変更から完成までの間、その当時の組合の経営状況としては、発売額が年々減少していたということを踏まえれば、いかに建設が進行していたとしても、計画の下方修正といったようなことなど機動的な対応、これが必要だったのではないかといったようなことが指摘されているところでございます。
 こういったようなことは、十分に私どもとしても反省をして、今後の組合の運営にも生かしていかなければならないというふうに認識をいたしているところでございます。
○菊池勲委員 そういう答弁だとあとは聞かれないのだよな、聞きにくいのだけれども、今テレビ、新聞を見ていて、特に新聞の方が、私に言わせれば、確かにいっぱいいるのだけれども、いい方向に展開するときの報道は県民に受けるのだけれども、苦しいときの報道の速さは風評被害となって岩手競馬にはかなりマイナスの要素を呈しているのではないかと。これは、マスコミに失礼だけれども、そんな気がしている。でも、競馬関係者は、私ども臨時会招集してもらって初めて300億円の融資を決定させてもらった。その後の日報等を含めた報道を見ていると、競馬協議会をつくってやっている関係者は命がけの戦いをしていると私は思っているの、これは理解をしてよくやってくれていると思うのだけれども、命がけの戦いをしている割には、ファンの協力がだんだん落ちてくる感じ、1日の売上高を見るとね。ですから、当時の修正はおそらく2億円から2億1,000万円ぐらいの売り上げの計算で、年間の何百何日かの計算で積算していると思うのだけれども、どうもきのう、きょう、おとといあたりの話でいくと1億5〜6千万円でとまっているよね。そうすれば、ざっと4〜5千万円のブランクが出ているのだと思う。そうすると、もうそれがトータルで、百何十日間をかけると大きな売り上げの差が出るわけだから、果たして生きていけるのかということだ。そんな気がして心配をしながらテレビや新聞を見ているのだけれども。
 過ぎたことを議論しても始まらないと言いながらも、今五日市さんの話では、こんなことをやったやつが何も処罰を受けないということが議論になっている。新聞に何ら出てこないのだもの、当時だれがやったのか。例えば、それが罰金とかの議論でなくしても、何にも出てこないということに問題がある。過ぎればあとは何をやってもいいということになるのだ。これでは世の中通らないと思う。ましてや岩手競馬などは、これは関心がある人とない人とは、県民が恐らく二つに分かれると思うのだけれども、私はどっちにしたって県民は負担をしょっているわけだ、今。これは継続しているから330億円で済んでいるけれども、もしこれが破産でとまったときには、こんな数字ではおさまらないわけだから。
 ですから、私は何かがやっぱりそこに報道機関の活動として出てくるのが常識だと見ているのだけれども、この検討委員会でやったってこの程度の報告で、その当時のだれか、名前がほとんど載っていない。ただこの計画を見れば、236億円でスタートした計画が410億円にならなければいかぬという理由がどこから出てくるのか。こんな数字は計画ではないのだ。でたらめな話なのだ、これ。こうやりましょうと適当に書いた絵を、大人がよしやろうと計算した。全然違ったわけだ。開けてみれば倍かかっていたなんていう話になるのだ。
 そんなのが行政のやる仕事だとするならば、大変なことだと思う。私は、だれを処分するとかしろという議論ではなく、何かが出て当たり前だと。それはどんな形の処分になるかは別としても、何も出てこないのであれば、この検討委員会も意味をなさないということなのだ。この方にも報酬を払っているのでしょう、恐らく。どうなのですかね。
○高前田農林水産部長 ただいま委員から御指摘をいただきました、この検証委員会の意義ということになろうかと思いますけれども、これにつきましては先ほども説明をさせていただきましたとおり、四つの指摘と三つの意見ということで申し上げましたが、非常に重要な指摘、それから意見というものが内容としては含まれているというふうに私どもとしては認識をいたしておりました。
 私どもの立場としては、この意見、それからその指摘というものをしっかりと踏まえて、再び岩手競馬がこういったような状況に陥らないようにしっかりと運営していくということが私どもの務めだというふうに認識をいたしております。
○大宮惇幸委員長 ほかにございませんか。
 (「なし」と呼ぶ者あり)
○大宮惇幸委員長 なければ、これをもって本日の調査を終わります。
 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。
 本日は、これをもって散会いたします。御苦労様でございました。

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