出資法人等改革調査特別委員会会議記録

出資法人等改革調査特別委員長  吉田 昭彦
1 日時
  平成18年6月1日(木曜日)
  午前10時2分開会、午前11時58分散会
2 場所
  第1委員会室
3 出席委員
  吉田昭彦委員長、嵯峨壱朗副委員長、藤原良信委員、渡辺幸貫委員、
 佐々木博委員、中平均委員、小田島峰雄委員、佐々木大和委員、千葉伝委員、
 伊沢昌弘委員、柳村典秀委員、斉藤信委員
4 欠席委員
  なし
5 事務局職員
  石木田担当書記、大崎担当書記
6 説明のために出席した者
  総合政策室
   高橋経営評価課総括課長
  農林水産部
   藤原森林保全課総括課長、藤沼森林保全課特命参事、阿部県有林担当課長
7 一般傍聴者
  2名
8 会議に付した事件
 (1) 調査
   @ 出資等法人改革に係る社団法人岩手県林業公社の取り組み状況について
 (2) その他
   @ 次回の委員会運営について
9 議事の内容
○吉田昭彦委員長 おはようございます。ただいまから出資法人等改革調査特別委員会を開会いたします。
 初めに、委員の皆様に御報告申し上げますが、前回の委員会で知事への提言について委員長及び副委員長に御一任いただきましたが、5月19日金曜日に知事に提言書を手渡しいたしましたので、御報告いたします。知事からは、提言を踏まえて県民の負担が少なくなるように努力しますというコメントがあったことをあわせて御報告をしたいと思います。
 これより本日の会議を開きます。調査の進め方でありますが、本日は前回に引き続き出資等法人改革にかかる社団法人岩手県林業公社の取り組み状況について調査を行います。
 前回と同様、執行部から説明を受け、意見交換を行うこととしたいと思います。
 それでは、社団法人岩手県林業公社の取り組み状況について執行部に説明を求めます。
○藤沼森林保全課特命参事 それでは、お手元にA3の横長の資料と、それからA4縦の厚い資料の2種類の資料が配付されていると思います。きょうは主に前回論点となりました点をA3横の資料にまとめておりますので、こちらの方を主として説明をしてまいりたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 それでは、資料名「林業公社の一元化に向けた取り組み状況について」という資料の1枚目からご説明いたします。前回機関造林の実施状況についてという論点がございました。資料1ページの左側の項目にありますように、市町村ごとの人工林率の推移と機関造林の成果、それから2点目としましては、林業公社事業の実施市町村とそれ以外の市町村の公平性についてというような内容でありました。これにつきましては、右側にございますように、1としましては機関造林、これは林業公社事業と県行造林事業、これをあわせて機関造林と呼んでおりますが、この実施状況をまとめております。
 表の左側に林業公社事業、これは昭和39年11月に設立されております。それから、右の方には県行造林事業、これは県で行っている分収造林事業という意味でございます。これは、昭和4年度からやっておりますが、本格的に1,000ヘクタールを超えてやるようになったのは昭和34年度以降ということでございました。県行造林事業については、当時農林漁業金融公庫資金、それから国庫補助金と対象外でございました。それで、県北沿岸地域といいますか、そういう非常に人工林率が低く、既存の機関造林、県行造林では拡大造林が困難であるとされた地域において、非常に県の資金とか、それから組織上、人工林率の向上は限界があったということで専門の機関として林業公社が設立されたという経緯がございます。
 それで、実施地域としましては、林業公社では当初11市町村、久慈市を初めとして11市町村で行ってまいりました。それで、中途加入で田老町を含む3町村が加入しております。
 一方、県行造林では、旧川崎村、矢巾町を除く県内全域56市町村で行われております。公社が開始されました昭和39年度以降、これにつきましては県行造林事業では、林業公社事業地域以外の市町村等を主体に、実施してきております。平成17年度末の人工林面積ですが、実績としましては林業公社事業では約2万4,000ヘクタール、県行造林事業では約5万2,000ヘクタールという実績になっております。両事業とも平成12年度をもって新規造成は終了しております。
 次に、2点目の市町村ごとの人工林率の推移と機関造林の成果についてというところですが、これにつきましては別冊資料がございます。A4縦の資料25ページの参考資料1というところで全市町村の人工林率の概要、これは昭和39年度と平成17年度を対比した表でまとめておりますので、こちらもあわせて御覧いただきたいと思います。
 平成17年度末の機関造林、これの面積は両事業合わせまして約7万6,000ヘクタールほどとなっておりまして、県人工林面積は34万4,000ヘクタールほどでございますが、この22%を占めております。これは表の1を御覧いただければ記載されております。
 元の資料にお戻りいただいて、(2)にありますように、昭和39年度末の県平均の人工林率は17%でありましたが、平成17年度末では44%まで向上しております。
 それから、(3)にありますように林業公社事業実施11市町村の昭和39年度末の人工林率です。これは8%でありまして、県平均である17%の半分ぐらいであったというのが、平成17年度末には38%となっておりまして、県の平均人工林率44%に近づいております。県全体として人工林率が向上しながら、格差は縮まってきたというような形になっております。
 (4)に事業実績ということで、就労機会の少ない山村地域におきまして、昭和39年度から41年間で林業公社事業では延べ548万人、それから一方の県行造林事業では983万人というような雇用を創出してきたということで、林業公社が1に対しまして県行造林が1.8ないし2ぐらいというような比になっております。
 次に、3点目に林業公社事業の実施市町村と、それ以外の市町村との公平性ということでまとめておりますが、公社事業は今述べましたように人工林率の低い市町村において分収造林事業を実施してございます。一方、県行造林事業は公社事業対象地域以外の市町村を主たる対象として実施してきておりまして、両事業で全県に及んでいるというような内容になっております。なお、林業公社事業の実施市町村では、これまで公社設立以来毎年度事業費の一部を貸付金という形で負担、支援してきております。
 右の方に参考という資料がありますが、森林面積の多い市町村の公社事業と県行造林事業ベスト5が載っていますが、いずれこれらを比較しますと、どちらもおおむね同じ程度に実施してきております。
 このように、下の囲みの中にまとめてありますが、公社事業と県行造林事業はどちらも県が関与してそれぞれ補完し合って森林整備を行ってきたものでありまして、林業公社事業の実施市町村と実施していない市町村との大きな格差はないというふうに考えてやっております。
 次に、2ページをお開きいただきたいと思います。前回の論点といいますか、項目の2つ目としまして林木の評価方法についてということで、簿価で引き継ぐとしても、その後定期的に減損することが必要ではないかというふうな意見がございました。これにつきましていろいろ調査をいたしました。分収造林事業の事業承継にかかる林木評価、これの前例としまして、国内では緑資源公団から独立行政法人緑資源機構へ分収造林事業を承継した例がございます。これが唯一の事例ということで、これは本県の林業公社と同じように分収林事業をやっている国の機関が行った評価ということで、公社の一元化に当たっては最も参考になるのではないかというふうに考えております。
 1にありますように、緑資源機構の手法の検討結果がここにありますが、平成14年度、まず緑資源公団と言っておりましたが、独立行政法人化に先立ちまして、国の方針で独立行政法人の資産は時価評価によるというふうな方針がありまして、平成14年度には国内の有識者による検討委員会を設置して試算の評価方法についていろいろ検討したというのが、次の(1)、(2)のようになっております。
 まず(1)、資産承継時点、この時点での評価方法ということですが、承継に際しての資産評価は現物出資に準じた考え方に基づいた時価評価というふうな結論が出てございます。ただしということで、下の括弧にありますように育成途上の森林は市場価格が観察できないということで、育成仮勘定あるいは建設仮勘定的なものとしまして取得原価、これは簿価ですが、これをもって時価評価としたという経緯がございます。
 (2)、独立行政法人化後の会計処理ということですが、機構自身が森林整備の目的が分収造林で最終的には木材を販売するわけですが、それは主たる目的ではなく、主目的は、水源林造成による公益的機能の提供であり、いずれ社会基盤資産の整備ということで、分収造林勘定は固定資産というふうな位置づけをしております。Aにありますように、減損会計の導入を現在検討しておりますが、木材価格の動向が不透明である、あるいは森林の公益的機能の評価方法がまだ整理できていないということで、5年間をかけて平成19年までの間で導入の可否を検討することとしているということです。
 それで、2番目に移りますが、林業公社の林木の評価方法についてということですが、これにつきましては、緑資源機構の事例を参考にして慎重に検討していく必要があるというふうに考えております。(1)にありますように、林木評価の前提としまして、まず公社の分収林も緑資源機構と同様、平均林齢が25年生と非常に若いというのがまず一つの前提としてあります。
 それから、Aの公社での林木の資産計上ですが、これは分収造林事業をやっておりますので、最終的には販売します。そして、土地所有者と分け合うということで、公社の方では棚卸資産というような処理をしております。ここがちょっと緑資源機構と違う点でありますが、いずれにしましてもどちらも育成途上の森林は簿価で計上しているというふうになります。
 それと(2)の減損会計についてですが、これは先ほど申しましたように緑資源機構でも時間をかけて検討し、平成19年度までに導入の可否を検討することとしております。それと公社事業とは別に、県有林事業というものがあり、現在行っているわけですが、これは公会計といいますか、いわゆる官庁会計方式で会計処理を行っておりますので、この会計方法の整合性についても十分検討する必要があると現在考えております。
 それで、下の囲みの中にありますが、林木の評価、それから減損会計導入にかかる考え方ということですが、一元化時点での林木の評価については、今後ともさらに専門家の意見を聞いていろいろ検討を進めることとしておりますが、現時点では先ほど申しましたように公社の林齢が若く、市場価格が発生していない、それから、県の方で分収造林事業を承継して継続するということで、緑資源機構と同じような承継をしておりますので、こういった事例を参考にして、現時点では簿価をもって時価評価額とすることが有力な方法と考えております。
 それから、減損会計につきましては、緑資源機構の推移を見守りつつ、少し時間をかけて導入の可否について検討することとしたいというふうに考えております。@にありますように、機構では平成19年度までに検討するということにしております。
 それから、Aは公社独自でも検討委員会を立ち上げて、資産の評価方法等をいろいろ検討して専門家からの助言をいただいているということで、この場合、木材価格は将来上昇する可能性も否定できない、分収林勘定の時価は財務諸表に注記するにとどめることが妥当と思われる、委員会ではこういう意見が出されたということですので、これらをいろいろ参考にしながら検討してまいりたいというふうに考えております。
 それで、減損会計という非常に新しい会計基準ですので、一番下の方にありますが、これについてもにわか勉強ですが、いろいろ調べてみましたが、いずれ1、2、3にありますように、減損の兆候を認識する、次にそれを把握する、そして将来の収入といいますか、そういうのが簿価を下回る場合は減損計上する。企業の基準では、一たん計上した減損は戻し入れできないということになっておりますが、そこが林木について非常に適用が難しい項目でありまして、林業の場合は成長すると、それから市場価格が非常に変動するということで、価格の上昇で減損が回復する場合があるということで、これにつきましては減損の戻し入れ、こういったものも視野に入れて検討する必要があるのではないかと、現時点ではこういうふうに考えております。
 次に、3ページの方をお開きいただきたいと思います。前回国への提言活動、林業金融制度について国に改善を要望するべきではないかというふうな論点がございました。これにつきましては、全国に同じような公社問題を抱える県がありますので、33県で森林県連合というのを平成15年に立ち上げておりまして、これを通じて国にいろいろ提言活動を実施しておりました。この提言活動の結果、国では平成18年度予算で、次の表にありますような支援措置を講じております。中身は補助事業と金融事業と地方財政措置ということで、補助事業が2本あります。上の方は広葉樹林化促進対策事業、これは新規でございますが、右の事業内容にありますように46年生から60年生と非常に林齢の高い人工林を補助事業の対象にしたということで、今までにないような事業ということで、これはある程度収入になるような間伐、強度の間伐を行って、その間に天然林を導入するということですが、いずれこれに対しても補助金を交付するという内容になっております。
 それから、下の森林環境保全整備事業、これについてはさらに林齢の高い人工林を対象にしているということで、これは複層林化を促進する事業、同じような抜き伐りを行って複層林化をする。こういったものに対しても補助事業が出てきたという状況になってございます。
 それから、金融制度としまして施業転換資金と森林整備活性化資金、これは現在公社は使えるものはほとんど使っておりますが、さらに対象林齢が50年生まで拡大になり、それから資金枠が拡大になったというふうな内容になっております。
 それから、地方財政措置が2種類措置をされたということです。@普通交付税措置、右側の方にありますが、これは全国枠で100億円、それから2番目としまして特別交付税措置ということで、これも全国枠ですが、20億円ということで、2番目につきましては林業公社に無利子資金を貸し付けている都道府県が対象になるということですので、これは公社の解散を予定している当県は利用できない可能性があるということで考えております。
 それで、現在こういった平成18年度予算措置の内容がどういう効果があるか、これにつきまして現在試算をしているところでありまして、この検討結果を踏まえ、さらに必要な場合は改善要望を検討するということで現在考えております。
 それから、4ページをお開きいただきたいと思います。今後のスケジュールということで、現時点でこういうふうに考えておりますということを表にして提示しております。その中で、本年12月まで、年内には市町村との協議を終えたい。それから、農林漁業金融公庫との債務の引き受けの協議、それから一元化後の森林管理体制のあり方ということで、県でやる部分、それから外部に委託する部分、どういうふうな方向にするかとか、その辺を年内に取りまとめたいと考えております。
 それから、平成19年1月までに県有林事業も含めた長期収支見通しを取りまとめたいというふうに考えております。
 それから、平成19年2月には関係条例案の提案をさせていただきたいということで、現在の条例といたしましては県有林造成基金条例とか、それから特別会計条例と、県有林の内容しかございませんので、公社有林をどのように含めるか、現在の条例を改正して盛り込むか、あるいは新たにもう一つ条例を制定するかとか、その辺を検討の上、御提案をさせていただきたいというふうに考えております。
 それから、平成19年12月議会から2月議会にかけて、公社の方では現在の見込みでは平成19年5月に解散総会ということになるのかなと見込んでおりまして、その後清算になりますので、いろいろ同意書の集約終了とか、そういうものをにらみながら一元化にかかる市町村あるいは公庫等との諸契約の締結を平成19年の年末にかけて現在見込んでおります。これが済んだ後に一元化後の予算の方を提案させていただきたいというスケジュールで現在考えております。
 それで、議会に対しましてはいろいろ協議が調ってお知らせできるものにつきましては随時機会をとらえて説明したいと考えてございます。
 以上でこのA3横の資料の説明を終わらせていただきます。
 続きましてA4縦の資料の28ページをお開きいただきたいと思います。この資料につきましては、前回会議中に間に合わなくて、その後お配りして説明だけ済ませたものでございますので、これにつきまして改めて説明をさせていただきたいと思います。
 この資料は、一元化をしないで公社と県有林を現行のまま存続させた場合と、一元化した場合の県負担を比較したグラフでございます。
 それで、丸印のポイントの折れ線グラフがあります。平成15年の30億円のちょっと上のところから始まって、一たん上がって、だんだんに下がっているグラフになります。これは現行のまま公社と県有林事業を存続させた場合の県負担額を示す折れ線グラフで、平成16年度から平成68年度まで、こういうふうにでこぼこありながらだんだん減っていくというのがこの両方を存続させた場合のグラフということで、この場合は平成68年度までの県の負担額は累計で976億円というふうになっております。
 一方、その下に棒グラフが31億円ぐらいでずっと平成42年ぐらいまで続いておりますが、この棒グラフは、これは一元化をした場合等の棒グラフでございまして、この棒グラフが場合によっては2段とか、そういうふうになっております。左側は平成18年ぐらいまで、下の方に棒グラフの黒い部分がありますが、これは公社への貸付額ということを示しております。それで、その上の少し濃い帯のグラフ、これは実際にかかる県有林事業特別会計の事業費ということで、ずっと30億ちょっと超える水準で平準化した一般会計からの繰入額を予定しておりまして、それで上の色の薄い部分、これは事業費から少し余る部分というわけでもないのですが、余裕がある部分につきましては、これは一元化後についてはその他施業林の繰上償還に用い、繰り上げ償還用の予算として今後の負担を減らしていくということでこの薄い部分を予定していると、現在そのグラフでは見ているという内容になっております。
 それから、あとはグラフの平成55年から右の方が下のマイナスの値になっていますが、これは収入があるということで反対側に書いたためマイナスになっていますが、いずれこの時点から一元化後の県有林事業の収益が出てくるということで、これは合計で見まして626億円というような金額になっております。ということで、平成15年時点の木材単価で試算すれば、一元化後の繰入額は952億円から収入が626億円ということで、県の負担額としては差し引き326億円という金額になるということでこのグラフになっております。
 したがいまして、一元化をしない場合、これは976億円と先ほど申しました金額になりますので、これから一元化後の負担は326億円ということで、一元化によって650億円ほどの負担が軽減になると、これはあくまでも平成15年時点の負債額ですね、その時点での森林の蓄積等をもとにすればこういうふうな試算になるということでこのグラフになっているということで、改めて説明させていただきました。
 以上をもちまして、説明を終わらせていただきます。
○吉田昭彦委員長 それでは、質疑、意見交換に入ります。
 ただいまの説明について質疑、御意見ありませんか。
○伊沢昌弘委員 新聞報道の限りなのですけれども、昨日公社の総会があったやに聞いているのですが、今までの計画をつくった時点と平成17年度の実績を見て、これがシミュレーション的にどうなっているのかというところだけ、まず差し支えなければ教えてほしいのですけれども。
○阿部県有林担当課長 ただいまお話ありました決算の関係でございます。平成15年当時想定したところとほぼ同じ見込みで推移してきております。若干施業転換資金、当時導入する見込みよりも少し前倒しでやってきた経緯はございますけれども、大体見込みどおりで来ております。
○渡辺幸貫委員 長くなるかもしれませんけれども、まず1ページ、林業公社でないのは県行造林と、お互いに重ならないようにやっているということでありますが、A4縦の資料25ページの表を見ますと、人工林に対する機関造林の割合というのがあります。これは全市町村が一応載っているのだと思うのですけれども、私は奥州市だから水沢市を例にみましょう。人工林に対する機関造林の割合は8%です。ところが、斜線というか、黒い塗りつぶされているところは22とか69とか46とか59とか28とか、ずっと数字のけたが違うのですよね。それで、これはさっきの1ページのところで公平性については公平なのだといっていることと実際えらい違いがあるのではないですか、数字的に。公平性ということは果たしてなっているのかということが一つ。1ページの3番のところに、下から2行目あたりですけれども、なお林業公社事業実施市町村は毎年事業費の一部を貸付金として負担している、こういう実情があるようでありますが、そうするとそこの市町村も大変な隠れ借金を抱えておるのではないかなという心配をするのです。さっきの公平性の中で、実は公平というよりも斜線の方、黒く塗った部分は大変苦労して実際やってしまったけれども、そのほかにも市町村も背負っているのだという、何とか抱えている中身が1%のところとそっちではうんと違うのではないか、全然公平ではないのではないかと、私はそんなことを思うのでありますが、いかがでしょうか。
○藤原森林保全課総括課長 林業公社実施市町村と、それ以外の市町村について公平性がないのではないかということでございますけれども、いずれ先ほど説明をさせていただきましたけれども、公社事業は県北・沿岸地域の人工林率の低かった市町村、これを高めて山村地域の振興を図っていくというような趣旨で進めてきております。
 そしてまた、県行造林の方は林業公社の事業がスタートする以前から進めておりまして、これは矢巾町と旧川崎村を除く全域でやっております。全体として、県は投資をしていっておるわけですので、そこの部分につきましては、我々としては公平性は保たれているのではないかなと。仮に投入額に相当差があるということをもって公平感ということを議論するとした場合に、やはり県とすれば山村地域なりの、基幹産業がないというような地域に山村資源をきちんと生かして、そしてそこで産業を起こしていくというようなことは、これは県の政策としては意義があることではないのかなというふうに思っております。
 それから、2点目の、これは市町村の方に隠れ借金があるのではないかというようなお話でございます。これは、隠しているわけではなくて、資料の方にも載せております。これにつきましては、ある意味では市町村もそれなりの負担、ちょっと言い方が悪いかもしれませんが、若干リスクは負っているという部分はそのとおりだと思います。ただ、これまでそういう公社事業をやることによって、その地域の雇用なり産業なりいろいろ恩恵があったわけでございますので、その部分を市町村にも一部担っていただいてきたということでこの事業を進めてきているものでございます。
○渡辺幸貫委員 恩恵があって、今日があってすばらしい文化だったというのは、競馬を進めているのと同じようなものです。
 それで、もっと具体的に言いますよ。せっかく表をもらいましたから、27ページの貸借対照表の貸方の下から8行目のあたり、事業借入金未払利息というのが133億円で、借入金は477億とか480億円なのに利息もいっぱい計上されているのですが、未払い利息ですからえらい金額ですが、この中身はどんなものを指しているのですか。
○藤沼森林保全課特命参事 公社の貸借対照表に載っております事業借入金未払利息、これが平成17年度末で133億円ほどというふうになっております。これにつきましては、これまでいろいろ説明してきておりますが、林業公社は自主財源がないことから国庫補助金のほかは農林漁業金融公庫及び県、市町村からの借り入れで資金調達をして事業を行ってきたということで、これは市町村も同じで歩調をあわせておりますが、県からの借入金は平成12年度までは利息をつけておりました。平成13年度以降は無利子化にしておりますが、平成12年度までの利息について、これは発生しておりますが、県への納期がまだこれから先だというような内容になっております。公社では、これにつきまして発生主義の原則ということで、毎年度の決算で当該年度分を県償還利息という科目として損益計算書には平成12年度まで毎年度費用計上してきております。そして、一方反対科目は未払利息になりますが、これについては貸借対照表に毎年度、毎年度当該年度分を計上してきたということで、その累計残高がこの貸借対照表に記載されている金額、これは県、市町村分合わせたものということになっております。平成13年度以降は、新規発生はございませんので、県とか市町村への償還によりまして、残高は年々減少しているというような内容になっております。
○渡辺幸貫委員 貸借対照表の借方の方に、載せていたということですが、では借方のどこにのせているのですか、分収造林勘定かなんかにのせているのではないですか、違いますか。
○藤沼森林保全課特命参事 借方につきましては、平成12年度までは発生していたので、平成12年度までの損益計算書には借方で、科目で申しますと損益計算書の業務・・・
○渡辺幸貫委員 いや、貸借対照表のことを言っている。
○藤沼森林保全課特命参事 貸借対照表では、貸方の事業借入金未払利息・・・
 (「分収造林勘定でないの」と呼ぶ者あり)
○渡辺幸貫委員 そうでしょう、絶対これだ。
○藤沼森林保全課特命参事 済みません、質問の趣旨を聞き間違えました。
○渡辺幸貫委員 それではないのですかと聞いているのです、私は。
○藤沼森林保全課特命参事 事業借入金未払利息につきましては、毎年度費用計上してきておりまして、平成12年度まで発生したのは分収造林勘定の方に計上されているということになります。
○渡辺幸貫委員 それが問題だと私は思っているのです。例えば133億円の利息がありました。それは木の価値が下がっているのに利息があるから貸借対照表を合わせるために資産をふやしたのです、分収造林勘定というところにのせて。それでどんどんふえて、そして貸借対照表が合っているようにつくってきた。表現が強いかもしれないのだけれども、そうではないかと思うのです。そして、この大きな表で、ではその結果、今はどういうふうに理解するかというと、国の緑資源機構というところが、森林の目的が水源林造成による公益的機能の提供であって、木材販売による収益の獲得が主たる目的ではないというところ。片方は、国は収益を目的としないというところと、私たちの方は県の林業公社は、分収造林事業は収益の確保を目的として、最終的には販売して土地所有者と分収する。したがって、取得原価、簿価で計上しているというところと同じように簿価を評価するということ、物の考え方の基準が全く違うのに、私たちも木材の評価方法はやっぱり緑資源と一緒にするべ、ということに無理があるのではないかと思うのです。そもそもさっき言ったような分収造林の経理処理をして、なおかつ今になって評価方法はどうなっているのと聞かれたら、まさか金利の分をそこにのせたとも語れないから、まずそっちと同じような考え方で理解しようではないかとおっしゃっているような気がして、どうもその辺が理解できないのです。その辺をさわやかにお願いします。
○藤沼森林保全課特命参事 公社のそういった利息とかのいわゆる間接経費の問題の処理の仕方の御質問であろうかと思いますが、先ほどの答弁と少しダブると思いますが、公社では毎事業年度、事業に要した総費用から補助金等の収入を差し引いた、圧縮した残額を分収造林勘定として資産計上してきているわけですが、これにつきましてはなぜ費用として計上しないかというような内容だと思いますが、費用として計上してこないで、資産計上してきたのかというようなご質問の意味だというふうに解しますが、公社ではこれにつきまして公社設立何年か後に財産目録、貸借対照表、損益計算書、これについての審査を公認会計士の方に依頼したということがあります。
 その公認会計士の審査結果の意見によりますと、ちょっと抜粋でそこを読ませていただきますが、分収造林勘定についてということで、分収造林勘定は造林のために要せられた原価となるべき費用を処理する勘定であって、その内容は新植費、これは直接費。保育費、保護費、これも直接費。間接経費から成るように処理されていることは適当な処理であるとみてよい。意見がついておりますが、問題は間接経費は損益計算書の当期欠損金的内容のものが振り替え処理されているが、これは損益計算を通じて処理すべきものであるか、分収造林勘定の内訳計算として処理すべきものであるか、これについて疑問がある、というようなことがありまして、結論がこれから先です。造林した樹木が樹齢に達して造材、これは切って造材が行われるまでは収益が発生しないのであるから、それまでは収益に対応する費用が発生しないと考えるべきだろう、このような観点に立って判断すれば収益が発生するまでは損益計算が起こらないというべきであるというふうな公認会計士からの意見で、毎年度の損益計算で損金あるいは費用処理をしないで資産計上をして行ってきたというような内容であります。緑資源機構もほぼ同様の処理のように伺っています。これは公認会計士の意見は企業会計原則の費用収益対応の原則というものに基づいて行う、こういう意見があったものというふうに理解しています。
○渡辺幸貫委員 今売り買いがなかったら損益が起きないのだから今のせているのだという。現在減損会計というのはあなたの方で説明なさった、2ページの下のところに、資産の市場価格が著しく下落した場合や、経営環境が著しく悪化した場合に用いられる会計処理だと。90年代以降の失われた10年の中で減損会計というのをやらなかったらバブルが発生するのだということが、まさに会計方法に私たち日本国全体が間違いがあったのだということだと思うのです。そのバブルを上塗りすることが林木の世界では、現在もなお残っている、是としているということを説明していることと同じだと私は受け取るのです。なぜか。だって、みんな林が太っていますよと言っているのだけれども、実際に評価したら、「なに山はただ当然だもんな」というのが、この間の議論のときありましたよね。山はほとんどそんな価値がないのではないかと。それがみんなの気持ちだと思いますよ。そして、なおかつこれから少し期間を延ばして40年ではなくて50年にしようやなんて先送りすればするほどそんな名木を100年に延ばそうと、そんな名木でおうちを建てる時代ではなくなって、合板で建てる時代、鉄骨で建てる時代になってきているわけです。ですから、先になればなるほど、ますますこれに矛盾が生じてくるような気がしてしようがないのです。だから、公認会計士はどこのどなたがおっしゃったか知らないけれども、大きな流れの中では、やっぱり減損会計はきちんとやらなければならない。
 そうすると、分収林の貸借対照表の勘定のやり方というのはまさに減損会計を無視したやり方だったのだな、そういう反省が林業公社を廃止しようか、存続しようかと皆さんが立ち至ったもとではないのですか、私はそう思っているのです。皆さん、今説明をなさっているままだったら林業公社の廃止なんか議論しなくたっていいのですよ、こういう会計でやっていけばいいのだから。その辺を疑問に思うからこそ、こういうふうな整理をしなければならないのだという説明だったら、私は納得する。その辺いかがですか。
○藤沼森林保全課特命参事 ただいまの渡辺委員からの質問ですが、林業公社は公益法人ですので、昭和27年に制定されて、その後改正を経ておりますが、企業会計原則という原則に準じてこういう費用収益対応の原則、当時の公認会計士の指導を受けながら処理してきました。これはこれで会計基準に沿った処理をしてきたということですが、ただ最近委員からお話がありましたように新しい会計基準ということで、損益計算書なり貸借対照表、そういった財務諸表の実態数値と現実の実態を合わせるような会計基準が続々時価会計とかここ数年で出てまいりまして、平成18年4月からは、特に上場企業等、公認会計士の監査を必要とする企業は強制適用になっているということで、県でも一元化後につきましては、やはり現在県とかにはそういう会計基準は強制適用というものではございませんが、こういった新しい手法を参考として取り入れて、できるだけ実態に合わせた事業内容にしていかなければならないのかなというふうに考えております。ただ、時期はいつからかということについては少し検討時間をいただきたいということで考えております。
○渡辺幸貫委員 あと3ページです、国に対する提言をなさった。そして、平成18年度の予算で補助事業なり金融なりこういうことをやることにしたということなのですよね。金利も3.5から1.7か何か知らぬけれども、支援措置をするのはいいことだと思うのです。ただ、基本的に一番下のところに地方財政の措置として120億円とか100億円とか支援内容が出ましたというふうなお話をさっき説明なさったのだけれども、それはあくまでも国全体の予算であって、岩手県にはこのうちの10分の1も来ない。47都道府県分の1ではないかもしれませんけれども、広いですから。そう思うけれども、仮に20分の1にしても10億円に満たない金額が来る。そういう程度のことで、10億円に満たない金額と私たちが抱えている金額は何百億の世界ですから、我々が国への提言、承知してもらうこととのギャップというのは甚だしいのではないかというふうに非常に心配をしているのですが、この見通しについてはいかがでしょうか。
○藤原森林保全課総括課長 国の支援策について心もとないのではないかということかと思いますが、私どもの方としましてもその辺は全然効果がないというわけではありませんが、大きな効果があるというところまでは考えておりません。特にも交付税措置、普通交付税ということになりますと国では、これは林業公社用に措置したものであるから100%使いなさいというようなスタンスではありません。しかし、県の方に来ればそういうわけにはいかない。これは林業公社だけではなくて、一般民有林の分も入っているというようなこともあります。
 それから、地方交付税全体が削減されている中で、この部分には措置しましたよという形にはなっておりませんで、トータルとした場合にはなかなかこれで満足がいくというようなものではないというふうに認識しております。この辺の効果、検証につきましては今金融問題検討会で実務的な検討、検証作業をしております。こういったものをもって林野庁とも協議をしていきたいと考えております。なお、その金融問題検討会には農林漁業金融公庫の方々も入っていただいておりまして、いろいろと公庫の方からは御支援をいただいております。そういった我々だけの対応だけではなくて、全国で同じ問題を抱えているところと一緒になって、これからも活動していきたいというふうに思っております。
○佐々木博委員 この計画は、平成55年ぐらいから黒字になりそうな計画で、多分そのころには私は生きていないのではないか、壮大な計画だなというふうに思っているのですけれども、結局一番のポイントというのは林業公社を県有林に一元化するときに、それが適正な評価をされて、一元化されるかどうかというところが一番の問題ではないかなと思うのです。要するに、それが県民の理解が得られるかどうかというところが私は一番の問題ではないかなというふうに思っているのです。
 それで、先ほどから緑資源機構の減損のお話が出ていますけれども、緑資源機構は、これは固定資産なのですよね、これは水源目的とした、要するにインフラの整備ですから。伐採するわけではないから。だから、これを固定資産でそういった減損会計にどう適応していくかということは、それはそれでいいのだと思います。ただ、林業公社を受け継いだこれは分収林事業だから、伐採を目的としているのです。そうすると、現時点で市場評価があるとかないとかという議論をしていますけれども、伐採した時点でもし評価が下がっていればその時点で損失が毎年、毎年確定していくわけでしょう。だから、そこのところを同じような評価の仕方をしようというところに私は無理があるような気がするのです。あくまでもこれは棚卸資産ですよね。棚卸資産ですから、販売を目的としているやつですから、現時点では市場価格はないかもしれないけれども、それを全く無視した考え方で簿価で進んでいくというのは、私はなかなか県民の理解が得られないのではないかなと、そう考えているのですけれども、いかがでしょうか。
○藤沼森林保全課特命参事 今佐々木委員の方から緑資源機構では固定資産、公社では棚卸資産ということで、まさに公社ではそういう処理をしているわけですが、それでこれはまだこうだと決まった考え方ではございませんが、いずれ公社の事業を県に引き継ぐ、契約者も含めて一式で引き継いで、それで県でも市町村との今後の分収関係もありますので、公社が行っている複式会計の方法を引き継がなければ適正な事業継続ができないということで、いろいろ今どう処理すればいいのかというのを検討しておりますが、これはまだ確定ではありませんが、検討段階では公社が現在流動資産あるいは棚卸資産として計上しているものにつきましては、生育が終わった後は緑資源機構と同様に固定資産に一たん振り替えて減損するという、そういうふうな考え方も今いろいろ事務段階で出ている状況ですので、その上で減損を行っていく、そういうことによってもし時価が簿価に比べて著しく低下したとか、販売時点になって初めて大きな欠損が出るとか、そういうことを何とかそういう方法によって予防といいますか、そういう対応をとっていかなければならないのではないかということで現在、まだこれというものは確定しておりませんが、さまざま検討させていただいております。
○佐々木博委員 ちょっとよくわからないのですけれども、日本の上場企業なんかは固定資産の時価会計の適用は強制適用になって、それでかなりの企業で事前にバランスシート上処理したところがあって、それが一つの景気、不景気の原因だったのですけれども、棚卸資産については前から時価会計やっているのだよね。何も一遍固定資産なんかに入れて、減損会計やる、今度減損会計を一遍固定資産でやってしまうと、その後の会計の処理面倒ではないですか。むしろ市場価格が出てきたらば棚卸資産のまま時価評価すればいいのです。むしろ後から拘束受けるような、変なことを考えているということがまず私は理解できないのですけれども、やっぱり全然やる必要ないのではないかなというふうに私は思うのです。いかがですか。
○藤沼森林保全課特命参事 今委員御指摘にありましたような意見もいろいろ出てまいりますので、その辺のところも参考に、今後いろいろ検討させていただきたいと思っております。
○佐々木博委員 実は、県内の市町村なんかでも実際にあった事例なのですけれども、森林を購入するときには、木材価格がちゃんと発生してからなら安く買えるわけです、時価で買えるから。発生する前だと簿価で買わなければいけないから高くなる。だから、山を買うために、待っていて、市場価格が出てから安く買っているという例があるのです。それが要するに今の私たちの木材林に対する共通の認識なのです、残念ながら。本当はこの問題は、私は県レベルではなくて国策として取り組まなければいけない、本当にそういう問題だと思いますけれども、ただそれはそれとして、木材の価格というのは基本的に、残念ながら大方そういった認識がある中で、簿価でそのままやっていきますというのは、ほかに方法がないといえばそうかもしれないけれども、そこをどうやって理解を得るかというところは、やっぱり大いに検討の余地があるのではないかなと思っているのですけれども、いかがでしょうか。
○藤原森林保全課総括課長 ただいまの御指摘は本当にもっともなことだと思っております。そういう実態も承知しておりますし、一方でこういう方法をとらざるを得ないのかなというジレンマもございます。これからもいろいろと皆さんからも御意見を伺いながら議論を深める中で方向づけをしていきたいなというふうに思います。
○佐々木大和委員 今のにも関係してくるのですが、前の方にもあったわけですが、最初の渡辺委員が指摘したところで利息の計上が公社の方にはあるということで、その部分の割合が結構な金額136億円を計上している。今回一元化するというときに利息を計上した方と計上しない方を一元化させたら、今の指摘の問題が出るのだと思うのですけれども、県行造林の会計は今まで500億円だったかな、大きなものがありますね。その大きい額が投資されているけれども、その部分は多分県行造林の場合は県が直接やるために利息というものは出てこないで、そのずれが出てくるのではないかと思うので、その部分の指摘になっているのだと思うのだけれども、そこの説明をしてもらいたいと思います。
○阿部県有林担当課長 ただいまお話のありました県有林事業の財産評価の関係でございます。県有林事業では、議会へ報告させていただく案件と、あともう一つは資産を県報に、財産の条例に基づいて登載している状況でございます。その中で、資産については現在複式でやっておりませんので、今財産が発生している分を単純に評価して130億ちょっとになりますけれども、それの評価額を計上させていただいております。先ほど林業公社の資産の計上でございますけれども、複式でやっておりますので、その時々発生している費用は今までかかってきた取得原価ですよということで固定資産に計上させていただいております。公庫から借りている利息についても毎年発生して、未払いという形では計上されてはおりませんけれども、それは造林事業にかかる、元金にかかる必要経費だということで、それが事業費の一部だという考え方のもとに固定資産に計上させてもらってございます。また、今残っている未払い資金は約定に沿って将来返す仕組みになっていますので、今そのまま残っているものでございます。
○佐々木大和委員 県行造林の場合にどんな契約内容か、例えば今言ったように単純な官庁会計でいくと利息は計上されませんね。例えば100万円の経費のかかった山があった。片方は50年かけていくと150万円の経費のかかった山になった。分収するときに、これが200万円で売るときは片方は100万円を配分するのだけれども、片方は50万円しかならないという矛盾したものが出てきますよ、これは。一元化するときに、これをすきっとさせなかったらおかしくなりませんか。そこは原価のとらえ方、要するに分収のときの原価のとらえ方に利息が入る方と入らない方があったら、一元化を進めたら、今度は契約している方は何なのだこれはということになって問題になると思うのですけれども、そこはどうなっていますか。
○阿部県有林担当課長 ただいま費用の計上と最終的な分収との関係でございます。これにつきましては、分収造林契約書の中で定義されておりますけれども、土地所有者へ費用として計上するのは伐採時点に発生する費用のみの計上額でございまして、それまでに要した保育経費、これは造林者の方で6割の費用で全部賄うという仕組みになっておりますので、県の場合、公社の場合、それぞれ費用計上は違いますけれども、最終的に分収造林契約者にいく際の費用の控除額についての計算方法はどちらも同じ根拠になっております。
○佐々木大和委員 わかりました。それでいけば問題ないと思います。
 あとさっきの固定資産とかはちょっと問題ありますが、その前に先ほど渡辺委員が質問した中で25ページの内容なのですけれども、これは要するに今岩手県の各市町村、私はたまたま岩泉ですから、岩泉町のところで言いますと2万1,000ヘクタールの造林をしてきた。この中で、私が覚えているのだと2万ヘクタールで、公団等々も含めて実際は1万2,000ちょっとですので、8,000ヘクタールぐらいが補助造林なのです、自分で、みずからがやった。あとは機関造林。あと2番目に大きいのが遠野なのですけれども、ここは1万5,900、約1万6,000、これでいったときに機関造林は20%だといってもせいぜい3,000ヘクタールぐらい、だから例えばこれを比較してみても岩泉の場合は8,000ヘクタールの補助造林をしていますが、遠野は5,000ヘクタールしかやっていない。ところが、補助造林の場合は個人負担がついてきますので、8,000ヘクタールの個人負担を岩泉の造林者はやっているのです。それで、機関造林になると個人負担がつかない。遠野の方は3,000ヘクタールぐらいしか実際はやっていない、それが最高なのです。あとの市町村はそれ以上やっているところがないから、そういう意味でいったら個人負担でやった事業費というのは決してこれの数字だけで、機関造林がやった割合だけで示されるものではないわけです。そういう意味で今基本的な機関造林は市町村が足りない分を一定の割合で出しているけれども、補助造林と機関造林の数字の差、個人はどれぐらいの負担をしているのか、そこの違いが正確に出てくれば非常にわかりやすいと思うのです。機関造林というのは大体地主はゼロだけれども、補助造林になってくると必ず持ち出しが出る。現実にこの数字だけで調べると、先ほど指摘したとおりになるのだけれども、実際は違って8,000ヘクタールやった方がはるかにその地域では個人が負担しているというものが見えるのですけれども、そこの割合をちょっと示してください。機関造林と補助造林の数字の違い。
○藤原森林保全課総括課長 その部分の数字は持ち合わせておりませんので、後ほど調べて・・・
○佐々木大和委員 大まかでいいのだよ、基本の数字だもの。六十何%ですか。
○藤原森林保全課総括課長 割り返せば。
○佐々木大和委員 決まっているのだから。
○藤原森林保全課総括課長 補助率についてですか、補助率については最高で68%です。
○佐々木大和委員 公社がやるときにも68%、そういうことで残りの32%が個人でやるときには自分が出す、それで公社がやるときにはそこの中の負担の中の10%をこの市町村が出す、残りの分は公社の持ち出しになっていって、分収の6対4のときに回収するという事業ですよね。だから、そういう意味でトータルで人工林率を上げていくときに、各地域が森林造成のための負担といった場合、そこの住民の負担している割合というのは機関造林の負担が決して大きくなかったと思うので、人工林率の低いところをやってきたという意味では一定の評価をされていいのだと思うのです。先ほどの質問に対してもそこがしっかり見えないが、補助造林でやっていってもこれだけ負担があるし、機関造林がゼロなのだけれども、そのためにあえて市町村も負担して人工林率を上げたというような政策的な意図がそこに明確に見えるので、そこの関係を正確にわかるようにするためにはやっぱり説明すべきだと私は思います。
 それから、さっき佐々木博委員が指摘したようにこれは棚卸でいう商品みたいなものなのだよね、実際は。ただ、県行造林の場合は県有林というのがあるのです。県有林の場合は完全に固定資産だね。だけれども、果たして6、4で分けるときの公社が分収で得る6が固定資産でいいのかどうかというのは、やっぱりかなり議論する部分があるのだと思うのです。結局緑資源機構がやっている水源林と違って皆伐することが前提だものね。皆伐して全部商品化するわけだから、やっぱりこれは普通に考えると100%棚卸資産という方が正常で、その時点で損益が出るのはしようがないのだけれども、非常に困るのはさっき言った利息等が入っていると、帳簿上は原価が異常に高いというところが問題なのです。これをずっと会計処理上は行ってきているのだけれども、もしここで見直して減損会計とのバランスをとるときにはもしかしたら県はその利息を放棄してしまうということも政策的に考えてもいいのではないか、それぐらいの判断が今回の事業の中にあるのだろうと思うのですけれども、その辺はどうなのでしょうか。
○阿部県有林担当課長 現在債権の処理の仕方につきましては、県と債権者である市町村あるいは公庫といろいろ協議を進めておる中でございますので、まだ明確にはお話はできない状況にはございます。ただ、県の債権を確定させて、それを放棄するという考え方を一つ考えた場合、民間であればある程度利益を確保するために早目に債権を放棄するという場面は若干あるかと思いますけれども、県の場合はできるだけ債権の回収に努めて、最終的に債権が回収できない状況がある程度見込まれた時点で放棄するなり、精算するなり、いろいろな考え方があるかと思います。そういった考えも含めまして、市町村からも退散時には債権を保全してほしいとかいろいろな要望がございますので、そういった面を加味しながら今後一元化時点での債権の整理方法を検討していきたいと考えております。
○伊沢昌弘委員 御苦労さまでございます。何度となくこの御説明をいただいてきたのですが、まだ具体に進んでいないというふうな印象を実は持っています。
 全国の流れを見ても今のところ県有林とそれらが合体するというのは数が少ないようですね。私は何回も聞きましたけれども、最初に御説明いただいた28ページの資料に基づきやらざるを得ないということですが、これまでお話ありましたように平成55年度以降、平成56年から売れていくというのは今の材価を見越してやっているということですから、言ってみればとらぬタヌキの皮算用をしながら何とかやっていきましょうという形だと思うのです。
 今後のスケジュールで二、三聞きたいのは、市町村がお金を出して今までやってきた部分を協議をしていく。当初は、全部放棄してもらうということでやっていたと思うのですが、そんなのはだめだというふうな経過もあってこうなっているようなのですけれども、見通しとして最終的にどういう形になるのか、放棄をしないと利息が生まれていくのかどうかも含めて教えてください。
 それから、今全国的にほとんど岩手県と同じように県有林であれ、林業関係であれ、公的な部分で機関造林の植林をやめていると思うのです。この28ページの計画でもどこにも木を植えていくというのがないわけです。長伐期にかえて、そして切るという計画で、いわゆるカラマツなり、杉なり、アカマツなり、植えていくという計画がないのですが、自然林、広葉樹との混交林に変えていくという計画が本当にいいのか。もしくは経済状況が変わり、材価が変わって、切ったもので収入が上がって、分収解除をした時点で山主が自らやっていくという期待感であればいいのですが、今まで戦後の荒廃した山を県がかかわってやってきたという部分からいけば、将来的にかなり無責任だという声が出ないのか。6、4で収益が上がらないような山については解除します、6割の部分については材価が出るまで伸ばしましょうという契約に変更していくときに大きなネックになるような気がするのですけれども、今の時点では植林までのことは考えられないからいいのだという考えなのか、私はそれも含めた上できちんとした対応をすべきだということを主張してきたので、その辺の基本的な部分を改めてお伺いしたいと思います。
○藤原森林保全課総括課長 後の方の質問からお答えさせていただきたいと思います。県行造林あるいは林業公社事業が伐採してしまって、そのまま所有者に残されて、再造林もされないで循環が途絶えてしまうのではないかという御指摘でございますが、この林業公社事業は一応所有者との契約によって進めているものでございますので、ある時期では整理をつけなければならない、これはそのとおりかと思います。ただ、その後のフォローというのは当然あろうかと思います。基本的には普通林であれば自ら所有者がやることになるわけですけれども、補助事業だとかを利用しながら進めていくというのが一つあると思います。
 それから、今までは我々の反省点でもあるのですが、大面積に皆伐をした後に、第一歩から造林を始めたということで非常に労力もお金もかかったというような面がございます。ですので、今後の施業に当たっては複層林ですとか、あるいは2段林ですとか多様な森林をつくっていく、一回に裸にしないような施業をしていくことを考えていかなければならないと思います。所有者に任せっ放しということではなくて、例えば保安林ですと県営事業で保安林の整備だとかもできる仕組みになっております。ですので、そういった補助事業ですとか、県営事業ですとか、そういったものを組み合わせながら、委員が御心配されているようなことに対応していきたいと考えております。
 それから、1点目の市町村の債権処理の関係でございます。いずれこれは市町村との合意が必要であるということが大前提でございます。この債権処理に当たりましては、前回もお話し申し上げたのですけれども、公社の分収権、6割の部分でもって代物弁済をするという流れになっております。今市町村の方とはいろいろ協議をさせていただいております。そういう代物弁済の部分についてはおおむね理解が得られそうだという感触は持っております。ただ、今後引き継いだ後の経費だとかいろいろかかるわけですけれども、最終的に分収するときにどうするのかとか、そういう細部についてさらに詰めが必要だというふうに考えておりますが、基本的にその方向でいいのではないかという感触を得ております。
○伊沢昌弘委員 代物弁済は、前にも聞いたのですが、やる時期というのはいつなのか。ただにしたので、それまでの間、県は利息を生んでいないと言いましたよね。市町村もそうなのでしたっけ。ごめんなさい、そうすれば理解しました。
 2番目の質問の山をどうするのかというところなのですが、切りかえてやっていく、そして解除していただく部分を含めて今後つくるというのは、今お話ありましたように保安林等々、それから水源涵養林を含めて県が施策として補助金を持ちながら山に手をかけるという部分がないと、解除してしまってあとは山主は多分絶対手をかけないと思うのです、将来的に財にならないやつだから。そこの部分について木を生むのではなくて、まさに森林税で、7億円とって5億円かけるという、そういった部分も含めたものが今後必要になってくるだろうと思うのです。それを思うと慎重に最終的な絵づらをかくときに、ただ単にお金のやりとりでこれがこうなるという形だけではないものをそこはぜひやってもらいたいというふうに思っております。
 もう一つ、くどいのですが、公社で働いている人たちの処遇についてです。来年の5月には解散ということになると思うのですが、これまでいろいろノウハウを持ってやってきていただいていると思うのですが、一体化した後、公社がなくなるわけですから、結局会社がなくなるわけですから離職をせざるを得ないと思うのですが、その後の再就職なり、一体化をしてその人たちの再雇用ができるというシステムがあるものかどうか、その点についてはどのような御見解なのか改めてお聞きしておきたいと思います。
○藤原森林保全課総括課長 公社職員の処遇につきましては、私どもとしても大変心配をしているところでございます。ただ、処遇の関係につきましては、第一義的にはやはり林業公社で対応していただくということは再三申し上げているところでございます。ただ、切実な問題でありますし、我々としても就職、求人情報等の収集、提供にこれまで以上に努めてまいりたいと考えております。
○柳村典秀委員 先ほど来問題になっている未払い利息の件なのですけれども、公社の方は計上しているわけですが、相手方の貸し付けている方ではそれを毎年債権として計上しているのですか。
○藤沼森林保全課特命参事 県では貸し付け当初の契約期間、例えばこの資金の場合40年という契約期間だと思いますので、40年後一括という場合でお話ししますと、いずれ公社は期間ごとに日数を計算して毎年度利息を計上しており、それは平成12年度までやってきております。一方、県は補助簿では経理していますが、収入になるのは返ってくる年度の予算に収入科目を見込んでおります。それまでは収入としては見ておりません。補助簿で経理している、勘定会計ということであります。
○柳村典秀委員 ということは、県の方とすれば別に支払い、未払いでなくても、なしにしても、別に債権放棄ということにはならないわけですよね。
○藤沼森林保全課特命参事 県の方では収入計上という形はしておりませんが、債権の発生しているものは補助簿で管理しております。債権は発生しているということです。
○柳村典秀委員 具体的には債権を放棄する場合に議決が必要かどうか。
○藤沼森林保全課特命参事 放棄する場合は議決が必要と考えております。
○柳村典秀委員 恐らく先ほど来の話で、議会は放棄しても賛成するのではないかなというふうに思うのです。というのは、今簿価にどんどん入れているわけだけれども、実勢価格からしてもそんな価値ないわけです。ところが、将来確定してくるのは40年後の話だと、ここにいる人たちはだれも生きていない時代の話で、そのときにどうなっているか。言ってみれば本当に債権を保全するためにといいながら先送りですよね。本来は処理しなければならないものを先送りして膨らませて置いているだけの話なのです。やっぱりこれは今回この公社を解体するというときに、痛みを伴っても県の債権放棄に向かってやっていかないと、40年先に価値は上がるだろうからという話だけではちょっと済まないのではないかなと思うのです。これは意見です。
〇斉藤信委員 前にも聞いたと思うけれども、10ページの借入金の状況、元金で485億円、利息を含めると618億円。ただ、注1というのがあって、農林漁業金融公庫の約定利息を入れると大体700億円になるということですね。それで、県の241億円の元金、利息も含めると363億円ですが、これはどこから出したのですか、一般財源なのですか、それとも民間から借りてやったのですか、市町村も含めてちょっと教えてください。
○藤原森林保全課総括課長 県の方は一般財源です。市町村も一般財源から出しているということです。
〇斉藤信委員 そうすると、今柳村委員が言ったように放棄してもどうってことない、どこかに残るわけではないということだな、もう出しているお金だからね。どこかに借りたお金ではない、そういうことですね。
 それで、実質の総事業費はこのページの一番下に661億円と、実質の総事業費が661億円で、借入残高が700億円なのだよね。私は、この事業というのは極めて本当に深刻だと思います。だから、一元化というのは事実上破綻に近いからそういう対策になっているのだけれども、破綻処理するときに一番大事なのは、やっぱり原因と責任なのです。
 なぜそうなったか。私は2つあると思うのです。1つは国の政策の破綻。もう一つは、やっぱり県自身に確固とした計画はあったのか。例えば(2)の借入金の状況の中で、当初想定していた間伐収入等がないこと、森林が最高の林齢で41年生と若くと、この最高41年生で若くなんていうのは、最初からわかっていたわけですからね。まだ主伐期に達していない、これは全然理由にならない。理由があるとすれば想定していた間伐収入等がなかった。なくなったというのはだれの責任なのか。15ページの(イ)なのだけれども、公社造林は立地条件の厳しい地域において森林整備を進めてきたことなどから間伐収入がほとんどない状況で、公庫等への償還のための県、市町村からの借入れが年々増加している。最初から予想されていたのではないですか。責任がどこにあるのかということなのです。最初からわかっていてやったのではないかと思うぐらいずさんな話なのではないですか。だから、林業公社の設立の趣旨、計画、それがどこでどう破綻したのかと、その原因は何なのか、ここをもっとはっきり言ってくれませんか。
○藤原森林保全課総括課長 こういう事態に至った責任の所在は、ということでございますけれども、こういった事業は大変長期間にわたる事業ですけれども、その時々の判断があったものというふうに思っております。まず、この事業をスタートしたときには戦後の荒廃した森林を早期に復興する必要があるのだというようなことがあって、政策的に取り組んできたわけでございます。昭和55年のあたりに木材価格のピークがあるのですけれども、そのあたりまではある程度の収益性が保たれてきておりました。ただ、御案内のように輸入木材の増大ですとか、あるいは林業労働賃金の増嵩ですとか、そういったようなことからどんどん収益性が悪化してきたということで現在に至っているわけですけれども、この林業というのは非常に長期間にわたる事業でございます。30年、40年ではなくて、やっぱり100年のスパンで考えなければならない状況にありますので、今ここでその責任がどうのこうのという議論もあろうかと思いますけれども、今の状況からこれまで造成してきた森林をどのように次の世代に伝えていくのか、これは木材の供給だけではなくていろんな環境面のお話もあるかと思います。そういう環境保全の部分も含めてちゃんとした森林を次の世代に引き継いでいく。なおかつ、その際に県民の負担を少なくするという意味で、どういう手だてができるのか。やはりそれを考えたときには、2つある同じようなものを1つにして管理費を節減するとか、あるいは長伐期に移行させながら、木材価格の得られる優良な木材が生産できるようなスタイル、それからまたコストも縮減しながら経営改善をしていくという形で進めていくしか現時点ではないのかなというふうに思っております。
〇斉藤信委員 今の最後の表現が実態をあらわしているのです、今の選択肢はそれしかないと。だからそれはやっぱり言われているように先送りの発想なのです。今よりは何ぼかよくなるだろうと。しかし、公社だけの借金で約700億円あるのですよ。では、県行造林はどうかというと元金だけで481億円でしょう、利子を含めると大体同じぐらいあるのではないですか、一緒にして1,000億円超えるのですよ。だから恐らく2つ別々にやるよりは効率化はあるでしょう。僕はそれには反対しない。ただ、実態はそんな繰り延べの発想でいきませんよ。だから、私はそういう意味でいけば公社が破綻した原因や責任というものをもっと深く解明をして、それこそあと40年、50年というのであれば長期的な計画に耐え得る発想がないと、あとは後の人がやってくれるでしょう、定年まで頑張りましょう、こういうことでは全然だめだと思うのです。
 だから、少し金額のところで聞きたいのだけれども、計画をした間伐収入というのはどのぐらいあったのか。それは全く見込めなかったのかということはありますよ。
 それと14ページのところで、公庫への償還は無理やりやったのでしょう。県と市町村からの借り入れ、この仕組みというのは結局これからもどんどんふえていくということになるのではないですか。公庫への償還というのはこれどういうことなのか。公庫の約定利息というのは86億円で、元金と比べれば少ないですよね、比較的。これは一定は返しているからでしょう、違うのですか。それとも15ページで言っている償還のための借り入れが年々増加しているというのは、これどういうことなのですか。
○藤原森林保全課総括課長 まず、最初の方でございますけれども、間伐収入をどのくらい見込んでいるかということでございます。これは、公社設立当時のことでございますけれども、カラマツは植栽から18年後、杉は植栽から20年後と30年後、アカマツは20年後に間伐を予定しました。その間の間伐収入は総額で約41億円を見込んでおりました。
○藤沼森林保全課特命参事 15ページの公庫への償還のための県、市町村からの借り入れということですが、既存の公庫資金の借り入れ、毎年度約定償還が来ているものがあります。公社では収入がありませんので、その辺最大限考慮して、県と市町村からその分についても貸し付けを行っているという内容でございます。
 それから、公庫への利息が少なくなっている理由ということですが、利息が少なくなっている理由としまして金利の低い施業転換資金というものに借り替えをしているというのが主な大きな原因ではないかと考えております。
〇斉藤信委員 いずれにしても41億円の間伐収入の見込みというのは、これは平成17年度までということですか、いつからいつまでの話でいくらかあったのか、全然なかったのか、それが第1点です。
 それと農林漁業金融公庫、これは償還期間の来たものについては、もう返さざるを得ないということで、この財源がまた県と市の借り入れになっているわけですね。そうすると、仕組みとすれば結局県と市の借り入れはどんどんふえるということだ。そして、県と市の利息が大きいのは全然返していないからですね。これは償還期間というのはないわけだね、40年でやっているのだからまだ償還期間になっていない、そういうことなのですか。
 それで、私はいずれ林業公社がうまくいかなかった原因責任というのはきちっと文章で明らかにした方がいいと思います。それは県の計画の問題もあるし、国の政策の問題もあるのだから。そういう意味でいけば岩手だけではなく国策が変わってもらわないとだめですよ。そういう点では、きちっと原因と責任というのを明確にして改善策に生かすというふうにしないとだめだと思います。
 それと14ページでどういう意味か少し正確に教えてほしいのですが、公益的機能は年間527億円と評価されるというのは林業公社の造成分なのですか。ちょっと感じ的にはもう一つね、そんなにあるのかなと。本当に実際これくらいあるのだったら、今までの借金もむだではないとなりますよ。年間527億円というのは、これは大きい額なのではないかと思うけれども、これの具体的、客観的な根拠はどうなのかと、そことのかかわりで最後の28ページの表で、これを見ると年間これから平準化して30億円の財源が必要なわけですよね。恐らく林業公社設立当時は、もうどんどん予算規模が、経済の発展とあわせて予算規模が大きくなるから、借金も大きくならない。今は予算規模がどんどん小さくなっているわけです。その中で借金だけがふえ続けるという、ここに重大な問題があるわけです。だから、平準化した場合これから平成45年近くまで毎年30億円の財源が必要で、もちこたえられるのか、それが理解されるのかというのがこの計画の中では大変重大で、さっき私は県行造林と言いましたけれども、これはあくまでも林業公社の分でしょう。
○藤原森林保全課総括課長 合わせてです。
〇斉藤信委員 これ合わせて30億円になるの、そうか、そうか。合わせてね。
○藤原森林保全課総括課長 はい。
〇斉藤信委員 なるほど、わかりました。そういう理解が得られるものなのか、どういうふうに理解を得ようとしているのか、さっきのところも含めて答えてください。
○藤原森林保全課総括課長 それでは、今の4点目の方からお答えをしたいと思います。
 これがその平成15年度にシミュレーションしたものでございます。委員御指摘のとおり約30億の一般会計からの繰り出しがあるわけでございますけれども、この上の方の山と下の方の山が完全にずれております。当初林業公社なり県行造林事業を実施する際には、この山がある程度一致し、伐採した収入でもって償還できるという、そういう計画でございました。結果として、今こういう状況にありますので、この山を何とか、例えば一般会計からの繰り入れの分を利息が発生しないような形で右側の方に繰り延べできないだろうか。要するに、借りかえて、伐採時期に合わせた償還ができるような仕組み、そういう制度資金ができないだろうかというようなことで、それは昨年度末に金融問題検討会で知事も先頭になって、そういう要望活動を行っているところであります。これは実現性はまだ何とも言えないのですけれども、県とすればそういうことをやりながら経営改善に努めていきたいというふうに考えております。
 それから、1点目の間伐収入の件ですが、当然早い時期には間伐収入もございました。ただ、先ほどの41億円に対してどうなのだというところまで、ちょっと数字までは押さえておりません。それから、設立当時のものが今は40年生ぐらいになっておりますけれども、当然20年前に植えたものは今20年生くらいになっているわけです。先ほど申し上げましたのは、一応そういう林齢になったものは間伐をするという、一つの施業の基準があります。ですから、今も実施はしておるわけです。ただ、なかなかその部分から収入が見込めないという、そういう悩みがあるということでございます。
 それから、公益的機能のお話でした。林業公社が527億円、それから参考までに県有林の方ですけれども、これは1,423億円になっております。これは、日本学術会議の積算手法ではじき出されたものでございます。
 それから、もう一点については藤沼の方からお答えいたします。
○藤沼森林保全課特命参事 未払い利息の関係の御質問だったと思いますが、お答えいたします。あわせて資料A4縦の方の13ページを御覧になっていただきたいと思います。
 資料の右側に県の主な取り組みということで、平成10年度の欄に貸付利率を複利から単利へ変更したということで、これ以前は古い方が利息が高くて5.5%から貸し付け年度によりまして3%までの利率がありまして、複利で貸し付けを行ってきたということで、平成12年度まで県、市町村とも公社に対して有利子で貸し付けをしております。
 それから、平成13年度から新規貸し付けは無利息にしました。それから、既存貸し付けで残高があるものについては、平成13年度以降は利息を発生しないように凍結してきたということで、平成10年度までの発生利息を貸借対照表に残高として計上しております。これは納期に応じまして公社の方からは弁済をいただいておりますので、年々残高は減ってきております。こういう感じになっております。
〇斉藤信委員 これで終わりますけれども、県の元金利息が363億円で、これが県事業に追加され、県がやるときに、僕はこれを身軽にする手はあるのではないかと思うのです。どこか民間から借りたお金であれば、これは返さなければだめだけれども、一般財源から出しているのでしょう。だから、そういう意味でいけば、恐らくこのお金というのは   1兆4,000億円の県債残高にも入っていないでしょう。入っていれば問題だけれども、それをちょっと伺いたい。
 それと今まで41億円の間伐収入を見込んでいたところ、ほとんどなかったということで、これから再建をするときにやっぱり間伐材の活用策というのをセットしてやらないと、これからも収入は見込めませんという無策ではだめだと思うのです。森林県岩手なのだから、やっぱりこれから40年、50年の木材も出てくるわけだから、間伐と言ってもある意味でいけば使える木材が出てくるのです。
(「間伐で使える材は出ないのだよ、50年ぐらいでは」と呼ぶ者あり)
〇斉藤信委員 いや、いろいろな用途があるでしょう。私は、そういう点でいけば岩手ならではの間伐材を資金にする施策、これをあわせて循環型の仕組みをつくっていかないと、ただわずかばかりのロスを改善するということではだめだと思いますよ。やっぱり全国から岩手に視察に来るような施策。これ間伐ではできないかもしれないけれども、私は前にも提言したけれども、県立高校を木造でつくるぐらいの構えで、森林県岩手の押し出しをあわせてやらないと。中学校も木造校舎は少ないのです。小学校は今やっていますけれどもね。だから、そういう点では、そういうところまで木材を活用する、利用するし、それで逆に視察や観光客を呼ぶぐらいのことをやってペイする、そういう前向きの施策を真剣にやる必要があるのではないかということで、最後のところは私の意見です。
○藤沼森林保全課特命参事 林業公社への貸付金の県の財源ということでございますが、貸し付けに当たりまして、県はそのための特定の起債とかなんかというものは行っておりませんので、一般の財源ということになっております。
〇斉藤信委員 県債残高の中には入っていないということですね。逆にいけば債権放棄しても困らないということですね。
○渡辺幸貫委員 25年生の若い木だとおっしゃるけれども、場所の悪いところの、例えばろくに日の当たらない急斜面のところに植えたのがこれらの木だと思うのです。そういうところは若年寄になっていて、ほとんど間伐もできない、これは用材にならないだろうなと、何年置いていても同じだろう、いつか腐って倒れるのだろうというふうに私は思うのです。経験上、木の生態として私はそんな危惧をする。その辺の実態はいかがにとらえているのですか。
○藤原森林保全課総括課長 ただいまのお話ですけれども、林業公社事業はかなり大規模に実施をしてきております。事業の対象地の選定に当たっては、いろいろと基準を設けて進めてきた面はありますけれども、どうしても大面積で事業を実施すると、例えば尾根筋ですとか、風衝地ですとか、やはりどうしてもそういう部分が出てきます。あるいは岩石地帯ですとか。ただいま御指摘のありました点はそういう部分もあろうかと思います。そういう部分につきましては、現在森林の現況調査をしておるところでして、そういったものの取り扱いを森林所有者と協議をしながら、解約できるものは解約をして、その上にかかる公庫資金、そういったものは繰上償還をするとか、そういう身軽にしていくということもあわせて考えていかなければならないなというふうに考えております。
○吉田昭彦委員長 そのほかないですね。
 (「なし」と呼ぶ者あり)
○吉田昭彦委員長 ほかにないようですので、社団法人岩手県林業公社の取り組み状況についての質疑、意見交換を終わります。
 本日の調査はこれをもって終了いたします。執行部の皆さんは退席されて結構です。御苦労さまでした。委員の皆様には、次回の委員会運営について御相談がありますので、しばしお残り願います。
 それでは、次に、次回の委員会運営についてお諮りします。次回の当委員会については、8月に予定しております閉会中の委員会開催日に開催したいと思います。また、調査事項等について委員の皆様から御意見等はありませんか。6月議会後の8月ですね。
〇斉藤信委員 競馬やったらいいのではないですか、四半期の結果が出るでしょう、ちょうどタイミングいいのではないですか。
 (「もうそのころ結果出ているよ」と呼ぶ者あり)
〇斉藤信委員 いいのだ、それでも。その後の対策というのもあるのよ。
○吉田昭彦委員長 それでは、当職に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。
〇斉藤信委員 私の意見も参酌してくださいよ。
○吉田昭彦委員長 競馬の部分については、常任委員会でのいろんな調査、審議も四半期後のということで考えられますので、それらとの兼ね合いも考えながら調整したいと思いますので、そういうことを含めて御一任願いますという意味です。
〇斉藤信委員 この委員会で議論した経過もあるのだよな。一任する、わかった。
○藤原良信委員 斉藤さん、それも含めて、勉強会だから。だから、今のこの会の委員会の委員の発言だから、委員長はそれを酌んで、それを含みながらやればいいのではないですか。
○吉田昭彦委員長 それを含めまして一任と。斉藤委員、よろしいですか。
〇斉藤信委員 はい。
○吉田昭彦委員長 では、そのようによろしくお願いします。
 本日の委員会はこれをもって散会いたします。

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