商工文教委員会会議記録

商工文教委員長 樋下 正信
1 日時
  平成18年4月18日(火曜日)
  午前10時3分開会、午後0時7分散会
2 場所
  第3委員会室
3 出席委員
  樋下正信委員長、亀卦川富夫副委員長、高橋賢輔委員、佐々木博委員、野田武則委員、
 ザ・グレート・サスケ委員、三浦陽子委員、平沼健委員、斉藤信委員、五日市王委員
4 欠席委員
  なし
5 事務局職員
  小船担当書記、野崎担当書記、小原併任書記、宮澤併任書記
6 説明のために出席した者
  教育委員会
  照井教育長、小川教育企画室長、遠藤学校教育室長、大友教育企画室企画担当課長、
 鈴木教育企画室予算財務担当課長、佐野教育企画室学校施設担当課長、
 佐藤学校教育室学校企画担当課長、越学校教育室首席指導主事兼義務教育担当課長、
 熊谷学校教育室主任指導主事兼高校教育担当課長、
 及川学校教育室主任指導主事兼特別支援教育担当課長、
 藤原学校教育室高校改革担当課長、
 齋藤生涯学習文化課総括課長兼県立埋蔵文化財センター所長、
 中村生涯学習文化課文化財・世界遺産担当課長、高橋スポーツ健康課総括課長、
 青木教職員課総括課長、熊谷教職員課小中学校人事担当課長、
 酒井教職員課県立学校人事担当課長、佐々木教職員課特命参事
7 一般傍聴者
  なし
8 会議に付した事件
 (1) 継続調査(教育委員会関係)
   「平泉の文化遺産の世界遺産登録への取り組み状況について」
 (2) その他
   委員会調査について
9 議事の内容
○樋下正信委員長 ただいまから、商工文教委員会を開会いたします。この際、本委員会の書記に異動がありましたので、新任の書記を紹介いたします。
 小原併任書記です。
○樋下正信委員長 次に、先般の人事異動により、新たに就任された執行部の方々を御紹介いたします。
 初めに、総務部の人事紹介を行います。瀬川総務室長を御紹介いたします。
○瀬川総務室長 瀬川でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○樋下正信委員長 続きまして、瀬川総務室長から、総務部の新任の方を御紹介願います。
○瀬川総務室長 新屋浩二総務室管理担当課長でございます。
○新屋管理担当課長 どうぞよろしくお願いいたします。
○樋下正信委員長 御苦労様でございました。
 次に、商工労働観光部の人事紹介を行います。阿部商工労働観光部長を御紹介いたします。
○阿部商工労働観光部長 御紹介をいただきました阿部でございます。先生方の御指導、それから御支援を賜りながら、一生懸命頑張ってまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
○樋下正信委員長 続きまして、阿部商工労働観光部長から、商工労働観光部の新任の方々を御紹介願います。
○阿部商工労働観光部長 商工労働観光部関係の紹介をさせていただきます。
 田村均次商工企画室長。
 菅原和彦産業振興課総括課長。
 大平尚科学技術課総括課長。
 橋本良隆観光経済交流課総括課長。
 伊藤昇太郎労政能力開発課総括課長。
 以上でございます。よろしくお願いいたします。
○樋下正信委員長 御苦労様でございました。
 次に、総合雇用対策局の人事紹介を行います。勝部総合雇用対策局長を御紹介いたします。
○勝部総合雇用対策局長 御紹介いただきました勝部でございます。一生懸命頑張らせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
○樋下正信委員長 続きまして、勝部総合雇用対策局長から、総合雇用対策局の新任の方を御紹介願います。
○勝部総合雇用対策局長 それでは、総合雇用対策局の職員を御紹介いたします。
 寺本樹生総合雇用対策監でございます。以上でございます。
○樋下正信委員長 御苦労様でございました。
 次に、教育委員会の人事紹介を行います。照井教育長から、教育委員会の新任の方々を御紹介願います。
○照井教育長 教育委員会事務局の新任職員を御紹介申し上げます。
 小川明彦教育企画室長です。
 遠藤洋一学校教育室長です。
 大友宏司教育企画室企画担当課長です。
 鈴木清也教育企画室予算財務担当課長です。
 佐野淳教育企画室学校施設担当課長です。
 佐藤新学校教育室学校企画担当課長です。
 藤原忠雄学校教育室高校改革担当課長です。
 越秀敏学校教育室首席指導主事兼義務教育担当課長です。
 熊谷英範学校教育室主任指導主事兼高校教育担当課長です。
 及川求学校教育室主任指導主事兼特別支援教育担当課長です。
 齋藤憲一郎生涯学習文化課総括課長兼県立埋蔵文化財センター所長です。
 酒井長治教職員課県立学校人事担当課長です。
 佐々木景一教職員課特命参事です。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○樋下正信委員長 御苦労様でございました。以上で執行部の職員の紹介を終わります。
 これより本日の会議を開きます。本日は、お手元に配付しております日程により会議を行います。
 この際、照井教育長から発言を求められておりますので、これを許します。
○照井教育長 教職員の不祥事につきまして、御報告申し上げます。
 昨日、4月17日付で県立高校の事務職員、45歳の男性を団体徴収金の着服、毀傷等により懲戒免職処分にいたしたところでございます。このような不祥事の発生を見たことは、児童生徒や保護者、県民の皆様方の教育に対する信頼を大きく裏切るもので、まことに遺憾であり、心よりおわびを申し上げます。
 このような不祥事の発生を受け、明後日、20日に開催する県立学校長会議において、コンプライアンスの確立に向けて、教職員に対しまして改めて自覚と責任を強く促し、また会計事務に関する点検表を配布して、自律的な事務改善を行うよう指導いたしますとともに、今後会計事務の適正化に取り組んでまいります。
 今後とも各学校と連携し、なお一層、教職員一人一人に対する公務意識のさらなる徹底を図ってまいりたいと考えております。
○樋下正信委員長 これより、平泉の文化遺産の世界遺産登録への取り組み状況について、調査を行います。
 調査の進め方についてでありますが、執行部から説明を受けた後、質疑、意見交換を行いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、当局から説明を求めます。
○中村文化財・世界遺産担当課長 文化財・世界遺産担当の中村でございます。本日は貴重なお時間をお借りいたしまして、平泉の文化遺産の世界遺産登録への取り組み状況につきまして、御説明申し上げたいと思います。
 まず初めに、概要につきましてのDVDを御覧いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 (DVD放映)
○中村文化財・世界遺産担当課長 今御覧いただいたDVDにつきましては、日本国というキャプションが入ってございましたが、世界遺産委員会へ提出いたします推薦書の付属資料として、一応提出する予定で作っているものでございまして、これまでいろいろビデオ等を作ってまいりましたが、世界の方々にわかりやすいようにという形で編集したものでございます。
 それでは、お手元にお配りしております資料並びにパンフレットによりまして、現在の取り組みの状況等について御説明させていただきたいと思います。取組状況についてというプリントがございますが、まずその1番、概要についてでございます。平泉の文化遺産につきましては、平成12年11月に国の文化財保護審議会で暫定リストへの追加が了承されました。これにつきましては、県の要望といいますか、そういった動きとしましては、実は大々的に世界遺産へという動きをしていたわけではございませんでした。ただ、地元商工関係者、あるいは一関地方振興局あたりがそういった可能性を手探りで探っていたというような状況でございました。
 そういった状況でございましたので、平成12年11月に、報道解禁はいつという形で、暫定リストの追加が決まったというような資料がファックスで県の教育委員会に入ってまいりまして、非常にびっくりしたというのが正直なところでございました。
 その後事務手続を経まして、翌13年4月にユネスコの世界遺産の本当のリストの方に追加登載されたということでございます。
 このときに、実は平泉のほかに、紀伊山地の霊場と参詣道、これは和歌山県、三重県、奈良県にまたがるものでございますが、それから島根県の石見銀山遺跡、この2つもあわせて追加登載されたものでございます。
 県の方では現在、関係市町と連携して、今年度の推薦書提出、平成20年度の本登録を目指しまして、事務を取り進めているところであります。
 ここでちょっと世界遺産の概要につきまして、付属資料のプリントの1ページを御覧いただきたいと思います。世界遺産の概要、あるいは日本の文化遺産についてでございます。そもそも世界遺産は、いわゆる世界遺産条約に基づきまして、その条約を批准した国が、自分の国の中で、非常に顕著で普遍的な価値を持つ遺産であるというものを推薦いたしまして、それを世界遺産委員会で審査し、認められれば、世界遺産一覧表に登載されます。この一覧表に登載されたものが世界遺産と呼ばれているものでございます。
 この世界遺産条約は、1972年にユネスコで採択されたわけですが、日本は1992年に条約を批准しております。つまり20年後にということでございます。実は、これは世界的に危機にさらされている文化財をみんなで協力して守りましょうというのがスタートでした。日本の場合は、文化財保護法という非常に厳しい法律がございまして、これによって文化財を守っているということもあったものですから、特段ユネスコの世界遺産には参加しなかったという状況でした。
 ところが、やはり世論には、日本にも世界遺産をという声が多数上がってまいりまして、それで平成4年、1992年に日本も条約を批准したというような状況でございます。
 現在世界で条約を締結している国は180カ国、世界遺産は812件でございます。内訳は記載のとおりでございますが、文化遺産が圧倒的に多いというような状況でございます。
 次に、日本の文化遺産は、そこに掲げてございます@からIまで、10件ございます。暫定リスト登載年というところがございますが、ここには平成4年、7年、12年と書いてございます。つまり世界遺産条約を批准した平成4年に、暫定リストをつくって一度出しております。この暫定リストと申しますのは、5年から10年後に、日本の国として世界遺産に推薦する候補物件であるというものを、世界遺産委員会に登録するということになっているものでございます。ですから、条約批准したときに一番多く出しているというものでございます。
 原爆ドームだけは平成7年ということで、ポツンと1つございます。これは、世界遺産委員会の中で、さまざまな国が参加するようになったときに、プラスの遺産の面ばかりではなくて、負の遺産、マイナス面、つまり戦争遺産とか、そういったものについても目を向けようという議論が起こりまして、そういったものを世界から集めたということで、日本は原爆ドームを出しましたし、あるいはポーランドはアウシュビッツといったようなものも、ここに入っているという状況がございました。
 しかし、平成4年に出したリストは実は10件あったのですが、9番の琉球王国のグスクまで8組が既に登録になっていました。平成12年の時点で残っていたのは、下の米印の1にございますが、彦根城と古都鎌倉の寺院神社ほかで、これは平成4年に暫定リストに載ったのですが、ずっと推薦されないで残ってきました。それで、残り2件だけになってしまったために、文化庁の方ではリストを追加しようということで検討いたしまして、平成12年に、平泉を含め3件が追加されたということでございます。
 しかし、紀伊山地霊場と参詣道は非常に準備が早かったものですから、もう既に平成16年に登録になってございまして、現在そこに掲げてございます4件が、今でも世界遺産委員会の暫定リストに載っているということでございます。
 そういった中で、平泉は平成20年を目指しておりますが、石見銀山遺跡は前年の平成19年を目指しております。既にこれは推薦書を提出してございます。それから、鎌倉は平泉の次を目指しているという状況であるというふうに伺っているところでございます。
 なお、自然遺産につきましては、そこの一番下に掲げてございます3カ所が登録されております。特にも、白神山地につきましては、青森、秋田両県にまたがる自然遺産でございます。北東北三県サミットの折には、青森県、秋田県の知事さん方から、うちらは世界遺産があるので、平泉もぜひ頑張って、東北三県みんなで世界遺産を持ちましょうというエールをいただいているところでございます。
 2ページを御覧いただきたいと思います。これから世界遺産委員会に推薦書を提出するわけですが、それらを構成する資産といたしましては、平泉町、一関市、奥州市に所在いたします国の特別史跡や史跡、特別名勝や名勝、そして国宝、重要文化財、重要文化的景観、計18件といたしまして、推薦書の中で、その価値を証明していこうという作業をいま進めているところでございます。
 もう一度、取組状況の方のプリントに戻っていただきまして、2番で、主なスケジュールと今後の課題ということでございます。平成18年度は7月に文化庁に推薦書を提出する予定でございます。文化庁の方では、審議会にそれを諮りまして、国としての推薦をいただく。例年見ておりますと、7月の第3金曜日にこの審議会が開かれております。カレンダーを見ますと、今年は7月21日が第3金曜日でございますので、この審議会で平泉の文化遺産について、国として、世界遺産として推薦していくかどうかという決定がなされるものと思います。もし決定されれば、翌22日の土曜日に、朝刊で大々的に取り上げていただけるのかなと。1年先行しております石見銀山遺跡につきましては、やはり7月の第3金曜日に決定し、翌土曜日に新聞報道がなされたということで、平泉もそのスケジュールでまいりたいというふうに考えているところでございます。
 その後、国の方で関係省庁連絡会議を経て、日本国政府としての推薦を決定いただき、外務省を通じましてユネスコの世界遺産委員会の方に推薦書を提出いたします。これが一応年内をめどに予定しているところでございます。
 来年度は、NGOのイコモスという組織がございますが、そこのメンバーによります現地の審査、いろいろ推薦書に書かれていることが本当かどうかという現地調査がございまして、その審査を受ける予定でございます。これは、大体夏から秋にかけてと思っております。それを受けて、平成20年度に世界遺産委員会で審査を受けて決定というふうにしていきたい運びになっているところであります。
 次に、取り組み状況の現状と課題ということについてでございます。世界遺産の方では、コアゾーンというものがまず大前提としてございます。これは、国の史跡や名勝の地域、エリアをコアゾーンと呼んでいるところでございます。
 お手元にお配りしておりますパンフレットをお開きいただきたいと思います。地図の上段と下段の方に写真がそれぞれ載ってございます。10カ所載ってございますが、これが国の特別史跡や史跡、特別名勝や名勝になっているものでございます。これらの10件がコアゾーンというエリアとして今考えているところでございます。ただ、上の中尊寺から無量光院までの4件は、実はこれは暫定リストに登載していただいた折に、既に国の特別史跡や史跡であったところでございまして、それ以外の下の方は、全部その後市町村の協力を得ながら追加、あるいは新規に指定してきた遺跡でございまして、振り返ってもかなりの市町村の御協力をいただいて、事務をこなしながら史跡を追加してきたというようなことでございます。今この計10件でコアゾーンという形にしているというところでございます。
 このコアゾーンにつきましては、おおむねそういった指定作業を終えておりますので、これで確定というような認識でいるところでございます。先ほどのDVDも、これにのっとってつくっているというところでございます。
 続きまして、(2)バッファゾーンの設定というものがございます。実は、コアゾーンの史跡、名勝は、国の文化財保護法によりまして、現状の変更を非常に厳しく制限されております。これは、世界の中でも非常に厳しいと言われるくらい、ある意味で評価されているという法律でございますが、一歩史跡の隣に行ってしまうと、その規制が全然なくなるというのでは、世界遺産としてはちょっとまずいと、つまり周辺景観も含めて世界遺産として考えていくのだというものがございまして、コアゾーンのある一定の範囲、厳密にどの範囲でという区画は決まっていないのですが、ある程度見える範囲をバッファゾーン、緩衝地帯として設定して、そこには景観条例規制、建築規制等の条例をかける必要があるということ。特にもそれは許可制の条例であるというようなことが作業指針という形で一応決められております。それらの作業も進めてきたというものが、バッファゾーンの設定というところでございます。
 ちょっとわかりづらいのですが、先ほどの資料集のプリントの5ページの方をちょっと御覧いただきたいと思います。これが平泉の文化遺産全体を網羅している地図なのですが、濃い赤になっているところが、今申し上げましたコアゾーンでございます。それらの周囲に、色は2段階あるのですが、広く赤い色をかけているところ、この全体がバッファゾーンと言われるもので、ここはある程度建築等の規制を、それぞれ、市、町による景観条例によってかけていただいているというエリアでございます。
 この中でも、平泉町の場合は色が2段階になっておりまして、緩衝地帯1、緩衝地帯2という枠組みで分けているのですが、これは濃い緩衝地帯1の方が許可制の条例でございまして、薄い方が届け出制と、規制にもちょっと段階をつけながら進めているというところでございます。これがバッファゾーンということでございます。
 続いて、取り組み状況のプリントの2ページをちょっと御覧いただきたいと思います。このバッファゾーンの中のさまざまな規制を景観条例で定めており、それらについても、既に、平泉町、一関市、奥州市におきまして、条例が議会で議決され、施行されている状況でございます。これも1つ登録の要件だったのですが、クリアしているというところでございます。ただ、国交省の方で景観法が昨年施行されまして、結局景観法に準拠した景観条例の方が、より効力が強いということがございまして、世界遺産登録のためには今の条例でもいいのですが、よりそういう効力を強めるためにも、景観法に準拠したような条例に変更していくべく、今そういった作業も進めているところでございます。
 それから、(4)は今メインである推薦書の作成でございます。これは、平成16年度から6名の専門家にお願いいたしまして委員会を形成し、そして5回ほど審議を経て、現在内容を詰めているところでございまして、ほぼ確定いたしました。これらにおいては、その資産がいかに普遍的な価値を持つのか、そういう証明が一番大事になります。DVDでも何回も出てまいりましたが、平泉の場合は仏教的理念に基づいた都市遺跡であるということを、しかもそれが世界の中で、日本はファーイースト、極東、一番東の端なわけですけれども、仏教が伝播していったその一番の東端の地において花開いた、そういった仏教の都市なのだというものをコンセプトにいたしまして、それをメインに作っているところでございます。
 また、そのように花開いたベースとしては金があったのだという、黄金文化もあわせて持つということを言いながら証明しているところでございます。
 一方、景観といたしましては、毛越寺の大泉が池を初めとする浄土庭園、これはやはりそういった庭園の意匠としては日本を代表するものであるということで、これは世界に誇り得る庭園だということもあわせて。また、農村景観。先ほどお話にありました骨寺村荘園遺跡ですが、現地に立ってみるとわかるのですが、新しいものが何も見えないのです。農家住宅がちょっと新しくなっているのですが、それ以外は鉄塔から何から全然新しいものが見えないです。そういった景観は、日本でもまずあそこしか残っていないと。逆にそれは地元の方にとっては非常にわかりづらい価値観で、当たり前に暮らしているところがすごいと言われてもなかなかわからないというところで、最初は御理解に時間がかかったわけですが、今は地域を挙げて何とか世界遺産をというふうに御協力をいただいているところでございます。
 我々なりに、そういった登録の価値について考えているところでございますが、一方で世界遺産の委員会の場では、世界的に見て本当にそうなのかという比較はちゃんとしていますかということも問われます。そういった意味で、今年6月に専門家国際会議というのを開催いたしまして、今我々が考えている価値が世界の中で比較してどうでしょうかという、御指導、御助言をいただく場を設けようということでございます。その御意見を反映させて、7月の推薦書提出に向けて作業を進めていきたいということでございます。
 (5)保存管理体制の整備でございますが、各史跡につきましては、今後どうやって保存管理、あるいは活用まで含めてやっていくのかということが問われます。これは、各史跡につきまして、市町村でそういった計画をつくっていただいていたところですが、県の方では、それらを全部包括いたしまして、平泉の文化遺産全体として今後どうやって保存管理していくのか。包括的保存管理計画と呼んでございますが、これらもあわせて作成することが求められておりまして、今その作業を進め、おおむね完成しつつあるところでございます。
 そういった計画ができているわけですが、ではそれらをきちんと進める体制はどうなのかということもあわせて問われております。今後新たに平泉の文化遺産保存管理推進協議会といったような、これは仮称でございますが、そういった組織を設置いたしまして、今までは登録に向けてやってきたのですが、今後はどうやって活用していくかを国、市町村、県を挙げて考えていきたいと考えているところでございます。
 最後、3ページの(6)千年の古都平泉プロジェクト事業についてでございます。これは、平成16年度に政策形成プロジェクトとして採択されたものでございます。これまでも文化遺産の巡回展、シンポジウム、テレビ番組制作等を行ってきたわけですけれども、今年度、先ほど申し上げました専門家国際会議を開催する運びとなっているところでございます。これにつきましては、先ほどの資料の10ページを御覧いただきたいと思います。これは会議の開催要項でございます。期日は6月8日から11日まで、一関市のベリーノホテル一関を会場に開催する予定でございます。5の主な協議事項で、(1)といたしましては、先ほど申し上げました仏教的理念に基づいて形成された都市遺跡の普遍的価値といったものを世界的に評価いただきたいということ、(2)は、浄土庭園及び骨寺の文化的景観にかかわる価値といったものを評価いただき、世界との比較をいただきたいということでございます。
 次の11ページでございますが、一方で、そういった都市遺跡というものを将来どのような形で保存管理していけばいいのかといったようなことです。これにつきましても、シンポジウム等を開催しながら検討してまいりたいと考えておるものです。
 日程はフィールドワーク、ミーティング、公開フォーラムというような形で組んでございまして、最後にその成果を記者会見で発表するというような流れになってございます。
 参加者でございますが、海外からは3名を予定してございます。オランダ、中国、韓国、これらの国のイコモスの方々、実際来るかどうかはわからないのですが、現地視察に来る組織であるイコモスの、それぞれの国のメンバーをお呼びして、そういった平泉の文化遺産の評価というものをお聞きしたいと考えたところでございます。
 また、国内では、推薦書作成委員の6名の先生のほか、国あるいは先進県でございます和歌山、島根の担当者の方も交えながら会議を開催してまいりたいというふうに考えているところでございます。
 最後にもう一度、取組状況の3ページに戻っていただきまして、課題でございますが、我々は県民の機運の醸成を図るべく、さまざまな事業に取り組んでまいりましたが、正直申し上げまして、まだ全県を挙げてというふうにはいっていないのかなと考えているところでございます。ですから、こういった推薦書提出を機会に、もう一度県民の皆様に御理解いただけるような形で取り組んでまいりたいと考えてございます。民間レベルでもさまざまな御支援をいただく場面も増えてまいりましたし、そういった企業や団体とも連携しながら、今後県の啓発事業も進めてまいりたいと考えているところでございます。
 委員各位におかれましても、さまざまな面で御支援、御協力をいただければと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。以上で終わらせていただきます。
○樋下正信委員長 ありがとうございました。ただいまの説明に対し、質疑、意見等はありませんか。
○ザ・グレート・サスケ委員 御説明ありがとうございました。DVDの映像を見て、ひとつ気になったところがあります。たしか旧観自在王院庭園だと思うのですが、結構すぐ近くに民家が多数隣接しているように見受けられたのですが、これはどうにかなるのでしょうか。
○中村文化財・世界遺産担当課長 旧観自在王院庭園に限らず、史跡地内につきましては、保存管理計画というものをつくってございます。史跡地から全部、住民に出てくださいというわけには当然いきませんので、ある程度復元整備するために、ここの地域の方々には、将来移転等の御理解とか御協力をいただきたいとか、そういう色分けを多少してございます。
 今御指摘のございました旧観自在王院庭園の周辺の住宅の集まりは遺跡外のところなのですが、実は旧観自在王院庭園の中にも今2軒ほど家が残ってございまして、そこについては、これはもう既にお願いしているのですが、将来もし御理解いただけたら、どこかに移っていただけませんかというような形で、いろいろ作業というか話を進めてございます。
 当初、この平泉の文化遺産が世界で戦っていくためには、昔の景観を再現した方がいいのではないかという国の御意見がございました。住民にもう少したくさんどいてもらって、テーマパークのような昔の雰囲気を出せないのかという、非常に私どもにとっては乱暴な御意見も国の方では一時あったのですが、やはり世界遺産のベースは住民が今まで守ってきたことが大事であり、今後もまた守り続けていく住民がそこにいなければ遺産を維持できないというようなお話も御説明申し上げ、御理解いただいて、そういったところの調整を図りながら進めているというものでございます。よろしくお願いいたします。
○ザ・グレート・サスケ委員 調整というのはすごく難しいと思うのですが、調整のあげくに、ぜひ中途半端なものにならないように期待しております。
○佐々木博委員 景観条例の関係でちょっとお伺いしたいのですが、いただいた資料を拝見しますと、今、平泉町と奥州市の景観条例というのは、地方自治法第14条の自主条例ですね。ということは、一関市のこの4月1日から施行された景観条例は、いわゆる景観法に基づく景観条例なわけでしょうか。
 それで、この景観法の中身がわからないのでお伺いしたいわけですが、景観法という法律は、いつできて施行された法律なのか。あわせて、平泉町と奥州市でそれぞれ制定された景観条例と、それから景観法に基づく景観条例と、どういったところが大きな相違としてあるのか、その辺についてちょっと御説明いただきたいと思います。
○中村文化財・世界遺産担当課長 ちょっと細かい月日等はあれですが、平成16年度にこの景観法が国の方から出てまいりまして、さまざまな周知期間を経て、17年度から施行というように認識してございました。実は、世界遺産に向けての市町村の景観条例は、既にその前から作業に入っていたものですから、景観法が16年度に出てくるのはわかっていたのですが、実態がはっきりしない段階で、それに合わせてつくったのでは遅くなるというようなことで、逆に先行しておりました平泉町と奥州市、奥州市は中身といたしましては衣川村と前沢町なのですが、先行してつくっていたこの3町村につきましては、自主条例であらかじめもう景観条例をつくってしまったと。一関市は、逆に遅れていたために景観法が間に合って、最初からそれに準拠する形でつくったというような、そういった違いがございました。
 そもそもすべて条例はそうだと思うのですが、何の法に基づいてつくっているのかというのがあるのですけれども、実は景観条例は自主条例で、つまり根拠となる法律がバックにない中で市町村が今までつくってきていたというものでございました。やはり国の方でも、景観は今非常に問題が出てきていますので、これではまずいということで、国交省の方でそういったバックとなる法律を定めたというものでございますので、一関市以外、先につくりました平泉町、奥州市、これは前沢と衣川でございますが、これについても、当然そういう法律に基づいた条例にきちんと対応していった方が効力が強い。
 これは、私も専門ではないので細かいところまではあれなのですけれども、例えば市町村の条例の場合は、まずエリアを決めまして、例えば平泉は町内全域が入っているのですが、建築の高さの基準はこれですとか、いろんな基準を自主的に議決して決めていくわけですけれども、景観法の場合はそのエリアにも色分けがございまして、ここは重点的に景観を形成するエリアですよ、これは多少緩いけれども、そういった協力をいただきながら進めていくエリアですというような、景観形成エリアとか重点エリアとか、いろいろ市全体の中で色分けしながら、つまり市町村が主体的にその景観を形づくっていくような、政策誘導をするような形のエリアというものを決めて、それを国がきちんと法律的に認めますと、そして、そこには補助等も投入しますというような、国が出てくるとお金もついてくるということでございます。ですから市町村が景観政策を進める上では、国の法をバックにして補助をいただきながら進められるという、非常に心強い面もあろうかと思っております。わかっている範囲では、そこら辺でございます。
○斉藤信委員 世界遺産の取り組みとは連結しないと思いますけれども、柳之御所だとかの施設の復元というのはどういう形で計画されているのか。世界遺産との関わりで、それはどういう意味を持つのかを教えてください。
○中村文化財・世界遺産担当課長 日本が世界遺産で少し歩みが遅かったという背景の1つに、実はヨーロッパが圧倒的に多い数で世界遺産の登録が進んでいったことがあります。それは何かと申しますと、文化遺産の場合は過去に残っているもの、過去の遺産になりますが、ヨーロッパは石造文化、石でございます。そうすると、何ぼ崩れても、必ず1つ、2つは残っているわけで、それは本物なわけです。そういったもの以外は価値がないのだというお話でした。つまり、木造文化の日本では遺産が地下に眠ってしまうわけで、それは復元、地上に上げるのはそもそもにせものなのです。法隆寺みたく、たまたまああいうのもあるわけですけれども、金色堂もそうですが、それ以外の、そういった想像で復元するということは普遍的な価値を求める世界遺産にはなじまないという議論があって、ヨーロッパしか登録ができなかったのです。これでは世界の多様な文化を認めることにはならないと。つまり世界に広めるためにはそのような考え方ではまずいというところで、日本が参加いたしました平成4年からはそのような形で、東南アジア、あるいはアフリカの国々と連携して、多様な文化を認めることこそ世界遺産の名に値するのではないかという論調を張りました。1996年だったと思いますが、奈良で国際会議を主催いたしまして、文化の多様性を認めようと、木造文化もあるのだと、そこにも復元というものが許されるはずだというような形で、世界遺産的にもそこで合意をいただきました。今までは石以外はだめだったのですが、木造で、今は地下に眠っているものであったとしても、最高の学術的な検証を経て復元したものについては世界遺産としての価値を認めるというような流れに来ておりまして、そういった意味で、今奈良の方でも平城宮跡の復元とかをやっているわけですが、平泉でも復元できるようになったということでございます。
 その復元についてでございますけれども、平泉遺跡群の指導委員会という組織をつくりまして、建築の先生方あるいは歴史の先生方、考古学の先生方、そういった方のお知恵も拝借しながら、発掘調査の成果をお示しして、これで地上にはどのような構造物が建てられますかとか、あるいは池が復元できますかという御相談をずっと申し上げてきておりました。今回はとりあえず第一弾といたしまして、池跡の復元というものを今年度完成させるべく今作業を進めてございます。
 今後は、橋跡、堀跡、そういったところから順に進めていきたいなと考えております。実は、建物が一番難しいわけでございます。柱の穴が出てきているわけで、柱は建つのですが、上の構造がどうだったかというのが、これは全くわからないわけでございます。お寺とか貴族の屋敷につきましては、絵物語でいっぱい出てきますので、そこから持ってくればいいのですが、地方の武士、豪族である奥州藤原氏がどのような邸宅だったかというのは、正直言ってこれは暗に想像するしかないのです。そうすると、建築の先生が3人いらっしゃれば、3通りの絵を描かれるとかというような状況で、でも逆に3通り書いていただきながら、そこから詰めていくしかないのですけれども、いずれ建物につきましてもそのような作業を経て、何とか復元していきたいなと思います。
 ただ、これについては、国や世界遺産の縛りもあります。あるいは一般的な方々にも嘘は見せられないということがございます。国の方で復元検討委員会という組織を持っていまして、その委員会で厳しく審査されて、本当にこれでいいかという審査を受けて、それをパスしないとそもそも建てられないという状況もございますが、いずれそういったことも将来クリアしてまいりたいというふうに考えているところでございます。よろしくお願いいたします。
○亀卦川富夫副委員長 2点お伺いいたします。1点目は、この柳之御所とか長者ケ原。柳之御所については偶然バイパスの中で発見されてきたということでありますが、この長者ケ原、柳之御所は、現在いわゆる発掘といいますか、調査が進んでいるわけですが、これはかなり規模の大きい、あるいは内容のあるものだというふうに認識しております。これらが平成20年度には世界遺産登録になるという見通しでありますが、この調査なり、今の復元等の話も絡みますが、これらの進み具合というものはさらに加速されるのかどうか、あるいは文化遺産に並行して、海外の専門家等もいらっしゃるようでありますが、そういったところでの発表の機会とか、そういうものがあるのかどうかお伺いしたいと思います。
○中村文化財・世界遺産担当課長 柳之御所、長者ケ原廃寺は、今あるお寺と違いまして、遺跡という状態がメインでございます。非常にわかりづらい。そういった中で発掘調査を実施し、将来復元しようということで進めてございまして、柳之御所も長者ケ原廃寺も、そういう将来の復元整備を目指した上で今調査を進めているというものでございます。
 ただ、平成20年度の登録、あるいは19年度の現地審査というものがございます。この中で、どのような形で見せていくのか、こちらの戦略的な部分もあるのですが、正直申し上げまして、ある程度形のある完成予想図、パースでございますか、そういったものを用意して、将来はこのような形で進めていきますが、今はこの段階ですという説明は必要だろうなと思います。ただ、文化庁の方からも、平成20年までに何としても復元して見せなければならないということではないというふうには言われておりますが、ある程度絵を用意して御理解いただきたいと考えているところでございます。それは、海外の委員の方々にというのも同じような意味合いで、そういったところを見せていきたいなというふうに考えてございます。
○亀卦川富夫副委員長 2点目でございますが、これは直接世界文化遺産とは関係ないのですが、これに並行して黒石寺、コアゾーンから見れば北北東に、そんなに距離もあるところではない、しかも天台宗のお寺でありまして、先ほどの画面でも裸のお祭りがありましたが、物すごい奇祭と申しますか、蘇民祭等が繰り広げられる寺であります。ここの薬師如来像は、前にもお伺いいたしましたが、重要文化財の最高の位置ぐらいになるのだろうと思います。何とか県民の気持ちを盛り上げる上からも、この辺の国宝昇格というもの、政治的な働きは、これはまかりならぬというのはよくよく承知の上で、何かそういったほうはいとしたものが、そういうものを押し上げることにならないのかどうか。この辺の中村課長の御見解をひとつお伺いしておきたいと思います。
○中村文化財・世界遺産担当課長 平泉の文化遺産が暫定リストに登載されましたときには、先ほどお話し申し上げましたように、平泉町内の史跡のみでリストに登載していただいたわけですが、世界遺産委員会の審議経過を見ていると、それだけでは弱いという文化庁の思いがございました。平泉周辺のそういったエリアにもそういう大事な関わりのある遺跡がないだろうかというお話から始まったのが、今回の集大成になった奥州市、一関市、そういった広がりを持ったエリアでございました。
 そういったときに、ではどういうコンセプトで周辺を考えていくのかというのは、藤原氏だけに限ると、ある程度ちょっと限界があるのですが、藤原氏は突然登場してきたわけではありませんと、そのためには、安倍氏がまずあったのですと、そこから始まって藤原氏にいきましたと、その後も骨寺村荘園遺跡のように現在まで続いていますというような、歴史の流れを長く御説明した方がよりわかるのではないかということで周辺を考えました。
 今、亀卦川委員からお話があったのは、安倍氏のさらに前の代、要するにアテルイの時代の蝦夷と呼ばれていた時代に、国の方からその蝦夷を征服するために来た方々が、北上川の東岸にそういった仏教施設をいっぱいつくって、そういう強化策をとるわけです。一方、西側には城さくを、これは武力の基地をつくるというような、非常に硬軟両方の政策で東北の地に入ってくるわけでございます。その中で、今お話ありました黒石寺のそういった仏像は、非常に当時の平安時代の、しかも胎内にちゃんといつという銘がございまして、いつつくられたかもはっきりしている。貞観時代のものだというのもはっきりしてございます。そういった貴重な仏像で重要文化財になってございますし、その他の仏像もたくさん黒石寺さんはお持ちでございます。
 国の方へは、非常にそういった貴重さ、世界遺産との絡みも含めた貴重さなどで、何とか国宝へというようなお話も実際はしておるところでございます。実は黒石寺さんのそばの正法寺さんの方で、かやぶき屋根の修理がおおむね終わりました。これは、見事な日本一の大きなかやぶき屋根でございます。総経費20億円ぐらいかかったかと思います。これは国の補助も大分出ているわけですけれども、とにかく日本一のすばらしいかやぶき屋根でございます。これが、実はちょうど同じようなエリアでございまして、平泉の文化遺産をアピールするときに、そういった歴史の広がりと申しましょうか、前史、つまり東北地方の蝦夷の歴史から始まって、そういった仏教文化があって、それが平泉、藤原氏につながってきているのだというのを、これは観光ルートとして設定できるのではないかなというふうに考えてございます。この辺については観光サイドとアピールしてまいりたいというふうに考えてございますので、またよろしくお願いしたいと思います。
○三浦陽子委員 今いろいろお話を伺って、私も本当に平泉の世界遺産をぜひ実現していただきたいというふうに願っている1人ですけれども、こういうすばらしいものが岩手県にあるというのを、少なくとも岩手県の子供たちに絶対知ってもらいたい。やっぱり歴史というものは、私は北海道から来ていて、余り歴史的な裏づけがないところで育ちましたけれども、岩手県は本当にそれこそアテルイの時代からの1,000年以上のすばらしい歴史の中で子供たちが生きているわけです。そういうものを教育の現場でぜひ伝えていただきたいのですが、その辺につきましては、何かお考えはございますか。
○中村文化財・世界遺産担当課長 これまで一関の教育事務所が中心になりまして、平成12年からでございますか、世界遺産塾という塾を主催いただきまして、管内、地域の子供たちを集めて、この平泉の文化、歴史について学ぶ機会を今年度までずっと続けてきていただいておりました。
 そういった中で、県南のエリアの子供たちには大分浸透してきたのですが、全県となるとまだまだ、これからは委員のお話のとおりでございまして、資料集の9ページになるわけでございますが、プロジェクトの事業計画の今年度の概要を載せておるわけですが、一応これのCのところで、平泉文化遺産の紹介用のパンフレットをつくりながら、ぜひ子供たちへもアピールするというような機会にしてまいりたいと考えておりました。よろしくお願いします。
○三浦陽子委員 このパンフレット作成というのは、ただ、まくだけのものなのでしょうか。それとも、何か学校教育の中にそれを生かすような形になるのでしょうか。
○中村文化財・世界遺産担当課長 まず、教材として用意させていただいて、教育事務所等を通じながら、学校の方にいろいろ御相談申し上げて、活用について検討してまいりたいなと考えてございます。まきっ放しにならないように心していきたいと思います。
○五日市王委員 観光の分野にちょっとかかわるかもわからないのですけれども、いわゆる世界遺産登録になった場合の経済効果というものはどういうふうにとらえているのかをちょっとお聞きしたいです。
○中村文化財・世界遺産担当課長 私ども文化財保護サイドといたしましては、一応建前としては、世界遺産は観光のためではないというようなところもあって、私どもの方で積極的にその効果をはかるというようなことは、正直申し上げてやっていないです。けれども、観光サイドと当然リンクしておりますので、観光サイドでは、やはりそういったものをベースにどうやって、要するになるべく県内のエリアを巻き込みたいということで考えているようでございます。その効果となると、私どもの方ではお答えするような資料を持っていないという内容でございます。
○五日市王委員 この間二戸の方にも中村課長さんにおいでいただいて、私はそのときもちょっと触れたのですが、いずれこの世界遺産に登録されているのは、北東北を見ると、自然遺産に白神山地、それで平泉があって、そして今度三内丸山遺跡も登録を目指してやりたいというような動きになっている。そうなると、やっぱり地図で見ますと、この北の三県は観光で回れるのです。それぞれ小さいですけれども、いい文化遺産を持っているところもいっぱいあるのです。そういったものは、やっぱり観光分野ときちんとタイアップして、お客さんを回すような方策というものをとっていただきたいということです。
 あと、今パンフレットを見させていただきましたが、例えばこういう地図を載せるときも、白神山地についても、ここに自然遺産があるのだよという話があった方が、将来的に、平泉がもっと広く知れ渡るのではないかなというのをちょっと感じました。その点についていかがでしょうか。
○樋下正信委員長 答弁は欲しいのですか。
○五日市王委員 そういうふうな思いがあったものです。
○樋下正信委員長 意見でいいのですか。
○五日市王委員 はい。
○樋下正信委員長 ほかにございませんか。
 (「なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 ほかになければ、これをもって、平泉の文化遺産の世界遺産登録への取り組み状況についての調査を終了いたします。
 この際、ほかに何かありませか。
○斉藤信委員 3月議会の最後に、残念ながら教育委員会は、常任委員会の案件がありませんでした。私は、予算ではかなり審議に協力をして、1テーマしか聞きませんでしたので、きょうは若干お聞きしたい。
 1つは、35人学級の実施状況が新年度に入ってどうなっているのか。すこやかサポートのことも含めて。あと、研究指定校方式で小学校2年生に実施されています。その実施状況を教えてください。
 2つ目に、就学援助の実態と改善の申し入れというのを4月6日に教育長に行いました。かなり前向きの回答をいただいたと思っています。県教委のホームページを見ましたら、「就学援助の紹介」というのもありまして、直ちに具体化をされているなと感じていますが、我々の研究の調査では、県内市町村でかなりのばらつきがあるのです。就学援助の対象は人員ですよね。生活の基準は、今までは1つの国の基準があったのだけれども、現在は交付金化になりまして、そういう基準は基本的にはなくなった。また、補助金でないために、準要保護世帯をどう設定するかというのは市町村の判断になったということで、その点で残念ながらばらつきがある。そして、月日を通じて対象人員が減る、対象基準が下がるということも実際に起きているのです。
 1つは、県教委としてもそういう実態を把握していただきたい。そして、適切な指導援助をやるべきではないか。というのは、小泉さんの構造改革のもとで、貧困と社会的格差が国会でも社会問題として大きな問題になって、就学援助の受給がどんどんふえているのです。
 ただ、市町村を見ると、15%近くのところ、2%近くのところと、かなりの幅があるのです。同じ岩手県内にいて、周知徹底が悪いし、基準も違うということで、これは子供たちにとっては残念なことです。やっぱり基本的には高いレベルに合わせる、そういう先進事例を紹介するということが必要ではないか。ぜひ実態調査をやっていただきたいし、そういう格差を高い方に改善するような適切な指導をやっていただきたい。これが第2点です。
 第3点は、学校給食の問題です。予算特別委員会で、学校給食を否定する、私に言わせれば暴論がありました。愛情弁当論というものも昔はあったのですけれども、いまだに出てくる。学校給食法に基づいて、学校給食の意義はかなり明確にされているのです。そして、学校給食で取り組むべき目的、課題も明確にされています。特に子供の食生活の現状はかなりシビアなものがあって、欠食児童とか、食べている人でも果物と牛乳を飲んだとか、でき合いのコンビニ朝食だとか、食べている人たちの栄養バランスも大変深刻な状況になっている。
 県教委として、そういう実態をどう把握して、学校給食にどう取り組もうとしているか。特に、遅れている中学校の学校給食をどう進めるのか。中学校の学校給食は、在籍児童数でちゃんと交付金化されているのです。やっていないところは、実際にはそれを使っていないということになるのですよね。そういう点で、本格的に県の食育基本計画も出され、ここでも位置づけられておりますけれども、その取り組み状況はどうか。
 最後に4点目ですけれども、副校長、指導担当教頭の新たな配置、学校管理運営規則の改正は、やり方が極めてひどかった。マスコミでも、その後も幾つか意見が出ました。3月17日の教育委員定例会議でこれが審議されて決まったと思いますけれども、3月17日に管理運営規則を改正して、4月1日には副校長と指導担当教頭を配置するなどというのは、私は本来やれないことだと思います。教育委員会議ではどんな議論だったのか。
 そして、副校長には基本的には教頭がなるのですから、余り変化はないと思いますが、指導担当教頭というのは、どれだけ推薦があって、どういう基準で、どういう審査を踏まえて、何人配置されたのか。これを教えていただきたい。
○熊谷小中学校人事担当課長 2つのことについてお話をさせていただきます。まず1つは、小学校1年生の少人数学級の導入ということで、35人学級を今年度から実施いたしました。実施校は24校、24学級でございます。
 なお、昨年度、研究指定校として1年生で少人数学級を実施しておりました10校につきましては、10校すべての学校で、2年生でも学級がえせずに継続研究をしているところでございます。
 それから、もう1つ、すこやかサポートの状況についてでございます。1年生ですが、48校64名の配置となっております。2年生については、29校29名の配置ということになっております。
 それから、複式の方でございますが、複式につきましては今年度から14名の学校まで拡大をしたということでございまして、52校52名の配置でございます。合計いたしまして、すこやかサポートは129校で145名の配置となっております。以上でございます。
○佐野学校施設担当課長 就学援助制度についてでございます。教育の機会均等を保障することは極めて重要なことであるという認識に立っております。就学援助制度につきましては、基本的に市町村の事務として、市町村教育委員会の判断で行われているところでございますが、先ごろの要望を受けるに当たりまして、若干市町村に聞き取り調査をしてみたところ、やはり若干のばらつきがあるというふうなことも把握しております。今後、より詳しく実態を把握した上で、よりよい事例等があれば紹介するというふうな形で、適切に制度が運用されるように助言してまいりたいというふうに考えております。
○高橋スポーツ健康課総括課長 学校給食のことに関する質問についてでございますけれども、まず最初に現状についてお答え申し上げますと、小学校、中学校での完全給食の実施状況についてですが、小学校は96.2%が実施してございます。中学校におきましては80.1%の実施率となってございます。
 それから、捕食給食といたしまして、いわゆる御飯は持参だけれども、あと牛乳とおかず等は調理場でつくって給食としているようなケースでございます。それにつきましては、小学校では2%、中学校でも同様に2%という形になってございます。
 さらには、ミルク給食というものがございまして、牛乳だけ給食時間に支給して、あとは弁当を持参というケースもございますが、中学校におきましては17.9%でございます。小学校におきましては1.8%ということになってございます。
 なお、それらを含めまして、完全給食、捕食給食、ミルク給食、すべて合わせて100%の実施率ということで、給食を実施していない小中学校については、県内ではございません。そういう形になっております。
 それから、学校給食にどう取り組もうとしているのかということについてでございますけれども、学校給食につきましては児童生徒にバランスのとれた栄養のある食事を提供することによりまして、健康の増進、体力の向上を図ることを主たる目的に実施されておるわけでございます。委員の御指摘のとおり、時代とともにその役割というのは変化しておりまして、現在では栄養の偏りのない食事の提供、望ましい食生活の形成、さらには人間関係の体得など、生きた教材としての役割を果たしているものというふうに考えてございます。
 しかしながら、食生活の多様化が進む中で、朝食を食べないなど食生活の乱れが見られるほかに、1人で食事をとる孤食や、偏った栄養生活による肥満などの健康課題なども見られまして、学校給食は食育の観点からもますます重要性を増しているものというふうに認識してございます。
 小中学校におきましては、給食の時間で、毎日生きた教材である学校給食の献立から、食品の種類や栄養学的な特徴を学習するとともに、一緒に食べることや、給食当番等の諸活動を通して責任感、自主性、相手を思いやる気持ち、さらには物を大切にしようとする心の育成が図られる、正しい食習慣を身につけることによって自己管理能力が育成されるなど、学校給食の果たす役割は大変大きいものというふうに認識してございます。
○青木教職員課総括課長 副校長と指導担当教頭についてのお尋ねでございます。3月17日の教育委員会議定例会におきまして、必要な決定につきまして1つの結論をちょうだいしたわけでございますが、各委員からは、副校長、指導担当教頭ともに、学校の効率的な運営ですとか、指導力のある教諭に意欲を持って学校教育に取り組んでいただく、学校教育の充実を図るという意味では、ぜひ積極的に取り組んでほしいというような御意見をいただきまして、全員一致での議決をいただいたところでございます。
 それに基づきまして、4月1日付で、指導担当教頭につきましては3名の教員の方々を任用したところでございます。この任用につきましては、教頭の選考要領をお示しして、各学校、その他関係する教育研究会等の団体等から推薦をいただいたところでございます。その要領に基づきまして、それぞれの学校、それから教育研究会等の関係団体、あとは本庁で指導を担当する関係課からも意見を確認した上で、指導力にすぐれた教員であるというようなことについて十分選考をして、この3名の方について今回任用したということでございます。
○斉藤信委員 就学援助について聞き取り調査をやったというので、どの程度の聞き取り調査で、どういう中身なのか。そして、ぜひ全体の調査も必要だということですから、どういう形でやられるのか。今の時点で検討されていることを示していただきたい。これが1つです。
 学校給食について、小学校の教育については、岩手県の食育基本計画の中でも、食育実践の中心として小学校の果たす役割は大変重要です、栄養管理された学校給食には毎日生きた教材があり、食育を進める上で十分活用することが必要です、給食を通じたさまざまな食育の展開が期待されますとある。これは県の食育基本計画です。
 全国的にも、今まで大規模だった、いわばセンター方式というのが、もう小規模になってきているのです。自校方式の役割というものが再評価をされてきているのが新たな流れです。そういう点では、子供の実態からも、そして我々岩手県の食生活という意味でも、学校給食の果たす役割は本当に重要なものがある。
 実は、学校給食法が制定されたときに、文部大臣は何と言ったかというと、こう言っているのです。学校給食は、食という体験を通じて、子供に生きる力の原点を学ばせる教育の一環であると。今、教育委員会は生きる力と言っておりますけれども、まさに学校給食にも、そういう教育の一環としての大事な意義があるということで、こういう精神というのはますます重要になっている。自信を持ってやってください。愛情弁当なんて言われてわたわたしないで、きちんとやっていただきたい。
 というのは、実は盛岡市が中学校の学校給食を進めるときに、選択的学校給食ということで、給食を求める子供が仕出し弁当を注文するのです。とんでもない話ですよ。最悪の学校給食が導入されようとしているのです。私は、これは逆行だと思う。中学校における学校給食は、小学校以上に重要なのです。欠食率でも、偏食率でも、中学校の方が高いのです。そして、子供の心身の成長という点でも、小学校以上に中学校は重要なのです。中学校になってそんな手抜きの学校給食をされたら大変なのです。さっきの話だと80%でしょうか。まだまだです。特に盛岡はおくれているし、宮古とか大きいところが遅れていますから、そこをきっちり把握してやるようにしていただきたい。
 それと、副校長、指導担当教頭の話なのですけれども、私は教育委員会議の結果報告を見たのです。大変な議案が山ほどある中で、たった2時間で終わっているのです。まともな議論がされたのかという疑問があります。もう1カ月過ぎているけれども、議事録というものは出ないのですか。私は、極めて重要な問題だったと思います。というのは、大体県立学校長会議であなた方は相談していないのだから。労働組合にもかかわりますよ、これは。指導担当教頭は管理職ではないというのに、労働組合との合意もなしにやったのです。
 そして、今回の3人ですけれども、私さっき質問したでしょう。何校、何人から推薦があったのですかと。大体改正規則案が出る前からあなた方は要綱までつくっていたのですけれども、その要綱では全部教育長が面接して、教育長が任命するとなっていましたね。いわば3月17日に規則を改正してから、具体的にどういう形でこれは審査されたのですか。ここを具体的に言ってください。
 ほかの県を見たって、大体半年前には規則を改正して、それから推薦を受けていろいろやっているのです。半年前でも遅いと言われるぐらいなのです。3月17日に規則を改正して、4月1日には3人を配置するというのは、ちょっと常識外なのです。それも、そういうきちんとした説明も協議もなしに。そういうことがもしまともに議論されないとしたら、教育委員会議の実態はない。十数個の議案が出ていて、たった2時間で済んでいるのです。この管理規則についての議論は、どのぐらいされたのですか。
○佐野学校施設担当課長 就学援助制度について行った聞き取りは、どのようなものかということですが、いわゆる準要保護者、要保護者といいますのは生活保護を受けておられる方に関する援助で、これについては補助がいまだにあるわけですけれども、準要保護ということで、要保護者に準ずる程度に困窮しているという認定を教育委員会で行うという制度がございます。これがどのような基準でなされているのかというあたりを聞き取りさせていただきました。
 それと、民生委員からの意見書をつけるのを申請の要件にしているところがあるのかないのか。そういったあたりに絞って調べた関係がございます。その結果ですが、やはり生活保護基準に対して1.0倍から1.1倍、1.2倍、あるいは1.3倍といったところのばらつきがあるということでございます。また、民生委員の意見書についても、必要としているところと、要らないというところとございます。
 今後につきましては、より詳細に、きちんと調査したいと思います。ばたばたしたまとめではなくと思っておりまして、対象者をどういうふうにとっているのかという基準の話と、民生委員の話、それから受給申請をする窓口について、基本的には学校を通じて出していただくと思うのですが、それではなかなか使いにくい方がいらっしゃるのではないかという意見もありましたので、教育委員会を窓口に、直接持っていけるところがあるのかというふうな点も、あわせて調べていきたいというふうに考えております。
○高橋スポーツ健康課総括課長 学校給食につきましては、食事という生きた教材を通して正しい食事のあり方や好ましい人間関係を体得することをねらいとして行われている教育活動ということでもございますので、思いやりのある、あるいは豊かさをはぐくむ学校給食のあり方につきましては、設置者でございます市町村にも、児童生徒、教師、保護者等の意見を聞き、児童生徒の実態、地域の実情に応じた望ましい学校給食のあり方というものを考えていただくように、引き続き働きかけてまいりたいというふうに考えてございます。
 (「中学校給食については、何か一言つけ加えることはないですか。まあ、いいや。」と斉藤委員。)
○青木教職員課総括課長 副校長、指導担当教頭の件でございますが、3月17日の教育委員会議の定例会で、2時間でというお話がございましたけれども、この件につきましては、3月17日の前の時期から、教育委員の方々とは意見交換、協議をしていた経過がございました。そういった経過を踏まえて定例会をお願い申し上げたということでございました。定例会におきましても十分な検討、御議論をいただいたものというふうに、私どもとしては認識しているところでございます。
 それから、校長会での議論、組合との合意がないというお話でございましたけれども、校長会につきましては、3月に2回ほど会長のところへ説明に行って、その辺のところを1回目申し上げると、いろいろ意見を聞きながらこちらの御説明を申し上げたという経緯がございますし、私どもから各支部の支会長へ連絡を入れまして御意見をいただいたということでございました。説明を申し上げながら意見をいただいたということで、その際には特に反対だというような御意見はいただいていないという状況でございます。
 また、職員団体につきましては、3月16日でございますけれども、団体の方々と意見交換の場を設けまして、私どもからもその制度の内容について十分御説明を申し上げ、団体の方からも意見をいただいたということでございます。副校長の名称を変更すること、それから指導担当の教頭を置くこと、その設置の趣旨、そのことについては職員団体の方々にも一定の御理解をいただいているものというふうに、私どもとしては認識しているところでございます。
 それから、推薦が出てきた人数等でございますが、総計9人の方について推薦をいただいております。先ほど御答弁申し上げましたとおり、要領に基づきまして、それぞれの所属校長等、団体等から御意見をいただいて、その担当教頭にふさわしい指導力があるということで、ひとしく意見をいただいた方3名について、この要領に基づいて書類上の審査、それから面接等の審査を行いまして、最終的にこの3名を任用したということでございます。
○斉藤信委員 私は、2月の常任委員会でしたか、この問題を取り上げましたね。教育委員会議で決まっていないのに何でやるのだと。そうしたら、いや、教育委員協議会で了解をいただいていると。これはとんでもない話です。教育委員協議会というのは、そんな了解を与える場ではないのですよ。学習会の場でしょう。あなた方の取り組みの状況を説明する場です。そこで了解をいただいているなんていうことを言ったらとんでもない話になる。それは教育委員会議の否定になりますよ。事前に説明しているからなんて、それはとんでもない話になるのです、実際に。ましてや県立学校長の会議でも、あなた方は提案していないのです。労働組合とも、協議中といえば協議中でしょうが、少なくとも合意はない。主任制を導入したときに、このことで3年間もめたでしょう。
 そういう点でいくと、県の教育委員会というのは、幾つかこの間、大事な問題がありましたね。県立高校の再編の問題、県立こまくさ幼稚園の問題などの対応で、やっぱりつまずいたというか、反省点がたくさんあったと思うのです。ところが、あなた方はすぐに忘れてしまう、この教訓を。やっぱり、あなた方が何ぼいいことだと思っても、それが本当に教育現場で理解が得られるのか、実際の担当者の理解が得られるのか、県民の理解が得られるのか。私は、そういうきちんとした経過が大事なのだと思うのです。これは民主主義なのです。3月17日にばたばた決めて、4月1日にということではないのです。
 そして、今聞いたら、9人推薦があって3人というのでしょう。これを決める要綱は、教育長が面接をするとなっていましたね。実際に書類審査もやったでしょう。面接の基準というのは、どこで、だれが決めて、実際にどういうふうにやられたのですか。私は、こんな短期間によく9人が推薦されたと思うけれども、それが実際に任命されたのは3人ですからね。本当に適切な評価をされたのかという疑問がありますけれども、具体的な経過、審査基準、面接の基準というのはどうだったのかを示してください。
○青木教職員課総括課長 具体的な審査ということでございますが、この選考要領に示しておりますとおり、高い専門性に裏づけられた卓越した指導力があるというような、それぞれの分野について、それぞれの学校長、教科の専門の団体等から御意見をいただいて、その御意見を踏まえて、指導力があるという方について任用していくという定めをしてございまして、その選考要領に従って私どもは今回任用手続を進めたということでございます。
 面接等について教育長が行うことになっているというお尋ねでございますが、面接等は、いわゆる機関としての教育長が行うというより、規定上はこういう定めになっているものでございますが、実際は私どもの幹部の課長級以上の職員が数名面接を行いまして、その結果を教育長に報告し、その了解のもとに任用を決定しているということでございます。
○樋下正信委員長 斉藤委員、簡潔に質問してくださいね。
○斉藤信委員 12時に終わりますから。
○樋下正信委員長 いやいや、まだいるのだから、あなただけではなく。
○斉藤信委員 では、これで終わりますから。
 (「1人ではないのだから。」と呼ぶ者あり。)
○斉藤信委員 今の選定要領ですが、9人推薦されたというのは、どの学校、どの団体から推薦されたのか。数でいいです、固有名詞でなくて。そして、私はそれぞれ指導力があると思って推薦されたと思うのです。それが3人しか任命されなかった。それは、どういう審査基準にひっかかったのですか。現場では、恐らく指導力があるというふうにして推薦した。しかし、それはそうならなかったわけだから。これは、あなた方のどういう審査基準にひっかかるのか。私は、極めて不明瞭なのだと思うのです。人事というのは明瞭でなければだめだ。あの人が選ばれて当たり前だとみんなが思わなかったら、人事政策は成り立ちません。どういうメンバーが教育長にかわって面接したのでしょうか。これは9人全員がされたのでしょうか。そのことを明確に示してください。
○青木教職員課総括課長 面接の件でございますが、書類審査を経て、3人の方について私どもの方で面接を行って任用したということでございます。面接を行いましたのは当時の教育次長、それから当課の私と担当課長の3名でございます。
○小川教育企画室長 今のお話でございますが、今年度、従来の教頭先生につきましては23名任用してございます。これは、昨年の秋から試験等をいろいろ経てきております。その結果が23名。そのうちの3名が、最終段階で指導を担当する教頭という格好で任用されたわけです。その教頭のことについて、今問題にされているわけですが、これは3月17日にすべて決まったわけではなくて、例年の人事として教頭任用してきたのです。その教頭のうち、外からわかりづらいから、教頭の名前を、従来の管理を担当する方は副校長という名称にしましょう、それから指導だけやる方を処遇しようということで、その3名は普通の教頭という格好にしようという、名称の問題でございます。
 (「いや、違うよ、中身は。」と斉藤委員。)
○小川教育企画室長 済みません、説明させてください。
 (「とんでもない話だ。」と斉藤委員。)
○小川教育企画室長 これまで、第1教頭、第2教頭という格好で、複数の教頭が配置されている学校がございました。そこは、管理の担当と指導の担当というふうにきれいに分かれておりますと、本来、指導だけすぐれた人も教頭に任用できたわけです。しかしながら、両方とも、全部管理を持っていたために、指導にすぐれた方を処遇する方法はなかなかなかった。これにつきましては、指導にすぐれた先生を処遇してくれというのは、校長会からも、それから職員団体からも長い間ずっと要望がございました。
 ですから、そういうすぐれた先生方について、やはり任用しなければだめだということで、管理をやらない方も教頭に任用しようとすることで、ずっとやってきたわけです。その経緯を協議会で説明しました。もともとは委員長から、そういうことを考えたらどうかと昨年の4月に指示があったことですから、ずっと協議してきたわけです。そして最終段階で、教頭先生という名前が、外から電話とか来たときに、私は管理を担当していませんという話になってしまいますと、混乱して外の方に迷惑をかける、父兄、父母の方に迷惑をかけるということで、通常の教頭先生については副校長という名前でやりましょうということにして、指導だけの方を教頭にしようと、先生のヘッドということでやろうということでやったものでございます。
 ですから、3月17日にすべて決めたということではなくて。
 (「そんなことを聞いていませんよ、私は。」と斉藤委員。)
○小川教育企画室長 はい、最終的には3月17日に、管理運営規則の教頭という名称を副校長という名前に変更したということでございまして、それまで長い間ずっと教頭の任用としてやってきているものですから。
 (「聞いていることと関係ないことを話している。ちょっとやめてくれないかな。」と斉藤委員。)
○小川教育企画室長 それは、先ほどお話しなされた主任制の導入等とは全く違うものですから、無理くりそっちに話を持っていってもらっては。ちょっと誤解されていると思いますので、あえて申し上げます。以上でございます。
○斉藤信委員 答弁漏れで、長々と関係ないことを話さないでください、あなた。私が聞いているのは、いいですか、3月17日に決めてから半月間もない間にこんなことがどうしてやれるのですかと聞いているのですよ。3月17日に全部決めたなんて聞いていないでしょう、私は。
 (「委員長。」と小川教育企画室長。)
○斉藤信委員 いいから、まだ。私が聞いたことに答弁漏れがあるのは、9人というのはどこからどう推薦されたのかと聞いた点です。そして、書類選考をクリアしたのは3人だけですね。書類選考で6人が落ちたということですね。落ちた理由は何ですか。そのことを私は聞いたのですよ。答弁漏れですよ。必要なことだけ答えてよ。余計なことを言わないで。
○小川教育企画室長 教頭先生の推薦とか、それからどこが悪くて落ちたとか、そういうことは人事事項でございますので、普通余り明らかにしません。この先生のどこが悪かったとか、どこの学校から推薦があったとかですね。
 (「個人のことを聞いているのではない。」と斉藤委員。)
○小川教育企画室長 基本的には、どこどこの学校から推薦があったとか、だれだれが推薦されたかということは、通常明らかにしておりませんので、御了承いただきたいと思います。
○斉藤信委員 まだ答弁漏れだ。答えてくれ。どこから、どう推薦されたの、9人というのは。何校、何団体。
○青木教職員課総括課長 ただいま小川室長から御答弁申し上げましたとおり、具体的な推薦団体、どういう具体のところについてということは、人事上の、任用上の問題ということもございますので、ここでは答弁を差し控えさせていただきたいというふうに思います。
○樋下正信委員長 そういう規則だと言うのだけれども。
○斉藤信委員 いやいや、そんなことは書いていない。決め方が極めて拙速で、結果を聞けば人事上だから答えられないと。どこから推薦されたか。学校の数も示せないと。学術団体なのか、研究団体からの推薦なのか。大体書類審査で6人も落とされているのです。私は、個別のことを聞いているのではないのです。6人も落とされた審査基準というのは、何にひっかかったのですかと。個人のことを聞いているのではない。そういうことも言えないのですか。推薦された学校、団体というものも、数も言えないのですか。全く、これはあなた方は不明朗です。こんなことをやるから、みんな心配するのですよ。そういう不明朗でわかりにくい選考でいいのかと心配していたから問題になったのです。教育長に最後に聞いて終わります。
○照井教育長 ただいまの件でございますが、任用上のいろいろな手続とか、その辺については、やはりこれは人事上の事務でございますので、具体的に何人が、どこから推薦があったということにつきましては、回答を控えさせていただきたいと思います。
○平沼健委員 時間がなくなってまいりましたけれども、私は2点ほどお尋ねしたいと思います。
 1点は、先の予算特別委員会でも、若干お尋ねいたしましたけれども、教育事務所の件です。委員会では、市町村合併が進んできて、教育事務所の見直しがされていると。これもそのとおりだと思っております。そもそも論からいって、この教育事務所というのが数十年前からございましたね。これは、今のような通信網、あるいは道路網が発達していないということもあったのでしょう。この教育事務所の今の職務というか仕事内容、やっぱりこの辺をもっと精査をしていく、そういう時期ではないかなということがあってお尋ねしたのです。そういう合併ということでの統合もあるようですし、あるいは地域によっては教育事務所から市町村教育委員会に何人かの方が来られて、指導というか、そのようなことが主にされているところもあるようです。
 私の思いからいうと、やはり教育事務所自体を徹底的に見直す時期ではないのかなと。端的に言えば、要らないのではないかなと。市町村教育委員会にすべてを、というか、もうやれるというか、もうそういうようなことだと思うのです。その辺の考え方をひとつお尋ねしたい。
 それから、もう1つは、これは今ここで教育委員会の方に聞くのはどうかと思いますし、担当は総務部かなと思っておりますけれども、教えてください。あるいは調べていただければいいと思うのですが。
 ここ数年、私は宮古の県立短大に、卒業式、あるいは入学式の案内をいただいて行っております。非常に残念だというか、奇異に感じていることは、国歌斉唱がないのですよ。これは何でなのだということを尋ねても答えがない。国歌斉唱をやる、やらないというものをどこで決めておられるのか。これは教育委員会に聞くこと自体が私は違うと思うのですけれども、もしそういうことについて、過去のいろんなことから何かがあれば教えていただきたいし、私はこれは絶対にあるべきだという思いで今聞いているのですけれども。
 盛岡の県立大学は私はちょっとわかりません。あと、国立大学の岩大とか、他の県の県立大学はどうしているのかということも、もしわかればお尋ねしたいなと思っております。
○青木教職員課総括課長 教育事務所の見直しについてでございますけれども、市町村合併の進展に伴いまして、今年4月から、12事務所から10事務所へと再編を行ったところでございます。今後の見直しの方向性等についてでございますが、次期の行革プログラムの検討がこれから始まるということで、その検討の中で教育委員会事務局の組織全体の見直しも、また行わなければならないということになると考えてございますので、その中で、教育事務所のあり方についても検討をしていきたいというふうに考えているところでございます。
 教育事務所につきましては、教育事務所に配置しております指導主事、それから県から市町村に派遣駐在で行っております指導主事と連携しながら、市町村立小中学校の学習等の指導、助言ということで活動をいただいておるわけでございますが、中教審の答申では、いずれ県、市町村の役割分担をしながら、それぞれの役割を徹底させたいというような方向も出てございますので、そういった方向性も踏まえつつ、これから検討してまいる必要があるというふうに考えているところでございます。
○佐藤学校企画担当課長 卒業式、入学式等の国家の斉唱についてのお尋ねでございますけれども、小中学校、高校につきましては、国が定める学習指導要領の中で、国旗を掲揚するとともに国家を斉唱するということがありまして、それに基づいて指導しているところでございます。県内の小中学校及び県立高校では、すべて実施されているところでございます。
 なお、県立短期大学につきましては、所管でございませんので、詳細は把握しておりませんが、一応そういう状況ということでございまして、大学については所管外のことでございますので、御了承いただきたいと思います。
○平沼健委員 それはわかった上で今話をしているのです。確かに総務部だなと思いますけれども、何かわかればということなのです。もしあれだったら、後からでも、その辺のお話をしていただければと思っております。
○佐藤学校企画担当課長 現時点で把握しておりませんので、今後県立大学の方の状況を調べましてお答え申し上げます。
○樋下正信委員長 ほかにないでしょうか。
 (「なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 ほかになければ、これをもって調査を終了いたします。教育委員会の皆様は、退席されて結構です。御苦労様でございました。
 次に、7月に予定しております県内・東北ブロック調査についてお諮りいたします。お手元に配付しております平成18年度商工文教委員会調査計画(案)により実施したいと思いますが、これに御異議ありませんか。
 (「異議なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 御異議ないようですので、さよう決定いたしました。
 なお、詳細については、当職に御一任願います。
 なお、5月18日の県内調査につきましては、先に御通知いたしておりましたとおりの日程で実施したいと思いますので、御参加願います。
 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。御苦労様でございました。

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