農林水産委員会会議記録

農林水産副委員長 中平 均
1 日時     
  平成17年10月26日(水曜日)     
  午前10時4分開会、午前11時19分散会
2 場所     
  第2委員会室
3 出席委員   
  中平均副委員長、渡辺幸貫委員、吉田昭彦委員、大宮惇幸委員、佐々木大和委員、
 田村誠委員、小野寺好委員、阿部富雄委員
4 欠席委員   
  照井昭二委員長、佐藤正春委員
5 事務局職員  
  福田担当書記、大坊担当書記、上田併任書記、藤川併任書記、渡部併任書記
6 説明のため出席した者
  今泉農林水産部長、千田農林水産部技監、瀬川農林水産企画室長、
 田山農村整備担当技監兼農村計画課総括課長、千田林務担当技監兼林業振興課総括課長、
 大谷農林水産企画室特命参事、東大野農林水産企画室特命参事、
 杉原農林水産企画室企画担当課長、小原農林水産企画室管理担当課長、
 工藤団体指導課総括課長、平澤団体指導課指導検査担当課長、佐々木流通課総括課長、
 及川農業振興課総括課長、幅下農業振興課経営体育成担当課長、
 阿部農業普及技術課総括課長、須藤農村建設課総括課長、齋藤農産園芸課総括課長、
 山田農産園芸課水田農業担当課長、樋澤畜産課総括課長、
 三浦畜産課振興・衛生担当課長、西村緑化推進課総括課長、
 関口緑化推進課緑化育成担当課長、藤沼緑化推進課特命参事、千田森林保全課総括課長、
 大森水産振興課総括課長、井ノ口水産振興課漁業調整担当課長、
 佐々木漁港漁村課総括課長
7 一般傍聴者         
  なし
8 会議に付した事件 
  継続調査
  ア 新たな経営安定対策(品目横断的対策)に対する取組みについて
  イ あわび等密漁防止対策について
9 議事の内容
○中平均副委員長 おはようございます。これより農林水産委員会を開会します。
 照井委員長、佐藤委員は欠席とのことでありますので、御了承願います。
 これより本日の会議を開きます。本日は、お手元に配付いたしております日程により会議を行います。
 本日は、前回の委員会で継続調査と決定いたしました、新たな経営安定対策(品目横断的対策)に対する取組みについて及びあわび等密漁防止対策について調査を行います。              
 調査の進め方についてでありますが、執行部から説明を受けた後、質疑・意見交換を行いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、当局からの説明を求めます。
○齋藤農産園芸課総括課長 それでは、お手元に配付しております、新たな経営安定対策(品目横断的対策)に対する取組みについての資料に基づきまして御説明申し上げます。
 1ページをお開き願います。初めに、国が本年3月に閣議決定しました、新たな食料・農業・農村基本計画におきまして、我が国農業の構造改革を加速化するとともに、WTO体制下での国際規律の強化にも対応し得るよう、現在品目別に講じられている経営安定対策を見直し、施策の対象となる担い手を明確化した上で、平成19年産からその担い手の経営安定を図る対策に転換することとしております。現在国において、新たな経営安定対策の要件が検討されておりますが、その概要と本県における取組みについて報告いたします。
 2、新たな経営安定対策の概要であります。(1)基本方向。複数の作物の組合せによる複合的営農が行われている水田作及び畑作について、個々の作物ではなく担い手の経営全体に着目した直接支払制度を導入いたします。
 (2)として、対策の構成であります。@諸外国との生産条件格差の是正のための対策。ア、国境措置の水準などにより、諸外国との生産条件格差が顕在化している品目を対象とします。水田作は麦、大豆、畑作は麦、大豆、てん菜、でん粉原料用馬鈴しょ等を想定しております。イ、過去の作付面積に基づく支払いと各年の生産量、品質に基づく支払いを行うなどにより、需要に応じた生産の確保や生産性向上等、我が国農業の課題の解決に資するよう留意します。A収入・所得の変動を緩和するための対策。諸外国との生産条件格差を是正する対策が経営に安定をもたらす効果を見きわめつつ、米及び麦、大豆、てん菜、でん粉原料用馬鈴しょ等の品目について必要性を検討します。
 2ページでございます。(3)対象経営体。認定農業者のほか、集落を基礎とした集落営農組織のうち、一元的に経理を行い法人化する計画を有するなど、経営主体としての実体を有し、将来、効率的かつ安定的な農業経営に発展することが見込まれる集落営農としております。この集落営農という意味は、専業的な農業経営が対象経営となり得ることはもとより、小規模な農家や兼業農家等も一定の要件を満たす営農組織に参画することにより、対策の対象となることができるということであります。
 (4)対策の具体化であります。新たな対策は、平成19年産から導入され、モラルハザードが生じないようにすることを前提に、構造改革の加速化の必要性、対象品目に関する制度の検討状況や、米政策改革の実施状況等を踏まえ、地域の実情を十分に勘案し、対策の仕組みや、経営規模、経営改善の取組みに関する条件等を具体化することとし、今月末には詳細が明らかにされる見込みであります。
 四角い箱に囲っておりますが、参考でありますが、米の担い手経営安定対策における対象の原則面積の条件であります。都府県においては、農地面積4ヘクタール以上、集落営農組織であれば20ヘクタール以上。なお、知事特認として中山間地域の集落営農においては、原則面積の5割まで緩和。この米の担い手経営安定対策の基準が、今回の19年産からの新たな対策にも基準として検討されていると聞いているところであります。
 なお、野菜、果樹、畜産など、部門専業的経営が主体の分野につきましては、対象経営を明確化し、経営の安定性を向上させることを基本に、品目ごとの特性を踏まえて、施策を具体化することとなっております。
 3ページでございます。3ページにつきましては、品目横断的政策への移行のイメージであります。上の水田作の部分を見ていただきますが、左側が現在の図、右側が品目横断対策への移行のイメージであります。現在、麦と大豆、若干色がついてありますが、麦には麦作経営安定資金、大豆には大豆交付金が価格上乗せされ、生産者の手取り額となっているところであります。これが品目横断的政策へ移行することによりまして、麦、大豆とも共通した価格で、緑の図がありますが、品目別単価と過去の作付実績に基づく支払いに加えて、下の黄色にありますが、当該年の生産量・品質に基づく支払いというふうな形でなされます。これがいわゆる諸外国との生産条件格差の是正のための対策でありまして、通称げたと言われております。
 また、経営安定対策といたしまして、現在のところで、黄色の方で米の上に稲得あるいは担経となってございますが、稲作所得基盤確保対策と担い手経営安定対策があります。大豆では大豆経営安定資金が措置されているところであります。これらの安定対策も米、麦、大豆を横断した形で収入・所得変動緩和対策がとられることになります。これがならしと言われているところでございます。なお、稲得、担い手経営安定対策につきましては、米政策改革推進対策の見直しとして、この品目横断的政策と並行して検討されているというところであります。加えて、現在それぞれの助成制度の対象は、一番上にありますが、すべての農業者とされているところでありますが、品目横断的政策に移行することにより、対象は認定農業者等の担い手と一定の基準をクリアする集落営農となるというイメージであります。
 次に、4ページをお開き願います。本県における担い手の現状であります。これは、米の担い手経営安定対策の対象となる基準面積をもって検討したところであります。(1)に、経営面積4ヘクタール以上の販売農家数であります。経営耕地面積4ヘクタール以上の販売農家数は4,603戸で、全販売農家の6%となっております。なお、水田面積の規模に限りますと2,854戸でありまして、全販売農家の3.9%となっております。
 (2)として、認定農業者でありますが、平成17年3月末現在の認定農業者数は6,788
経営体となっております。
 それから(3)として、集落営農組織でありますが、平成17年3月末現在の農業経営基盤強化促進法で認定された集落営農組織は特定農業法人が6法人、特定農業団体が16団体となっております。また、集落型の農業生産法人が15法人あり、合計で37法人・団体となっているところであります。
 5ページをお開き願います。4として、担い手の確保・育成に向けた取組みであります。(1)これまでの取組みでありますが、本県独自の取組みといたしまして、実践者であります農業者自らが集落の将来像を描き、目標と戦略をもってその実現に取り組むため、平成15年度から集落水田農業ビジョンの策定を誘導するとともに、その実践活動の支援を通じて、より多くの担い手の育成に取り組んできたところであります。
 (2)として、今後の取組みであります。平成19年産からの新たな対策に対応できる集落営農の仕組みを、県内に広く形成していくための支援業務を集中的に行うため、本年10月に設置しました、担い手育成推進クロス・ファンクショナル・チームを中心に、以下の取組みを行います。
 アとして、市町村、農協等関係機関に対しまして、新たな対策に係る説明会を各地方振興局単位で開催して周知徹底を図りますとともに、集落座談会等においても、その実践状況を検証していただき、農業者の方々自らが新たな方向に対応した取組みが行われるよう意識の醸成を図ってまいります。
 イといたしまして、市町村、農協等により、現状の個別営農、集落営農がどこまで対策に対応できるか、各集落単位に分析し、集落ごとに今後の取組み方向を明らかにいたします。
 ウとして、集落ごとに個別、具体的に新たな対策に対応できる経営体の育成に向けて支援をいたします。具体的には、認定農業者への誘導がございます。岩手県担い手育成総合支援協議会が中心になって、担い手コールオン3運動を展開しておりますが、その中で特に集落水田農業ビジョンで明確化された担い手のうち、認定農業者になっていない農業者を認定農業者へ強力に誘導いたします。担い手の現状と意向を把握して、それをリスト化して情報の共有化を図りながら誘導していく。あるいは上記の担い手に加えて、集落の再点検によりまして、なお今後育成すべき農業経営者を明らかにして、認定農業者に誘導したいということであります。Aとして、集落営農組織の育成であります。同ビジョンにおいて集落営農を志向するとした組織を対象といたしまして、関係機関が一体となり、個別、具体的な指導によって対策の要件を満たす集落営農へ育成することとしてございます。
 集落営農の目指す姿といたしましては、6ページにその事例を掲載いたしました。事例の4組合は、いずれも集落水田農業ビジョンに基づきまして、集落型の農業生産法人を設立したものであります。今後集落営農を立ち上げる際のモデルとなるものと考えられます。集落の総戸数や水田面積に対しまして、集落営農に参加する戸数、水田面積にはそれぞれ差はありますが、転作の小麦、大豆のほとんどを栽培するほか、集落営農形成後、ピーマンや小菊、ブルーベリーといった集約的な作物を導入いたしまして、稲作や小麦、大豆の生産の担い手だけではなくて、女性や高齢者の就労の場も作るというようなことで、収入の確保を図っていくということと、若い研修生を受け入れるなどして、後継者の確保にもつながっているということが共通して見られております。今後の発展が期待される取組みとなっております。
 いずれ県といたしましては、集落営農の形成を集中的に進めていくわけでありますが、単に品目横断的な経営安定対策に対応するだけではなくて、集落の営農の高度化を図りながら、できるだけ多くの人々が就労し、より多くの収益を上げられる営農づくりに向けた指導、支援を展開してまいることとして取り組もうとするものであります。以上でございます。
○大森水産振興課総括課長 それでは、あわび等密漁防止対策について御説明させていただきます。
 その前に、誠に申し訳ございませんが、資料の訂正、字句の訂正をさせていただきます。表紙の囲いの中の資料の下、「あわび密漁高速被疑船」となっていますが、「あわび高速密漁被疑船」と、密漁と高速を入れ替えていただきたいと思います。それから、申し訳ございません、もう1カ所、3ページです。上の表の中の第11号毛がに265匹を密「利用」となっていますが、これはワープロの変換ミスでございまして、漁業の 「漁」という字でございます。申し訳ございません。
 それでは、1ページをお開き願います。あわび等密漁防止についてでございますが、あわびの生産量につきましては、下に岩手県の漁獲量の変化と、それから生産額の変化を示しております。全国では約二千数百トン獲られているわけですが、岩手県は第1位でございまして、平成16年度、約260トン、大体30億ぐらいのレベルにあります。
 それで、岩手県にいるあわびは、日本に4種類いるわけですが、えぞあわびといいまして、一番北にいる北方系のあわびでございます。それで、このあわびは、津軽暖流の影響を受けるところにしか生息しておりませんで、日本海側では山形から北海道の西、太平洋側では茨城から函館までとなっていまして、函館より東については、天然のあわびは生息しておりません。ですから、もともとあわびは温帯域に生息するのですが、えぞあわびは一番北側にいるあわびであるということでございます。岩手県では、栽培漁業の対象としまして、あわびの種苗を作って、漁業者自らが放流、漁場管理などを進めてきております。
 グラフの下に、あわびの種苗放流経費、15年ですけれども、と密漁対策に係る経費を示しておりますが、放流経費につきましては、4億、県全体でかかってございます。それから、密漁対策経費につきましては、これはあわび以外の密漁対策、それから指導等も含まれておりますが、県の分、それから漁協、漁連の分がそれぞれ2億数千万円ずつかかっておりまして、全部たしますと約9億ぐらいになっております。それで、栽培漁業の方では、4億放流しているわけですが、回収している部分の推定が人工で放流したものの推定として100トンぐらいありまして、約10億円ということになっていまして、県内の総漁獲量の約3分の1ぐらいに相当するということで、9億円投入して10億円ぐらいの回収ということでございます。それで、こういうお金を投じて漁業者自らがする事業に対して密漁が横行するということは、経済的な損失だけではなくて、漁業者の栽培漁業への熱意をそぐ結果につながってきているという実態がございます。それが懸念されております。
 それから、2、密漁の現状ですが、あわびの密漁の背景としましては、被害額が高額になっていることに比べまして罰則が軽いという状況になっておりますし、それから暴力団の資金源となっているという状況もございます。
 それで、一番下の棒グラフですが、これは密漁被疑船、疑われる高速船ですけれども、それの出現動向を年度別に示しておりまして、出現日数が白い棒グラフ、それから出現隻数が黒いグラフですが、平成5年が結構多かったのですが、それがだんだん下がって11年に少なくなっております。それからまた上がってきている状況です。これは、実はあわびの単価と非常に関連があるということが言われております。平成5年は、実際に計算しますとキロ9,000円くらいの単価があったわけですが、平成11年は6,000円まで下がってございます。16年は、また上がってきましてキロ1万円になっています。結局暴力団が資金源として密漁するにしても、あわびの単価、価格と非常に関連があるということが言われております。
 それから、密漁者の侵入の経路につきましてですが、申し訳ございませんが、5ページをお開きください。これは、本県への密漁者の侵入ルートについて説明しているものでございまして、まず宮城県から来る、南から来るルートですが、ルートの1つとして、海の方から来る暴力団系の組織的な密漁グループが高速船を使用して、北上して岩手県に入ってくると。高速船は沖の船舶航路を北上してきます。それで、本県沖に来てから西に進んで侵入してくるというルートが1つございます。
 それから、もう一つ、左の方に書いておりますが、ルートの特徴Aとしまして、ユニック付トラック、これが9ページをお開き願いたいのですが、漫画で書いておりますが、一番下に宮城県内から来ると思われるユニック付トラックのイメージ図となっていまして、荷台に船を積載してシートで隠したりしているわけですが、こういうトラックが夜間入ってきて岸壁から船を降ろして、トラックは隠れて、密漁して、連絡を待って、またトラックに付けて帰るということが言われております。
 それから、もう一つ、北から来る青森ルートですが、5ページに戻っていただきたいと思います。これは車両によって陸上を南下してきて、本県に入ってくるというやり方でして、ゴムボートを積んでくるタイプでございます。申し訳ございませんが、もう一度9ページの写真を見ていただきたいのですが、これは今年の9月に釜石警察署が逮捕した密漁者のボートでございます。ゴムボートが空気を抜いた状態で積んであるわけですが、潜水用の空気ボンベであっという間に空気を入れて膨らますというやり方で、すぐできる。それから、30馬力もの船外機を装着しているというものでございます。また5ページに戻っていただきますが、そういった形で密漁が北と南から、それぞれ特徴を持った侵入の仕方で入ってきてございます。
 それで、2ページに戻っていただきまして、密漁対策の取組みについてということでございますが、密漁を抑えるためには、岩手県の漁業取締事務所がございますけれども、何よりも連携が大事であるということでございます。
 アとして、隣接県との連携という形でどういう取組みがなされているかというのをお示ししますと、あわび等密漁撲滅連絡協議会というのを青森、宮城、岩手で構成してございます。情報交換を平成4年から毎年やっておりまして、うちの県が会長になっておりまして、農林水産部長が会長ということで、今年は7月に行っております。これは、県のほかに漁業団体、それから海上保安部、警察が協議会員になっておりまして、情報交換を主にやっております。それから、特に宮城と岩手ということで、宮城県ルート、暴力団系の高速船に対応するために岩手・宮城漁業取締船連絡調整協議会というのを持って、毎年取り組んでいるところでございます。
 それから、県内におきましては、県内の漁協、保安部、警察、それから取締事務所であわび密漁合同取締訓練ですけれども、8ページをお開き願います。実は、明日が今年度の取締訓練なのですが、これは去年の取締訓練の様子ですが、保安部の船、それから警察署の船、取締船全部で、それから漁協の監視船等も集合してやっているわけですが、逃げる不審船を追いかけて停船させて、実際の取締りと同じような状況で連携して取り組むものでございます。もう一度、申し訳ないのですが、2ページに戻っていただきます。取締訓練と同時に岩手県あわび等密漁取締機関連絡会議というのを保安部と県と警察で設置してございます。
 それから、あとは漁協との連携ということで、県内の漁協に35隻の監視船がありますし、33カ所の監視施設を保有しているところでございますので、沿岸監視船連絡協議会を設置し、平成6年度から取り組んでおります。それと、北上してくる高速船の対応ということで、宮城県の監視船から情報が入るようになっておりますので、別図参照となっていますが、6ページをお願いします。高速密漁船の帰港地が宮城県にありますので、宮城県から先に情報が入ってきます。それを岩手県の、例えば漁協の監視船でいいますと一番南の広田の漁協に伝わってきまして、それから順次大船渡管内の漁協に連絡が伝わると。それから、取締船の方からさんりくと共同で情報をもらって、お互いに連携して通報をしているということでございます。宮城県からかなり情報をいただいて、県南地域においては情報の共有といいますか、通報体制が非常にうまくいっていると聞いております。もう一度2ページに戻っていただきます。それと、監視船のほかに監視員が配置されておりまして、漁協任命196名、県委嘱251名、この方たちからの通報は、発見通報が主な情報のスタートとなっております。
 それから、(2)ですが、漁業取締事務所としての取組みでございます。取締体制は、御存じのとおり、船が岩鷲、それからはやちねと2隻配備されております。それから、警察官の配置ですが、取締事務所に警察本部から警察官が平成14年から派遣されております。それで、研修会を通じて監視員等に対して直接指導していること、それから各警察署の情報交換の円滑化と迅速な処置ができているということで、非常に効果がある状況となっております。
 それから、勤務体制についてですが、今年取り組んでいる状況でございます。2日間連続の勤務体制を導入するということ、それから船の職員と陸上の事務所の職員が同時にやるということで、例えば午後3時から翌日の9時までの連続した深夜の取締りができるような体制を導入して取り組んでございます。週に1、2回と聞いておりますが、それで陸上、海上それぞれ同時に行動して、密漁の取締りに当たるということを今年度からやっております。
 それから、県北と県南海域の取締強化についてでございますが、県北海域につきましては、久慈に臨時漁業取締事務所を開設しております。8月9日に開所しましたが、9月2日までの間に10日間事務所を開設しました。それ以降もここの括弧内に書いているとおり、週に2日ほど取締船を配置する体制を継続しております。来年度についても継続を検討しているところでございます。それから、県南海域につきましては、2隻ある取締船の1隻を夜間対応船として配置し、漁協の監視船と連携しながら夜間の取締りを実施しています。それから、取締事務所直接の取組みではございませんが、さんりくを釜石から大船渡に移管して、県南の海域の取締りを強化していくという実態になってございます。
 それと、広報活動の強化ということで、伝言板という、これはホームページで作って、3ページになりますが、今年取り組んでいます第17号までそれぞれ情報の提供をしているところでございます。
 それから、密漁の事犯例ということでございます。平成16年9月に田野畑村の海岸において、久慈市の8名のグループを逮捕した。このグループは、久慈市内の飲食店等に密漁したあわびを販売、また密漁を教唆した久慈市のすし職人も逮捕されております。普通密漁の取締りですと、8人のグループを逮捕して終わりなのですが、密漁教唆ということで、密漁に直接携わっていないすし職人まで逮捕されたというところが今までになかった事例かと思います。
 それから、新聞でも報道されました、今年の9月に釜石で八戸のグループ7名が逮捕されまして、3,675個、非常に多いあわびを所持しておりました。そういうかなり大型の密漁があったということです。
 そのほかにも漁業者による内部密漁も年間数人検挙いたしておりまして、その下のグラフでいいますと、密漁検挙者のうちの内部密漁の件数が結構高い、漁業者自身の密漁も多いということでございますが、数的には、漁業者の方は数個とかその程度だと思うのですが、やはり暴力団とか組織的なグループになりますと数千個単位でという、被害の大きい実態となっております。
 それから、4ページをお開き願います。罰則の強化に向けた取組みでございますが、漁業法に示されておりますので、その漁業法を直さないとなかなか前進が難しいということで、国に対して都道府県漁業調整規則の罰則を強化されるよう改正について要望しているところでございます。今までに要望活動してきた部分については、平成12年につきましては、3県の青森、岩手、宮城の県漁連会長名で国に要望しております。13年につきましては、北海道、東北の関係の漁連会長名ということで要望しておりますし、14年度以降につきましては県から国に要望をずっと上げてございます。それから、海区調整委員会の全国団体であります全国海区漁業調整委員会連合会からも同様の要望が、あわびについて罰則が軽いということで、ずっと出されている状況がございます。
 漁業法抜粋というのをつけてあるわけですが、第65条で、都道府県知事は漁業取締その他調整のために規則を定めることができるとなっていまして、一に水産動物の採捕に関する制限または禁止、二の所持、販売、ここに該当させて罰則があるわけですが、その65条の3の部分になりますが、省令にあっては2年以下の懲役、50万円以下の罰金ですが、規則にあっては6カ月以下の懲役、10万円以下の罰金となっておりまして、非常に罪が軽い状況になってございます。これらについても、今後粘り強く改正に向けて国を動かしていく必要があると思っております。
 また、最後になりますが、新たな取組みといたしまして、県内の2つの漁協でですが、密漁防止のために活あわびにタグを装着して出荷販売するということの試験が始まっております。タグを装着することで、密漁あわびと正規に漁獲したあわびの区別をするということで、密漁あわびが市場に流通していくことを防止する効果が期待できるということでありますが、まだ始まったばかりでございます。以上でございます。
○中平均副委員長 ただいまの説明に質疑、御意見はありませんか。
○阿部富雄委員 それでは、ちょっとわからないところをお尋ねいたしますが、まず最初に新たな経営安定対策に関わる部分で、認定農業者を対象経営体とするということは、これはいいと思うのですが、問題は、ここにも書いてありますように、小規模な農家あるいは兼業農家、この部分なのです。これらについても一定の要件を満たすものについては、営農組織に参画することによって対策の対象にするのだと、こういうことですから、政策的にこういう誘導をしていくのだろうなという気持ちはわかるのですが、問題はそういう形で小規模だったり、あるいは兼業農家をこういうふうに営農組織に取り込んだとしても、そこによっては新たな過剰な労働力を抱えるという、こういうふうな実態が必ず出てくるのだろうと思うのです。それは説明にもありましたけれども、野菜だとか、あるいは果樹、畜産、さらには農産加工だというような、いろいろな考え方はあるだろうと思うのですが、やっぱりそれだけでは対応し切れないのだろうなというふうに私は思うのです。ですから、その辺については、もう少し県としても対策をきちんと明確にしていかないと、なかなか小規模だとか兼業農家の皆さんの理解を得るということにはならないのではないかなというふうに思うのですが、そのことをお尋ねしたいと思います。
 それから、品目横断的政策の移行の中で、げた、ならしという、こういうふうな形で、新たな所得だとかそういうものをやっていくということですが、イメージとして考え方はわかるのですけれども、実際どうなるのかというのが目に見えてこないのです。ですから、県がとらえているイメージとして、げただとかならしを新たに導入することによって、どのような効果が期待できるのか。あるいはどういうふうに農家の所得というのが変わっていくというふうに、所得という表現当たるかどうか別にして、イメージされているのかお伺いします。
 それから、3点目は漁業の関係で、密漁事犯例で、古くからよく言われているのですけれども、漁業者自らの密漁ということがずっと今までも言われてきているわけです。なお今日もそのことがなかなか減らないという、むしろ漁業者自らの密漁が多いという、こういう実態に対して、これは県の対応ということもさることながら、漁協だとか、そういうところの対応が大きなところになるだろうと思うのですけれども、こういうところを基本的に解決しないで、他の密漁業者を取り締まるということだけにはならないというふうに思うのですが、漁業者自身の密漁に対する内部での対応というのは一体どのように行われているものかお伺いいたします。
○齋藤農産園芸課総括課長 まず、どうやって集落営農をということだと思いますが、就労の場を作るかということだと思いますけれども、確かに、例えば今の集落の中で全員が農業に携わるというのはちょっと無理でございまして、ただ中で、この事例にも出しておりますように、野菜とか花卉とか、あるいは例えば米の粉でパンを作って売るというようなところまでやっているところもあるわけでありますが、むしろ今の中ではそういうふうに初めて導入すると、最初はそこに携わる人の確保に大変困っている状況であります。ですから、それで1年、2年やって儲かるようになってから、安定した形で収入が、労賃が得られるようになると理解されると、だんだん落ち着いて皆さんが就労していただけるというような形になってございます。ですが、なおまだまだ安定兼業の方が多い。特に内陸部はそうですが、そういう形で、その人たちまでやめて農業ということではなくて、少なくても高齢者なり、あるいは安定的に勤めていない人たちが、就労の場として拡大していっているのではないのかなと思っているところであります。いずれ就労の場を創るに当たっては、我々県としても全力をもって支援しているわけですが、何よりも地域の皆さんの創意工夫というのがキーポイントになっているのではないかと思っているところであります。
 それから、品目横断的対策のげたとならしという表現いたしましたのですが、特にげたの話でありますけれども、その中でも過年度の、過去の作付の実績に応じた支払いという形で、単価の上げ下げに左右されない、販売価格に左右されない形での一定の額というようなものがなされるということで、これは1つの経営の安定には役立つのではないのかなと。ただし、単価については、例えば今の大豆交付金とか、そういうものと比較してどうなるのかというのは、皆目情報がないものですからわからないわけでありますが、例えば中山間の直接支払いがあるわけですが、それらの例を見ても、やはり地域の営農については品目別の交付金等よりは経営の安定には役立つのではないのかなと思っているところであります。
○大森水産振興課総括課長 先ほど来説明しているのは、漁業調整規則に対する違反関係でございまして、そのほかに漁業者の密漁の場合は漁業行使規則というのが組合ごとに、漁業権ごとにありますので、その行使規則の方の罰則があります。それは、それぞれ組合で違うわけですが、規則によると、例えば1個密漁すると1万円だとか、数万円だとか、制裁金をかけるとか、それにとどまらず出漁停止、つまり次回のあわびのときには出漁できないとか、もっと厳しいところでは何回まで出漁できないとか、そういうかなり厳しい制裁がかかっている状況ですけれども、なかなかそれでもなくならないというのは、それでも弱いと判断するのか、その部分はちょっとありますけれども、いずれ密漁に関しては自分らがお金を出して購入しているということの意識があるはずですので、その辺はやはり漁協にもっと指導力を発揮して、そっちの行使規則の方で十分対応していかなければならないと思っていますし、それが一番厳しくて、下手すると、漁村社会というようなところは割かし閉鎖的なので、村八分とはいきませんけれども、かなりそういった厳しい、皆からそういう目で見られる制裁がかかってくるものと思っております。
○渡辺幸貫委員 1ページの2番、(2)のところなのですが、過去の作付面積に基づく支払いと各年の生産量・品質に基づく支払いを行うなどという、この言葉を具体的に教えていただきたい。つまり転作についての中身を示すのかどうなのか、それを教えていただきたいです。
 それと、4町歩でも何でもいいのですが、やっぱり経営実態が見えないと、ああ、この概念でいいのだなとわからないですし、認定農家の基準値というのも、前は八百何十万から五百何十万に下がってきたという動きがあるのですが、その辺についても、こういう生産費になって、所得もこうだからこうなりましたという、その辺がどうも余り説明をいただいていないような気がするものですから、その辺を教えてもらえれば、このイメージがより具体化して、ああ、こういうふうになるからなるほどと思うのではないかと思うので、その辺を説明してください。
○齋藤農産園芸課総括課長 過去の作付実態というのは、今度の対策につきましては生産を刺激しないというのが大前提でございます。ですから、今の生産量について、今は例えば大豆交付金とか麦作経営安定資金、みんな60キロ当たり幾らという形になっていますけれども、今度のものについては、例えば過去に1ヘクタール作付しましたとか、面積について幾らという形が1つあります。それから、もう一つは、モラルハザードを避けるということで、一定以上の収量とか品質という、その両面から支援するという形になっています。基本的には過去の作付ということになりますけれども、その一定のモラルハザードの歯止めとして、現状の生産に応じた一定の収量なり品質という形になるわけです。
○及川農業振興課総括課長 認定農業者の関係でございまして、今回の対策は内地の方は4ヘクタールとなっています。所得の実態ということで、実は先般県におきましては県の農業基盤基本方針を見直しいたしまして、平成11年度に策定した基本方針の中で所得を850万から550万に引き下げたということになっております。これにつきましては、それまでは各県独自の考え方でそういう基準を設定したわけですけれども、今回の見直しの中では、農業経営基盤強化促進法の見直しの中で全国ばらばらに目標があったので、認定農業者のレベルといいますか、質というか、そういうのを問われる時期にきておりますので、やはり考え方を統一しようということで、国の方で一定の基準、こういうふうな算式で所得を、目標を定めなさいということで、それに基づいて算定すれば550万という形になった経過がございます。そういうことで、今回の面積と所得との関係 、いろいろありますけれども、最低限今回の対策では対象になるわけですけれども、その中で550万所得を目指して各認定農業者がいろいろな努力をして経営を高めていくというようなことで、今回の対策はやはりそういう認定農業者の経営改善に資するものだなと、そういうふうな考え方を持っております。
○渡辺幸貫委員 水田なんか、私なんかは実態としてやっているのですけれども、今言われた金額というのは非常に厳しい金額で、その金額に達するためには水田の主体として、例えば今言われた大豆であろうと麦であろうと、過去の品質と面積というようなことを今言われました。これは雨が降ったりなんなりすると、岩手県の場合には直ちに穂発芽ができたり、たちまち発芽障害ができて、腕がいい人でも波があるのが今までの過去の誰でも経験していることであります。私自身もいつも経験していることで、去年はうまくできたけれども、今年はうまくできなかったということを評価をしながら洗うという、それがモラルハザードだという。それが農家にしてみれば、安定した収入ということと、ちょっとそこは天候条件を無視して大豆や麦や、それらが足りないことはわかりますけれども、安心して認定農業者になったり、安心して集落営農を作っていくということと、現実的に一致しているのかなという思いを常にしているのですけど、その辺についてはどういうふうな感じを持って施策を進めるというふうに思っていらっしゃいますか。
○今泉農林水産部長 渡辺委員おっしゃるとおりでして、私もそこのところがこれから大変に大事になってくるだろうと思っています。実際に今認定農業者450万でしたか 、所得のところが。そこの所得を得るためには、多分実際あらあらでいけば粗収入が2,000万近く、1,000万ぐらいまでなくてはいけないということがあります。となると、相当の面積を持たなくてはいけない。あるいはそこまでの面積を持たないのであれば、麦なり大豆なりの複合経営をやっていかなくてはいけないと、こういうふうになるわけです。ですから、一方で農地を集積して生産性を高めることによって浮いた時間というものをほかのことに振り向けていただいて、トータルで所得を上げていくということをやっぱりこれから考えていかなくてはいけないだろうということが一方であります。一方で、麦、大豆というのは、確かに非常に天候に左右されやすいという面もあります。でも、そんな中で、特に岩手の中に適した野菜はこうこうこういうものをやって、今後もっともっと我々と一緒に品種開発していかなくてはいけないだろうと、こういうふうに思っていまして、そこらあたりは両睨みでこれから我々取り組んでいかなくてはいけないだろうというふうには考えています。
○渡辺幸貫委員 つまり今いみじくも言われた1,000万も2,000万も粗収入がないと純利益は残らないのです。そうすると、4ヘクタールというのは、この間の新聞なんかの表現でも緩やかなという表現がありました。まさに緩やかなの中に載っていたのだけれども、現実は今の認定農業者の収入基準からいったらとてもとても、それは20町歩もあったって大変かもしれないという、大豆にしろ麦にしろ1万円以下の世界ですから、そうしたらとてもではないけれども、どう考えても単価的に、現在の米だって手取りで1万1,000もとれるかどうかわからぬという段階ですから、そうなりますと数字が合うのかなという気持ちです。まず、それが1つ。
 それと、もう一つは、経営体の中の人を、水田農業ビジョンで明確化された担い手のうち今度4,000名を認定農業者にしていきたいと言っているのですけれども、そうするとそれは恐らく60歳を超えてやってみるかというような人であればいいかもしれないけれども、就職しているような人を落とすということにはなかなかならない、集落の中で。そして、こうやって明確化させられると、今までしようがないと、おれは本当は4町歩以上あるけれども、集落で言われるから部落のつき合いで、さっき漁業のことでもありましたけれども、認定農業者、今まで認められた農家は残っていた方がいいというふうに盛んに指導されるから、4町歩も6町歩もある人もそこの中に入っていたのです。ところが、今度は経営主体として実体を有する法人というふうに、つまり財布も一緒だということに大変こだわりを持っていますから、そうすると肥料を買うときも、種を買うときも一緒で、あとプール計算でという綱引きを常にしなければならないことに担い手が疲れてきて、おれは独立するのだと、だから4町歩超えた人はみんな逃げてしまって、残った人がやって、認定農業者にも新たに認められてというような色分けがこの19年のときにもう一回ふるいにかけられると私は思っているのですけれども、その点についてはどういうふうなイメージをお持ちですか。
○齋藤農産園芸課総括課長 委員のおっしゃるとおりの面があるかと思いますが、ただあの中で今の集落水田農業ビジョンの実践状況を見ますと、必ずしも分化するということではなくて、その中で、認定農業者と、あるいは規模を拡大したいという人がはっきりしているところは、そこにみんな集約していくと思っておりますし、そうでないところはやっぱり集落全体で何らかの1つの営農組織を作っていこうというような流れではないのかなと思っているところであります。
 今回の19年産の対策になれば、ますますそこがはっきりするのではないかなと、集落によって。少なくとも今集落であの人に任せようという、集落の中で話し合っているものを見ますと、必ずしも若くても外に出て働いている人ではなくて、中にいる人が、ある一定の就農をしている人たちが担い手として位置づけられているのではないかなと見ているところであります。そういう人たちが個別で大きくしたいという意向であれば、そこにはそれぞれ基準に見合うような集積活動なりが地域で起こるのではないのかなと思っておりますし、そういう人がいないところについては、集落全体での取り組みということになるのではないかなと。また、そのように指導していかなければならないのではないかなと思っているところであります。
○渡辺幸貫委員 いずれ金額がないのです、言葉だけで。だから、さっき言った1,000万や2,000万の話をした、その金額が出てこなければだめです。それと今の言葉を一致させて具体的イメージが出てくるのだったら私は賛成します。だけど、そのイメージがないのだということを私は言いたい。私個人をとったって、県議会議員の所得だって出ているから、私なんかマイナスです。だけれども、面積要件はちゃんとありますし、自分で最初からの認定農家でやってきました。ですけど、それだけ苦しいのを分かりつつ、あなたが認定農家になりなさいということは、大変もう苦難の道を歩きなさいというのと同じではないですか。それで、それをサポートする人たちも、適当にやりましょうと言いながらも、経理から何からぎっちりして仲よくやりなさいということは、非常に疲れる要求なのです。それは、外から言われているからWTOに合わせて、そして経団連のような外部組織の方々にも、農業以外の方々からも理解を得るためにはやむを得ないのだということでやっているのだけれども、果たして個人の農業者の声がどれだけ反映されているかということになったら、ほとんど難しいなと。常にあちらからの受け身で私たちがいるものですから、その辺が本当に通じ合えばいいけれども、地域の実態としたらもう日本の農業というのは難しいのだなということで、悲観的な見方をしていく。もしそれが現実となったときには、あらゆる農業の組織自体も壊れていく。だからこそ4町歩なりなんなりに農協団体なり農業団体がこだわっているのだと思うのです。見通しの厳しさにですよ。見通しの厳しさに皆さんが反対をしてこられた。それがこの緩やかな要件、4町歩、20町歩になったのだと思うのですね。ですから、厳しさの数字が今の御答弁のことと合っているかということをもう一回お聞きしながらやらないと、リーダーの人も地域に帰って一緒にやろうよという力にならないのだということを私は心配をするから、再度御質問させてください。
○齋藤農産園芸課総括課長 確かに品目横断的な基準の、例えば単価とかそういうものが全然明らかにされていない中で価格云々ということは大変で、そういう出せない状況にあることは確かであります。ただ、これからの中で言えることは、その品目横断的対策、それがなくなるとまさに、例えば麦でも大豆でも1,000円、2,000円の世界にしかならないと、絶対経営ができないということは確かなわけでありますから、経営を安定させるというような意味では、その制度にはのっからなければならないのではないのかなと思っております。
 それから、確かに今農産物の価格等も含めて農業経営全体が苦しい中ではありますけれども、そういうふうに集落、あるいは個人でもそうですが、規模を拡大する、あるいは集落の中で新たな営農組織を作るといった中で、今まで見られなかったような収益を上げている生産組織なり集落の営農組織も出てきていることは確かでありますので、我々としますと、そういうふうな組織をモデルにしながら、農村の農業経営の再編に向けて指導していきたいというところであります。
○中平均副委員長 ほかに質疑はありませんか。
 (「なし。」と呼ぶ者あり。)
○中平均副委員長 ほかに質疑がなければ、これをもって調査を終了いたします。
 次に、この際何かありませんか。
○佐々木大和委員 去年、一昨年もあったのですが、エチゼンクラゲが出まして、今日の新聞に出ていましたけれども、昭和以来1度出て、1回我慢すればこれは通り過ぎる災害なのかなというぐらいで、エチゼンクラゲはこの前終わったと思うのですけれども、今年また出てきて、いよいよ大変だということで、今日の新聞報道もありました。エチゼンクラゲに対して今どんな対応をされてきているのか。そしてまた、これは直接的にはサケの漁獲量に影響すると思うのですが、漁獲量の見込み、そしてまた今渡辺委員も指摘しました、数字に影響するのです。所得に影響するような漁獲高に対してはどんな見込みを持っているのか、その辺を教えていただきたいと思います。
○井ノ口漁業調整担当課長 エチゼンクラゲにつきましては、今年の9月ぐらいに本県の方に大量に入ってきておりまして、特に最近では10月に入ってから県北地区の方では100トン、最大300トンというような入網になっております。これまでの対応につきましては、エチゼンクラゲの早期の来遊の状況の把握と、それを漁業者に知らしめるというところを重点にやってきておりまして、そのほかに国の方で、業界と一緒に定置網の漁具改良のマニュアルをもとにした説明会とか、そういったものをして対応しているというようなところでございます。
 それから、生態とか今後の見込みですが、今までですと10年に1回とかいうような間隔での出現しかなかったのに、平成14年、15年と、さらに1年置いて今年という、頻繁に出現するようになったということで、国の方では発生元である東シナ海の海域で、中国とそれから韓国と連携して調査と生態解明に努めるということになっていますし、あと来遊のシミュレーションをしたりということをやっていると。これらの原因究明については、国に引き続き働きかけていきたいというふうに考えております。
 あと、漁具の被害、実際に久慈の方では網が破れるというような被害が出てきているわけですけれども、入網を幾らかでも軽減できるような漁具の改良につきまして、国の方でも交付金の留保分を解除してこれに充てるという方向にありますので、県としても今漁具の改良の希望調査、要望調査を取りまとめ中であるというところでございます。
 それから、サケにつきましては、現在のところ前年に比べまして140%程度の金額、水揚げというふうになっております。でも、まだ本県の盛漁期は11月の下旬から12月上旬、要するに膨れるのですけれども、まだ10%ぐらいであります。今後の見通しということですけれども、現在のところ価格も去年並みということになっておりまして、金額の方も先ほど言いましたように40%程度多くなって、このままの価格が続いていけば、水産技術センターの予測ではほぼ前年並みの漁獲というふうになっておりますので、金額についてもそこそこいくのかなというふうに今のところ考えております。
○佐々木大和委員 実際予想を超してクラゲが発生したということなのですが、私が前に聞いたときに、昭和以来、この前14年、15年ですか、初めてということで、何十年に1回なためにクラゲを揚げてきて加工してしまえばいいのではないかという話もあっても、いつ来るかわからないものに対応はできないということで、これを我慢しようやというだけで通したのがまた来てしまったということなので、対応が大変なのですけれども、実際現場を見ても、私も実はその機会に見たのですが、たまたま定置網に行ってみると5艘の船が寄ってきて、そして全部網を引き揚げたらば、もう全面埋まっていますね、1メーター超すようなクラゲで。それを今度は全部出さないとサケを獲れないと、その作業は5艘の船に乗った100人ぐらいの人が手でみんな引き揚げながら、一気にクレーンで揚げられないから、調整しながらこうやっていって、全部追い出していくと。幾ら金かけたって穴破けるだけだから、とにかく網から出すまでの作業、実際的にはだから3倍も5倍も作業量がかかるということで、船をコントロールしながらそういう作業をやっているのを見てきましたけれども、本当にあの水がかかるとしびれるのです。やっぱり毒もあるみたいですし、実際魚も白くなるようでしたし、いろんな意味で大変な被害なのだなというのを、現地を見ながら実感したことがあるのです。
 いずれそういう意味でいったら、これはもう岩手県のサケの水揚げに本当に影響してくるだろうと思いますし、現在のところは幸いまだ10%ぐらいの進捗度なのですね、実際は。盛漁期はこれからということになれば、やはりこの影響は心配されることが多いと思うのですが、この対応の仕方、前回は短期的なものなので、仮に融資でもいいのではないかということで、たしか県の方でも融資の窓口を広げて、ここで対応して次の段階を待とうかということだったのですが、ほとんど申し込みはゼロに近くて、実際はなかったということで、漁民の皆さんは我慢して通していったというのが実態だと思うのです。
 それで、今回また出てくれば、やはりこれはもう少し真正面から取り組んで対応を考えるべきだと。そうなっていったときに、今漁具の改良というところで、交付金制度が実現しそうだということがお話しされておりますが、この辺はもう少し詳しくこれを示していただきたいと思いますが、具体的にどういう対応になっていくものであるか。
 あるいは今油も上がってきていますね、現実的には。そういう時期を迎えていて、多分現実的な、漁に出た船はその辺のコストでは大変な負担が上がってくるのだろうと思うし、さっき言いましたように、現場を見ていると、行って作業する時間が何倍にもなりますから、必然的にそういう経費はコストが上がっていくと。やはり最後に魚をとるのはいいのですけれど、そこまでの作業は物すごく大変なために、見ていて、あれだと事故にもつながりかねないと。大きさが違いますね、魚とは。とんでもないものを追い出してやる作業ですから、船の脇についている人たちがちょっと間違ったらばそれこそ大変なけがするのだろうなというのを感じながら見たのですけれども、いずれ今回またまた出てきてしまったエチゼンクラゲですから、基本的な対策はやっぱり元を絶つしかないのでしょうけれども、そっちの環境問題につながっていくのでしょうが、実際の対症療法的な部分を県は考えるべきではないかなと、そういうふうに思いますけれども、その点、部長いかがでしょうか。
○今泉農林水産部長 確かに私も、佐々木委員がおっしゃるとおり、これはやっぱり正面から取り組まなくてはいけないだろうと思いますし、我々だけではなくて青森とか宮城とかも関係する話でありますから、そういったところとも連携しながら、国にちょっと恒久的な抜本的な対策というものを要求していかなくてはいけないというふうに考えております。
 あと、今井ノ口担当課長の方からも話がありましたように、一応漁具の改良等については、今水産庁の方も交付金で対応を考えているということでございますので、そこはそれで我々もその様子を見たいと思っております。ただ、それ以外にも、確かにかかり増し等の経費ということも当然考えるわけでありまして、そのあたりにつきまして、もし現場の方から何か我々に対して要望なり等の話があれば、それはそれでどういう対応ができるのか、別途検討してまいりたいというふうに思っております。
○佐々木大和委員 継続的な被害になるとは思わないで、これまで県の方は対応したと思うのです。そういう意味においては、今回出たのは前段があったことですので、漁業者を激励するという何かの施策が、緊急的なものが必要なのではないか。そういう前向きの取組みをぜひお願いしたいと思いますけれども、いかがですか。
○今泉農林水産部長 ただいまの趣旨も踏まえて、そこのところは検討してまいりたいと思います。
○中平均副委員長 ほかにありませんか。
 (「なし。」と呼ぶ者あり。)
○中平均副委員長 なければ、これをもって本日の調査を終了いたします。
 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。

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