総務委員会会議記録

総務委員長 佐々木 順一

1 日時
  平成17年10月26日(水曜日)
  午前10時4分開会、午前11時0分散会
2 場所
  第1委員会室
3 出席委員
  佐々木順一委員長、平澄芳副委員長、藤原良信委員、川村農夫委員、千葉康一郎委員、
 佐々木俊夫委員、嵯峨壱朗委員、小原宣良委員、柳村典秀委員
4 欠席委員
  なし
5 事務局職員
  佐々木担当書記、三上担当書記、互野併任書記、佐々木併任書記、津田併任書記
6 説明のために出席した者
  総務部
  時澤総務部長、及川総合防災室長、小守総合防災室防災消防担当課長、
 薄井防災指導監兼危機管理担当課長
7 一般傍聴者
  なし
8 会議に付した事件
  継続調査(総務部関係)
  「岩手県国民保護計画(案)の概要について」
9 議事の内容
○佐々木順一委員長 おはようございます。ただいまから総務委員会を開会いたします。
 これより本日の会議を開きます。本日は、お手元に配付いたしております日程により会議を行います。
 岩手県国民保護計画(案)の概要について調査を行います。調査の進め方についてでありますが、執行部からの説明を受けた後、質疑、意見交換を行いたいと思います。
 それでは、当局から説明を求めます。
○時澤総務部長 岩手県国民保護計画の原案をお手元に配付しております。私の方からまず最初に概括的なことを申し上げまして、詳細につきましては総合防災室長の方から説明を申し上げたいと思います。
 委員の皆様方に御案内のとおり、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律、いわゆる国民保護法がございまして、都道府県の国民の保護に関する計画、国民保護計画と呼んでおりますが、法律により県が作成するということになっております。国におきましては基本指針を策定いたしまして、県ではその基本指針に基づいて知事が国民保護計画を作成しなければならないというふうになっているものでございます。
 この県が策定いたします国民保護計画は、武力攻撃事態等におきまして、都道府県が国民の保護のための措置、これは国民保護措置と呼んでおりますが、この国民保護措置を的確かつ迅速に実施するための行動計画としての性格を持つものでございます。
 県の行います国民保護措置といたしましては、法第11条で、例えば住民に対する避難の指示、避難住民の誘導に関する措置、救援の実施、安否情報の収集及び提供、あるいは武力攻撃災害の防除及び軽減、緊急通報の発令、こういったものが法律上規定されております。県の国民保護計画におきましては、こうした措置のより具体的な内容を示すものというふうなものになっているわけでございます。
 委員の皆様方には、4月に国の基本指針、そして都道府県国民保護モデル、これは国が策定したものでありますが、そのモデル計画を送付させていただきまして、また8月には岩手県国民保護計画の原案をお示ししたところでございます。
 本日は、この原案を御報告させていただきまして、また頂戴いたしました意見をもとにさらに修正を行いまして、よりよいものとしてまいりたいと考えているものでございます。どうぞよろしくお願いをいたします。
○及川総合防災室長 それでは、私の方から内容について説明をさせていただきます。
 資料に入ります前に、若干国民保護計画作成の概略について説明させていただきます。
 国民の保護に関する計画、国民保護計画は、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律におきまして、都道府県知事が国の定める基本指針に基づいて作成しなければならないとされておりまして、知事が作成するという点については、地域防災計画が県の防災会議で定めるものと、この点について、規定が若干異なっているという特徴がございます。
 それから、計画策定の手続でございますけれども、計画の策定に当たっては、知事は岩手県国民保護協議会に計画案を諮問しなければならないとされておりますし、それから岩手県国民保護協議会につきましては、本年2月定例会で岩手県国民保護協議会条例をお認めいただきましたことから、第1回の協議会を5月13日に開催したところであります。
 第1回の協議会におきましては、諮問案までの検討を幹事会において行うこととし、その後、現在まで2回の幹事会を開催して、素案、原案の御審議をいただいてきたところであります。3回目は11月8日に開催を予定してございます。
 また、広く県民の御意見を伺うことも必要と考え、9月1日から10月14日までパブリックコメントを実施し、県民の皆様からの御意見を募ったところであります。同時に、県内市町村、隣接県に対しても意見照会を行ったところであります。今後、市町村や隣接県からの意見、国からの意見、さらには協議会の幹事や委員の皆様からの意見をもとに、計画案の修正を行い、年末には内閣総理大臣に対して協議を行うことを予定しております。
 次に、資料1に基づいて説明申し上げます。岩手県国民保護計画(原案)のポイントという資料でございますけれども、初めに本計画を作成するに当たっての基本的な考え方についてでございますが、基本指針や都道府県国民保護モデル計画の内容の反映ということで、原則として国が作成した基本指針や消防庁が作成した都道府県国民保護モデル計画に記載されている内容を反映することとしており、さらに災害としてその対応について類似する措置、例えば救援や消火活動などにつきましては、岩手県地域防災計画など既存の防災体制を活用して対応することで、迅速な組織の立ち上げができる、指示系統の混乱を防ぐなどの効果が期待できる、というふうに考えております。
 それから、地域特性への対応と配慮という点でございますけれども、本県の地理的特性や社会的特性を踏まえた計画となるように努めているところでございます。
 具体的には、冬期間の避難や救援に対する配慮、例えば避難住民の寒さ対策、路面凍結を考慮した避難経路の選定や避難時間の見積り、あるいは避難施設などにおける寒さ対策などでございます。
 それから、中山間地域の孤立を防止するための自家用車等の利用でございますが、基本指針では交通渋滞を引き起こす可能性などの観点から、自家用車の使用は困難な場合が多いと考えておりますけれども、中山間地域など公共交通機関が限られている地域などにおける住民の場合については、地理的情勢や地域の交通事情などを勘案し、自家用車等を交通手段として示すことができるものとされておりますので、本県では自家用車の活用、利用も盛り込んでいるところであります。
 さらには、隣接県における武力攻撃、原子力災害への対応について記載しているところであります。本県には原子力施設はございませんが、万が一災害が起きて、風向きによって、当県の隣接する市町村において緊急避難等が必要となった場合の措置というふうに考えて盛り込もうとしているものでございます。
 それから、県民の自助及び共助の促進ということですけれども、国民保護措置の実施に当たっては県民の協力が不可欠であることから、さまざまな機会を通じて防災とも連携しながら啓発活動等を行い、災害時要援護者の避難誘導への協力といった共助の精神や、3日分の備えをしておくといった自助の精神について理解を求め、普及していくことが必要と考えております。
 それから、マニュアルによる運用でございますけれども、本計画は、県、市町村、それから指定地方公共機関が実施する国民保護計画の全体的な流れを示すものであり、個々の国民保護措置を具体的に運用するに当たって必要な場合には、マニュアルや実施要綱等を作成し、より実効性を高めることとしております。
 具体的には、岩手県国民保護対策本部設置マニュアルや避難指示作成マニュアル、あるいは特殊標章交付要綱といったものが考えられます。
 それから、計画やマニュアルにより実効性を高めるため、不断の見直しが必要であるので、図上訓練などによりその内容を検証、評価し、修正が必要な点があれば適切に反映させていきたいというふうに考えております。
 以上の点に留意しながら作成しているところでございます。
 次に、お手元の資料2について御説明申し上げます。本来であればお手元の資料4の計画案に沿って説明すべきでございますけれども、100ページ余もございますので、資料 2に国民保護計画(原案)の概要をまとめてございますので、その資料に沿って説明をさせていただきます。なお、資料4の計画案は、8月30日付で各委員にお示しした計画原案に若干の修正をした上で、国との事前相談に使用したものでございます。
 全体は4編の構成となっております。第1編は、総則ということで、本計画の意味や県の責務、県の地理的特徴などを記載しております。
 初めに、県は住民の生命、身体及び財産を保護する責務にかんがみ、国民保護措置を的確かつ迅速に実施するために本計画を定めることとしてございます。
 また、本計画には、県が実施する国民保護措置の全体像を示すこととしており、具体的な運用に当たって必要がある場合は、マニュアルや要綱を作成し、より実効性の高いものとなるよう考えております。
 次に、国民保護措置を実施するに当たり、特に留意すべき事項について定めております。
 まず、基本的人権の尊重ということで、憲法の保障する国民の自由と権利を尊重すること、制限が加えられるときであっても、その制限は必要最小限のものに限り、公正かつ適正な手続のもとに行うこととしております。
 それから、国民の権利利益の迅速な救済ということ、国民保護措置の実施に伴う国民の権利利益の救済手段の手続を迅速に処理する。
 それから、住民の協力ということついて、国民保護措置の実施のため必要があると認めるときは、必要な援助について協力を要請するが、協力は住民の自発的な意思に任されるものであるということでございます。
 それから、普及・啓発、訓練の実施ということで、普及、啓発に努め、訓練への参加を通し、自助、共助の意識の醸成を図る。
 それから、指定公共機関及び指定地方公共機関の自主性の尊重、その他の特別な配慮ということで、日本赤十字社の自主性の尊重、あるいは放送事業者の言論その他表現の自由及び放送の自主性、あるいは自律性の尊重ということがございます。
 その他、県や市町村、関係機関の業務の概要や、県の地理的、社会的特徴、想定される事態の類型について記載してございます。
 次に、第2編でございますけれども、第2編は、平時における備えとして、武力攻撃事態等の認定前において、原因の明らかでない被害が発生した場合においても、住民の生命、身体及び財産を保護するために、既に実施している24時間危機管理警戒体制や、各種対策本部を設置することにより、迅速な初動体制をとることも明記してございます。
 また、有事において国民保護措置を的確かつ迅速に実施するために、普段から行っておくべき調査について記載しております。例を挙げますと、警報を伝達する大規模集客施設等の把握、あるいはモデル避難実施要領の作成支援、それから運送事業者の輸送力・輸送施設の把握等、それから避難施設の指定等でございます。
 物資及び資材の備蓄については、原則として防災のための備蓄と相互に兼ねるものとし、国民保護措置の実施のために特に必要となる資機材等については、国が準備、整備することとされております。
 国民保護に関する啓発は、防災に関する啓発と連携し、国民保護の意義や仕組み、武力攻撃事態等において住民がとるべき行動などについて、さまざまな媒体を活用して行うことを考えております。
 訓練については、防災上の措置との間で、相互に応援が可能な項目については、防災訓練と有機的に連携させて行うことも考えておりますが、国民保護措置独自の訓練についても行い、国民保護計画や各種マニュアルの検証を行い、適宜修正を図ることを考えております。
 次に、第3編でございますけれども、武力攻撃事態等への対処として、武力攻撃事態等、あるいは緊急対処事態として認定されてから、県としてどのように対応をするかについて、できる限り対処の流れに沿った形となるよう記載しております。
 資料4の40ページの国民の保護に関する措置の仕組みを御覧いただきたいと思います。県は、内閣総理大臣が武力攻撃事態等または緊急対処事態として認定し、県対策本部を設置すべき県として指定の通知を受けたときは、直ちに岩手県国民保護対策本部を設置し、関係機関と連携しながら、警報の市町村への通知を行います。続いて、避難の指示を出し、市町村を中心として住民を誘導し、避難場所において救援を行います。
 一方、武力攻撃による災害への対処は、NBCや原子力災害など、事態に応じた対処を行うとともに、並行して被災情報や安否情報を収集、提供し、保健衛生の確保や避難住民の生活安全のための措置などを実施します。
 第1章では、岩手県国民保護対策本部は、岩手県地域防災計画の組織及び運営設置の手続、各部局の役割など、既存の防災体制を活用して対応することで、迅速な組織の立ち上げができる、指示系統の混乱を防ぐなどの効果を期待しているところであります。
 第2章では、国民保護措置の実施に当たり、国や自衛隊へ支援や派遣の要請、他の都道府県や市町村、指定公共機関等、自主防災組織への支援を求めることとしており、住民に対しては、必要な援助を求めることができるとしています。
 第3章では、国の対策本部長が警報を発令した場合、または知事が緊急通報を発令した場合、県は市町村や関係機関等にその内容を通知します。市町村長は、警報の内容を住民に伝達することになります。
 第4章には、国の対策本部長による避難措置の指示を受けて、要避難地域が含まれる場合には避難の指示を行います。避難の指示には、避難先の割り当て、避難の時期、避難経路や輸送手段などの内容が含まれるものです。また、県の区域を越える避難の場合の調整や、避難に当たって配慮すべき地域特性、事態の類型等に応じた留意事項などが記載されております。市町村が行う避難誘導についても、避難住民が適切に誘導されるよう、県として支援や補助を行うものであります。
 第5章は、国の対策本部長による救援の指示を受けて、収容施設の供与、食品、飲料水、生活必需品の給与または貸与、医療の提供及び助産、それから被災者の捜索及び救出、それから電話その他の通信設備の提供等、日常生活に著しい支障を及ぼしている土石等の除去等の救援措置を行います。
 救援の種類については、基本的には災害救助法等に定める9条の内容と横並びのものでありますけれども、国民保護法で新たに加えられたものであります。
 電話その他の通信設備の提供は、国民保護法で今般新たに加えられたものであります。
 また、医療の実施の要請や特定物資等の確保のための物資の受け渡しの要請等の手続についても定めてございます。
 第6章は、武力攻撃災害への対処として、生活関連等施設の安全確保、NBC攻撃による災害への対処等について定めてございます。
 第7章は、被災情報や安否情報を収集し報告すること、報告、整理するということを定めております。
 第8章では、その他として、保健衛生の確保、あるいは廃棄物の処理、あるいは文化財の保護、動物の保護等に関する配慮について定めています。
 第9章は、国民生活の安定に関する措置として、生活関連物資等の価格安定のための措置や、避難住民等の生活安定のための被災児童生徒等に対する教育、公的徴収金の減免、あるいは生活再建資金の融資などについて定めております。
 第10章は、ジュネーヴ諸条約等に定める赤十字標章、あるいは特殊標章について定めているところでございます。
 最後に、第4編として、県の施設における応急の復旧について、被害の拡大防止及び被災者の生活確保を最優先に行うこととし、武力攻撃事態終了後における武力攻撃災害の復旧は、国において本格的な復旧に向けた所要の法制が整備されることから、県は国が示す方針に従って復旧を実施することにしています。
 また、国民保護措置の実施に伴う、国民の権利利益の救済に関して記載しているところでございます。
 以上、国民保護計画の内容について説明申し上げました。
 続きまして、お手元の資料3について御説明申し上げたいと思います。岩手県国民保護計画策定スケジュールの資料でございます。今後におきます計画策定のスケジュールを御説明申し上げます。現在国に対して事前相談、従来の事前協議を行っている段階でございまして、各省庁からの意見が11月2日に送付されることになっております。送付された国の意見に対して、県としての回答を行い、または計画の修正を行います。このやりとりを全部で3回予定してございますが、実質的には1回で終わるのではと認識しているところでございます。
 岩手県国民保護協議会へは11月22日の第2回協議会において計画案の諮問を行い、12月22日の第3回協議会において最終答申をいただくという予定で進めているところでございます。最終的には、12月27日に国への正式協議を行い、1月下旬には閣議決定されるというのが国から示されているスケジュールでございます。
 これらの手続につきましては、国から示された閣議決定のスケジュール、1月末か3月末というスケジュールでございますけれども、全国の都道府県の進捗状況を勘案して、2つのグループごとに一斉に行うということで、当県では、東北では秋田県、山形県などと同じグループで、1月末の閣議決定を示されているところでございます。
 なお、国民保護法第34条では、知事は国民保護計画を作成したときは、速やかにこれを議会に報告しなければならないとされておりますことから、閣議決定後、議会に対して速やかに報告する予定としてございます。以上で説明を終わらせていただきます。
○佐々木順一委員長 ありがとうございました。ただいまの説明に対し、質疑、意見等はありませんか。
○小原宣良委員 この国民保護計画ですが、まずは外国の軍隊が攻め込んでくるのだと、こういうことを想定しているわけですが、この着上陸侵攻、ゲリラ攻撃、ミサイル攻撃、そして航空攻撃と、大きく4つに触れているわけです。どこの国が何の理由で攻めてくるのだという話になるわけですけれども、その前提を抜いて、どこかの国が攻め込んでくるのだという想定、私はあり得ないと思います。文章にも書いてありますが、これは国の外交にかかわる問題でありまして、外交が破綻したときにこういう事態は発生をするのです。そういうことをひとつ踏まえておかなければ、細々書いてありますけれども、ここが混乱をすると。
 混乱する1つの意味は、先ほど前段の着上陸、ゲリラ、ミサイル、航空攻撃、これの形態についてはここにも記載してありますけれども、これらの可能性という部分について、本県の実情、状況、特性という点でどうとらえているのかというのが、県の考え方としては当然持っておるべきだと。いずれも大変だ、大変だという話になるのかどうか、ここが1つです。
 それと、総則から、平時における備えとか、武力攻撃事態への対処ということになっておりますけれども、この第1編の総則、あるいは第2編の平時における備えという部分から、第3編は武力攻撃事態への対処ということになるわけですけれども、この第3編の武力攻撃事態等への対処という点で、国民保護対策本部の設置、これは国からの指示、あるいは県からもこういう緊急事態があるということを含めて、いずれ国の指示に基づいてこの国民保護対策本部というのは設置をされると、こういうことになるわけです。ですから、対策本部、対策本部というふうに出ておりますけれども、この対策本部を設置をするということは、これは重大な局面を受けて対策本部が設置をされるのですよね。
 ですから、この第2編の平時における備えという部分と一緒にして第3編の武力攻撃事態への対処、岩手県国民保護対策本部を設置をするというところには、ものすごい事態の乖離が想定をされるわけでして、対策本部という表現というのは、これはまさにそういう攻撃が発生したと、あるいは発生する可能性が著しく強いという、こういう事態において対策本部を設置するわけです。この混同は決してしてはならないことだと思います。対策本部、対策本部と言いますが、私は前に本会議でもお話ししましたが、岩手県において未来永劫対策本部が設置されないことを望むと申しましたが、これはもうそういう事態が発生して対策本部は設置をすると、こういうことです。ここのところの見解をお聞きします。
 それと、自然災害における防災対策、これが極めて重要なわけです。本県においても、地震、津波、あるいは洪水、この部分に対しては具体的に今各市町村と一緒になって住民の避難の訓練とかいろいろやっているわけです。そのときに、この武力事態、外国から軍隊が攻め込んでくるのだから、それに対して避難誘導の訓練をしなければいけないという部分をリンクさせるということは、自然災害対策に対応する県民の意識を含めて、市町村は混乱します。全く状態が違うのですから。地震、津波、これは経験的にもすごくわかっていることだし、大切な対応、防災計画であった。しかし、それと外国の軍隊が攻めてくるのだと、この事態を具体的にどういうふうに想定して、自然災害の避難誘導なり防災対策というものとリンクをさせるのか。これは、一緒にはできないと思います、もしやろうとしても。個別の形態において武力攻撃の事態を想定して、例えば盛岡市にミサイルが飛んできます、県庁が標的になっているようです、ということを想定して武力攻撃事態における災害訓練、これを実施しないと意味がないのです。これを一緒にできますか、自然災害対策と武力攻撃対策。できないと思うのです。やるなら単独でやらなければいけない。ここのところはどういうふうにお考えですか。
○及川総合防災室長 まず、本県における攻撃の可能性の認識という部分でございますけれども、いずれ武力攻撃に対する対処の法体系がすべて整い、そして国から攻撃の類型が示されているという観点から記載したものでございまして、委員おっしゃるとおり、まず外交努力があって、そしてその上でなおかつ起きた場合という想定でございますので、私どもとしてはないことを願いつつ、ただ備えあれば憂いなしということでここにあえて記載したというか、国の類型に従って記載したという認識でございます。
 それから、平時から一転して重大局面の本部設置ということでございますけれども、その前段階としてまだ事態がよく見きわめられない段階で被害が出たという場合には、本県では既に危機管理対策の一環として各対策本部を設置することとしておりますので、その前段階においては県の従前の組織で対応できると認識しているところでございます。
 それから、自然災害と武力攻撃の避難ということで、同一にできるかということでございますけれども、私どもが現在想定している、一緒にできるものとして考えているものは、例えば、炊き出しの訓練とか、火災防御訓練とか、それから倒壊家屋からの救出訓練、あるいは救護訓練等を考えておりまして、自然災害の場合と異なりまして、どちらかといいますと武力攻撃の場合は、足の長い避難ということが想定されますので、その辺の差異は十分認識しておるというものでございます。
○小原宣良委員 まあ、国が決めたからしょうがないということのようですけれども、ただ本県の特性という部分についてこの状況で考えていったら、これはもう海岸線が約700キロだと、リアス式だと、ここにも書いてありますが、ゲリラ侵入については県も地形的には心配があるのだと、こんなことが書いてあるのですが、だとすれば、これは海上保安庁の関係については今の状況で十分なのか。あるいは整備、強化しなければならないというのであれば、私はそういう岩手県の特性ということを考えてみれば、海保の充実を国に求めると、これは海の警察部隊ですけれども。警察力の強化という部分では海保の強化という部分が必要だと思いますが、私がお聞きしたのは岩手県におけるそういう特性という部分でこれを見たときに、通り一遍ではなくて、どういうふうな特性というか、心配というものがあると、それに対してはどうだというふうに考えてみれば、私は海上保安庁の整備と警備の充実という部分を求めるというのは1つの現実具体的な対応策だと思います。その点についてはどうかというふうにお聞きをしたわけです。
 それと、武力攻撃を想定して訓練をするということなのですが、炊き出しとかこういうのは、外国の軍隊が攻め込んできた、そういうことを想定した対応策としては、いかにも通り一遍の話です。これは、自然災害における防災対応、あるいは避難誘導の対応、ここで十分にできるわけです。何で武力攻撃事態を受けた訓練のところに炊き出しが出てくるのですか。それをやるときは、津波避難訓練でございますと、あわせてこれは武力攻撃事態対処における訓練と一緒でございますと、そういう意識を含めて避難訓練に参加してくださいと、こういうふうにやるのですか。どうなのですか、その点。
○及川総合防災室長 まず、海上保安庁の件でございますけれども、確かに本県の場合は700キロに及ぶ海岸線を持つということで、テロ攻撃等の危惧、あるいはゲリラ部隊の危惧はございますけれども、海保の充実については、岩手県の国民保護協議会には第2管区海上保安部の釜石海上保安部長が委員として参加していただいておりますし、本計画においても海上保安部長との連携について記載しているところでございます。今後、海上保安部が定める国民保護計画や、沿岸市町村の国民保護計画の策定に当たりまして、海保の役割などを見きわめた上で必要な対応をしてまいりたいというふうに考えております。
 それから、合同の訓練ということでございますけれども、訓練の類型は、全体を見て図上訓練、それからその中には通信、あるいはその中の1つの類型として炊き出しを例示としてお示ししたところでございまして、訓練の場合は初動の通信、情報収集から救援の活動まで、そこの延長線の中、全体の中で御覧いただければなというふうに考えているところでございます。
○小原宣良委員 もう少しで終わります。これは31ページにもありますけれども、訓練の実施に当たっては、具体的な事態を想定し、防災訓練におけるシナリオ作成等、既存のノウハウを活用するとともに、消防、警察、海上保安庁、自衛隊等との連携を図るということを言っています。ですから、具体的な事態を想定しと言っているわけです。だから、さっき言ったように、4つの攻撃パターンがあるのだと、こういうふうに見ています。着上陸侵攻、これは海岸線に大挙して外国の軍隊が攻め込んでくると、こういうことです。航空攻撃、これは爆撃機が飛んできて空爆されるという想定です。ゲリラ、ミサイル、これらを具体的な事態を想定し、と言っているわけです。ですから、具体的な事態というのは、そういう事態を想定して、外国の軍隊が大挙してどこかの海岸線に攻め込んできましたということを想定して、どこが標的ですとか、ミサイルの場合はどこが標的ですと。したがって、この場合にはこれぐらいの爆弾、ミサイルの破壊力がありますと。周囲何キロですと、避難命令ですとかというふうな形で出てくるわけでしょう。そして、地域住民にそれを具体的に協力を求めるということでないと訓練にならないのではないですか。だから、私が申し上げているのは、そういう訓練をすることがあるのかと。あった場合にはどんな形でやるんですかと。あるいはそこは図上訓練にとどめるということになるのか。実際の住民の皆さんの協力という部分まではなかなかできないけれども、そういう指示命令系統を含めて、市町村とのかかわりを含めて、あるいは消防とのかかわりを含めて、そういう図上訓練をしますということなのか、ここは具体的な事態を想定してやれと言っているのです。そんな用意はあるのかということです。
 それと、市町村ですけれども、これは来年になるようですが、市町村国民保護計画及び指定地方公共機関国民保護業務計画、これを策定しろとこう言っているのですが、先ほどのスケジュールでは県段階における計画の閣議決定ということのようですけれども、これは市町村の保護計画、あるいは指定地方公共機関の保護計画、これがリンクすることになると思うのですが、これらはいつ時点で策定をするのか。これも閣議決定ということになるのでしょうか。この点の見通しはどうなっているのか。それによって具体的に国、県、市町村、最末端における住民に一番近いところの市町村の保護計画の中でそれらが具体化されるのだと思うのです、理屈上は。そういう意味で、この計画、市町村の保護計画と指定地方公共機関の保護業務計画、これはいつ策定をすることになるのかという点であります。
 それと、これは市町村にかかわる部分についても、この県の計画の中にはかなり踏み込んで書いています。例えば、66ページにありますが、埋葬及び火葬といった場合に大量の死者が発生すると、棺桶を用意しますと、こう書いてあるのです。棺桶はどこが用意するのですか。こういったところまで県の計画の中に組み込んであるのですが、どうですか、これ、市町村計画の中で。国につくれと言われたというものの、どういうふうにお考えですか。
○及川総合防災室長 まず、訓練の具体的な事態を想定しという記載をしてございますけれども、これにつきましては既に各県が図上訓練、あるいは情報通信訓練を始めようとしている段階でございます。福井県、それから北海道ではもう11月に実施しますので、それらも見ながら、また関係機関とも協議しながら、具体的な訓練の形を考えてつくっていきたいというふうに考えている段階でございます。
 それから、市町村の計画、それから指定地方公共機関の業務計画につきましては、平成18年度中に策定するようにということで、国からの通知が示されているところでございまして、市町村の計画の策定に当たりましては、市町村の方々がつくりやすいようにという形で、担当者レベルで研究会を設けまして、その中で各市町村の地理特性等も念頭に置きながらモデル計画をつくることで、市町村の助力をしていきたいというふうに考えておりました。
 それから、総理大臣にというお話ありましたけれども、市町村計画は知事への協議で済みますし、それから指定地方公共機関の業務計画については、知事への報告の段階で計画が確定するということになっております。
 それから、棺桶の話でございますけれども、棺桶につきましては県が準備すべきことでございますけれども、市町村にお願いすることもできるということでございます。
 いずれ基本は、国民保護措置に関しては国がやるのだと、基本的には。そして、それを都道府県も市町村も地方公共団体も協力しなければならない責務があるということで、全体としては法律上は法定受託事務ということで明記されていますので、その責務として明示された点においては、都道府県、それから市町村は協力してその責務を果たさなければならないというふうに規定されているところでございます。
○小原宣良委員 最後にいたします。前段申し上げましたけれども、県の防災会議というのは、これは自然災害ですね、地震、津波、洪水、あるいは火山、こういった自然災害に対応して、これはしかも宮城沖などでは向こう30年の間にかなり大きな地震が発生するし、津波も発生すると、大船渡などでは既に具体的な、大船渡だけではありませんが、沿岸では、そういう訓練を含めて避難の場所の確保だとか、こういうことが具体的に行われているということです。それはそれで大事なことなのです。そこにこの武力攻撃、外国の軍隊が攻め込んでくるということがここにはまり込むということでは、この一番大事な自然災害対応という部分がここで阻害要因になるというふうに私は思うのです。ですから、県の防災会議などでは、真剣にその部分については対応策が具体的に練られていると思うのですけれども、しかしここに具体的に外国の軍隊が攻めてくる場合を想定した避難誘導だとか、さまざまな訓練がそこに一緒に行われるということについてはいかがかということを再三申し上げているわけです。
 もっと申し上げれば、前段も申し上げましたが、基本的には武力攻撃を受けた際の事後対処なのです。第3編以降、武力攻撃事態への対処というのは、それが起きたといった後の対応です、ということが記されている。問題は、自然災害対応というものが今目の前の中で極めて重要な段階で、既に実施されている。訓練などが。ということと、これで武力攻撃事態などという部分が出てくるということは、自然災害における避難誘導等の対応に支障を来す。その国の責任ですね、外交を含めて良好な関係を保っておればこういう事態は起きないわけですから。こういう国の最も重要な外交、いわば防衛ということにもなってくるわけですが、これをこういう形で自治体住民に、いわば国の国民保護の義務と責任を自治体に押しつけるという形態は本末転倒だという意味で、私はこの形態は、県としての自然災害対応と武力攻撃事態対応、国が示した、法律もできたということの中での対応は、明確に県民にわかるように区別をしながらやっていく必要があるのだと。できないものはできないとはっきり言うべきではないですか。そういう意味で、この県の計画については、抜本的な見直しを私は求めたいと思いますが、部長どうですか。
○時澤総務部長 自然災害につきましては、委員おっしゃいましたように、非常に高い確率での発生が予測されておりますので、今年度も県としましては緊急課題として防災を位置づけております。これは市町村ともいろいろ点検をしながら、例えば自主防災組織、そういったものの低いところはどうやって高めていくか、あるいはそのシミュレーションも当方で行いまして、それを市町村で活用していただいて、災害があったとき、津波がどこまで波が来るのか、それは十分住民の方々に認識をしていただいて、その上で的確な行動をとっていただくということで、あらゆる面で私ども力を注いでいるところでございます。
 一方の武力攻撃に対応する事態でございますが、これは委員もおっしゃいましたとおり、国としての責務はやはり武力攻撃が発動しないようにすることが責務として一番重いというか、一番そこに力を注ぐことが必要ではないかと考えております。しかしながら、現在の世界情勢を見ておりますと、テロ攻撃、そういったものが現実としてございますので、そういったことが仮に政府努力をした上でも起こり得ると。そういったときに、やはり何もないという状況では住民が混乱をする。行政としてやはり果たすべき役割はあるだろうというふうに思っておりますので、これは政府としての役割というものは、とにかく起きないようにしていただくこと。しかしながら、県としましては住民の身体、財産、生命に責任を持っております。万が一のときには的確な行動をする責務がございますので、そういった意味での準備というのは着実に進める必要があるというふうに思っております。
 災害とこれを混同しているわけではございません。私ども災害に対しては全力を挙げて災害に対応する、できれば減災につながるような、起きたときにはやはり最小限の被害に食いとめられるような措置はないのか、そういった観点から全力を尽くしているわけでございまして、武力攻撃があるから災害がおろそかになるということにならないように、我々としても努力していきたいというふうに考えております。
○佐々木順一委員長 ほかにありませんか。
○千葉康一郎委員 この計画、まさに備えあれば憂いなしということでございますが、そこで法の36条のことでございますけれども、いわゆる市町村国民保護計画、それから指定公共機関国民保護計画の関係ですけれども、県計画との整合性を図るということになっているわけなのですが、市町村計画、今話が出ましたように、18年度ですか、ということになりますが、後から市町村ができますと整合性は図れないのではないかというふうに思うのですが、これはもう市町村はどんどん進めておられるわけですか。
 実は、9月1日から10月14日にパブリックコメントがあったわけですけれども、意見照会されたということですけれども、市町村計画がまとまらないうちに県の計画をまとめていいのかと。あるいは県の計画をまとめて、それを市町村に向けておろすと、おろすといいますか、市町村の自主性が損なわれるのではないかというふうな気もしますが、その辺を含めてお伺いします。
○及川総合防災室長 県の計画は、国の基本指針に沿った形で定めると。それから、市町村の計画、あるいは指定地方公共機関の業務計画は県の計画に沿って定めると。つまり県が市町村のモデルになっているということでございますので、その概観は県の計画に沿って市町村が計画をする。そこには市町村の地理的要件と、あるいは独自性もあろうかと思いますけれども、全体のフレームとしては県の計画に沿って定めるということになっております。
 市町村の現在の状況を申しますと、私ども9月から各市町村に回って、いわゆる保護制度の、この国民保護制度そのものの説明をまずしておりました。それから、現在のところは、パブコメに9月1日に付した際に、あわせて各市町村長さんにも県としての素案をお示しし、ご意見をいただいているるところでございます。
 それから、今後は、先ほど申しましたとおり、ある程度のメンバーを募って、市町村の方々が計画策定しやすいように、労力をできるだけ軽減したいということで、研究会を立ち上げて、その中で助言をしていきたいというふうに考えているところでございます。
○千葉康一郎委員 国が基本指針を定めて、それに従って県が、先ほど私行動計画というふうに聞いたのですけれども、行動計画は市町村が行動計画を立てると、こういうことになるわけですね、そうしますと。
○及川総合防災室長 国が3月の法律にのっとって、3月25日に閣議決定でその基本指針を策定しました。それに沿って各県が今17年度中の計画策定を目指している。18年度は、市町村がその計画を策定されたい旨、国から通知が示されておりまして、委員おっしゃる行動計画というのは、法律の中には直ちには規定はないものでございますけれども、その計画そのものが行動計画でもあろうかと思いますし、その後に補完していく、先ほど申しましたマニュアルとかそういうもの、あるいは避難計画とか、そういうものもまた1つの行動計画であるというふうに思っております。
○時澤総務部長 補足します。県が行う役割と市町村の行う役割とそれぞれございます。
 したがいまして、県が策定します計画は、県が行う分野としての行動計画にはなります。なおかつ県は広域的な観点からの措置を行いますから、それを示すことによって市町村にはそれがモデルという意味での規範になるという部分もございます。市町村は市町村で計画を策定しますが、市町村の役割がありますので、市町村の計画は市町村についての行動計画となるというものでございます。それぞれの役割がありますので、それぞれがつくった部分は行動計画の部分となるものでございますし、県は県としての、逆に市町村から見たモデルとなる部分もあるという意味で御理解をいただければと思います。
○藤原良信委員 アクションプログラムをこれからつくる計画もあるのですか。いわゆる、これはこれなのですけれども、これを実効性を高めるためにアクションプログラムが必要なのだと思うのですけれども、今の区分けでいいと思うのですけれども、それはいかがなのですか、及川さん。
○及川総合防災室長 直ちにその行動計画、具体的な行動計画というよりは、マニュアル等の作成ですね、先ほど冒頭の説明で申し上げましたとおり、その辺に着手したいというふうに考えております。それから、あわせて訓練のあり方と、この辺の検討をやっていきたいというふうに考えているところであります。
○藤原良信委員 要するに防災計画もそうなのですけれども、いわゆる知事が、あるいは部長が、あるいは課長が、常時一定のところにいるわけではありませんから、こういう場合の想定にはこういう指示系統を出すとか、そういうアクションプランというのをつくらなければ、これは実効性がないわけだけれども、これはつくる予定があるのですかということをお聞きしたのですが。それがなければだめだと思うのだけれども。
○及川総合防災室長 ただいまの意味の行動計画ということでございますと、本年度は自然災害の方で行動のプログラムを策定し、3月までの策定を目指しているところでございますし、それから、国民保護措置に関しましての行動計画につきましては、引き続き検討していきたいというふうに考えております。
○佐々木順一委員長 ほかにありませんか。
 (「なし。」と呼ぶ者あり。)
○佐々木順一委員長 ほかになければ、本日の調査はこれをもって終了いたします。総務部の皆様方は退席されて結構でございます。御苦労様でございました。
 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。本日はこれをもって散会いたします。

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