商工文教委員会会議記録

商工文教委員長 樋下 正信
1 日時
  平成18年6月29日(木曜日)
  午前10時4分開会、午後2時23分散会(うち休憩午前11時57分~午後1時5分)
2 場所
  第3委員会室
3 出席委員
  樋下正信委員長、亀卦川富夫副委員長、高橋賢輔委員、佐々木博委員、野田武則委員、
 ザ・グレート・サスケ委員、三浦陽子委員、平沼健委員、斉藤信委員、五日市王委員
4 欠席委員
  なし
5 事務局職員
  小船担当書記、野崎担当書記、小原併任書記、宮澤併任書記
6 説明のために出席した者
 (1) 商工労働観光部
   阿部商工労働観光部長、田村商工企画室長、福澤ものづくり人材育成担当課長、
  上野管理担当課長、菅原産業振興課総括課長、橋本観光経済交流課総括課長、
  齋藤企業立地推進課総括課長、伊藤労政能力開発課総括課長
 (2) 総合雇用対策局
   勝部総合雇用対策局長、寺本総合雇用対策監
 (3) 教育委員会
   照井教育長、小川教育企画室長、遠藤学校教育室長、大友教育企画室企画担当課長、
  鈴木教育企画室予算財務担当課長、佐野教育企画室学校施設担当課長、
  佐藤学校教育室学校企画担当課長、越学校教育室首席指導主事兼義務教育担当課長、
  熊谷学校教育室主任指導主事兼高校教育担当課長、
  及川学校教育室主任指導主事兼特別支援教育担当課長、
  藤原学校教育室高校改革担当課長、
  齋藤生涯学習文化課総括課長兼県立埋蔵文化財センター所長、
  中村生涯学習文化課文化財・世界遺産担当課長、髙橋スポーツ健康課総括課長、
  青木教職員課総括課長、熊谷教職員課小中学校人事担当課長、
  酒井教職員課県立学校人事担当課長、佐々木教職員課特命参事
7 一般傍聴者
  2名
8 会議に付した事件
 (1) 議案
 ア 議案第4号 地方独立行政法人岩手県工業技術センターが徴収する料金の上限の認可の専決処分に関し承認を求めることについて
 イ 議案第21号 岩手県立学校設置条例の一部を改正する条例
 ウ 議案第25号 岩手県立釜石南高等学校校舎改築(建築)工事の請負契約の締結に関し議決を求めることについて
 (2) 請願陳情
   受理番号第77号 出資法の上限金利の引き下げ等、「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」及び「貸金業の規制等に関する法律」の改正を求める請願
 (3) その他
  ア 次回及び次々回の委員会運営について
  イ 委員会調査について
9 議事の内容
○樋下正信委員長 ただいまから、商工文教委員会を開会いたします。
 これより本日の会議を開きます。本日は、お手元に配付しております日程により会議を行います。商工労働観光部と総合雇用対策局関係は、関連がありますので、一括して審査を行います。
 初めに、議案の審査を行います。
 議案第4号地方独立行政法人岩手県工業技術センターが徴収する料金の上限の認可の専決処分に関し承認を求めることについてを議題といたします。
 当局から提案理由の説明を求めます。
○上野商工企画室管理担当課長 それでは、議案第4号の地方独立行政法人岩手県工業技術センターが徴収する料金の上限の認可の専決処分に関し承認を求めることについて御説明いたします。
 お手元の議案(その3)の29ページをお開き願います。なお、説明に当たりましては、お手元に配付してあります地方独立行政法人岩手県工業技術センターが徴収する料金の上限の認可の専決処分についてにより説明させていただきます。
 まず、1の提案の趣旨についてでありますが、地方独立行政法人法第23条第1項の規定により、地方独立行政法人岩手県工業技術センターがその業務に関して徴収する料金の上限について、地方自治法第179条の規定により専決処分したことから、同条第3項の規定により議会の承認を求めようとするものであります。
 次に、2の専決処分した理由についてでありますが、地方独立行政法人は、その業務に関して料金を徴収する場合は、その上限を定めて知事に申請し、知事は議会の議決を経て認可することとされております。
 料金の上限の認可は、法人の申請が前提となることから、法人が設立される平成18年4月1日以降に行う必要があり、一方、法人は工業技術センターの新たな設置者として企業等の利用者に対し、4月1日に使用料等の額を整備する必要があり、その前提となる議会の議決については、地方自治法第179条の規定により専決処分したものであります。
 3の上限額等についてでありますが、まず料金の範囲についてでありますが、これは従前条例等で定めていたものについて認可をしたという形になっております。具体的に申し上げますと、施設設備使用料として、電子機器の性能を検査するために設置しております電波暗室の使用料と機械器具の使用料の上限を認可したものでございます。
 また、企業等の依頼に応じて行う試験、分析、加工などの依頼試験等手数料の上限について認可したものでございます。
 次に、料金の上限額でありますが、従来の細分化されている種別を整理した上で上限額を示し、これを認可したものであり、具体の料金額につきましては、従前の工業技術センター条例等で定めておりました金額と同額としたものであります。なお、今回の料金の上限の認可につきましては、去る3月16日、平成18年2月定例会の当委員会におきまして、あらかじめ御説明させていただいたものであります。
 以上で説明を終わります。御承認いただきますよう、よろしくお願いいたします。
○樋下正信委員長 ただいまの説明に対し、質疑はありませんか。
○斉藤信委員 これは、今までの上限額を設定したという説明ですので、それ自体は問題はないと思いますが、個別の料金で変えたものがあるのか、新たに有料としたものがあるのかを示していただきたい。
 それと、私は独立行政法人化に反対しました。工業技術センターのような小さな規模では独立行政法人化してもメリットはないよと、それ以上に経費がかかりますよと私は指摘をしましたが、こういう使用料、手数料その他で、新たに利益を上げる計画になっているのでしょうか。
○上野商工企画室管理担当課長 これまでセンターが無料で提供してきたサービス、技術相談、技術指導、企業訪問、講習会、研修会開催などで、独法化に伴い有料化したものはございません。個別の料金で上げたものもございません。以上でございます。
○斉藤信委員 違う違う、もう1つあるだろう。
○上野商工企画室管理担当課長 利益の考え方でございますけれども、いわゆる収益等につきましてはほぼ前年並みということで計画しております。
○斉藤信委員 はい、わかりました。
○樋下正信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 (「なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 ほかに質疑がなければ、これをもって質疑を終結いたします。
 これより討論に入ります。討論はありませんか。
 (「なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 討論なしと認め討論を終結いたします。
 これより採決いたします。
 お諮りいたします。本案は原案を可とすることに御異議ありませんか。
 (「異議なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 御異議なしと認めます。よって、本案は原案を可とすることに決定いたしました。
 次に、請願陳情の審査を行います。
 受理番号第77号出資法の上限金利の引き下げ等、「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」及び「貸金業の規制等に関する法律」の改正を求める請願を議題といたします。
 当局の参考説明を求めます。
○菅原産業振興課総括課長 それでは、本件について御説明申し上げます。内容が非常に専門的でございますので、お手元の資料を交えながら御説明申し上げます。
 請願1、2につきましては、利息制限法と出資法の間の金利、いわゆるグレーゾーン金利の撤廃等に関するものであります。お手元に配りました「出資法等関係法令の改正を求める請願書」説明資料の1、グレーゾーン金利についてを御覧ください。
 (1)、グレーゾーン金利ですが、利息を規制する法律は利息制限法と出資法という2つの法律がございます。利息制限法の上限を超える利息、金額に応じて15%から20%でございますが、これは本来無効です。しかし、出資法により刑罰が科せられるのは29.2%を超えた場合であり、この間の金利がグレーゾーンと呼ばれております。
 多くの貸金業者は出資法の上限金利の範囲内であるグレーゾーンで営業をしておりますが、これが認められますのは、貸金業規制法第43条のみなし弁済規定により、この2つの法律が結びついているからです。貸金業規制法第43条が定めますみなし弁済の要件を満たせば、利息制限法を超えた利息の支払いは有効とみなされます。みなし弁済の要件につきましては、①登録貸金業者であること、②契約書面・受取証書を交付すること、③債務者、お金を借りている方が、利息と認識して任意に支払うこと等でございます。
 (3)のグレーゾーン金利の問題点でございますが、みなし弁済規定によりグレーゾーンによる営業は可能であるものの、出資法の上限金利29.2%が、利息制限法に比べて高いことから、多重債務に陥る可能性が増すとの意見が出されております。また、みなし弁済規定につきましては最高裁判所は厳格な適用を求めており、訴訟になるとみなし弁済の成立を認めない判決が多く、債務者や貸金業者等の混乱を招いております。
 グレーゾーンの撤廃等に関する請願1、2につきましては、現在国におきましてそのあり方が議論されております。国におきましては、これまで貸金業を巡る諸問題に対して、その時々の事情を勘案して、貸金業規制法と出資法の改正によりその規制の強化等を行っており、平成16年1月の法改正では、やみ金融対策として、取り立て行為の規制や罰則の強化が行われました。また、あわせて改正法の附則におきましては、貸金業のあり方や出資法の上限金利について、同法律の施行後3年をめどに新法の施行状況や貸金業者の実態等を勘案して検討を加え、必要な見直しを行う旨の規定がされたところであります。
 この見直し条項に伴いまして、金融庁では平成17年3月に私的懇談会として、貸金業制度等に関する懇談会を設置し、この懇談会を通じて、貸金業制度等のあり方について幅広い観点から検討が重ねられたところであり、ことしの4月に中間整理の原案が出されました。その中では、グレーゾーンは廃止、利息制限法の制限利息で一本化するということが委員の大勢の意見だったようであります。
 現在は、この中間整理を受けまして、自由民主党の貸金業制度等に関する小委員会において議論がなされているところでございますが、新聞報道によりますと、小委員会での議論は中間整理の内容から大きく離れた議論にはなっていないようでございます。
 続きまして、請願3について御説明申し上げます。請願3は日賦貸金業者等に認められている出資法の特例金利等の見直しについてであります。お手元に配りました説明資料の2、日賦貸金業者及び3、保証料の徴求を御覧ください。日賦貸金業者とは、業務方法が限定されている貸金業者のことで、出資法の特例によりますと54.75%の金利を取ることが認められています。日賦貸金業者は、出資法が規定する次の3つの要件を満たす必要があります。貸付先の限定。貸付先が物品販売業、物品製造業、サービス業を営む者で、常時使用する従業員の数が5人以下であることです。それから、返済期間の限定。返済期間が100日以上であることです。また、回収方法の限定。返済金を返済期間の100分の50以上の日数にわたり、かつ貸付の相手方の営業所または住所において貸金業者みずからが集金する方法により取り立てる。
 裏を御覧になっていただきたいと思います。(2)の日賦貸金業者の問題点でございます。本県においてはほとんど見受けられませんが、他県におきましては要件外の違法な貸し付けや集金方法による被害が発生しております。また、貸付対象に該当する資金需要者が、初めから日賦貸金業者からの借り入れを希望するというよりも、それ以外の貸し手から借りられなくなった事情により利用している事例が多いなどから、日賦に対する健全な需要があるか疑問が出されているところです。
 3の保証料の徴求、保証会社について説明いたします。保証会社とは、債務者、お金を借りた方の申し出により当該債務の保証を行い、債務者が支払不能等に陥った場合に債務者にかわって貸金業者へ弁済を行います。
 保証会社の問題点でございますが、保証会社に対する法的な規制はありません。また、保証会社が貸金業者と別法人であっても当該貸金業者の100%子会社であれば、支払われた保証料は利息とみなされ、貸金業者が別会社を装った保証会社を活用し、高額な保証料の請求を行い、実質的に違法な高金利での営業による被害が他県で発生しております。 日賦貸金業者につきましては、現在国において特例措置の見直しが議論されている状況でございますが、保証会社につきましても、規制の必要性について議論がなされております。
 次に、電話担保金融及び質屋について御説明申し上げます。これも資料の下の方に4、5とございます。
 電話担保金融についてでございますけれども、貸金業者が6万8,000円を貸付金額の限度として、貸し付けの都度、電話加入債権に質権を設定する貸付方法で、出資法の特例により54.75%の金利を取ることが認められております。
 5、質屋の特例についてでございますが、岩手県公安委員会が所管している質屋営業法に出資法の読みかえ規定があり、109.8%の金利を取ることが認められております。
 電話担保金融及び質屋に対する特例措置につきましては、現段階では国においては見直しの議論は行われていない状況にあります。
 以上、国の見直しの基本的考え方は多重債務問題がその根底にあり、その解消に向けてグレーゾーン問題のみならず、貸し手に対する規制強化、円滑な債務整理のための基盤形成、社会保障等の適切な役割分担、金融経済協力やカウンセリングの普及等、総合的に議論されているところであり、今後国において決められるべき課題であると考えております。以上で説明を終わります。
○樋下正信委員長 本請願に対し、質疑、意見はありませんか。
○佐々木博委員 基本的にこのグレーゾーン金利の撤廃には大賛成なわけです。ただ、例えば小泉総理は、自民党もおっしゃるとおり、グレーゾーン金利の廃止の動向でまとまろうとしている中にあって、借り手にも責任があるのだというような発言をされたと新聞報道されています。例えば大手の消費者金融会社では今、調達金利が大体2%ぐらいだろうと言われているのです。そして平均二十数%の金利で貸しているということで、大手の金融会社は今、消費者金融ではこの問題で金利を下げるとお金を借りられない人が出てくると、そういったことを主張されているようですが、2%程度の金利で金を調達して29%近くの金で貸すのはとんでもない話だと思います。
 それから、最高裁では、別に最近だけではないですよね、昔から任意弁済規定のやつは元本に自動的に組み入れて、そして元本が消えたならば後から払った利息は不当利得として返還しろという判例が大分前からずっと出ているのです。最近その傾向が余計強まっているようでありますけれども、いずれグレーゾーンの金利を廃止することには全く異存がないわけであります。
 それから、日賦貸金業者だとか質屋の問題をとっても、中身については一緒だと思いますから同様に賛成なわけですが、参考としてちょっとお伺いしたいわけですが、多重債務者と言われる方々は県内にどの程度いらっしゃるのでしょうか。よく、この多重債務が原因で自殺者が出たり、あるいは自己破産も非常にふえているというふうに聞いております。もしわかれば多重債務者の傾向、あるいは自己破産は県内でどれぐらい出ているか、お示しをいただきたいと思います。
○菅原産業振興課総括課長 多重債務の関係でございますが、これは相談状況でございますけれども、平成17年ですと相談件数が約1万2,400件ございまして、多重債務相談の件数が1,287件となっております。これが多いか少ないかというのは非常に微妙な問題でございますけれども、そういった状況にございます。
 それから、自己破産につきましては、平成16年でございますけれども、県内で2,143件ございます。
○佐々木博委員 今お話を聞いてみて、改めて随分多いですよね。それで、この利息制限法といいますか、グレーゾーンの件で一番問題になるのは、今は信用を審査するのが、たしか金融機関、それから信販、消費者金融と3つに分かれているのですね。ですから、貸し付けの総額を調べるといってもそれぞれデータが共有になっていないので、はっきりしたことがわからないといった、そういった問題があるというふうに伺っております。ですから、そういったデータベースを共通化して、それで、余り多額に貸し付ければ、こんな金利で借りれば返済するのが大変だというのは当たり前なわけでありますから、私はやっぱりそういったところも要望として、国に対してですよ、迅速にそういう方向に持っていけるように要望すべきではないかなと思っているのです。いずれ本請願については私は全く賛成でございます。
○斉藤信委員 私もこの請願に大賛成であります。それで、関連してお聞きしたいのは、県知事認可の貸金業者です。県知事認可の貸金業者も悪質、あこぎな貸付事例がたくさんあって、私にも相談もあります。裁判になっているのもあります。
 どういうのかというと、お金を返しに行くと受け取らないと、逆にまたお金を借りて帰るという、こういう事例。それと、自分がどれだけ返したのか、そういう資料を出さない。大体、それこそ利息制限法で計算すれば完全にもう返済し切っているのに、そういう資料を出さない。そういうことがあって裁判になっている事例が少なくないのです。それで、これは県の管理、監督ですから、県として、知事認可の貸金業者に対する監査、指導、勧告、これらどうなっているかを具体的に示していただきたい。
○菅原産業振興課総括課長 県内の貸金業者に対する指導、監督についてでございますけれども、県知事所管の貸金業者数104、店舗数171ございます。指導、監督につきましては、これまで実施された行政処分が平成18年6月15日現在で31件ございます。業務停止処分6件、登録取り消し処分14件、登録拒否11件。それから、立ち入り検査につきましては法定で3年に1回実施しております。平成17年は40回実施しております。
○斉藤信委員 かなりたくさんの指導、停止、登録拒否がありますね。具体的に何が問題でそういう指導になっているのか。どういうあこぎな商売になっているのですか。そこをリアルに言ってください。
○菅原産業振興課総括課長 立ち入り検査の実施状況からお話ししますと、やっぱり貸付条件の未掲示、それから標識掲示場所の不適当、標識未掲示等が立ち入り検査で判明しております。個々のいろいろな事例については、ちょっと詳しくはお話しできませんけれども、立ち入り検査ではそういう状況でございます。
○斉藤信委員 停止の理由とか登録拒否の理由とかはないの。
○菅原産業振興課総括課長 業務停止処分等の理由としましては、主任者等を設置しなくてはならないことになっていますけれども、その関係などがございます。
○樋下正信委員長 ほかにありませんか。
 (「なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 ほかになければ、本請願の取り扱いを決めたいと思います。本請願の取り扱いはいかがいたしますか。
 (「採択。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 採択との御意見がありますが。
 (「異議なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 御異議なしと認め、よって本請願は採択と決定いたしました。
 なお、本請願につきましては、意見書の提出を求めるものでありますので、今定例会に委員会発議したいと思います。これに御異議ありませんか。 
 (「異議なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。
 これより意見書の文案を検討いたします。当職において原案を用意しておりますので、事務局に配付させます。
 (「意見書案」配付)
 (「異議なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 ただいまお手元に配付いたしました意見書案を御覧いただいていると思いますが、これについて御意見。なしという声もありますけれども。
 (「いいですよ。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 ほかになければ、これをもって意見交換を終結いたします。
 お諮りいたします。意見書案は、原案のとおりとすることに御異議ありませんか。
 (「異議なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 御異議なしと認め、意見書案は原案のとおりとすることに決定いたしました。なお、文言の整理等については当職に御一任願います。
 以上をもって商工労働観光部及び総合雇用対策局関係の議案の審査を終わります。
 この際、ほかに何かありませんか。
○亀卦川富夫委員 2点についてお尋ねいたします。まず第1点はいわゆるブロードバンドの推進であります。昨日、一般質問で触れられておりましたが、所管はIT推進課ですから地域振興部でありますが、商工労働観光部に関しましても、極めて大切な指摘ではなかったのかと思います。現在の、工業団地ということで、昨日は具体的なお話ありましたが、いわゆる産業振興という点において、岩手県のブロードバンドの推進状況についての現状認識、あるいは将来に対する考え方をお伺いしたいと思います。
 6月27日の総務省の発表によりますと、ブロードバンドゼロ地域世帯比率、したがって産業とは直接関係はないのですが、1つの見方として世帯比率の全国対比の中でワースト1位が鹿児島、2位が岩手だという、甚だ不名誉な話であります。そういったことも1つの目安になるのではないかと思いますが、それをお伺いしたいと思います。
○齋藤企業立地推進課総括課長 工業団地の状況について申し上げます。今、38工業団地がございますが、すべての地域で光通信のサービスの提供が可能という状況になっております。一番大きな問題は、提供は可能なのでございますが、そのアクセスポイントなのです。工業団地に引くときに多額の負担金を徴収します。一例を挙げますと、ある会社では導入コストに一番高いところで12万円、それから運用コストで月に12万円というような形でありました。これがネックになって、大きな企業はともかくとして、中小の企業はなかなか導入に踏み切れないという意見がございます。
 そこで、私どもの方で今回提案しておりますのは、この回線を例えば複数の業者で割りまして、つまり分担しまして、5社で割れば2万円とか、今後そういうあっせんを、個別の要望を受けながらやっていこうではないかと考えております。いずれ数が入ってまいりますと1つ当たりの単価が下がりますので、できるだけそういう要望を個別に拾って対応してまいりたいと思います。
○菅原産業振興課総括課長 ブロードバンドと産業振興についてということでございますが、委員御指摘のとおり、地域から離れている企業にとってはやっぱり不便だという声が寄せられております。産業振興課としましては、それについてNTTと議論等をさせていただいております。
○亀卦川富夫委員 ちょっと基本的な部分では、認識があるようであります。それで、お聞きしますと、総務省で2010年にブロードバンドを全国的に整備したいと、おくれている岩手県としては、それに追いつくための整備計画について、地方振興局ごとに今調査等をやっているようであります。これに対して当部として今どういうふうな参画をしているのでしょうか。
○菅原産業振興課総括課長 当部としましては現在のところは直接的にはかかわってございません。
○亀卦川富夫委員 私は、この辺が非常に、認識と実際の部分のギャップになるのでないかと思います。1つの例とすれば、私は奥州市ですから県南広域振興局、この部分が1つのエリアとして考えられるわけですが、せっかく産業振興を1つの大きな目標に掲げてスタートしたわけであります。肝心の基本的なことをやるときに、確かに振興局に一切権限を移譲しているのだからいいのだと言ってしまえばそれまででありますが、やはりこれは県内全体の産業振興でもありますし、これは積極的に参画していかないとうまくないのではないか。特に人材育成というのが産業振興上必要になってきますと、後に教育委員会にもちょっとただしたいと思いますが、教育委員会サイドともこういった進め方についての一定の共通理念のもとに取り組んでいただきたい。理念や認識があっても実際の中でどうも結びついていっていないと思いますので、この辺の指摘を今後の具体的な進め方に結びつけていただければと思いますが、御見解をお聞きします。
○阿部商工労働観光部長 御指摘という形でいただきました。ブロードバンドの関係について、最初に工業団地の関係は齋藤総括課長からお答えがありましたが、費用負担の関係をどういうふうにやっていくのかと。それから、いわゆるBフレッツとか、そういった安価なものをこれからどう拡大していくのかと、いろんな課題がございます。それから、今振興局の関係で2010年に向けましてこれから整備していくということでございますが、やはり地域の工業関係、それから商業も含めまして、産業にどういうふうにそれが活用されていくのか、県庁の中で連携を組みながらきちんと進めてまいりたいと思います。ありがとうございます。
○亀卦川富夫委員 次に、中心市街地の活性化について、これも昨日の一般質問で触れられたことでありますが、2つに分けてお伺いいたします。1つはまちづくり3法の成立ということで、いわゆるコンパクトシティー構想に基づく多機能なまちづくりについて。今までは商店街の整備というような観点での振興であったわけでありますが、町中居住であるとか、あるいは町中に医療、福祉、教育、そういった都市福利施設と言うのだそうですが、その都市福利施設の要件が、認定として必要な必須条件なってくると。いわゆる多機能なまちづくりということになりますと、よほどこれは県土整備とか、あるいは教育、医療、福祉の部門としっかりとした連携を持って臨まなければ中心市街地の活性化にも結びつきませんし、また認定もされていかないと思うわけであります。現在のそういう進め方について、これからだとは思いますけれども、当部としての認識をお伺いしたいと思います。
 2つ目は、それと逆でありまして、一方これはうまくいって1つか2つ認められる。そして、そこは国から直接支援されるということです。一見岩手県は一歩引いたような形に見えるわけでありますけれども、昨日の一般質問でもTMOの関係で触れられておりましたが、暗中模索の中で必死になって頑張っている中心市街地もあります。あるいは市街地の空洞化ということで、社会現象としては甚だまずい状況になってきている。これらに取り組んでいくときに、商工労働観光部として蓄えた力というものがTMOなりにあると思うのですが、やはりそういったものを今後発揮していく必要性がある。特に地元の商工会議所あるいは商工会では非常に苦労されているようなところがあります、合併問題もありますから。やはり県としてのきめ細かな作業が、あるいはお手伝いが必要だろうと思いますが、この辺の考え方についてまとめてお聞きしておきたいと思います。
○菅原産業振興課総括課長 初めに、中心市街地活性化の3法の改正に伴う県の進め方についてでございますけれども、今回の3法の改正につきましては、委員の御指摘のとおり拡散型の都市構造から集約型の都市構造というふうな方向で制度設計がされております。それから一方で、大規模集積、集客施設への郊外立地規制がどの程度中心市街地活性化に寄与するものかとか、また、選択と集中による国の支援というのが特徴でございますけれども、これに当たりましては、そういった認定に向けて意欲があるところに対して集中的に支援してまいりたいと思います。
 また、2つ目の御質問のTMO等につきましては、これまでTMOに対するソフトの補助事業でいろいろまちづくりに努力されて成果を上げていらっしゃるところもございますが、そういった成果、財産をこれからも継続して実施していただくために、県としても支援してまいりたいというふうに考えています。
○亀卦川富夫委員 そういうことでお進め願いたいわけですが、1つ郊外型の大型施設については、甚だ問題の部分があるようです。例えば盛岡の場合、中心市街地の認定ですと、今回の3法改正による認定の地域に指定しようとした場合、例えば駆け込みであっても郊外の大型施設をスタートさせた地域は、お聞きしますと、国の方ではそういう地域については、その地域の中心市街地の計画を認定してくれということで上げてやっても、受理はするけれども、認めないという流れではないかという、これは1つの情報ですからよくわからないのですが、そういった、一面かなりやりづらいという部分も生じるのではないかと思います。そういった情報なんかは聞いておりませんか。
○菅原産業振興課総括課長 3法の改正につきましては、実は法運用につきまして政令、省令が明らかになってございません。そういったことから、制度の詳細は十分把握し切れていない面がございます。認定を受ける前に、内閣府で基本方針というものを出す予定になっていると聞いております。そういったものを見据えながら対応してまいりたいと思います。
○野田武則委員 県北・沿岸の振興対策につきましてお伺いしたいと思います。おかげさまで中小企業の貸付金制度が行われまして、地域におきましても大変喜ばれている面があるように見受けられます。ただ、考えてみますと10億円の予算枠内でございましたけれども、5,000万円の限度額ということで、対象は二十数社になるだろうと思うわけですが、その辺はどのような現状になっているのか、まず伺いたいと思います。
○菅原産業振興課総括課長 県北・沿岸振興資金の融資実績でございますが、5月末現在で33社、10億3,100万円ということで実績が出ております。当初より引き合いが多く、融資実績は当初予定の10億円を上回ったのです。これにつきましては、他の県単融資制度の枠の中で運用しまして、需要に対して適切に対応してまいりたいというふうに考えています。
○野田武則委員 33社というのは、大変皆さんそれぞれ借りているだろうと思うのですが、地域としてはどういう状況なのかということが1つと、それから銀行を通しているのが多分多いのだろうと思うのですが、そういう点で、情報といいますか、常に銀行さんと行き来しているところはそういう制度の情報も入るだろうと思うのですが、なかなか銀行さんのお世話になっていないところはそういう情報が入ってこないという面があるようでございます。そういった、必要な方にそういう情報が届くということもさらに大事ではないかなと思います。先ほど10億円の枠を超してしまったということでございましたが、これからもっと、今言ったように皆さんに周知が図られていくと、さらに需要が高まるのだろうと思うのです。県の保証協会に対する損失補償の問題もあると思うのですが、最大どのぐらいまで持っていくつもりなのか、お伺いをしたいと思います。
○菅原産業振興課総括課長 貸付融資実績の地域的な状況でございますけれども、33件のうち二戸地区が13件、大船渡地区が8件、宮古地区が7件、釜石地区が4件、久慈地区が1件、これは振興局単位ということですけれども、そうなっております。
 それから、銀行とおつき合いのないところは情報が少ないということですが、実はこの制度の実施に当たりましては、県内を回りまして説明会等を実施しております。事実、銀行の方からいろいろ情報があって、この制度をお知りになってお使いになっているところが多いようです。
 それから、最大でどのくらいまでかということですが、実は4月、5月に比べてだんだん落ち着いてきたようなところがございました。今後どういうふうな需要になるのか、見通しがまだつけづらいところでございますので、今後そういったところを見ながら対応してまいりたいというふうに考えております。
○野田武則委員 対応してまいりたいということですけれども、やっぱり予算である程度、最大これくらいという線があると思うのですが、その辺はどうでしょうか。
○菅原産業振興課総括課長 ちょっと説明が不足しておりました。年度内の全体的な需要を勘案しまして、9月補正をすることを考えております。9月までは先ほど申し上げた県単融資制度の他の枠の範囲内で何とか対応できるのではないかと。金額については、まだちょっと申し上げられる状況でございません。
○野田武則委員 はい、わかりました。
○ザ・グレート・サスケ委員 岩手ブランドという観点でお尋ねします。私も常々政務調査費なんかで日経新聞系をよく拝読しているのですが、1年ぐらい前からロハスという言葉が紙面を躍っています。このロハスという言葉が日経新聞系から、今度はスポーツ新聞とか、それからワイドショー、こちらの方にどんどん波及していきました。あと女性誌ですね。特に女性誌が大分飛びつきまして、現在全国の若い女性の間ではこのロハスな生き方というのが非常に注目されて、1つの大きな流行になっているみたいです。このロハスというのはライフスタイル・オブ・ヘルス・アンド・サステイナビリティーと言いまして、健康的で環境にやさしい生活スタイルということで、頭文字をとってロハスということなのです。私が思ったのは、まさにこれは岩手にぴったりな事例ではないかなと、事象ではないかなと。それで、これをひとつ、岩手のブランドの大きな武器として、キャッチフレーズとして、ロハスという言葉を最大限利用してみてはいかがかと思います。
 現在「こちら、岩手ナチュラル百貨店。」とか、そういった名前でやっていますけれども、そろそろロハスという言葉を使って、そういった看板をつけかえてもいいのではないか。例えば「ロハスな岩手へようこそ」とか、「ロハスなら岩手です」とか、あるいは「岩手型ロハスの提唱」とか、これを最大限利用すべきだと思います。そういったことで、県外から新たな、特に若い女性が観光として大きく押し寄せてくるのではないかと。
 そのロハスで今、どういったことが実際にやられているのかというと、雑穀をみんな食べているのですね。まさに岩手にぴったりだなと思いますし、健康的な食材を積極的にとって、それから豊かな自然環境に大いに触れるというあたりに、現在日本人の若い女性が一生懸命ロハスだ、ロハスだと騒いで実践しているようなところがありまして、ここはもう岩手は乗らない手はないのではないかなというふうに思っています。
 この1年、県がどのような反応をするのかと見ていましたけれども、なかなか反応していないのですね、このロハスに関して。私の記憶するところでは、大船渡地方振興局の水産課がロハスという言葉を発したぐらいで、この商工労働観光部におかれましては何か御反応が今までなかったような気がします。今こそこれは岩手ブランドの強力な武器としてぜひ使ってもらいたい言葉でもあるし、実践してもらいたい事例であるのですが、いかがでしょうか。
○菅原産業振興課総括課長 ロハスという切り口での取り組みは、委員の御指摘のとおりまだございませんが、地域のブランドということでございますと、盛岡市でもいろいろ頑張っていらっしゃいます。盛岡市、盛岡商工会議所と。
 それから、ちょっと変わりますけれども、地域団体商標制度というのがことしの4月から実施されておりますけれども、今までですと例えば前沢牛というような言葉は、これはもう全国的に有名で、それだけでもう登録されているのですけれども、知名度がそこまで至らないようなものについては、今までは図形という表示で認められておりました。けれども、そうなりますと他の業者に別なロゴで使われるとブランドを守れないというようなことになります。ブランドに対するこういったような動きがございますので、県としましてもそういったものについては、特に工芸品であれば当部の担当であるし、農業のものですと農林水産部と連携をしながら対応してまいりたいというふうに考えております。
○ザ・グレート・サスケ委員 とにかく私が言いたいのは、このロハス現象というのがまさに今、岩手へ新たな観光客を呼び込むチャンスでもあるのではないかなと。これは今、先進諸国の間では本当に世界的な流れになっていますから。ですから、もっと大きな観点でとらえていただきたいですね。絶好のチャンスです。本当にいつまでも岩手ナチュラル百貨店でもないだろうという気もしますし、時代、時代に応じて流行に乗ってもよろしいのではないでしょうか。もう一度お願いします。
○阿部商工労働観光部長 今の委員のお話ではロハス、まさに健康と環境と、時代の1つの流れといいますか、そういったものにきちんと対応して、そこで岩手として攻めていくべきだと、こういうお話だというふうに思います。それで、この言葉自体をロゴに使うかどうかについては、これはちょっと検討しなければなりませんが、少なくともその視点といいますか、1つには健康という意味から言えば、先ほど雑穀の話が出ましたけれども、今、食産業の中でも機能性食品とか、雑穀、山ブドウといったもので産業のプラスアルファ化を図っております。それをアピールしていくと。
 それから、環境の分野におきましては、自然エネルギーとかの産業化、それを含めた観光の産業を試行しておりますけれども、そういった視点をしっかりと踏まえながら進めていきたいと考えております。
○斉藤信委員 私は簡単に、誘致企業における雇用拡大について聞きたいと思います。昨年度、今年度、誘致企業が前進をしていると新聞報道でも紹介をされていますので、担当課の努力を評価したいと思います。それで、昨年度の誘致企業、今年度の誘致企業の予定従業員数はどうなっているか、これが第1点です。
 第2点は、私は3月の委員会でも質問しましたけれども、問題は県内の正規雇用がどれだけふえたか、ここが一番大事なところなのです。県内誘致企業における正規雇用、非正規雇用の実態、この点については酒井部長は把握しますと言った。そして、個々の企業ごとには発表できないけれども、全体としては明らかにできるという答弁が3月にありましたので、ぜひ。県内誘致企業の正規雇用、非正規雇用の実態を現段階でどういうふうに把握されているか。
 実は前年比と比べまして従業員はふえているのですけれども、ふえた分の9割は非正規雇用だということです。これは最近の1、3月の労働力調査です。私は大変危機感を感じております。特に関東自動車では、1月現在で2,680人でしたけれども、恐らく今生産を拡大していますから全体でかなりふえているのではないか。この関東自動車における新規採用、期間工の状況などがわかれば示していただきたい。
○齋藤企業立地推進課総括課長 1点目でございます。17年度における採用予定の従業員の数、18年度の見込みでございますが、17年度は、これは企業発表の数字でございます。それを足しますと23社で1,033人の採用となってございます。それから18年度は6月26日現在の数字で目下8社の進出を見ておりますが、現在109人という状況でございます。
 それから、第2点目の正規雇用の状況、酒井部長答弁ということでございますが、実はあの答弁の後、いろいろと会社を当たりましたところ、全体の人数については教えてもらえるのですが、やはり常用、それから臨時ということについては会社の生産の状況、そのときの事情によって公表しかねるという会社が大半でございました。全体の人数については教えてもらえることもあるのですが、内訳については私どもではつかみ切れないということでございます。それは御了承いただきたいと思います。
 それから、ことしの関東自動車の雇用状況でございますが、新採用は13名と会社の方から聞いております。
○斉藤信委員 酒井部長がせっかくあそこまで答弁したのに。いわば岩手県内の雇用を支える誘致企業、そしてこの誘致のために県行政が頑張ってきた、それなのにね。個々の企業までは求めないけれども、全体としても把握できないとしたら、これは雇用対策になりませんよ。例えば関東自動車の、私は1月の従業員数を言ったのですけれども、最新で従業員数はどうなっているのでしょうか。これは明らかなのでしょうか。
 そして、新採がわずか13人というのは、あれだけ生産規模を拡大している企業としては極めて少ないのではないか。そういう点では、正規雇用を拡大していくという点でどういう取り組みをしようとしているのですか。これは企業立地推進課の所管ではないと思うけれども、この2点を示していただきたい。
○齋藤企業立地推進課総括課長 現在の関東自動車の雇用者数ということで、2,680人、1月時点ということでございました。現在はどうかということですが、これも実は企業の事情によって公表してくれるなということでございます。言ってよいと言われたのは、2,680人は上回っているということは企業の方から聞いております。それから、今年度13人の新採用ということについてでございますが、当初求人票では新採用の予定は10人でございました。ですから、それを上回る3人を雇用しておりますが、実は関東自動車の方では、第2ラインも立ち上がって生産も安定してきたので、期間工をできる限り正規社員に組みかえたいという考えがございます。それで期間工の正規社員をふやすために、新規はその人数にとどめたというふうに説明を受けてございます。
○勝部総合雇用対策局長 正規雇用の拡大に向けた取り組みということでございますが、実は、過去10年間の数字を見ますと、急速な勢いで非正規の割合が上昇してきたということで、我々もこれを非常に懸念しています。やはり正規雇用を希望する特に若年者が正社員として就職できないということが、将来の所得格差とか、いろんな面に影響を与えるということが懸念されますので、就職という社会人としてのスタートの時点で、可能な限り希望どおりに職につけるような環境をつくってやるのが、我々の役割でもあろうと思います。特に今年度、現在進行中でございますけれども、間もなく7月1日に高等学校の求人票が公開されるわけでございますけれども、その前に県内の企業に対して1人でも多くの正規雇用としての採用をしてほしいということでリーフレットをつくりまして、既に昨日までで県内一巡配っております。商工会議所あるいはハローワーク、振興局、市町村、そういう関係機関を回りまして、管内の企業の1人でも多くの正規雇用としての採用をお願いしてまいりました。採用は最終的には企業さんのお考えなわけですが、正社員として雇用することが、長期的視野に立って考えた場合、企業さんにとってもメリットがありますというあたりも強調しながら、これまで県内の企業さんに働きかけをしてまいりました。これは今後とも継続していきます。
○斉藤信委員 関東自動車は県内最大の企業です。そして、今岩手県が一番力を入れている自動車産業の中核ですよね。産業振興でも一番力を入れて、そのために県南広域振興局までつくったというぐらいです。予算をどのくらいやっていますか、自動車関連産業振興で。その結果、十何名の新規採用というのでは、ちょっと採算が合わないのではないかと思うのです。私の把握している範囲では、去年からことしにかけて関東自動車は1,000名から1,200名の期間工の募集をしました。どれだけ採用したかはわかりませんよ。そういう規模で募集したのです。
 それで、そこから正社員の道を開くといっても1割もないでしょう。だとすれば、本当に900人、1,000人という方々も期間工のまま1回は期限が切れちゃうのです。そういう点では、やっぱり産業振興と正規雇用の拡大というのは、一体のものとして県が頑張らないと。産業振興をしたけれど不安定雇用がふえたということでは、私は本当の意味の成果にならないのではないかと思います。最後に部長にお聞きして終わります。
○阿部商工労働観光部長 今、関東自動車のお話がございました。雇用の関係につきましては、もちろん会社の状況、経営戦略、そういったものがいろいろあると思いますが、我々としてはやはり誘致企業が岩手に参りまして、その誘致の本当に我々にとってのいわゆる岩手側としてメリットを受けるために、やはり安定的な雇用は当然必要なことだと思います。それで、関東自動車では、先ほど齋藤総括課長からも話がございましたが、第2生産ラインの立ち上げということで、そこでかなり急激に人員の増が必要ということで期間工がふえたという状況がございます。その後、特に話を伺っていると、18年度においてはかなり大幅に期間工から正規職員に移行するという話を聞いております。我々としては、やはり地元の安定的な正規雇用は当然求めていかなければなりませんので、これは強く求めていきたいというふうに思います。
○樋下正信委員長 ほかにございませんか。
 (「なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 ほかになければ、これをもって商工労働観光部及び総合雇用対策局関係の審査を終わります。
 商工労働観光部及び総合雇用対策局の皆様は退席されて結構です。御苦労さまでした。
 次に、教育委員会関係の審査を行います。
 初めに、議案の審査を行います。議案第21号岩手県立学校設置条例の一部を改正する条例を議題といたします。
 当局から提案理由の説明を求めます。
○藤原高校改革担当課長 議案第21号岩手県立学校設置条例の一部を改正する条例について御説明申し上げます。議案(その3)126ページをお開きください。今回の改正は、岩手県立黒沢尻工業高等学校に専攻科を設置しようとするものであります。岩手ものづくり産業を担う人材を育てるための新しい仕組みについて検討を行ってまいりました、岩手産業人材育成会議から示された提言を踏まえまして、自動車関連産業を中心とするものづくりのスペシャリストを養成するため、黒沢尻工業高等学校に専攻科を設置し、学科名を工業技術科としようとするものであります。なお、授業料、入学料等につきましては、県立学校授業料等条例で規定する専攻科の金額と同額になります。最後に、この条例は平成19年4月1日から施行しようとするものであります。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしく御審議賜りますようお願い申し上げます。
○樋下正信委員長 ただいまの説明に対し、質疑はありませんか。
○亀卦川富夫委員 2点ほどお伺いいたします。1つは、この専攻科に入学する資格といいますか、どういう範囲から募集しようとするのか。
 第2点は、水沢工業高校がございますが、これの自動車工学コースの推進状況。この専攻科と直接は関係ないのですけれども、自動車関連ということでいろいろな提言を受けての内容だと思いますが、推進状況についてお伺いしたいと思います。
○藤原高校改革担当課長 最初の専攻科の応募資格でございます。本県の技術、技能を継承し、ものづくり産業を支えるスペシャリストの養成を北上川流域のものづくりネットワークと一体として進めるというふうなことでございまして、この趣旨に合った県内の高校生を中心に考えております。基本的には工業高校の卒業生、あるいは工業科で学んだ卒業生を基本としてございます。
 2つ目の水沢のコースにつきましては従来お答えしておりますけれども、来年からそういったコースを設定し、2年生になった段階でコース設定、そしてそれに伴う自動車の実習にかかわる機材といいますか、実習装置などについて、今検討を進めていると聞いております。
○ザ・グレート・サスケ委員 初歩的な質問で大変恐縮ですが、学科が1つふえたということですから、これは黒工の募集定員枠が単純に広がるということなのでしょうか。
○藤原高校改革担当課長 現在の工業技術科、専攻科の名前がそうでありますけれども、予定としては12名程度ということで考えてございます。内訳は、機械コース、電気電子コースを合わせて12名ということでございまして、本科の40名に比べますとかなり小規模で、少数制で優秀な人材を育てたいというふうな趣旨でございます。
○斉藤信委員 高校の専攻科については反対はしません。ただ、さっき私は商工労働観光部の時に聞いたのだけれども、関東自動車のことしの新規採用は13人です。それで採用状況を見ると、工業高校に限らず普通科を含めて各高校から1人、2人という状況なのです。だから、黒工が専攻科をつくる、今度産業技術短大もつくりますが、自動車関連を意識しているのだけれども、そういう形で本当にかみ合うのか。関東自動車なんかとそこらを詰めて、そして、いわばそういうところへの就職先が確保されるのか。このことをお聞きしたい。
 それと、これはかなり現場での実習を重視すると言っていました。来年の実施までにどれだけの企業が協力企業となって現場での実習ができるようになるのか、就職先としてどういうことを考えているのか、この2つを示してください。
○藤原高校改革担当課長 最初に12名という数でございます。これは北上川流域ものづくりネットワークに参加している企業が現在90社を超えてございまして、近々100社になろうというふうな勢いでございますが、そこの関連各社に訪問いたしまして、その回答に基づきまして、大体12名程度は大丈夫ではないかというふうなことではじき出したものでございます。なお、自動車産業中心ということでございますが、関東自動車並びにそれに関連する企業のみならず、それはベースではございますけれども、ものづくりという観点でより幅を広げてまいりたいというふうなことでございます。
 それから、中身でございますけれども、1年次には2週間程度の企業見学にちょっと重きを置いたぐらいです。インターンシップをします。2年次には4カ月という非常に他に類を見ないような長期にわたるインターンシップを実施しまして、企業とのミスマッチということが全くないような形で進めたいというふうに考えております。それにつきましても、授業に各関連企業からの講師派遣などもいただきながら、そしてそういった会社への長期のインターンシップというふうなことで進めてまいりたいと思います。
○樋下正信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 (「なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 質疑がなければ、これをもって質疑を終結いたします。
 これより討論に入ります。討論はありませんか。
 (「なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 討論なしと認め討論を終結いたします。
 これより採決いたします。
 お諮りいたします。本案は、原案を可とすることに御異議ありませんか。
 (「異議なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 御異議なしと認めます。よって、本案は原案を可とすることに決定いたしました。
 次に、議案第25号岩手県立釜石南高等学校校舎改築(建築)工事の請負契約の締結に関し議決を求めることについてを議題といたします。
 当局から提案理由の説明を求めます。
○佐野学校施設担当課長 議案(その3)の133ページをお開き願います。議案第25号岩手県立釜石南高等学校校舎改築(建築)工事の請負契約の締結に関し議決を求めることについて御説明申し上げます。便宜、皆様のお手元に配付しております議案第25号関係資料、改築工事の概要の資料で御説明申し上げたいと思います。
 この冒頭に掲げておりますイメージ図は、改築後の学校を西側から見たイメージであります。校舎棟の改築のみでありまして、第1体育館と第2体育館については既存のものを使う。この改築工事完成後に既存の校舎棟を解体するという予定でございます。整備場所は、現在地の釜石市甲子町地内。学級数は全日制18クラスで1学年6クラス、定時制は4クラスということであります。改築の理由は、築後42年たって老朽化が進んでいるということでございます。あわせて釜石北高等学校との統合後の校舎として使用するものでございます。
 整備の内容ですが、校舎棟鉄筋コンクリートづくり5階建て、延べ床面積が7,572平米ということでございます。事業費は、校舎その他合わせまして工事予算が約16億900万円。今回議案として出しておりますのは、工事のうちの建築の部分でございます。これは、建築の予定価格が5億円を上回るということで議決案件としたということであります。電気工事と機械工事等も予定されており、これは今後入札するわけですけれども、これは5億円を下回るという見込みであります。
 建築工事の今回の予定価格は9億2,694万円、落札価格は8億7,150万円、落札率は94.0%でございます。契約の相手方でございますが、落札者であります高弥建設(株)・(株)菊池工務店特定共同企業体、工期については490日間で議決の翌日に着工という形にしますと7月4日から来年11月5日までの490日間あります。
 全体のスケジュールとしましては、18年度、19年度で校舎の工事を終えまして、同じく19年度に解体工事及び外構工事の予定でございます。
 議案に戻っていただきまして、提案理由は以上のような内容で、岩手県立釜石南高等学校校舎改築工事の請負契約を締結しようというものであります。よろしく御審議賜りますようお願いいたします。
○樋下正信委員長 ただいまの説明に対し質疑はありませんか。
○野田武則委員 地元のことで恐縮でございますが、二、三質問したいと思います。ただいま契約金額が出されているわけでございますけれども、先ほどの説明ですと電気とかは後日ということなようでございます。改めてお願いをしておきたいと思いますが、できるだけ地元の業者をとお願いしておきたいと思います。
 それから、今回建物は5階建てというふうにお聞きしておりますけれども、当然エレベーターも設置されるかと思いますが、シンドラー社でない、安全なエレベーターをぜひ設置していただきたいなと思っております。
 それで、今回の建物の特色といいますか、特にどういう点に注意をして設計なされたのかということをまずお聞きしたいと思います。
 それと、今現在は5学級、5学級、6学級とお聞きしておりますが、それが今度は18学級ということでございますけれども、いわゆる北高との統合で学級がそれで対応できるのかどうかということを大変心配するわけです。その辺の状況をどのように見ておられるのか。
○佐野学校施設担当課長 4点お尋ねがありましたけれども、そのうちの3点について私から、残りについては高校改革担当課長からお答えいたします。
 まず、電気、機械について、でき得る限り地元ということでありますけれども、業者選定等につきましては担当が総務部入札室ということになりますので、こういった趣旨についてはかねがねから伝えてまいっているところであります。
 それから、5階建てですので当然エレベーターはつくということになりますけれども、御懸念のないような形で対応してまいりたいというふうに思います。
 それから、学校の特色ということになりますけれども、今回の建物の特徴としましては、まず校地の有効活用を図るために既存のわきに建てるということです。授業を継続したまま建てられるようにするということで高層化を図ってございます。従前4階だったものを5階建てに上げたということでございます。それから、1教室当たりの面積について、現在1教室67.5平方メートルでございますが、これを76平方メートルに広げています。それから、大講義室ということで一学年が収容可能なような257席を設けています。以上のような特徴で設計したわけでございます。
○藤原高校改革担当課長 お尋ねの学級数の件でございますけれども、現在5学級規模の学校で推移してございますけれども、昨日整備検討委員会第2回目がございまして、釜石北高校の募集についていろいろ協議がされたところでございます。それで、釜石北高校の募集を停止して、南高校でその分を加えるということで、6クラス規模の学校で、当面推移するというふうなことでございます。なお、昨日途中まで話が進みましたけれども、現在の1年生が最後の学年として現在49名という人数でございまして、その生徒さんの最後の3年生においては、教育環境の観点から南高校で卒業させてはどうかというふうな話もされておりますが、現在の校舎に比べて1.5倍ほどの大きさというふうに聞いておりますので、工夫しながら何とか対応していくと、このように考えております。
○野田武則委員 ひとつよろしくお願いをしたいと思います。もう1つでございますが、御案内のとおり県産材の利用促進というのがうたわれております。先ほどのお話の中にそのことがちょっとなかったものですから、改めてどのように使われているのかお伺いをしたいと思います。
 それと、御存じのとおり建築工事の校舎の付近で、市のし尿処理施設の工事が進められることになっております。ちょうど同じ時期に重なってしまったわけでございますけれども、校舎の付近の通学路が大変狭いわけでございます。これについては市の方も一部拡幅の工事を進めるということでございますけれども、できればそういった方面にも気を配っていただければありがたいと思いますので、その辺の今後の見通しにつきましてお伺いして、終わりにしたいと思います。
○佐野学校施設担当課長 県産材の利用の促進についてでありますけれども、木材というのは我が国の風土に適したすぐれた素材であるということは十分認識しておりますが、構造上の使用規制等もございまして、主要な構造の部分にはなかなか木材が使えないという状況であります。しかしながら、快適な教育環境といいますか、そういうふうな観点からも木材をできる限り使っていきたい。内装材、仕上げ材等にできる限り使っていきたいというふうに思ってございます。県で策定しております公共施設等での促進利用計画というのがございますが、そういうものにも県産材の利用促進等が掲げられておりますので、できる限り配慮しながら進めてまいりたいと思っております。
 それから、学校裏の通学路の関係でございますが、そういった事業の予定があるというふうなことについて、学校等と十分に打ち合わせをしながら、市と連携を図りながら進めてまいりたいというふうに考えております。
○平沼健委員 ただいまの野田委員と全く同じ質問を再度させていただきます。こういう公的な施設には県産材の利用というのが従来から叫ばれているわけでございますけれども、今のお話を聞いていますと、建築基準法の問題は当然それはありますが、ただ、どうなのでしょうね、岩手県よりもむしろ都会の学校の方が本当に木材を使ってつくっているのです。これをぜひ行って見てもらいたい。東京都なんかも国産材を利用して、大断面集成材を使っての骨材からつくった学校もあります。少なくとも内装材は本当に木質なのです、教室も音楽室も。これは今、防火というか、難燃材というか、そういうような形ですばらしい木材に生まれ変わっているのも事実なのです。県産材でもそういうことはできます。
 私が危惧するのは、紫波総合高校のようなものにはしてもらいたくないのです。外観もそうだが、中に入っても廊下がコンクリートです。だれがあんなふうにしたのかと不思議でしようがない。だから、やっぱりその辺を踏まえて、少しあちこちの学校を見ていただきたい。木材を、県産材を本当に利用するという気持ちでぜひこれからお願いしたいなと思っております。いかがでしょうか。
○佐野学校施設課担当課長 そういった観点で、さまざまな先進的な事例を見るということについては非常に重要であると思います。今後に生かしていきたいと思います。なお、釜石南高校におきましては、今回予定しておりますのは廊下、昇降口、コミュニティーホール、教室、講義室の腰壁、こういったところに木材を使いたい、特に県産材を用いるようにしたいと思います。カラマツ、あるいはクヌギか、そういった形のものが予定されております。
○斉藤信委員 私は、釜石南高校の校舎改築は大賛成です。遅きに失したと言ってもいいと思います。ただ、問題はこの契約なのです。落札率94%でしょう。この間入札の委員会でもやっと90%を割ったという報告をされています。いわば仕事が少なくなって競争が激しくなっているときに、何で94%の落札率になるのか。これは談合を疑われますよ。実は今、91社の談合が摘発されてやっているでしょう。一番食い物にされたのは県立学校の施設なのです。例えば平成13年から16年まで27件、これ全部、公取委から勧告された教育施設です。この間の一関一高でしたか、あのときも私は言ったけれども、ちょっと考えられない、この94%の落札率というものは。極めて残念。それで、現校舎を建築した業者はどこでしょうか。まずはそこだけ聞きましょう。
○佐野学校施設課担当課長 現校舎を建築した業者については、現在、把握しておりません。
○斉藤信委員 把握していないなら仕方がないけれども、談合のルールというのは、前につくった業者優先というものなのです。それで私は聞いたのです。いずれ入札の札を見ますと、8億3,000万円で高弥建設と菊池工務店が落札しているのですけれども、その他は8億3,400万円、8億3,700万円、8億3,900万円、8億4,000万円という札なのです。ある意味で言えばきれいな談合札ですよ、これ。こういう状況のもとでは、適切な競争がされなかったと見ざるを得ない。そういう点で、改築には賛成なのですけれども、この契約案件に私は保留の立場をとります。よろしくどうぞ。
○樋下正信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 (「なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 ほかに質疑がなければ、これをもって質疑を終結いたします。
 これより討論に入ります。討論はありませんか。
 (「なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 討論なしと認め討論を終結いたします。
 これより採決いたします。
 お諮りいたします。本案は、原案を可とすることに御異議ございませんか。
○斉藤信委員 ある。
○樋下正信委員長 御異議がありますので起立により採決いたします。本案は原案を可とすることに賛成の諸君の起立を求めます。
 (賛成者起立)
○樋下正信委員長 起立多数であります。よって、本案は原案を可とすることに決定いたしました。
 以上をもって教育委員会の議案の審査を終わります。
 この際、ほかに何かありませんか。
○亀卦川富夫委員 2点お伺いいたします。まず1点目は、昨日の一般質問で取り上げられましたブロードバンドの強化、推進でございます。残念ながら岩手県は非常におくれているという地域になっておりますが、このブロードバンドというものは私は単に産業振興とか、あるいは情報という意味だけではとどまらず、これは教育界、あるいは教育委員会で非常に重要視していかなければならないことだろうと思います。現実に学校での現在の使い方の中でもいろいろ問題があろうかと思いますが、何よりも整備に関してどういうお考えなのかお伺いしていきたいわけであります。1つは、黒沢尻工業高校に専攻科が設置されることになりましたが、ものづくり人材育成にとって、このITの活用というのは非常に大切な視点だろうと思います。多分教育委員会ではそういう観点での作業というものが進んでいないのではないかと思うのです。ですから、この認識を今後十分持っていただいて、ものづくり産業、人材の育成等に当たっていただきたいわけであります。一方、統合が進むというような意味で、県内は広いわけですから、条件不利校とでも言いましょうか、そういう学校もあろうかと思います。そういう場合も、教育内容の中でツールとして必要なブロードバンドというのは、大変重要な位置づけになるのだと思います。残念ながら岩手県は非常にこの整備がおくれている。したがって、学校あるいは教育というような観点での使い方ができていないというのが現状だと思うのです。
 そこで、教育委員会ではこの辺の認識を十分持っていただきたい。今後これらの調査、あるいは勉強をしっかりして進めていただきたいと思うわけであります。突飛な話かもしれませんが、例えばブロードバンドを活用しまして、世界の図書館といろいろ結びつきなどもできるわけであります。あるいはあれだけの投資をした県立図書館、駐車場が非常に少ないというようなことでありますが、これを各学校と結びつけることによって有効な活用ができる。言ってみればそういう一例を挙げましたが、そういうことを教育委員会として皆さんが認識して進めていただきたい。
 総務省は2010年に向かって全国のブロードバンド整備を終わらせたいとしています。岩手県では終わったというような認識でありますが、全く終わっていません。したがって、そういうところに着目をして、教育委員会としても自らそういう場に乗り出していく、そういう考え方、姿勢をとっていただきたいと思うわけです。各振興局ごとには今そういう調査を進めておりますので、繰り返すようでありますが、ぜひそういう認識を持って積極的に対応していただきたい。向こうからは来ませんから、こっちからボールを投げるようなつもりでやっていただきたい。この辺についての考えをお聞きしたいと思います。
○佐藤学校企画担当課長 学校におけるブロードバンドの整備についてでございますが、現在県立学校につきましては情報化の整備ということで、岩手教育情報ネットワークということで整備をいたしております。教員1人1台のパソコンを配備しておりますし、県全体におきましては5.3人に1台のパソコン整備がなされているところでございます。これらについてはLANの整備が整っているところでございますけれども、委員御指摘のブロードバンド活用という面につきまして、今後調査、検討しまして、積極的にそのような活用ができるように努めてまいりたいというふうに考えています。
○亀卦川富夫副委員長 そのとおりだと思いますので、ぜひ光ケーブルを使って十分世界に通用する人材育成に努めていただきたい。これは学校ばかりではなくて教育全般に言えることだと思いますので、よろしくお願いいたします。
 そういう意味で、世界文化遺産登録というものも世界に発信していくという意味で大切なわけですが、非常に成果の上がる進め方をなさっているようで、大変御苦労さまでございます。非常に評価の高いところだろうと思います。
 そこで、浄土思想に基づくというような新たな観点と申しますか、従来あったものがしっかりとした線が出てきたなというように思いますが、そういう現状の御報告と今後の登録に向けてのスケジュールをお聞きしたいと思います。併せてバッファゾーンの整備状況、どういうふうに今後考えていくのかをお伺いいたします。
○中村文化財・世界遺産担当課長 世界遺産登録についての現状、それからスケジュールというふうなお話でございますけれども、委員の御指摘のとおり今月8日から11日まで一関市で国際専門家会議を開催いたしました。今お話しのございましたとおり、海外の専門家から、平泉の文化遺産は浄土思想というものを背景にしてつくられた都市、あるいはその周辺の農村部といった評価をいただいたものでございます。また、併せまして遺跡全体、都市全体が文化的な景観を持っているというような評価もいただいたところでございます。そういったことを含めて、現在推薦書作成の最終段階というような状況でございます。予定といたしましては、7月の上旬に文化庁の方に提出する予定でございます。それを経て7月21日に予定されておりますが、国の文化審議会で平泉文化遺産を世界遺産として推薦をしていいというような御了承をいただくという運びでございます。ことし12月いっぱいには世界遺産委員会の方に国の方から推薦書を提出される運びでございまして、来年度夏には現地審査を受け、再来年の夏に本登録というような現状で今進んでおります。おおむね順調に推移していると認識しているところでございます。
 なお、最後にお尋ねがございましたバッファゾーンの件でございますが、国際専門家会議の折にも鉄塔、あるいは電柱と、いろいろ御指摘ございました。これらの景観については地元住民の方々の御理解をいただきながら、景観条例を既に設置してございます。既存のそういったさまざまなものにつきましては、今後いろいろと配慮しながら進めていくということになろうかと思いますので、地元の御理解をいただきながら進めてまいりたいということでございます。
○亀掛川富夫副委員長 本当に御苦労さんです。ひとつ十分にお進めいただきたいと思います。
 そこで1つ、つけ足しのような話になって申しわけないのですが、浄土思想、仏教文化という意味で、私は前にも取り上げましたが、周辺のもので、例えば黒石寺薬師如来像は国の重要文化財の最高位にあろうと私は思っております。こういった時期に政治的な配慮は一切ないそうでありますので、何かこういうことの気運で盛り上げていくことで国宝に昇格するというようなことは、私は非常に大切な1つの県の文化財行政において推進すべきことだろうと思います。この辺の御見解をお聞きしておきたいと思います。
○中村文化財・世界遺産担当課長 黒石寺の薬師如来像の国宝昇格についてでございますが、これについて前、委員から御指摘がございまして、国の方へはそのような地元の思いを伝えていたところでございます。今回、御指摘のとおり、さらに世界遺産に向けて、背景として仏教思想というものが非常に大事だという新たな状況もつけ加わってまいりましたので、そういったことも国の方へ伝えてまいりたいというふうに考えてございます。
○野田武則委員 教育委員会で策定されています岩手県特別支援教育推進プランのことについてお伺いをしたいと思います。この計画では平成15年度から17年度の3カ年ということでございますが、既にこのプランの期間は終了しているわけでございますので、改めてこのプランの施策の目標の進捗状況につきましてお伺いをしたいと思います。
 併せて、先ほど県立釜石南高等学校の建設のことについて質問したわけでございますが、改めて今度は養護学校の方につきましても質問をしたいと思います。御承知のとおり釜石市立小佐野中学校が統合されまして、跡地の利活用が求められているわけでございますが、そこに養護学校が建設されるというお話をお聞きしてかなりの年数がたっているわけでございます。今回統合されて空き地の状況が生まれたわけでございますので、できれば早期に移転、新築をしていただければありがたいなと思うわけです。その辺の見通しにつきましてもお願いをしたいと思います。
○及川特別支援教育担当課長 質問を2点いただきました。1点目は、岩手県特別支援教育推進プランの進捗状況ということでございますが、お話にありましたように平成15年度から17年度までの期間の目標値等を掲げまして、本県の障害のある子供さんの教育の充実に取り組んできました。中に示されております養護学校等の学級の増設ですとか、小中学校における教育の専門性の向上とか、たくさんの施策がございますが、一つ一つ確かめるわけにはまいりませんので。
○野田武則委員 重点項目で結構ですが。
○及川特別支援教育担当課長 重点項目でまいりますと、施設設備等につきましては、今申し上げましたように養護学校の高等部の設置や教育の学級増等について計画に基づいて進められているところでございます。
 2点目の、釜石養護学校の整備の件でございますが、同校につきましては昭和51年4月に国立療養所釜石病院に入院あるいは入所している児童生徒の教育の場を確保するということを目標に、病弱児のための養護学校として設立したものでございます。その後病院に入院している子供たちだけではなくて、自宅から通学するお子さんもふえましたり、あるいは病弱ということに限らず、周囲の知的障害を持つお子さん等についても何とか就学の希望がふえ、あるいは高等部の増設等も行いまして施設が狭隘化し、教室の不足といった課題が生じている状況でございます。
 それで、そうした状況を最も早く改善するためにということで、ただいまお話しがありました釜石市の市立中学校再編計画と併せまして、小佐野中学校の再編で生じる空き校舎を活用させていただくことも視野に入れて検討進めてまいったのですが、昨年度、現地の調査をいたしましたところ、小佐野中学校の校舎につきましては耐震の問題ですとか、その他の施設設備の状況から、すぐに養護学校用の校舎として転用できる状況ではないということが明らかになりましたので、改めて施設設備等を、新たにつくり直すということも含めて検討しているところでございます。
 なお、県では釜石養護学校だけではなくて、本県に17の盲学校、聾学校、養護学校がございますが、それらについて今後のあり方ですとか、適切な配備等について検討していくところでございます。その中で改めて釜石養護学校を含む全体の再編整備計画を策定する作業を進めているものでございます。
○野田武則委員 どうもありがとうございます。ひとつよろしく御検討をお願いしたいと思います。先ほどの重点項目のプランの進捗状況ということで、重点項目と言いましたけれども、例えばバス通学を17年度までに2校運行を加えるというふうに言われておりましたが、こうした、要するにこの計画に盛られている中で実現ができなかったことについてちょっと御説明いただけますか。
○及川特別支援教育担当課長 今御指摘のありましたバス通学、児童生徒をバスで送迎するという件でございますが、県では、もともと養護学校等のスクールバスにつきましては学校行事ですとか、学校に来た後の教育活動のためにということでスクールバスを配備しておりました。近年、送迎についても何とかそうしたバスを活用できないかという御意見をいただく中で、可能なところから、そうした常に配備してあるバスを通学の送迎にも活用しようということで、委員から御指摘があったように2校ふやすということで進めてまいりました。その中で、条件をよく確認してまいりまして、平成17年度までのところでは、久慈養護学校が既に配備してあったスクールバスを通学用にも使用すると。1校のみです。ほかの学校につきましては、運転手の確保の問題ですとか、それから通学区域をどのように設定するか、路線をどのように設定するかとか、そうした課題を詰めながら、少しでも改善していきたいと考えているところです。
○野田武則委員 私の勉強不足だと思いますが、特別支援教育というのは軽度発達障害児の児童生徒の指導のために、来年度から全国の小中学校に適用されるという話を聞きまして、その特別支援教育のコーディネーターというのですか、それの養成といいますか、配置がスタートするということでございます。このプランの方にも実は以前からそのことは触れられておりまして、大変いい制度だなと思っております。LDとか高機能自閉症とか、さまざまな特に配慮を要する子供たちは、毎年ある程度いるわけで、それに対する保護者、それから教員とも大変いろいろと御苦労なさっているわけでございます。そういう意味ではこの制度が大変有効ではないかなと思っております。岩手県としても、当然いわゆるコーディネーターというものを養成しているのだろうと思いますが、その辺どうなっておられるのか。それと、これは多分、小中学校にということだと思うのですが、いわゆる幼稚園、就学前の教育の方にまで手を伸ばしていただけるのであれば大変ありがたいと思うのです。その辺の見通しについてお伺いします。
○及川特別支援教育担当課長 学習障害ですとか、高機能自閉症ですとか、近年新たに注目を浴びるようになった障害のある子供たちの教育の充実ということでのご質問ですが、6月15日に衆議院におきまして学校教育法の一部が改正され、これまで特殊教育という分野では、実際のところそうした新たな障害の子供たちについては制度上対応されていなかったわけですが、来年4月1日から施行される新しい学校教育法のもとでは、そうした子供たちの特別支援教育、特殊教育から特別支援教育に制度転換する中で、小学校、中学校でもきちんと教育の対象にしてその内容を充実するようにということが法制化されたということでございます。
 本県ではそういったことを事前ににらみまして、市町村立の小中学校全校に対して、校内の特別支援教育コーディネーターの役割を果たしていただく先生の指名を進めてくださいということ、あるいは学校内に特別支援教育に関する校内委員会を設置してくださいというようなことを働きかけておりまして、平成17年9月までにコーディネーターの指名につきましては小中学校とも99%ということでございますので、ほぼ全体の学校で指名が終わっています。
 それから、特別支援教育の校内委員会につきましては、小学校の97%、中学校の94%ということですので、これらにつきましてもほぼ全部の学校で委員会の設置が完了しているということでございます。今後、そうした機能を高めていくということで、コーディネーターにつきましてはさまざまな研修を用意する。それから、今年度からは各学校のコーディネーターだけではなくて、地区のリーダー的な役割を果たしていただく方のためのリーダーコーディネーターの研修というようなものも総合教育センターの講座等にも取り込みまして進めているところでございます。
 それから、幼稚園、高等学校についてもそうした支援を拡充するということでございますが、学校における特別支援教育の体制整備と並行しまして、地域における特別支援教育の体制整備ということで、平成15年度から文部科学省の委嘱事業と県単独事業を並行して行いながら、一関市、盛岡市、花巻市、奥州市、滝沢村では既に地域における支援体制の整備が進んでおります。それから、今年度からは二戸地区、釜石市、宮古市というところを指定地域といたしまして、地域での支援体制づくりということに取り組んでおります。その中では、小中学校だけではなくて幼稚園とか、あるいは相談があれば高等学校の方にも巡回教育相談が出向くとか、あるいは養護学校の教員がそちらに出向いて、特別な支援を必要とする生徒さんがいた場合には、両親も含めて、いろいろな助言等をさせていただくという事業も開始しているところでございます。
○野田武則委員 どうもありがとうございます。着実に進められておられる様子が見られましたので、どうぞ今後ともひとつよろしくお願いしたいと思います。
 もう1つだけお伺いしたいと思います。このプランにおきましては、地域における特別支援教育センターの拠点校ということで、17の学校中12校が指定されていたと思います。そこでお伺いしたいわけですが、こうした拠点校で、先ほど申し上げましたLDとか、ADHDとか、あるいは高機能自閉症、軽度の発達障害児に対する専門的な知識のある先生が果たしてどれぐらいおられるのかということが非常に問題だろうと思います。結局、窓口はたくさんあって、大変困っているお母さん方がそういった窓口を訪れても、転々とたらい回し状態にされて、どこにも行き場がないという話をたびたび聞きます。それは結局、専門的な知識を持っている方が少ないということが最大の原因ではないかなと思っております。いずれ拠点校が地域では一番大事な場所だと思いますので、そういうところには、ぜひそういった専門の知識のある先生の配置をお願いしたいと思いますが、そういった専門的な知識のある先生の配置がなされておられるでしょうか。あるいはそういった先生はふえているのでしょうか、どうでしょうか。
○及川特別支援教育担当課長 2点御質問いただきました。1点目の特別支援センター事業、盲、聾、養護学校を地域の特別支援教育のセンターとして活用するということで拠点校12校という話がございました。それにつきましては、平成15年度にこの事業をスタートする時点で県内17の盲学校、聾学校、養護学校のうち12校を拠点校に指定して、その学校には小中学校の支援に赴く教員の授業を補充するための非常勤職員等を配置しましたが、平成15年度に事業を展開いたしました結果、地域からのニーズが非常に多いということで、16年度からは拠点校方式ということではなくて、17校全校がそうした地域の支援及び活動を行うということを行っています。現在では12校の拠点校ではなくて、すべての盲、聾、養護学校がそうしたセンター的な取り組みを行ってございます。
 それから、2点目の専門的な職員がいるのかということなのですが、先ほど申し上げましたように、学習障害ですとか、高機能自閉症ですとか、あるいは注意欠陥多動性障害といって、本当に新しく注目され始めた病気であるということで、専門性という部分につきましては養護学校の教員も新たに勉強し直さなければならないという部分も多いわけでございますが、もともと知的障害の養護学校等には自閉症の子供たちが在籍、在学しておりましたので、そうした子供たちに対する個別の教育のプログラムの立て方ですとか、あるいは一人一人の実態把握の進め方ですとか、そうした面では先行した専門性を持っているということで、そうした方たちを活用させていただくということでございます。先ほど釜石養護学校は病弱養護学校ということもございまして、知的障害の専門の教員はいないのかという御心配もあろうかと思いますけれども、人事の異動等の中で知的障害の学校を経験した教員をそうした学校にも配置しているという実態でございます。
○野田武則委員 どうもありがとうございます。こうした制度は17年度までということですから、18年度以降のプランがこれから作成されるかと思いますが、どうぞよろしくお願いをしたい。よろしくお願いしたいというのは、教育長さんにも前に、こまくさ幼稚園の問題のときにお話ししたと思いますが、要するに幼児教育に対して県の教育委員会がどのような配慮をするのかという点でございます。そのとき教育長は、たしか幼児教育振興プログラムを推進するのがそうだというふうなお話をしたかと思います。それは当然のことで、そのとおりだと思いますが、ただ、それ以上にさらに突っ込んだ支援をぜひお願いしたい。例えばこういった特別支援教育が、やっぱりほとんどは小中学校が中心でございまして、もう言葉自体が入っていないのですね、幼稚園というのは。ですから、やっぱりそういうところまで気配りといいましょうか、目配りをしていただければありがたいと、そのことだけ申し上げて終わりにしたいと思います。
○樋下正信委員長 質疑の途中でございますけれども、昼の時間帯に入ってきましたので1時間お休みをとっていただいて、午後1時から再開をしたいと思いますのでよろしくお願いをします。
 (休憩)
 (再開)
○樋下正信委員長 委員会を再開いたします。
○斉藤信委員 本会議でも教育のテーマはさまざま議論されましたが、私も委員会でぜひ聞きたいことが多々あります。
 まず最初に、県立こまくさ幼稚園の存続問題について、昨年に県議会で請願が採択されました。それ以降、県の教育委員会はこまくさ幼稚園の父母の方々との懇談を進めてきたようでございます。6月16日にはこまくさ幼稚園のPTA、育友会の方々、守る会の方々20名が、県の教育長に3つの要請を行っています。そこで、まず第1に父母の方々との懇談の内容、これを県教委としてどういうふうに受けとめているのか。
 2つ目に、6月16日の要望というのは、基本的には昨年採択された請願の趣旨のように私は受けとめております。こまくさ幼稚園の存続を求める父母の方々の熱意というものが、昨年以上に熱く大きいのではないかと考えています。最近文部科学省は、幼稚園の学級定数というのでしょうか、35人から30人にという方向を出しています。小1プロブレムといって、小学校1年生の問題というのが大変大きな教育問題になっていますが、幼小連携というのは大変重要な教育課題になっているのではないか。こういう点でも、県立こまくさ幼稚園の幼稚園教育というのは単なる一地域の教育ではなく、岩手県の幼稚園教育を支え発展させる全県的なモデル、模範となるような大きな役割を果たしているのではないかと私は考えております。こうした点で、3つの要望について、教育長はどのように受けとめて対応しようとしているのか。この2点お聞きをしたいと思います。
○照井教育長 委員からお話しがございましたように、先日、こまくさ幼稚園の保護者の方々等から、こまくさ幼稚園の今後のあり方についていろいろとお寄せいただきました。やはり保護者の方々のこまくさ幼稚園に対する強い愛着といいましょうか、熱意というものを感じたところでございます。いずれ今、そうした保護者の方々等とのクラスごとの意見交換をやっておりますけれども、これらを踏まえて、来年度の募集の時期までに県としての方針をお示しをしたいと考えておるものでございます。
 幼児教育の重要性は、いつも申し上げておりますけれども、論をまたないわけでございまして、それからまた幼稚園と小学校の連携ということも大変重要なことでございます。これらについても、今後いろいろ教育施策等も考える上で、十分その辺を考慮して進めていきたいと考えているところでございます。
○佐藤学校企画担当課長 これまでの父母との懇談、意見交換についてでございますけれども、請願の後ですが、クラス別で延べ8回にわたって意見交換をしてきたところでございます。この中で父母の方々からは、やはりいい幼稚園なので存続してほしい、あるいは教育にかけるお金を削らないで欲しいとか、幼保連携の施設として活用方法等を考えてほしいなどの御意見をいただいているところでございます。こうしたことを受けとめながら、保護者の要望等をお聞きして、そして教育長が言ったように園児募集の時期までに方針を決定してまいりたいというふうに考えております。
○斉藤信委員 この間の話し合い、そして6月16日の父母の方々の要請を重く受けとめていると、こういうふうに私は今、お聞きしました。本当に岩手県の誇りとも言うべき幼稚園でありますし、やっぱり幼稚園教育を含めて教育に携わるということは大変大事なことなのだと思うのです。7月8日には同窓会があるそうです。これも大変珍しくて、卒園した方々が集まる、去年は大変な危機感を持って150人が集まったという話を聞きましたけれども、いわば子供たちにとっても、父母にとっても、卒園生にとっても大変愛着のある、意義のある取り組みをしています。その点を踏まえて、ぜひ前向きの方向を出していただきたいというふうに思います。
 次に、本会議でも議論になったことについて幾つか取り上げたいと思います。教育基本法の改正は、私は全面的に改悪だと思います。愛国心教育の問題が本会議でも議論になりましたが、新聞報道では、岩手県内でも大船渡市の小学校で愛国心の通知表があったと。その後、これは見直しをするという方向が出されたようでございます。実は、この愛国心の教育の問題というのは、国会でも議論になりました。いわば我が国の歴史や伝統を大切にし、国を愛する心情を持つとともに平和を願う世界の中の日本人としての自覚を持とうとする、これが通知表の項目なのです、小学校6年生の。愛国心をA、B、Cで評価する、こんなことがまかり通っていいのかという質問に対して、首相は、率直に言って評価するのは難しい、こういう項目はなくてもよいと。文部科学省は、A、B、Cをつけるなんてとんでもないと、これは国会答弁ですよ。私は、こうした愛国心というものを通知表で評価するなんていうことはあってはならないと思いますけれども、県内の実態について、また、この愛国心通知表が県内でも使われたということについて、どのように受けとめておられるか。
○越義務教育担当課長 愛国心の通知表についてのお尋ねでございますけれども、大船渡管内の通知表を読ませていただきます。「我が国の歴史や伝統に関心を持つとともに、我が国とのかかわりの深い国々の様子や生活について進んで調べ、国を愛する心情を持つ」、どこに力点があるかと申しますと、進んで調べるという意欲とか、態度の方に重きを置いた表現でございまして、学習指導要領の目標と同一のものでございます。したがって、それをもって通知表の項目としていたのだと思いますけれども、このように後ろに、「ひいては国を愛する心情を持つ」というようなところで、子供たちの内の心を評価するのではないかという疑問がもし持たれるとするならば、学校の本意ではないということで、今後検討するというふうに考えていると伺っているところでございます。
○斉藤信委員 驚くべき弁解なのです。最後が結論なのですよ、国を愛する心情を持つと。それが教育の目標になっているわけでしょう。それに対して小泉首相が、そういう項目は持たなくてもいいと。率直に言って評価するのは難しい、小学校6年生では難しいと。A、B、Cつけるなんてとんでもない。これは文部科学大臣の答弁です。愛国心、いわば心情というものを評価できるわけがないのです。なぜそういうことになったかというと、今、越担当課長がお話ししたように、学習指導要領に明記されているからなのです。それが問題なのです。やってはならないことを学習指導要領に明記して、真に受けて通知表の項目にしたということが大問題なのです。大体国を愛する心情を持つ、ですよ。こういう心情について評価できるのですか、こういうものを。こういうことを通知表に書いたこと自体が問題だったのではないですか。そう思いませんか。
○越義務教育担当課長 再度申し上げますけれども、この表記につきましては意欲、態度を持って、ひいてはこういう形の心情を持つということで、多分いろいろな面から誤解を受けられる表現かとも思います。ただ、学校の本意は、進んで調べるという、そういう意欲とか態度を持っていただきたいという本意であったと聞いております。したがいまして、誤解を生むような表現でございましたので、学校では今後検討していきたいという方針であると伺っております。
○斉藤信委員 あなたは私の質問に答えていないのです。国会で小泉首相が答弁した、文部科学大臣が答弁したことについてどう思いますか。
○越義務教育担当課長 本会議の答弁にもございましたように、子供の内の心を評価するということは難しいものだというふうに考えております。したがいまして、ここではそういう意欲とか態度を評価する意味での文言ではございましたけれども、そういう内なる心を評価するのではないかという疑問があるような通知表の表記につきましては、今後検討してまいりたいということでございます。
○斉藤信委員 あなた全然、すれ違いなのですよ。壊れたレコードのような答弁をしないでください。あなたが答えられないなら教育長に聞きましょう。いいですか、私が言ったのは、国会でこれが問題になって、首相が答弁して文科省も答弁したのですよ。あなた方は意欲、態度、関心と言うけれども、愛国心を態度で示すなんてとんでもない話なのですよ。もっとひどい話ですよ、愛国心を態度で示す。そういう答弁をしていると行き詰まるのです。いいですか、やってはならないことをやっていたから、今全国的な問題になって多くが見直すことになっているのでしょう。教育長、何回も議論したくないので。国会で小泉さんが答弁した、文部科学大臣が答弁したことについて、どう受けとめていますか。
○照井教育長 国を愛する心ということですが、これは総理大臣並びに文部科学大臣も御答弁申し上げているので、私も子供たちの心の内を評価することではないと、このように考えております。
○斉藤信委員 教育長の答弁は何を答えたのかよくわからない。愛国心というのは評価できるものではないという答弁ですね。違うのですか。
○照井教育長 何度も申し上げますけれども、心の内を評価するものではなくて、担当課長が申し上げましたとおり、この評価というのは我が国のそうした歴史とか伝統とか、そういった具体的な学習内容について進んで調べたり、それから学んだりしようとする、そういう意欲とか関心とか態度を総合的に評価しようとするものであって、国を愛する心を持っているかどうかとか、一人一人の子供の心の内を調べるというか、評価するものではないということでございます。
○斉藤信委員 やっぱり歯切れが悪いのですよ。そして、まともな回答になっていないのです。いいですか、先ほど越担当課長が言った最後は、いろいろ勉強したり何したりして、結論は、国を愛する心情を持つ、なのです。だから、そういういわば愛国心というものは評価できるものではないでしょうと。こういう項目は適当ではないですねと。小泉首相もそう答えている、小坂大臣はA、B、Cで評価することはとんでもないことだと。このとおりでしょう。小泉さんの答弁、文部科学大臣の答弁に岩手県としては何か異議があるのですか。実は数年前に盛岡市内でもあったのです。私はそこの学校に行ってきました。翌年からそれはやめました。学習指導要領に書いているから、真に受けてそういうことが通知表に出てくるのです。そういう愛国心というものは、その態度も含めて、評価の対象にすべきでないということでいいのではないですか。違いますか。
○照井教育長 総理大臣並びに文部科学大臣のおっしゃったとおりでございます。
○斉藤信委員 はい、わかりました。それでいいのですよ。無理に別の答弁しようとするから私は混乱する。学習指導要領にこう書かれたことが、全国でこういう通知表が広がる要因になった。もしこれが教育基本法、法律に書かれたらどんなことが起こるかということなのです。そういう点でも、この教育基本法の改正、改悪というのは極めて重大な内容を持っているということだけ指摘をしておきます。
 次に、これも本会議で議論になりました中高一貫校の問題について、簡単にお聞きしたいと思います。中高一貫校について、教育委員会の答申は、ことしの3月に出ました。ここでは、中身として県立中学校の設置、これは1学年2クラス程度、そして公立中学校から入学選抜をして、県立高等学校、これはいわゆる中高一貫の高等学校ですが、1学年4から8クラス、既存高校を有効活用すると。そして、この目的はスペシャリスト育成のタイプ、いわば進学校を目指すということですね。去年、大論議の中で県立高校の後期再編計画がやっと定まった。そのときに既存高校を活用して新しい中高一貫高校をつくるなんてことは、全然この後期計画に入る以前の問題ではないか、入らないのではないかというふうに思います。県立高校全体の再編計画であれだけ議論して、教育長、次長、担当課長、みんな飛ばされるという事態になって、去年定まったばかりですよ。それに、また今度は中高一貫校。既存高校を活用するということは今の県立高校のどこかを中高一貫校にするということですよ。これは大変重要な中身で、県立高校の再編計画をゆがめかねない。そういうふうに思いますが、いかがですか。
○藤原高校改革担当課長 3月に出された答申に、委員の御指摘のとおり、中学校の学級数、そして高等学校のしかるべき学級数が述べられてございます。これから一層少子化が進む中において、現在設置されている県立高等学校もやがて学級数が減ってくる。全国の趨勢を見ましても、空き教室といいますか、そういったところを活用しながら県立中学校をその中に設置し、極力お金をかけないで中高一貫教育を立ち上げているというふうなことでございます。県としてもそのような方向で検討を進めているころでございます。
○斉藤信委員 この方針では、導入のスケジュールは、併設型中高一貫校の導入の決定、公表は平成18年度上旬とあります。上旬というのは7月までですよ、上旬、中旬、下旬とすると。あと1カ月以内のところで決めると。県立高校再編計画がかんかんがくがくの議論の中で定まってわずか1年、そのときに既存の高校をなくして中高一貫校にするなんていうことは、現実的にそれは無理な話ではないのか。そして、スペシャリスト育成ですよね、今年度の予算でも人材育成で進学校対策はやっていますよね、何か新たなそういう進学校を特別につくる必要があるのですか。
 そして、1学年4から8というのは倍に違うのです。4学級か8学級かでは全然違います。例えば8学級にしたら県立中学校は2クラスで、あとの6クラスは一般の中学校から入ってくる。こういうのが6年制というふうに言えるのかということになりますよね。そういう点でも、さきに中高一貫校の導入ありきで、県立高校の再編計画に対してまさに大激震を与えるものではないのか。特別な金をかけて新しい進学校をつくる必要性というのはどこにあるのですか。いま、そういう余地はないのではないか。
○藤原高校改革担当課長 先ほどもお答え申し上げたとおり、現在ある県立高校をなくして中高一貫校をというのではなくて、その歴史、伝統を生かしながら、空き教室を活用し、そこに中学校を導入するというふうなことでございます。それから、現在東北では宮城県に併設型中高一貫校が1カ所あります。それから、秋田県に3校というふうなことでございますが、今後岩手県も、また東北6県いずれも1校は設置するというふうな方針でございまして、完成しますと東北6県に8校の併設型中高一貫校が誕生するというふうなプランでございます。
 それから、高校の学級数の規模でございますが、4から8学級というのは、この答申に載っているのでございますけれども、これは後期計画の中にもございます、望ましい高校の学級数の規模であります。これが4から8学級というふうなことでございまして、それを検討委員会の報告の中で取り入れたというふうに理解しています。
○樋下正信委員長 斉藤委員の質疑中でございますけれども、委員1人の時間が長くならないように簡潔にお願いします。委員全員もよろしくお願いします。
○斉藤信委員 私の質問に答えていないのです。新たな進学校が必要なのですか。具体的にどういう必要性があるのですか。今、進学校対策はやっているわけでしょう。そして、この方向の中には既存高校も有効活用するとなっているのです。この意味はどういうことですか。私は、既存の高校を転換するというふうにしか受けとめられないけれども、そうではないのですか。既存の高校を有効活用するというのはどういうことなのか。スペシャリストを育成する特別な進学校を、なぜ今新たにつくらなければだめなのか。そこにどういう必要性が出ているのか。そのことを答えてください。
 それと、スケジュールでいくと18年度上旬までに中高一貫校導入の決定、公表となっていますけれども、今の準備状況は実際どうなっていますか。
○藤原高校改革担当課長 併設型中高一貫教育についてでございますけれども、これは6年間、入試というものがなく、安定した学校生活を送りながら学びたい、そういった子供たちのニーズにこたえようとするものでございます。また、県によっては、現在設置されている県立学校を完全に中高一貫教育というふうにやって、一切入学をストップして、全部の生徒がいなくなってから大きく転換するというふうなところもございますけれども、現在考えているところでは、暫時空き教室に中学生を入れていって、そして導入から3年後には中学校、高校が6学年全部そろうというふうなことになろうかと思います。
 それから、スケジュールにつきましては、まず今年度中には場所についてきちんと設定したいと考えておりまして、3月に答申いただいた後、その4から8学級というあたりで何学級が適当であるか、あるいは通学の利便性、中学生に無理のない地域はどこかというあたりについて検討しているところであります。
○斉藤信委員 既存の高校のことを聞いたでしょう。既存の高校の活用というのは、それは転換ではないのですか。
○藤原高校改革担当課長 先ほど来申し上げていますとおり、現在ある県立高校のうち、例えば8学級というふうな大きな学級数を持っている学校がある。それがだんだんに少子化になっていって6学級規模になる。2学級あく。そこのあいた2学級に順次、中学校1年生、2年生というふうに入れていって、中学校と高校が一緒に学ぶ中高一貫併設校が完成するということでございます。
○斉藤信委員 どうも聞いていることとかみ合わないのだけれども、既存高校も有効活用するというのは、今の高校を転換することではないのですか。新しい中高一貫で中学校は空き教室を使うというのはわかります。高校はどうするのですか。高校も既存の高校を使うのでしょう。だから、それは転換するのでしょう、既存の高校を中高一貫校に。例えば盛岡四高になるのか、どこになるのかわかりませんよ。それは今ある高校を廃止して新しい高校をつくるということでしょう。そのことを私は聞いているのです。
○藤原高校改革担当課長 2つの中学校、高校が一緒の校舎、あるいはまさに併設された状態の中にあるというのが併設型中高一貫教育でございますけれども、新たな学校名になるというふうな場合、そのときには何々中高一貫校の高等部、中等部というふうな言い方になるところもございます。ですから、今の高等学校がそういう意味では転換するというふうに考えてもよろしいと思います。
○斉藤信委員 まともなはっきりした答えが出てこない。私はそこに本当の必要性がないのだと思うのです。結局、高校の多様化、入試の多様化、受験競争をいわば小学校までどんどん下げていくということにしかならない。私は、岩手の今の現段階で特別のこういう中高一貫校の必要性はどこにもないと思います。全国でやっているから、文科省の方針だから岩手もその辺でやりたいということしか出てこない。このことを指摘して最後の質問に入ります。
 新昇給制度、成果主義賃金の問題についてお聞きします。委員長、資料を配付していただけますか。
 (資料配布)
○斉藤信委員 1つは新昇給制度について。県の教育委員会は6月の実施を見送りました。当然のことだと思います。実施だけがあって中身がなかったのですから。私はとんでもない話だと思いますが。慌てて県の教育委員会は、5月29日付で新昇給制度の実施に伴う教職員の評価についてという案を出しました。そして、6月5日から15日にかけて連日のように説明会をやってきたと。私は、どういう招集をして説明会をやったのだと思って資料をもらったら、この事務連絡が出てきたのです。盛岡教育事務所長様というやつで、日付も出てこないようなものだったのですが、まったく慌てて説明会をやった。県立高校副校長、事務長等を対象者にした案内文書は出てきませんでした。恐らく直接メールとか電話連絡でやったのではないでしょうか。慌てて県議会前に説明会だけはやったと、私はこういうものだと思うのですね。
 それで、そもそもこの新昇給制度、査定昇給というのは、本来職員団体と協議をして、合意をしてから県議会にかけるものです、これは。あなた方は、3月議会でこれは決まったと言っているけれど、その前にも合意がない。具体的協議もない。そんなことがなかったのです。そういう形でこれが出されたということが第1点です。
 第2点は、全国のほとんどのところでまだやられていません。やっているところがあったら示していただきたい。やっているところというのは、その数年前から試行していると思うのです。2年、3年試行して、やっと実施したというところが幾つかある。岩手県は試行は何もないです。そして、突然4月の下旬に、これを1万4,000人の全教職員対象にやりますと言い出した。こんな無謀な話は全くないと思うのです。私も全国の状況をそれなりに調べましたが、こういうケースはありません。大体評価システムがない。試行もない。そういう中で6月の実施だけを表明して、これを進めようとしたというのは、私はまさに暴走ではないのかというふうに思います。この点について、この間の経過についてどう受けとめているか答えていただきたい。
○青木教職員課総括課長 まず、お配りされております文書の関係でございますが、委員からもお話しがございましたが、5月29日付で市町村教育委員会初め各団体に意見照会の通知を正式文書として出しておりまして、その文書の中に、各地区で説明会を予定していますということもついておりまして、それを受けて各地区で日程設定をいただいて、日程が決まったということでの開催の確認の通知でございます。現在御意見を伺っているということで、その回答を待っている段階でございますが、できるだけ早く説明会を行って、内容を理解していただいた上で御意見をちょうだいした方がよろしいだろうということがございまして、正式通知を出す段階で、説明会等の日程を早急に市町村教育委員会、あるいは県立学校長等と協議しながら設定をさせていただくということでございます。慌てて云々ということではなくて、そういう流れを承知の上で進めてきたということでございます。
 そして、2点目の議会提案前に職員団体と合意すべきではないかということでございますけれども、条例提案につきましては提案する部局である総務部において、職員団体と適切に協議を進めてきたものと承知をしてございまして、その協議を踏まえて提案をしたものと私どもは受けとめているところでございます。
 それから、全国の状況というお尋ねでございましたけれども、評価の内容について給与等に反映しているのは、現時点では東京都というふうに聞いてございます。あとは、香川県が管理職を対象に勤勉手当について実施をしているというふうに聞いているところでございます。そういう全国的にも少ない中で、岩手県がなぜ急いでやらなければいけないのかということでございますが、既に条例、規則が改正をされまして、4月1日から施行されているという状況にございますので、私ども県教委といたしましても、この新昇給制度に対応した評価制度を早急に構築していく必要があるというふうに考えているところでございます。したがいまして、現在市町村教育委員会初め各学校現場の教育団体の皆さんにも御意見を伺っているところでございまして、そういった意見を伺いながら、早急に、円滑に評価を実施できるように努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○斉藤信委員 今話があったように、全国で実施しているのは東京都。東京都は2000年の4月から人事考課制度というのを順次導入しているのです、順次です。あとはほとんどないのです。そして、公務員の場合でも、人事院が今年度実施するのは管理職だけです。全職員を対象にしてやるというところはほとんどないのです。恐らく和歌山県と岩手県ぐらいではないでしょうか。ましてや教員のところでは、こういう制度が全国的にないのですから。そういう仕組みも試行もない中で、1万4,000人の全教員を対象にやるなんていうこと自体が私はそもそも無謀だというふうに思います。これは教育長に聞きます。私は、こんな全国でもやられていない、そして岩手県ではそういう仕組みも試行もないのに、突然全教員を対象にやるということ自体、不可能なこと、やってはならないことだと思います。
 それで、実は危機感を持った職員団体の方々が、この問題について1万3,000人余の全職員を対象にして、5月29日に職場投票というのをやりました。委員の皆さんもきょういただいたと思うのですけれども。1万3,838人を対象にして、1万1,098人が投票、投票率80.2%。その中で、この査定昇給制度に反対というのが1万691人、実に96.3%が反対です。本当に圧倒的多数の教職員がこうしたやり方に危機感、不安、怒りを感じて投票した結果ではないか。このことについて教育長はどう受けとめていますか。
○照井教育長 教職員のそういう職場投票の結果についてでございますが、この新しい昇給制度に基づく評価制度の成立が3月末ということで、それで私どもは直ちに職員団体に対しまして、3月のその時期に、新年度からこの新昇給制度に基づく教職員評価を実施する旨を提示しました。そして、4月下旬にはその基本的な考え方というものをお示ししたところです。この考え方等が必ずしも学校現場の皆様方に十分周知できていなかったというようなことがこうした投票につながったのではないかというふうに見てございます。
○斉藤信委員 教育長の受けとめ方は極めて不十分だと思うのです。というのは、あなた方が県立学校の校長会にも説明したという、いわばその説明を受けた校長先生方が本当にびっくりしている。質問、疑問が続出したでしょう。それに対してほとんど答えられなかったというのが実態でしょう。周知しなかったからこういうふうになったのではなくて、あなた方の中身を周知したら疑問、意見、怒りが噴出したというのが実態です。周知すれば理解をするなんていう、全然そんな中身ではないです。余りにもお粗末。余りにも貧困なというか。そんなことで教員の方々を5段階評価するなんてことをやられたら大変だと。それが96.3%、1万1,000人の方々が示した結果だと思いますよ。教育長、ちょっと違うのではないですか、まずそこから。
○照井教育長 基本的な考え方については4月にお示ししておったのですが、その後具体的な評価の方法とか中身について、教職員団体といろいろお話し合いをしていたものですから、その辺の具体的な内容等が現場の方に十分伝わっていなかったというようなことで、現場の方からは十分な御理解をいただけなかったというふうに受けとめているところです。それで、今お話のありました5月29日に、具体的なそういった進め方とか、評価の基準のようなものをお示しをして、それで今学校現場の皆様、あるいは市町村の教育長等の御意見をいただいているところでございます。それによって現場の方々もだんだん理解が深まってきているというふうに思っています。
○斉藤信委員 極めて主観的な判断です。私はそんな認識ではまた失敗すると思いますよ。大体、中身のない新昇給制度を6月から実施するなんていうことを言い出したところがまず第1の失敗です。そして、慌てて貧弱な中身をつくって、今また無理をして説明会をやろうとしている。私は、本当に第2の失敗を今なお続けるのではないかと思いますが、少し本質論についてちょっと触れておきたいと思います。
 実際にこの査定昇給、成果主義賃金を導入している東京でどんな事態が起きているか。東京は、最初は5段階評価でした。ところが、ことしからは4段階にすると。A、これは一番、極めて優秀、Bというのは特に優秀、Cというのはまあまあよくやっている。よくやっているというやつですよ、Cが。ところが、こうするとCがふえるというのです。だから、よくやっているのがなくて、よく頑張っているか、そうでないかという評価に東京はしてしまっている。どういうことが起きているかというと、都教委は校長に対して、すべての教職員の年間の行動記録をつくれと指示しています。教員を評価するために先生方一人一人の年間の行動記録をつくって、いわば監視して、それに基づいて評価しなさいと。とんでもないことになっているというふうに思います。評価される者とする者とに分けられて、結局、校長の評価を気にして教育に当たらなくてはならない。評価をする人を見ながらやっているのです。校長先生に気に入られないと評価が高くならない。ところが、ここの校長先生のレベルでも、いろんな訓練しているけれども、先生方の評価が全然違うというのです、訓練をやっていても。こんなのは成り立つわけがないと、教えている都教委の人までしゃべっている。
 成果主義賃金というのは、実は民間で一部上場企業9割が導入しています。しかし、これは社会経済生産性本部が最近出したのだけれども、その5割はうまくいっていないと、民間でですよ。90年代半ばからやられているのですけれども、9割導入の中で現場では適正な評価ができていないと、49.8%がしゃべっている、民間でです。何でもやっているところで、5割は適正な評価ができていないというので、もうどんどん、どんどん見直しされているのです。
 (「そんなことはないよ。」と平沼健委員)
○斉藤信委員 いやいや、ちゃんと。これは常識なのです。日経新聞にも出ているのです。成果主義賃金というのは決して成功していませんよと。
 それを今、公務労働や教育の労働に、全く研究もしないで、全く試行もしないで導入しようということがどれほど異常なことなのか。私はそういう点で、教育長、大体、人材育成支援プログラムだって、不十分だけれども去年の11月から試行したでしょう。それでもたくさんの意見が出ましたね。査定昇給というのはもっと重大なのです。私はこんなことできるわけないと思うけれども、そういう試行もなし、システムも実際やってもみないで、できると思いますか。
○青木教職員課総括課長 ただいま東京都のお話ですとか成果主義賃金という話がありましたけれども、本県の条例規則の内容におきましては5段階評価という評価区分がございますが、基本的にはAとB、特にすぐれている、極めてすぐれているという職員を評価するための制度として導入されているということでございます。したがいまして、民間でいう、業績によって給料が上がったり下がったりする、そういうふうな内容の成果主義賃金ですとか、東京都が実際行っているというお話の、そういう5段階なり4段階での評価、それとは内容的には同じではないものというふうに考えてございます。
 また、その成果主義について民間ではうまくいっていないところが多いというお話でございますけれども、公務員といえども、これからは能力と実績に基づいて給料が決定されなければいけないというような基本的な考え方に基づいて、今回の新しい新昇給制度が、2月議会で条例として議決をいただいたわけでございます。議員の皆様とか県民の一般的な理解として、これから公務員としても学校現場を含めてそういう勤務成績に基づいた給料の決定が必要だというような認識をいただいて、そういう制度が可決されたものというふうに私どもは理解しているところでございます。
○斉藤信委員 審議の経過をもう少し正確に言いましょう。そもそも条例提案するときに職員団体との合意がなかった、もともと協議がなかった、これは事実ですよ。そして、残念ながら商工文教委員会にかからなかった、これは。総務委員会にかかったのです。議事録を見ましたけれども、この条例はほとんどまともな議論をしていません。ただ、その結論としては、その施行に当たっては各任命権者が職員団体と十分な労使協議を行い、その運用に遺漏なきを期されたいと、それが総務委員会の総意だと。十分な議論がされなかったために職員団体ときっちり十分な労使協議をとりなさいということになっているのです。ここの委員会だって全然議論されていないのですよ、この査定昇給というのは。私は、ここの委員会でも本来議論されるべきだったと思います、教育にかかわる問題だから。こういうのはどちらの委員会にもかけるとか、連合審査やるとか、これをぜひ今後の改善点でやっていただきたい。
 それで、1万人の声を、私もじっくり読ませていただきました。どこに先生方が危惧を感じているのか。こういう声があります。私は今まで教員としてのプライドと自覚のもと、子供たちの成長のみを願って仕事をしてきました。担任した子供の指導、担当した仕事を真剣にやってきたのは評価やお金のためではありませんと。あなた方は、よくできたとか、よくやってきたという人たちを評価してあげるのだと言っているけれども、そういう評価やお金のために教育をやっているのではないというのが教員の気持ちですよ。それをあなた方はこれで分断しようとするのです、無理して評価をして。
 そもそも教員の仕事というのはチームワークの仕事です。学年全体、学校全体で先生方が力を合わせて、一人一人の子供を3年かけて、6年かけて育てる。教育の目的は人格の完成ですよ。人格の完成を目標にしてそういう授業をしている。こういう教育の仕事を半年ごとのボーナスのときごとに評価できますか。1年ごとの区切りでこういう評価ができますか。できるわけないではないですか、ばらばらに一人一人。アメリカが成果主義賃金導入の発祥だけれども、一般労働者まではやっていないのですよ、アメリカは。日本だってそうなのです。一般労働者までやっているところは少ないのです、民間でですよ。いわばそういう成果を上げる権限もないからなのです。あなたは議会で条例が決まったからと言っているけれど、そんな教条主義ではだめなのです。そういう成果主義賃金というのは、民間でも破綻をし、アメリカでさえやっていないことをあなた方は試行も研究もしないでやろうとしているのです。これぐらい異常なことがあるのか。教育の仕事というのは、そういう点で本当に評価になじまない。もし一人一人ばらばらに評価したら、そのチームワークが壊れて、協力するどころか校長先生の目の色をうかがうような教育現場に変質してしまうのではないか。実際に東京都がそういうふうになってきているのです。処分までちらつかせて、そうなっています。いわばいい先生だけを評価するのだと言うけれども、いいですか、A評価とC評価で年間10万円以上違うでしょう。これが2年、3年続いてみなさい、大変なことになりますよ。ただ、実際は4.8%賃下げされているから上がらないのです。50代の人たちはもう上がらないですね。だから、賃下げの中でこんなことをやっても、先生の意欲を引き出すなんていうことには絶対にならない。結局、先生方を5段階評価して、ばらばらにして、管理統制を強める、そういうことにしかならないのではないですか。
○青木教職員課総括課長 まず、1点目の総務委員会の十分な労使協議を行うことという委員長報告の件でございますが、それはあくまでも条例、規則が改正をされて、実施されているというふうなことを前提に、実際に評価を行う内容を決める際には十分協議をして労使で進める必要がある、そういう内容のものと私どもは受けとめております。したがいまして、そういう趣旨で職員団体と誠意を持って話し合いを進めてきているということでございます。
 それから、内容につきましては、条例として制度が既に定まっているものでございますので、私どもは制度的に、条例、規則に沿った制度を運用するための評価を実施しなければいけない立場にございます。
 また、学校現場は確かに連携、協力をしながら教育活動を行うといった特殊事情がございますが、その評価の仕組みをいろいろと工夫することによりまして、一人一人の取り組み状況、プロセスを丹念に見て、評価していく、そういう努力、創意工夫を評価をすることによって一層の意欲の向上を図る。もしくは全体としての教育力のための資質向上につなげていくことができる。そういったことについても期待できるものというふうに考えているところでございます。
○樋下正信委員長 斉藤委員の質疑の途中ですけれども、これで最後と言ってから大分時間がたちます。
○斉藤信委員 これで最後とは言ってないでしょう。全然言っていませんよ、私。
○樋下正信委員長 いずれもう1時間になりますので、簡潔にお願いしたいと思います。
○斉藤信委員 できるだけ簡潔に。教育長にお聞きしたいのだけれども、こんな大事な問題を課長ばかりに任せないでしっかり答えてください。教育長は、この評価制度というのは評価する側も、評価される側も理解が必要だと、こう言いましたね。そうしないと成り立たないと。そういう点でいくと、職員団体との合意というのが大前提になると私は思います。96%が危惧を感じているのだから、こういう方々の理解を得られなかったら、こういう評価制度というのは実施できないのではないですか。これが第1点です。
 あとは、きょう皆さんに資料を渡しましたが、私はこの案そのものも極めて重大な問題を持っていると思うのです。この2ページ、3ページをちょっと見てほしいのですが、小中学校の場合、一般の先生を評価するのは、1次が教頭、2次が校長、これは絶対評価です。ところが、最後に相対評価、5段階評価するのは市町村教育委員会ですね。私は、市町村教育委員会が先生方一人一人を相対的に評価できるなんてことはないのではないかと思いますよ。県立高校になりますと、教諭の場合は副校長が1次評価、2次評価が校長、そして調整が県教委です。県の教育委員会が一人一人を相対評価する。現場にいない人にどうしてそういうことができるのですか。そして、1次評価、2次評価は基本的には絶対評価ということですが、県立高校の場合は相対評価を念頭に置いてやれと、わけのわからない評価になっています。1次評価、2次評価は絶対評価をやって、では相対評価は現場を知らない市町村教育委員会とか県教育委員会がするなんていう、事実上そんなことは絶対できないのではないか。まさに教育行政が教育の現場を本当に動かしてしまう。管理、統制してしまうという、まさに教育基本法第10条に反するようなことになるのではないかと思いますが、いかがですか。
○照井教育長 この新昇給制度に伴う評価制度でございますが、御指摘のとおりこれは客観性とか公平性とか、何よりも評価する側、される側の納得性、これがまず第1でございます。そういうものを確保するためのいろいろな方法等について、今御意見を伺っているところです。それで、いずれこの方法、内容等については、評価する側の校長先生方、あるいは評価される側の教職員団体等々、そういうことで今御意見を聞いていますので、いただいた御意見を踏まえて、必要があればこの今の案を見直しをしまして、そして双方にとって納得できるようなものにしていきたいと思います。
 いずれ先ほど課長が申し上げましたとおり、学校現場というのは、御指摘されるまでもなく教職員相互の連携とか協力で成り立っているという特殊性もございます。そうした学校現場の実状に合った、そういうものに十分配慮した内容や方法にするように努めてまいりたいと考えております。
○青木教職員課総括課長 ただいま絶対評価と相対評価のお話しがございましたが、あくまでも絶対評価として評価をしていただくのは学校現場の校長、教頭にお願いするものでございまして、最終的に給与の決定に当たりまして、Aの方、Bの方は枠なり上限というのがございますので、そういう枠の中にどういう形で調整をするか、その調整が必要だという意味で、市町村教育委員会にその調整の役をお願いしようということでございますが、そこは学校長と十分にヒアリング等を通じながら、学校の実状を確認していただきながら、そういう調整作業をお願いしたいというようなことで案を示したところでございます。
○斉藤信委員 大阪の例をちょっと紹介します。大阪は評価育成システムという成果主義管理を2年やりました。そして、来年度にも賃金に反映させようとしている。いいですか、大阪はシステムとして2年間やった。賃金への反映は来年度です。それも反対が多くてどうなるかわかりません。この成果主義管理が実際にやられて、ここも職員のアンケートをとった。教職員の資質や意欲がこれによって向上したと答えたのはたったの6%、学校が活性化したというのは0.3%です。これは賃金に反映しない評価システムです。大阪でさえ、そのシステムに2年かけている。ことしを入れれば3年です。そして、来年賃金に反映する。岩手県なんかそういうシステム自体やっていないのだから。私は、本当にあなた方のやり方というのは無謀だと思います。岩手県が本庁で全職員をやるということも無謀だけれども、何の仕組みもシステムも試行もない岩手県が、一気に全職員をやろうということは二重に無謀だということを指摘しておきたいと思います。
 そういう点で、先ほど教育長が、評価される側のいわば理解、納得がなければ成り立たないと、そのとおりです。そういう点できっちり、これが本当に教育になじむものなのか、ここを含めた議論が必要だと思います。全国ではそこが大問題になって簡単に実施できないでいるのです。そういうことも含めてこの議論はしなければならない。
 1万人の声の中で大変興味深いこういうのがありました。私は能力給を実施している進学塾で仕事をしてきた経験があります。高い給金を手に入れるためには、指導のノウハウは他人には教えませんでした。塾長への報告でさえ、塾長が自分のノウハウを使用できないように工夫して行いました。生徒を見る目も商品でしかありませんでしたと。いわば能力主義、成果主義が導入されるとこうなるのです。本来力を合わせるべき教員集団が、一人一人ばらばらに評価されます。こうならざるを得ないのです。そして、評価する側を気にしながらの教育になってしまう。
 最後ですけれども、いわば多忙化の問題というのが大問題になって、多忙化を解消する提言も出されているでしょう。先生が今やりたいのは授業の準備なのです。先生が一番力を入れなくてはならない、入れたいと思っているのは授業の準備です。ここに先生の真価が発揮されるものです。しかし、多忙でそれができないと。そんなときにあなた方は、教育支援育成プログラムを導入する。それとは別に、今度はまたこういう査定昇給のものを導入する。先生方が子供たちに向き合う、授業を準備する時間がますますなくなるではないですか。全くこれは今の教育の改革に逆行することだと思いますけれども、最後に教育長どうですか。
○照井教育長 査定ではなくて評価でございます。
○斉藤信委員 結局は賃金に反映する査定でしょう。
○照井教育長 評価です。いずれ何度も申し上げておりますけれども、そうした学校と現場の実状に十分配慮して、やっぱり現場に沿った、実態に見合ったといいましょうか、そういう評価の内容、方法としていきたいと考えています。
○佐々木博委員 今の成果主義に関連してですけれども、私も一般質問の関連質問でこの問題を取り上げさせていただきました。確認しておきたいわけですけれども、条例が2月の県議会で可決されているわけで、あの条例というのは別に県教委から出された条例ではないのですね。あれは、公務員改革を受けまして、国は人勧、県は人事委員会からの勧告を受けて、県議会で条例を可決したわけでありまして、それは趣旨が了ということで可決したわけであります。ですから、方針は決まったわけですから、あとはその評価の仕方についてはそれぞれの任命権者、教員については教育長を中心として教育委員会が職員団体と話し合ってくれと。しかしながら、評価をしなければ勤勉手当、一番近いところで12月の勤勉手当ですか、これも支給してはいけませんよと、そういうことだというふうに私は思っているのです。この点、私はそういうふうに解釈をしていて、間違いないと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○青木教職員課総括課長 ただいま委員の御指摘のとおり、条例提案に至る経緯等は今のお話しのとおりというふうに私どもも受けとめております。したがいまして、適切な評価の仕組みがないままの状態ですと、12月期のボーナスについてどうなるかという懸念を、正直私どもも持っておるところでございます。そういう意味で、支給に支障がないような形で私どもも最大限努力してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○佐々木博委員 先ほど斉藤委員が学校の先生の評価が難しい、あるいは職場の声がいろいろあるという紹介がありました。確かにそういった声はあるのだろうというふうに思います。ただ、ほとんどが教員だけの内部の声なのですね。一歩外に出て、第三者の方々が教員の評価についてどう思っているかというと、結構厳しく見ている方もいっぱいいるのです。はっきり申し上げてあれですけれども、今までの昇給制度というのがいわばみんな平等に、いい人も悪い人もみんな平等にやってきた。果たして本当にそれがいいのかと。やっぱりきちんとやっている方とそうでない先生と、やはり父兄だとかはある程度見ているのです。いい先生にはもっとよくなってもらいたいと思うのは、これは当然の気持ちだというふうに思います。ですから、私はやることは大賛成。ただし、評価は、一遍にこれで100%ということは多分ないと思いますけれども、歩み寄ったところからスタートをしていただいて、それで悪いところは常に見直しをやりながら、ある程度時間をかけてお互い納得のものをつくり上げていけばいいのだというふうに思うのです。
 ただ、1点ちょっとお伺いしたいわけですが、実は教育委員会規則で、学校職員の評価に関する規則というのがあるのですよね。それで、毎年9月1日に定期評価をすることになっているはずでありますが、ということは今までも評価はしてきているのだろうと思うのです。それとこの昇給の評価というものの関係はどうなっているのでしょうか。
○青木教職員課総括課長 教育委員会におきましては、教員につきまして毎年9月1日時点での勤務評定を行ってきているところでございます。それは、昭和30年代から実施をしてきているというところでございます。しかしながら、勤務評定制度の制定、実施等に絡んでいろいろ経緯がございまして、処遇等には反映させないというような取り扱いをしてきたというような経緯がございます。今回の新昇給制度の実施に関連しまして、従前の勤評制度をそのまま使うということはちょっと難しいという状況がございます。さらには、現在の勤評の制度につきましても、識別性が不十分、文言での評価、書き方でしかされていないということで、条例、規則で定めますような内容に従ったような評価はそのままでは使えないということがございますので、新たなものとして評価の制度を考えていく必要があるというふうに考えているところであります。
○佐々木博委員 わかりました。今までの評価がどういうものだったかということについては、今の答弁を聞いてわかったわけでありますが、しかしながらストレートにそのまま使えないにしても、実際に勤務評価をされてこられた実績はあるわけであります。多分、基本的にそんなに評価の仕方が大きく変わるわけでもないだろうというふうに私は思うのです。ですから、やはり今までのそういった積み重ねもあるわけでありますから、そういった実績を1つの底辺にして、それでできるだけ早く組合と協議をして、今協議中なわけですけれども、結論を出していただきたい。やはり本当に今の公務員改革の、実績ある者、成果を上げた方に対して給与面でも優遇するというのは、これは官民問わず国民の大多数の理解を得られる方向だと思いますので、何とか頑張っていただきたいというふうに思います。
○平沼健委員 私も今の佐々木委員とほとんど同じようなお話なのですが、1万人の声という、これはいただきました、まだよく見ていないのですが。先ほど斉藤委員からお話しがありましたけれども、開票結果ですね、これで今回の評価に対して賛成が2.何%ですか、これに私は驚いたのです。情けないというか。私は、そういうふうに思って見ておりました。教職員だから評価が要らないということではなくて、当然これはあっていいのです。私は、評価には大賛成なのです。ただ、民間と同じような発想ではちょっと違いますねというところなのです。やっぱりそこを一番危惧するのです。
 先ほど斉藤委員からも出ました。例えば俗な言い方で言うと校長にごまをするとか、あるいは父兄に変な意味で迎合するとか、子供たちにいい先生と思われる形で、受けをいい方にやったり、そういうことがあるとうまくないわけです。それが評価にどう結びつくかは別にいたしましても。だから、企業、生産でものをつくる方々への評価と、人を育てる人の評価、この辺をどういうふうに考えていかれるのか。ここは難しいと思うのです。だからこそ、慎重にということが出てくると思うのですけれども。ただ、やった方がいいのです、評価は。私はそれに賛成です。その辺を十分に踏まえながら、慎重にお願いをしたいということが1つ。
 それから、1次評価、2次評価が絶対評価ということで、そして最後の調整が相対評価という、これは学校間の差を何ぼでも少なくしようという意味かなと思って聞いておったのですけれども、果たしてそういうことでいいのかなと。相対評価を最後に本当にしていいのかなという、疑問がちょっとあったものですから、その辺を踏まえながらお答えいただければと思っております。
○青木教職員課総括課長 学校現場の教職員に対する評価につきましては、ただいま委員の御指摘のとおり、民間の、例えば数値だけに基づくようなそういう評価というわけにはまいりませんので、ふだんの勤務の遂行状況、取り組み状況のプロセス、そういう努力ですとか、創意工夫ですとか、そういったさまざまなプロセスというのを重視しながら、じっくり仕事を見ていただいて評価をしていただく。そういう形で適切な評価制度をつくっていく必要があるかなというふうに考えております。
 それから、2点目の学校間の格差の関係でございますが、これにつきましては学校それぞれの問題点、学校としての当面の大きな教育課題、目標があるわけでございまして、そういったものに十分に配慮しながら給与に反映させていく必要があるかなということで、お配りしてございますような案をつくっております。いずれ今、学校現場の皆さんから御意見をちょうだいしておりますので、それをもとに内容をさらに詰めていきたいというふうに考えているところでございます。
○亀卦川富夫委員 非常に技術的な話でありますが、5%とか20%という枠組みの話なのですが、これは各学校の枠組みというふうにとらえて最終的にチェックをするのですか。それとも全体の中でやっていくというふうなことですか。
○青木教職員課総括課長 5%、20%の取り扱いをどうするかということについては、現在私どもでも検討しているところでございますが、最終的には、教育委員会全体としての枠ということで調整をするというふうに考えております。
○亀卦川富夫副委員長 なぜお聞きしたかといいますと、評価をやる方がまず一応評価したが、全体に持っていったらせっかく評価したものが評価されなかったという部分につながる話にもなると、評価した人の人間関係が非常に損なわれる話があるのではないかと、そういう技術的な問題もあろうかと思います。その点はしっかりと御理解をいただきたいと思います。
○三浦陽子委員 私もそのことに関して、関連して質問させていただきます。小学校の教員には結構女の先生方が多いと思います。どうしても子育て真っ最中の先生方は家庭と仕事の両立にかなりエネルギーを消耗すると思います。子供を迎えに行ったり、勤務の時間を少し短くしてでもそういう家庭の方を守りたいという。女性の教員に対する評価というのは、そういう女性の方々の、今は男女共同参画社会ですので男性教員でもあるかとは思いますが、そういうことに関しての評価というのは、どのような感じで考えていらっしゃるのでしょうか。
○青木教職員課総括課長 評価に当たりまして考えております基本的な考え方では、男女の別ということは一切考慮してございません。仕事そのものに対する取り組みがどうなのかということを内容としてきちんと評価をするという方法で検討をしていきたいと考えているところでございます。家庭と仕事の両立ということにつきましては別な視点で、共同参画のためのそのような支援、制度をつくっておりますので、それはそれで、そういう制度もきちんと活用していただきながら、仕事は仕事として、やった内容についてはその内容として適切に評価できるようなものにしていきたいと思っています。
○三浦陽子委員 理想的にはそうだと思うのですが、現実的には女性が働く現場というのはまだまだ非常に大変だというふうに思います。男女共同参画を推進していく中で、やはりきちんとした評価をしていただきたいというふうに思いますし、県庁の中でもそうらしいですけれども、そういう勤務状態が自分の評価に非常にかかわるというので大変な思いをしているとも聞いております。教育現場というのは本当に毎日が戦いの現場です。私の子供どももいろんな先生方にお世話になりましたけれども、女性の優秀な先生方がたくさんおられたのですが、やはり家庭的に非常に大変で、結果的に自分のお子さんが大変な登校拒否になってしまったりとか、家庭に影響する、そういう場面も見ておりました。ぜひその辺はしっかりと認識していただきたいというふうに思いますが、教育長いかがでしょうか。
○照井教育長 委員の御指摘のとおりでございまして、いずれその辺は十分配慮していきたいと思います。先ほど青木総括課長から申し上げましたように、成果だけを評価するのではなくて、やっぱり毎日の、日々の職務への取り組み状況とか、努力しているかとか、あるいは子供たちの学習意欲を高めるためにどんな工夫をしているのかなとか、学校の教育目標の達成のために協力というか、協調しているかとか、そういったものを総合的に評価する方向で考えていきたいと思っています。
○五日市王委員 関連して1点お伺いしたいと思うのですが、いずれ評価するのは私も賛成でございます。評価には、いわゆる内部評価と外部評価というのがあると思います。今議論になったように、評価する人はほとんど内部の人ですよね、教育委員会にしても、校長、教頭にしても。そうなると結局、いわゆる外部評価というのが入ってこない。これから教育現場では、生徒をお客様というような感覚でやっていくと思うのですが、そうなったときに、当然お客様、生徒の親ですよね、あるいはPTA、あるいは学校には評議員という人たちもいますね。そういった人たちの評価というのは、当然大事になってくるのではないのかなと思っているのです。その評価が全然あらわれないというのは、何となく腑に落ちないところでもあるのですが、その考え方をお伺いしたいと思います。
○青木教職員課総括課長 外部評価の関係につきましては、現在も多くの学校で学校評価の仕組みが入っております。保護者の方ですとか、生徒さん方、あとは外部の御意見をいただきながら学校経営、教育の充実につなげていくという取り組みが行われているわけでございます。それはそれとして、学校の経営目標、教育の充実を進めていくという意味では重要なことでございますので、そういう外部の方による学校の評価ということについては、引き続き私どもも学校を指導しながら充実させていく必要があるというふうに考えておりました。ただ、外部からいただいた評価がそのまま教員の評価にストレートでつなげられるかどうかということについては、これから十分に研究をしていく必要があるかなというふうに考えております。
○樋下正信委員長 ほかにございませんか。
 (「なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 なければ、これをもって教育委員会関係の審査を終わります。
 教育委員会の皆様は退席されて結構です。御苦労さまでございました。
 委員の皆様には、次回、及び次々回の委員会運営等について御相談がありますので、少々お待ちください。
 次に、次回及び次々回の委員会運営についてお諮りいたします。次回8月に予定しております閉会中の委員会についてでありますが、所管事務の調査を行いたいと思います。調査項目については、平成19年度県立学校の学科改編等についてを調査したいと思います。
 また、次々回の9月に予定しております閉会中の委員会についてでありますが、所管事務の調査を行いたいと思います。調査項目については若年者の就業支援についてを調査したいと思いますが、これらに御異議はございませんか。
 (「異議なし。」の声。)
○樋下正信委員長 御異議ないようですので、さよう決定いたしました。詳細については当職に御一任願います。
 なお、継続調査と決定いたしました本件につきましては、別途、当職から議長に対し、閉会中の継続調査の申し出を行うことといたしますので、御了承願います。
 次に、9月に予定しております全国調査についてでありますが、お手元に配付しております委員会調査計画のとおり実施することとしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。  
 (「異議なし。」の声。)
○樋下正信委員長 異議なしと認め、さよう決定しました。詳細については当職に御一任願います。
 なお、当委員会の東北調査につきましては、さきに御通知のとおり7月19日から20日までの1泊2日の予定で実施いたしますので、御参加願います。
 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。本日はこれをもって散会いたします。御苦労さまでございました。

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