商工文教委員会会議記録

  商工文教委員長 樋下 正信

1 日時
  平成17年8月3日(水曜日)
  午前10時5分開会、午後0時16分散会
2 場所
  第3委員会室
3 出席委員
  樋下正信委員長、亀卦川富夫副委員長、高橋賢輔委員、佐々木博委員、
 野田武則委員、ザ・グレート・サスケ委員、三浦陽子委員、工藤篤委員、平沼健委員、
 斉藤信委員
4 欠席委員
  なし
5 事務局職員
  小船担当書記、野崎担当書記、岩渕併任書記、宮澤併任書記
6 説明のために出席した者
  教育委員会
    照井教育長、小川教育次長兼全国スポーツ・レクリエーション祭推進室長、
  遠藤教育次長兼高校改革推進室長兼県立埋蔵文化財センター所長、
  千田総務課総括課長、青木教職員課総括課長、熊谷小中学校人事担当課長、
  山田県立学校人事担当課長、佐々木学校教育課総括課長、
  藤田学校企画担当課長、
  越首席指導主事兼義務教育担当課長、高橋主任主査、千葉学校財務課総括課長、
  鈴木財務管理担当課長、齊藤技術助成担当課長、
  渡邉生涯学習文化課総括課長兼県立埋蔵文化財センター副所長、
  中村文化財・世界遺産担当課長兼県立埋蔵文化財センター副所長、
  高橋スポーツ健康課総括課長、河野主幹兼施設・生涯スポーツ担当課長、
  藤原高校改革推進監、高橋全国スポーツ・レクリエーション祭推進監
7 一般傍聴者
  1名
8 会議に付した事件
 (1) 議案
  ア 議案第3号 岩手県立一関第一高等学校校舎改築(建築)工事の請負契約の締結
           に関し議決を求めることについて
  イ 議案第4号 岩手県立大船渡高等学校校舎改築(建築)工事の請負契約の締結に
           関し議決を求めることについて
 (2) 請願陳情
    受理番号第61号 教科書採択に関する請願
 (3) 継続調査
    平成18年度県立学校の学科改編等について
 (4) その他
    委員会調査について
9 議事の内容
○樋下正信委員長 おはようございます。ただいまから、商工文教委員会を開会いたします。
 これより本日の会議を開きます。
 本日は、お手元に配付しております日程により会議を行います。
 この際、8月2日の本会議におきまして、当委員会の委員に選任されました三浦陽子委員を御紹介いたします。三浦委員、一言ごあいさつをお願いします。
○三浦陽子委員 三浦陽子でございます。どうぞ皆様よろしくお願い申し上げます。
○樋下正信委員長 初めに、委員席の変更及び指定につきましてお諮りいたします。
 今回、当委員会の委員になられました三浦委員の委員席は5番とし、委員席はただいま御着席のとおりとしたいと思いますが、これに御異議はありませんか。
(「異議なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。
 これより議案等の審査を行います。初めに、議案第3号岩手県立一関第一高等学校校舎改築(建築)工事の請負契約の締結に関し議決を求めることについてを議題といたします。
 当局から提案理由の説明を求めます。
○千葉学校財務課総括課長 議案(その2)の2ページをお開き願います。
 議案第3号岩手県立一関第一高等学校校舎改築(建築)工事の請負契約の締結に関し議決を求めることについて御説明申し上げます。便宜お手元に配付しております議案第3号関係資料、工事の概要により御説明をさせていただきます。
 高校のイメージ図でございますが、これは建築後のものでございまして、改築する部分は第1校舎と体育館でございます。第2校舎は、既存のものを使ってまいります。整備する場所は、現在地の一関市磐井町地内で、学級数は全日制21クラス、1学年7クラスでございます。定時制は全学年4クラスでございます。改築の理由は、築後43年経っておりまして、老朽化が進んでいるということでございます。整備の内容は、第1校舎が鉄筋コンクリート造り5階建てで、延床面積が8,545平方メートル。第1体育館と第2体育館を鉄骨造りで合築し、延床面積が2,268平方メートルでございます。事業費は、第1校舎、体育館、その他合わせた工事費の予算額が22億3,306万3,000円で、今回議案として出させていただいておりますのが、第1校舎の工事のうちの建築の部分でございます。これは、建築の工事の予定価格が5億円以上ということになりまして、議決案件となりますが、ほかの電気と機械の工事はそれぞれ5億円を下回りますので、議決の案件には該当しない見込みでございます。建築工事の予定価格は9億531万円で、落札価格は8億3,960万1,000円。落札率は0.9274であります。契約の相手方は、落札者である株式会社佐々木組・株式会社平野組特定共同企業体、工期は570日間で、平成19年2月24日までを予定しております。全体のスケジュールとしましては、平成17年と18年度で、第1校舎と体育館の工事を終え、19年度に外構工事に入っていく予定でございます。
 それでは、議案の方にお戻りいただきまして、提案の理由は、以上の内容で岩手県立一関第一高等学校校舎改築(建築)工事の請負契約を締結しようとするものであります。よろしく御審議賜りますようお願い申し上げます。
○樋下正信委員長 ただいまの説明に対し、質疑はありませんか。
○斉藤信委員 一関一高の校舎改築そのものには大賛成であります。三陸南部地震でも被害を受けているし、老朽校舎の改築は、県政のまさに緊急重要課題です。しかし、残念ながら今度の落札企業は、6月21日の公正取引委員会の排除勧告を受けた企業になっています。
 それから、私はきのうの本会議の質疑でも述べたのだけれども、この一関一高の契約案件は、入札調書を見ると佐々木組・平野組のJVが取りましたが、あとの3つのJVの入札額を見ますと300万円単位なのです。こういうのは単純にそうならないのです。落札率が92.7%で、これは大体去年の平均落札額です。談合が指摘された年のね。そして、これだけおいしい仕事が、わずか4社のJVの入札なのです。極めて不思議です。これだけ仕事がなくて、これだけの大きな仕事があって、たった4つのJVしか入札参加がなくて、結果は92.7%。落札されなかった企業が300万円単位の入札額になっている。こういうのは、まさに談合の疑惑が濃厚だと言わなくてはならない。この入札結果について、教育委員会は担当課等を含めて調査なりした経過はありますか。
○千葉学校財務課総括課長 入札は総務部で担当しておりますが、総務部の方からは、適正な企業間の競争の結果であると受けとめているというふうに聞いております。調査は、担当課としては特にしてございません。
○斉藤信委員 私は、議会にかかる入札案件は全部、入札資料を持って、絶えず本会議でも質疑をしてきました。談合の疑惑があるのではないかと。今まではいまのような答弁だったのです。しかし、実際には公正取引委員会から、遅くとも平成13年4月1日から去年調査に入る直前の平成16年10月25日まで、116件受注した案件は談合だったということで、排除勧告を受けているわけです。このときのA級の全体の入札案件は134件です。だから、あとの若干の部分を91社以外が取ったということなのです。談合破りがありますから、あり得るのです。しかし圧倒的に、116件、91社が談合で落札をしたと。あなたの答弁は通用しないのですよ、今は。適切だと言っていたのに談合の疑惑がかかっているわけです。残念ながら、ことし入札された岩手県立第一高等学校の入札結果を見ると、これは本当に談合の疑いをぬぐい切れない。そういう重大なものであります。
 実は公正取引委員会の告発では、岩手県のA級建築工事の中で主なものは学校、公共施設だというのです。談合の中心は学校だったということなのです。これも公正取引委員会の指摘です。だから、この際ですから平成13年度以降、教育関係にかかわる建築工事について、どういう落札結果、落札率になっているか示していただきたい。
○千葉学校財務課総括課長 公正取引委員会から排除勧告を受けた対象期間、平成13年9月1日から平成16年10月26日の間において、どの契約案件が排除勧告の対象になっているかということは明らかにされておりませんが、その間において、勧告を受けた業者が学校関係で落札した件数は27件ございまして、落札価格は総計で、税抜きで88億2,945万円となっております。27件のそれぞれの落札率は、16年度は2件ございまして、平均しますと0.834。15年度は同じく2件ございまして0.9564。14年度は7件ございまして0.9657。それから13年度が16件ございまして0.966になっております。
○斉藤信委員 0.966というのは、96%ということね。そういうふうにきちんと言ったほうが分かるでしょう。よく分からなかったでしょう、0.9なんて言われてもね。普通そうは言わないですよ。
 もうちょっと解析的にお話をします。平成13年度は、今言ったように16件ありました。平均落札率は96.6%でした。このうち80%台が2件ありました。それ以外は、全部95%以上です。例えば盛岡三高解体工事99.98%、花北商業高等学校産業教育施設増築工事97.24%。ちょっと高いのだけ言うと、久慈工業高校校舎改築大規模工事99.29%、福岡高校水泳プール工事97.89%、高田高校耐震補強工事99.76%、水沢農業高校第一体育館改築工事98.46%、盛岡農業高校産業教育施設98.20%、宮古商業高校セミナーハウス99.00%。これはね、もう全く談合です。公正取引委員会が指摘している。もう疑問の余地のないぐらいの談合です。
 14年度はどうか。14年度は平均96.58%で大体同じなのですね。やっぱり13年度、14年度、同じトーンでいくのです。一関第二高校舎産振改築工事、99.52%。久慈農林高校校舎産振棟改築工事99.58%、久慈農林高校第1体育館97.58%、一番低いのが90.14%とあるけれども、これも含めて談合です。
 状況が変わるのは、実は去年なのです。去年は2件しかありませんでしたけれども、どちらも80%台でした。かなり過当競争が激しくなって、恐らくこれは談合にはならなかった。それが盛岡第二高校、これが81.59%。盛岡工業高校の第1体育館が85.22%。だから、去年は業界用語で言えば談合破り、ダンピング入札があったのではないかというふうに思われるのです。
 しかし、今年のこの2件はまた戻ってしまう。教育関係の学校校舎改築というのは、県民の要求の一番強い課題です。子供たちの安全にかかわる問題で、私はこれを推進してほしいけれども、それが県内の建設業者によって食い物にされてきたということは極めて残念な事態です。それだけに、今回の契約案件は、厳しく審査しなければだめだと思います。
 教育長に伺いますけれども、公正取引委員会から談合が指摘されて、その中心は学校関係だと言われているのです。そして、今私は詳しく紹介しました。学校関係の入札状況、どういうふうに受けとめていますか。
○照井教育長 このたび公正取引委員会から、県が発注した工事に関しまして、県内の建設業者の91社に対して排除勧告がなされたことは、極めて残念でございます。いずれ談合疑惑の真相の究明につきましては、今後公正取引委員会で審判が開始されますので、本県にかかわる詳細な事実関係については、その中で明らかになると考えております。
○斉藤信委員 極めて淡白ですね。問題の重大性をもっと深く認識してもらわないと困ると思うのです。平成13年度以降、総額88億円の事業でしたね、談合だったとすれば少なくとも10%、8億8,000万円の損害ですよ。約10億近い税金が談合によってむだ遣いされた。このぐらいのお金があったら30人学級はすぐできるし、もっと県民の期待にこたえられたと思うのです。だから、そういう県民の目線に立って、教育長は県民の目線が得意じゃないですか、県民の目線に立ってこういう問題をとらえないと。
 私は県政に全く責任がないとは思いません。こういう談合を放置してきたことは、談合をやった業者が一番悪いけれども、県政によって談合が見過ごされてきたということは、その責任はぬぐいきれないと思います。そういう点で、ちょっと教育長は淡白過ぎる。そして、公正取引委員会の審判にお任せではだめだと思います。
 もう一つ、きのうの質疑でも聞いたのだけれども、実はこの談合はトラストメンバーズという、その後TRT振興会と名前を変えたけれども、こういう談合組織で行われてきた。県は、これから入札を再開するに当たって、排除勧告を受けたすべての業者に対してヒアリングをしました。いわば、談合をやっていたのですか、不応諾した理由は何ですか、トラストメンバーズに参加してやってきましたか、こういうことを聞いているのです。私は、そのことをきのう質疑で聞いたところ、トラストメンバーズに参加していたことは認めた。名簿に載っていただけだという答えでありました。しかし、そんな甘いものではないのです。
 平野組は、トラストメンバーズの副会長なのです。佐々木組は、監事をやっているのです。佐賀組は、後から出てきますけれども、これも監事をやっているのです。佐賀組は、最近は副会長もやっています。いわば、トラストメンバーズ、談合組織のまさに幹部だったのです。仕切り役の一端を担っていたと言ってもいいのです。この企業の役割は、名簿に載ったなんていう甘いものではない。
 それで、これは私が入手したトラストメンバーズ総会資料ですけれども、この業務報告には、この会の目的が書かれているからちょっと紹介します。
 当会のこのような大変な中で、条件付一般入札に一部混乱が生じましたが、不当な低価格入札が永久に続くはずがありません。業界の過去何10年の歴史の中で培われた共生の精神は決して誤っているとは思いません。何10年にわたって培われた共生の精神というのは、談合ということですね。それで、実はこれには添付文書としてお知らせというのがついていました。これがきわめつきなのです。最近、一般競争、公募型の発注が多くなりましたので、混乱を避けるために参加希望者は公告日を決めて、3日以内にトラストメンバーズ事務局かA級会に申し込んでください。仕事を欲しい方は申し込んでくださいと、これがトラストメンバーズであります。そして、その副会長、監事役をやっていたのが落札した企業なのです。県のヒアリングでトラストメンバーズに参加したことは認めたが、名簿にあるだけだなんていう、この程度のヒアリングで終わらないはずですよ、これは。副会長とか監事をやっているのだから。総会資料では、こういうことまで言っているのだから。公然と談合を呼びかけているのです。
 そういう点で、教育長にもう一回聞きます。これは推進してほしい工事だけれども、この契約案件は極めて慎重に扱わざるを得ない大変大事な案件なので、もう一度、今少し私立ち入ってお話ししましたが。
○照井教育長 先ほどの繰り返しになりますけれども、真相の究明は、今後、審判が開始されまして、その後の審査の過程で明らかになるものというふうに考えておりますので、この審査の過程を注視していきたいと考えております。
○斉藤信委員 ここいらが教育委員会の限界ですね。最終的には公正取引委員会の審判の結果ですよ、それは。しかし、これだけ指摘をされて、長期にわたって談合されていた。その対象が学校だったというときに、自分たちの入札結果を分析する。
 大体99%なんておいしいですよ。10億を超えるような事業がばんばんとられていたのですよ。一関一高なんかは、最近の入札の際に300万円単位で入札札が握られていたのです。こういうことをもっと詳細に、入札結果の分析をして、問題意識を持って対応しなければだめですよ、工事内訳書も担当課と一緒になって分析しなきゃ。学校はその業者によって実際に工事されるのだから。
そういう点では、きのうも私は県に真相究明の努力を求めました。県は県として、真相究明をできるのです。それなりに材料があるのだから。限られた材料だけれども、そういう真相究明を県は独自にやって教訓を導き出すべきだ。そして、県のそういう姿勢が談合を許さない体質をつくるのです。こんなのを見逃しているから、ことしになってもこういう不自然な入札が起こるのです。あなた方の姿勢が反映しているのです。
 教育長さん、もう一つ。きのうも私は求めましたが、やっぱり県として独自に、今までの入札結果を分析、検証して、そして談合を許さないような県の姿勢、構え、対策、こういうものを独自に打ち出すべきだと思いますが、どうですか。
○照井教育長 県の入札事務については、担当部局がございまして、そこで統一的な取り扱い、方針を定め、また進めているところでございますので、ただいまの委員の御意見については、担当部局にお伝えしたいと思います。
○斉藤信委員 委員長は追及しないから大丈夫だ。伝えるだけではなく、ぜひ真剣に協議してください。県もこういうことを許さないのだと。それは審判は重要ですから、審判は注視しなければなりませんが、公正取引委員会に任せるという態度がだめなのです。県も許さないぞという姿勢、考えを確立しないと。今年かかるような議案に、こういう疑惑を指摘されるようではだめなのです。
 もう一つ、中身についてお聞きします。先ほどの総括課長さんの説明では、一関一高は7学級規模でつくるという話でしたね。しかし、今年の入学者は6学級ですね。そして、後から報告されますが、来年度もこれは変わらないのです。今6学級になっているのに、何で7学級でつくるのか。これから子供が減っていくのです。ここに合理的根拠があるのか、長期的な検討はどうしているのか。
 そしてもう1つ不思議なのは、実は談合として指摘されている中に盛岡二高がある。今、建築されています。これは5学級でつくっているのです。今6学級あるのです。今年の12月にできるのですか、教室に在校生が入れないのですよ。特別教室を使うのです。ここは受験者が多く、たくさん落ちている学校です。現在6学級の学校は5学級でつくり、現在6学級になっている学校は7学級でつくる。何ですか、これは。何でそうなったかを教えてください。
○千葉学校財務課総括課長 一関一高の整備の規模は、今後の入学者数の見込み、今年度6学級、来年度も6学級ですが、その次の年度から何学級というように推移するという見込みで整備を進めております。
○斉藤信委員 盛岡二高も聞いたのだから、あわせて。
○千葉学校財務課総括課長 盛岡二高も、将来的に5学級になるという見込みでつくっております。ただし、年度毎に定めておりますクラスの規模によって、今年度も6学級になっておりますけれども、それらにも対応できるように、その規模の中で教室を整備しながら対応していくという形で、将来的に5学級規模の学校という見通しで整備してございます。
○斉藤信委員 今年度、来年度が6学級だと。その次は7学級の見込みだと。その後はどうなるのですか。その後の長期的な根拠を示していただきたい。一方では、今6学級あるのに5学級の学校をつくっているのですよ。一方では、ことしも来年も6学級なのに7学級の学校をつくるのですよ。これは30人、40人・・・・・。
○樋下正信委員長 斉藤委員の質疑中でございますけれども、今は議案第3号の請負工事の質疑ですが。
○斉藤信委員 だから、中身だよ、校舎の。中身について聞いているのだよ。
○樋下正信委員長 だって今、契約の案件ですよ。
○斉藤信委員 だって、校舎の契約案件でしょう。
○樋下正信委員長 趣旨に従った質問をしていただかないと。
○斉藤信委員 こういうのを趣旨と言うんでしょう。契約案件は学校校舎をつくること、その校舎の中身がこれでいいのですかと、この校舎の改築案件は今回しかこういうふうに議論されないのだよ。これが違うのですか。私、違うことを言っていますか。
○樋下正信委員長 契約案件の締結に関して議決を求めることについてということですから。
○斉藤信委員 だから、その校舎の中身について聞いているのですよ。いいですか、今6学級しかないのに7学級の校舎をつくるということはいいのですかと、これは契約案件の中身でしょう。
○樋下正信委員長 ただ、盛岡二高とかという話も出てきているし。
○斉藤信委員 だから、盛岡二高と対比して聞いているのでしょう。盛岡二高は、今6学級なのに5学級の学校をつくっている、これと全然違うので話がおかしいのではないかと。
○樋下正信委員長 いずれ簡潔に。1人で委員会を占領ではないけれども、しないようにひとつ。みんなの委員会ですから。
○斉藤信委員 占領するつもりはありませんが、極めて私は中身に・・・・・。
○樋下正信委員長 簡潔にお願いします。一人で長時間にならないようにお願いします。
○斉藤信委員 長期的根拠を示していただきたい。
○藤原高校改革推進監 それでは、高校再編の観点からお答え申し上げます。
 一関第一高等学校におきましては、平成19年度から生徒数の増に対応いたしまして、当面7学級規模を維持するという長期計画のもとで、7学級規模の校舎でということになった次第でございます。
 また、盛岡第二高等学校につきましても同様でございます。盛岡市におきましても、将来的には生徒減が避けられない状況でありまして、校庭の狭隘と、高層階にできない等々の諸条件から、5学級規模の校舎として再建することとしたものと考えております。なお、この件につきましては、県議会におきましても議決されたものと認識しているところでございます。
○斉藤信委員 この根拠がない、根拠が。平成19年度から卒業生が増えるのですか、子供が増えるのですか、少子化の中で。いつからいつまで増えるのですか。
○藤原高校改革推進監 平成17年度をベースにいたしますと、18年度は一関地区では58名の生徒減になります。19年度は、現在に比べて20名の減でございますので、そこで実質は38名の生徒増に実質なるということでございます。その後もその状況が当面維持されるということから、一関第一高等学校は県南の拠点となる学校として、7学級の規模で維持するというふうに長期計画を立てているところでございます。
○斉藤信委員 これで終わりますが、来年度は58人減る、その後38人増える、そのまま推移する、だったら来年度から増えるという根拠が全然ないではないですか。私は、この根拠が全然不明だと思うのです。委員長も心配しているのでこれでやめますが、いずれにしても、1つはこの契約案件自体が、談合が極めて疑われる案件であり、残念ながら私は賛成できません。しかし、県民の要求が強い課題なので、私は、これについては保留、棄権の態度をとりますのでよろしくお願いしたい。退出が必要であれば退出します。
○樋下正信委員長 ほかに質疑はありませんか。
○平沼健委員 私は、次の大船渡高校の関連ですが、整備内容について若干お尋ねしたいと思います。ただいま提案されました、校舎、体育館はすべて鉄筋コンクリートですね。建築基準法にも若干関連しているのですけれども。ただ、やはり今、環境あるいは県産材の利用ということで、いろんな場面で皆さん方がそういうことを訴えてきているわけでして、やっぱり民間もそういう意向が相当強くなってきているのが事実なのですけれども、公的な施設ももっと県産材というか、木材を使うのだということに強い意識を持って、特にこういうものに当たっていかないと。なかなか口だけで言ったって、岩手県の木材というものは利用されない。はけ口がないから川上の方は困っているわけでございまして、この辺がもっと力を入れて本気になってね。
 今は木材でもLVLという大断面あるいは中断面のものが結構ありますし、特に東京都の高等学校は、もう10数年前から木材の校舎、体育館をつくっているのです、狛江高校にしてもですね。やはりその辺も相当参考にしながら、特に我が岩手県は木材の県でございますので、何でもかんでも鉄筋コンクリートということではなくですね。これは入っている子供さんたちの意向を聞けばみんな、すばらしいのだという言葉が返ってくるのです。私も東京に行ってそういう調査をしました。やはり我が県の場合は、そういう方向にぜひ持っていってもらいたいと思って、手を挙げた次第でございます。何かあればよろしくお願いします。
○千葉学校財務課総括課長 県産材、特に木材の利用については、予算の範囲内で、できるだけ使うということを工夫してまいりたいと考えております。構造的な問題で、この規模のクラスの校舎になりますと、全面木造というのはちょっと構造的に不可能ですので、内装で、できるだけ使うということで、例えば一関一高も大船渡高校も、内装、例えば廊下の両側の板、木、現在はそういう形にはなっておりませんけれども、今回の整備では、できるだけ見えるところに木を使うということで、そういったところを予算の中で工夫して内装材に使っていきたいという設計にしておりまして、そういう施工をしたいと思っておりますし、大船渡高校は次の案件ですけれども、特に気仙杉の産地という部分もございますので、そういったところも配慮したような設計を現在組んで発注したところでございます。
○平沼健委員 それはわかりました。ただ、躯体にしても、木材というか、LVLというか、そういうもので今十分に対応できるのです。だから消防法とかをクリアできるようなものが、今ありますので、もっともっとこれは使う方向で研究をしていただきたい。ぜひそれを願いたいと思います。
○樋下正信委員長 ほかに質疑はありませんか。
(「なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 これより討論に入ります。討論はありませんか。
○斉藤信委員 結論だけ言います。先ほど私が指摘したように、これは極めて談合の疑惑が濃厚で、排除勧告を受けている企業ですので、学校校舎の改築は大賛成ですけれども、契約案件について、私は保留、棄権の態度にさせていただきたい。
○樋下正信委員長 ほかに皆さまから討論はないですか。
(「なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 討論なしと認め、討論を終結いたします。これより採決いたします。
お諮りいたします。本案は原案を可とすることに御異議ありませんか。
○斉藤信委員 あると言っている。採決すればいいのだ、賛成する人は賛成して。おれは保留。
○樋下正信委員長 御異議がありますので、起立により採決いたします。
 本案は、原案を可とすることに賛成の諸君の起立を求めます。
(賛成者起立)
○樋下正信委員長 起立多数であります。よって本案は原案を可とすることに決定いたします。
 次に、議案第4号岩手県立大船渡高等学校校舎改築(建築)工事の請負契約の締結に関し議決を求めることについてを議題といたします。
 当局から提案理由の説明を求めます。
○千葉学校財務課総括課長 それでは、議案(その2)の3ページをお開き願います。議案第4号岩手県立大船渡高等学校校舎改築(建築)工事の請負契約の締結に関し議決を求めることについて御説明申し上げます。便宜お手元に配付しております議案第4号関係資料の工事の概要により説明をさせていただきます。
 イメージ図は、先ほどと同様、改築後のものでございまして、改築は第1校舎と第1体育館であり、第2校舎と第2体育館は既存のものを使ってまいります。整備する場所は、現在地の大船渡市猪川町地内で、学級数、これは現在のですが、全日制18クラス、1学年6クラスで、定時制全4クラスでございます。改築の理由は、築後42年が経っておりまして、老朽化が進んでいるということでございます。
 整備の内容は、第1校舎が鉄筋コンクリート造り4階建てで、延べ床面積が6,328平方メートル。第1体育館が柔剣道を含め、鉄筋コンクリート造りで2階建て、延べ床面積が1,682平方メートルでございます。
 事業費は、第1校舎、体育館、その他あわせた工事費予算額が20億8,940万8,000円で、今回議案としてお出ししておりますのは、一関第一高校と同様、第1校舎の工事のうちの建築の部分でございます。なお、その他にリースとございますが、これは、この学校が傾斜地に建っておりまして、第1校舎の建て替え場所の適地が現在地以外にないということで、この工事の期間中、仮校舎をリースするものでございます。
 建築工事の予定価格は7億8,403万5,000円で、落札価格は7億2,765万円、落札率は0.9280でございます。契約の相手は落札者である株式会社佐賀組・株式会社平野組特定共同企業体。工期は470日間で、平成18年11月16日を予定しております。全体のスケジュールとしましては、平成17年度と18年度で第1校舎と第1体育館、それから外構の工事を終える予定でございます。
 それでは、議案にお戻りいただきまして、提案の理由は、以上の内容で岩手県立大船渡高等学校校舎改築(建築)工事の請負契約を締結しようとするものでありますので、よろしく御審議賜りますようお願い申し上げます。
○樋下正信委員長 ただいまの説明に対し、質疑はありませんか。
○斉藤信委員 私は、大船渡高校の校舎の改築は、議会でもたびたび求めてきたものであります。私の母校でもあります。それで、サスケさんもおっしゃっておりましたけれども、三陸南部地震で大変な被害を受けている。現状で同規模の地震があったら、今度は本当に生徒たちに危険が及ぶという深刻な状況です。少々の修理では対応できないというのが実態でありました。今回こういう改築になったということで、私はそれ自身は評価をするものであります。
 まず、中身についてお聞きしますが、私もここの場所を知っています。同じ場所に校舎が建てられ、その手前に体育館ということになりますので、恐らくこれは校庭も利用されて、校庭にプレハブがつくられることになりますね。そうした場合に、野球とかサッカーとか大変活躍しているのですけれども、クラブ活動への支障が考えられますが、そういう点での対策はどのように考えられているのかをお聞きしたいと思います。
 それと契約案件そのものについては、先ほど私が指摘したことと全く同じです。佐賀組、平野組はトラストメンバーズの副会長という、いわば談合の仕切りをやった企業であり、落札率が92.8%と極めて談合が疑われるものですから、契約案件そのものは、先ほどと同じように保留、棄権の態度をとらせていただきたい。
○千葉学校財務課総括課長 委員御指摘のとおり、その期間中の仮校舎の場所は、現在の運動場に整備しますが、運動場の一画を囲います。野球等はできるかと思いますが、その他のいろいろなクラブ活動は、市の御協力をいただいたりして、地元のいろいろな手配をしながら、その間、これは高校を整備するとき、どの学校でも同じですけれども、地元の関係機関の御協力いただいて可能な限り支障がないような活動を展開していく協力体制をとらせていただいております。
○樋下正信委員長 ほかに質疑はありませんか。
○亀卦川富夫委員 第1体育館の内容についてお尋ねいたしますが、1階は柔剣道場ということでありますが、ここに至る経緯をお尋ねしたいと思います。
○千葉学校財務課総括課長 1階に柔剣道場、2階に体育館というような構造にしますのは、先ほども申し上げましたとおり、学校の敷地の関係上でございます。このイラスト図を見ていただきますと、右下から左上に向かって傾斜地となっておりまして、区画の面で場所的にここしかないというような、整備する場合にできるだけ校地を有効に使うということで、柔剣道場を1階に設けるということです。構造的にも丈夫にする必要があるということから、先ほど一関一高ですと鉄骨造りですけれども、鉄筋コンクリート建てにして敷地を有効に使うという方法をとらせていただいております。1階部分の残る部分はピロティとして、空間として使うという使い方をしております。
○亀卦川富夫委員 お尋ねいたしました件は、設計上は非常に合理的につくったなと思うのです。私はこういう柔剣道場をつくるのは非常にいいのだろうと思うのです。したがって、これはここの地形によって、こういうふうなものをつくるのですが、つくってしまった一関一高は設計上は無理にしても、よその学校等で今後こういう試み、何かこういう工夫が、あるいは文科省の補助の対象とか何かが、柔剣道場というものに対して別途あるのかどうか、そういう点をお伺いしたいと思います。
○千葉学校財務課総括課長 まず、高校の関係の施設整備について国の補助はございません。県単で行っております。
 それから施設のつくり方ですけれども、このように柔剣道場と体育館を一緒に改築するというような場合は可能なことがありますし、一関一高は柔剣道場を別の年度に建てておりまして、まだ使えるというようなことから、それは工事上曳き家をして使うというような形にしております。そういう建設年度、改築の時期、それから御覧いただいたとおり、予算面でも鉄筋コンクリートにすると高くつくというようなことを勘案しながら、そういう検討してまいりたいと思います。
○樋下正信委員長 ほかに質疑ありませんか。
(「なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 ほかに質疑がなければ、これをもって質疑を終結いたします。
これより討論に入ります。討論はありませんか。
○斉藤信委員 私は先ほど述べたように、この校舎の改築は大賛成ですけれども、契約案件については排除勧告を受けた企業であり、契約そのものに談合の疑惑が濃厚でありますので、私の態度は保留、棄権とさせていただきます。
○樋下正信委員長 ほかに討論はありませんか。
(「なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 ないようですので、これをもって討論を終結いたします。
 これより採決いたします。御異議がありますので起立により採決いたします。
 本案は原案を可とすることに賛成の諸君の起立を求めます。
(賛成者起立)
○樋下正信委員長 起立多数であります。よって本案は原案を可とすることに決定いたしました。
 次に、請願陳情について審査を行います。
 受理番号第61号教科書採択に関する請願を議題といたします。
 その後、当局から何か説明はありませんか。
○佐々木学校教育課総括課長 6月30日の常任委員会で御説明申し上げたように、市町村立中学校で使用されます教科書の採択権限は当該市町村にありますことから、県教育委員会といたしましては、国の検定を通った教科書の採択について、特に申し上げる立場にございません。
 なお、現在の状況でございますが、平成18年度から市町村立中学校で使用される教科書につきまして、8月末日までに各市町村教育委員会が地区教科用図書採択協議会の協議結果に基づいて、当該市町村立中学校で使用する教科書を決定することとしております。教科書の採択に当たりましては、各市町村の教育委員会及び各地区教科用図書採択協議会におきまして、生徒の基礎、基本の定着状況の度合いや学習意欲を高める見地などから生徒にとって最もふさわしい教科書を適切に採択していただけるものと認識しているところでございます。
○樋下正信委員長 本請願に対し、質疑、意見はありませんか。
○斉藤信委員 大変に今大事な局面を迎えていると思うのです。例えばきのうの新聞報道では、韓国から、つくる会、いわゆる扶桑社版の教科書を採択しないでという手紙が寄せられていることが報道されていました。新聞報道によれば、大船渡市教育委員会ですけれども、気仙地区の教科書の採択、不採択を決める大船渡地区教科用図書採択協議会が7月19日、つくる会の歴史、公民の教科書をいずれも・・・・・。1つは、韓国からのこのような、差出人は中学生だという報道もありますが、こういう状況について、県教委は調査するという話をしているのですが、どういうふうに把握されているのか。既に10地区の採択地区協議会が終わっていると思うのですね。私の独自の調査でも、今のところ東磐井、花巻、北上、気仙、宮古、久慈、二戸地区では、扶桑社版教科書は採択されない見込みだと見ていますが、10地区では採択されたのか、されていないのか。今後いつまでにそれぞれの教育委員会で採択される見込みなのか。このことを示していただきたい。
 それと、東京都の場合は養護学校に、都の教育委員会は審議しないで扶桑社版教科書の採用を決めたのです。驚くべき事態で、本当にアジア各国から抗議が集中しています。県でもそういう中学校に当たる養護学校というのはないのですか。あるのではないですか。だから、県教委としても、これは採択を決めるという機会はあるでしょう。その日程はいつなのかを示していただきたい。
 それと県の教育委員会がかかわる選定委員会がありますね。選定委員会の報告書はいつ公表になるのかをお聞きします。
○佐々木学校教育課総括課長 まず、各市町村における採択でございますけれども、各地区の教科用図書の採択協議会における協議は7月中に終わっておりまして、各市町村教育委員会における採択につきましても、ほとんど7月中に終わっているものと承知しております。各市町村の教育委員会につきましては、その報告を採択後できるだけ速やかに県にいただくように依頼をしているところでございますが、ただいま集計中でございまして、すべて集計は終わっていない状況でございます。
 次に、県立の養護学校の中等部でございますが、そこで使う教科用図書につきましては、これは各学校で校長が申請をしてまいりますけれども、それはこれからの作業ということになります。これから秋にかけて、県教委で採択、審査を進めることになります。
 それから、県の公表時期でございますけれども、各市町村で採択された結果につきましては、9月1日以降速やかに行うこととしているところでございます。以上でございます。
○斉藤信委員 教科書の採択は、本当に重要なことなのですね。だから、10地区の採択協議会も公開で行われるべきだし、それを受けた市町村の教育委員会の採択も公開で行うべきです。密室でこんなことが決まって、後からこうなりましたなんていうのは情報公開の時代に全く逆行するものですよ。今総括課長さん言われたのは、7月中に教育委員会はみんな終わっていると。しかし、全然発表されていない。これも異常なことですよ。採択されたらすぐ発表して当たり前ではないですか。何で教育の場でこんな暗やみ的なことが起こるのですか。都教組は悪い決定をしたけれども、あれは公開ですよ。教育こそ公明正大にやらなければだめです。どういう議論があって、どの教科書が採択されたのか。採択されたにもかかわらず1カ月も放置されてから公表されるなんて、こんな暗やみ的なやり方でいいのですか、直ちに公表されるべきですよ。あなたが集計している中身も明らかにしてください。岩手では、扶桑社版の教科書は、採用されているのですか、されていないのですか。
○佐々木学校教育課総括課長 8月の1カ月、空白というふうな御指摘でございましたけれども、教科書採択の仕組みでございますが、10地区の教科用図書選定協議会で協議をいたしまして、各教科の教科書が仮決定されるわけでございますけれども、最終的に採択されるのは各市町村の教育委員会でございますので、そこに持ち帰って協議される場合に、この教科書ではなく別なものを使いたいというような意見が出て、もう一度協議会の方に戻される可能性もあるわけでございます。さらに、協議会でなかなか決まらない場合には、今度は県の教育委員会が調停に乗り出すといいますか、そういうことになっておりますので、そういうことも踏まえまして、各市町村教育委員会では7月の末に、まず教科書採択につきまして教育委員会議を開催して議決しているという事情でございます。
 それから、扶桑社版の歴史教科書の採択状況はどうかということでございますが、先ほども申し上げましたとおり、ただいま集計中でございまして、私どもも完全に把握し切れておりません。
○斉藤信委員 総括課長の答弁では、いずれ市町村の教育委員会段階は7月で終わっていると。私は、ここで不服が出ていないと思うのです。10地区の採択協議会の採択と市町村教育委員会の採択に齟齬があれば、あなたが言うようにまた採択協議会を開かなくてはならない。そういう状況に岩手はないのではないですか。だから本来、決まっていたら公表するというのが情報公開、当たり前のことです。この点1つ答えていただきたい。
 それと請願の趣旨にかかわって、これは実は4年前に扶桑社版から出た歴史教科書で、大問題になったものです。今回基調はほとんど同じです。公民の教科書はもっと悪くなっています。悪くなっているという意味は、現行憲法を批判する、憲法改悪を主張する中身になっているのです。男女平等を否定する中身になっている。そういう点でいけば、ますます悪くなっているのが特徴です。
 それで、歴史教科書の問題について言いますと、一番の問題は、あの太平洋戦争、侵略戦争を自尊自衛の戦争だった、アジア解放の戦争だったと。大東亜戦争という形で記述していることです。
 この扶桑社版の教科書の指導書では、この大東亜戦争はどういう戦争だったかということを書かせる。その答えは、私が言ったようにアジア解放、自尊自衛だったと書かせるのが指導書の中身です。まさにあの侵略戦争を、本当に正当化する、美化する、そういう教科書を子供に渡していいのか。そういう教科書で、アジアの人々と本当に対等、平等に対話ができるよう子供たちが成長するのか。私は、ここに最大の問題があると思う。
 あわせて、岩手の問題で言いますと、アテルイというのが最近大変話題になりました。扶桑社版教科書というのは天皇中心で、それに刃向かうものは反乱軍だと。アテルイは反乱軍になっているのです。岩手の県民として、このアテルイは反乱軍というふうに書くような教科書を学ばせていいのかということも、私たち岩手にとっては大変切実な問題であります。そういう点で、請願は、こうした教科書を子供たちに渡せるのかという大変大事な請願でありました。
 それで1つだけ紹介しますが、実はこれは、中国、韓国、日本の、民間レベルの歴史の専門家が共同してつくった教科書です。本来、こういう教科書であるべきなのだと思うのです。中国、韓国から批判されないで、お互い歴史の事実というのは共通なのだから、そういう共通認識のもとに侵略戦争の責任もはっきりさせるし、その後の平和憲法に基づく日本の役割もはっきりさせる。もちろん広島、長崎の原爆の被害もはっきり明記する。扶桑社版教科書は原爆の犠牲者を書いていないのです。そういう点では、こういう教科書は本当に重大な中身を持っていて、4年前は岩手では1つも採用されませんでしたし、全国の市町村でも採用されませんでした。しかし、ことしは残念ながら1つの市と東京都で採用されたことが報道されて、それに対して撤回を求めることが現実に起きているのです。
 そういう点で、既に市町村では定まっているということなので、取り扱いはちょっと協議しなければだめですが、この請願の精神を生かしてやるべきだと思います。課長さんの答弁を求めます。
○佐々木学校教育課総括課長 私どもが9月1日以降に速やかに公表したいと申し上げている理由は、1つの地区の採択が各地区の教育委員会の採択に影響を与えないように、事務がすべて完了する8月31日以降に公表することにしているものでございます。それで、各市町村には9月1日以降に県がまとめて公表すると申し上げているところでございまして、したがいまして、その結果につきましては8月31日までに速やかに決定がなされたところで可能な限り速やかに報告するよう、指導しているところでございまして、今それで進んでいるところでございます。
 それから、教科書等の中身につきましては、これは国の検定を通っている教科書の内容でございますので、私どもが答弁する立場にはないというふうに考えております。以上でございます。
○佐々木博委員 私は、基本的には、今の佐々木学校教育課長さんの御答弁でいいと思っているのですが、扶桑社版の教科書については、斉藤委員が申すまでもなく、いろいろな議論がある、そのとおりなのですけれども、一番問題なのは、教科書の選定の中身に、こういった政治が介入していいのかどうか、実はそういった問題が本当はあるのではないかなと思っております。日本の場合、教育委員会制度をつくったのは、1つは教育に余りそういうものを介入させないという原点があるのだと思っているのです。ですから、教科書の選定の会議を公開にしようとか、そういう話であれば、これはどんどん介入して意見を申し上げていいだろうと思いますけれども、あの教科書を採択しろとか、するなということを請願を受けて議会として決定することが、果たして適当なことなのかどうなのか。会派の中でも話し合いをしてみたのですが、ちょっとこのことについては議論が分かれているのです。ですから、市町村の教育委員会ではもう既に終わっているということでありますけれども、そういった点についてもうちょっと精査をさせていただきたいなと思っておりまして、どっちみち次の議会でなければ本会議にかからないわけでありますので、そういった点では今回継続をお願いしたいというふうに思っております。
○樋下正信委員長 ほかにありませんか。
(「なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 ほかになければ、本請願の取り扱いを決めたいと思います。
 本請願の取り扱いは、いかがいたしますか。
(「継続。」と呼ぶ者あり。))
○樋下正信委員長 継続という御意見がありますが、これに御異議ありませんか。
(「異議なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 御異議なしと認め、よって本請願は継続審査と決定いたしました。
 以上をもって議案等の審査を終わります。
 次に、平成18年度県立学校の学科改編についての調査を行います。
 調査の進め方についてでありますが、執行部からの説明を受けた後、質疑、意見交換を行いたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 それでは、当局からの説明を求めます。
○照井教育長 平成18年度の県立高等学校の学科改編などにつきまして御説明申し上げます。
 これは、進路選択を間近に控えた中学3年生やその保護者、そして中学校、高等学校などの関係者の皆様方に対し、来年度の県立高等学校の募集学科や募集定員をできるだけ早くお知らせしようとするものでございます。来年度の募集定員等は、中学校卒業予定者数が今年度に比べまして206名減少すると見込まれることや、これまでの中学校卒業生の進路状況、さらには各高等学校の定員充足状況などにかんがみまして、これから高等学校に進学する生徒にとって望ましい学科や学級数を各ブロックごとに適切に配置しようとする観点から計画したものでございます。
 来年度の大きな特徴といたしましては、去る7月19日に生徒、保護者、地域住民の方々や産業界のニーズ、さらには県の産業振興施策の方向性なども踏まえた県立高等学校新整備計画、後期計画を策定したところでございますが、この中で、学級数の取り扱いについては、ただいま申し上げましたように中学校卒業予定者数の状況、高校進学希望者の志望の方向、そして各高校の定員充足状況などを総合的に勘案しながら、毎年度調整することとしまして、さらには本校や分校の学校の規模の考え方、その取扱方針などを明らかにしたところでございます。今後は、この考え方に基づき適切に対応していきたいと考えております。それでは、その詳細につきましては担当課長から説明させますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○藤原高校改革推進監 それでは、平成18年度県立高等学校の学科改編等について、お手元にお届けしております資料に基づき御説明申し上げます。
 資料の1ページを御覧願います。初めに、1の課程別・学科別募集学級数及び募集定員についてですが、全日制の普通科校は17年度に比べ6学級の減、職業に関する学科は3学級の減、総合学科は増減なしということで、全日制全体の募集学級数は9学級減の292学級。募集定員は360名減の1万1,680名となるものでございます。定時制につきましては増減はございません。したがいまして、18年度の県立高等学校全体の募集学級数は17年度より9学級減の305学級、募集定員は360名少ない1万2,200名となるものでございます。
 次に、各ブロックの募集学級数の増減についてですが、2のブロック別学級数増減を御覧いただきます。ここには、変更のあるところについてのみ載せてございます。1の盛岡ブロックでございます。盛岡第一、第三、第四高等学校の普通科については、志願者数が多いことから、中学生の進路希望に対応し、それぞれを1学級増とすることとします。後期計画中を含め、今後も継続することが予定されます中学卒業者数の減少に対応するため、先ほども申しました盛岡第二高等学校は5学級規模の校舎建築を進めておるところであり、これが来春完成することを受け、5学級募集としております。また、恒常的な定員割れが続いておりました沼宮内高校と平舘高校については、今後も中学校卒業予定者の減少が見込まれることから1学級減とすることとしております。雫石高校につきましては、今年度大幅に定員割れをしていることから、1学級減とすることとしております。なお、ブロック全体としましては、少子化に対応し、定員割れしている高校の学級を減じ、一方で、志願者の多い高校の学級増を行うことにより、生徒やその保護者のニーズにこたえることとしております。以上ブロック全体といたしましては、1学級の減でございます。
 2ページを御覧願います。2の岩手中部ブロックでございますが、花巻北高校の普通科については、志願者数が多いことから、中学生の進路志望に対応し、1学級増としております。また、大迫高校については、新整備計画後期計画策定時につきまして、募集定員に対して1学級相当程度の欠員を生じていることや、平成18年3月の中学校卒業予定者の増加が見込めないことなどから、1学級減としたものでございます。黒沢尻工業高校については、中学生の進路希望や北上地区で中学校卒業予定者数が60名程度減少することなどに対応するため、工業化学科を募集停止としますが、現行の材料技術科をベースに課目選択により化学系に進む生徒と、材料系に進む生徒の両方に対応できるよう、また地元のニーズにも十分配慮し、機械科、電気科、電子科、電子機械科、土木科、材料技術科の6学科に改編することとしております。ブロック全体としましては1学級の減でございます。
 次に、3の胆江ブロックでございます。水沢高等学校は、普通科については志願者数が多いことから、中学生の進路希望に対応し1学級増とするものとなります。また、胆沢高校については、新整備計画策定時において募集定員に対し1学級以上の欠員を生じていることから1学級減とすることとしております。ブロック全体としては、増減ございません。
 4の両磐ブロックでございますが、大東高校と大原商業高校については、商業関連の産振施設の充実を図り、統合して普通科、情報ビジネス科の2学科5学級の新大東高校とすることとしております。両校合わせて1学級の減となります。また、藤沢高校と千厩高校につきましては、新整備計画後期計画では、平成19年度の統合予定ではありましたが、来年度の藤沢高校への入学希望者数が多くを見込めないことや、地元からの要望などを総合的に勘案した結果、平成18年度に募集停止とし、統合することにより、普通科、生産技術科、産業技術科の3学科6学級の新しい学校とすることとしております。両校合わせて2学級の減となります。以上、ブロック全体として3学級の減でございます。
 5の気仙ブロックでございますが、学級数の増減はございません。
 6の釜石・遠野地区でございますが、学級数の増減はございません。
 次に、3ページを御覧願います。7の宮古ブロックでございますが、宮古工業高校につきましては4学科全体で30名程度の定員割れがあり、中学生の進路希望及び中学校卒業予定者数の減少等に対応するとともに、金型産業を支える専門的な人間育成、人材育成という地元のニーズにこたえることができるよう機械科、電気電子科、建設設備科の3学科に改編することとしております。また、中学校卒業者数の減少に対応するため、岩泉高校を1学級減とすることとしております。ブロック全体としては2学級の減でございます。
 8の久慈ブロックでございますが、学級数の増減はございません。
 9の二戸ブロックでございます。こちらは伊保内高校と浄法寺高校については、新整備計画後期計画策定時において、募集定員に対し1学級相当程度の欠員を生じていることや、平成18年3月の中学校卒業予定者数が減少することが見込まれることから、1学級減とすることとしております。ブロック全体としましては2学級の減でございます。
 以上、平成18年度の全日制と定時制を含めた募集学級数を305学級とし、平成17年度の314学級に比較し、9学級減とするものであります。また、工業科の2減は、黒沢尻工業高校及び宮古工業高校の学科改編によるものであります。また、商業科の1減は大東高校と大原商業高校の統合によるものでございます。
 次に、4ページを御覧願います。盛岡南高校、黒沢尻工業高校及び宮古工業高校の学科改編についてまとめてございます。盛岡南高校につきましては、中学生の多様な進路希望にこたえるとともに、本県のスポーツ競技力向上のため、普通科6学級のうち1学級を体育コースに改編することといたします。黒沢尻工業高校につきましては、工業化学科への志望者数が7学科中最も少なく、卒業後の進路につきましては、地元への就職が難しく、専門を生かした職場は卒業生の50%を下回っている状況でございます。北上地区のメッキ工場などからは少数ではございますが、ニーズもあることから、現行の材料技術科の指導内容をベースにし、科目選択により化学系に進む生徒と材料系に進む生徒の両方に対応できるよう工夫してまいる所存でございます。
 続きまして、宮古工業高校につきましては、機械科において金属の特性の学習や加工技術の習得に重点を置き、金型産業を支える専門的な人材育成という、この地域の企業ニーズにこたえるとともに、製造業を中心とした産業界へのすぐれた技術者を送り出すことができるよう学科改編を行うものであります。
 次に、5ページを御覧願います。県立高等学校新整備計画で、平成18年度の改編を計画しました高校等の状況についてでございます。なお、改編後の校名はいずれも仮称でございます。
 大東高校と大原商業高校の統合につきましては、社会の変化に伴う生徒の興味、関心や、進路希望の多様化に対応するため、普通科と専門学科の併設校として整備しようとするものであります。統合により進路や適性に応じた多様な科目とそれを可能とする教員が適正に配置され、生徒の学力向上をより一層図ることが可能となります。すなわち専門学科の生徒にとって、普通科と併設することにより大学進学等への指導が充実するとともに、普通科の生徒にあっては大学進学のみならず、専門学科の科目も選択履修して就職が可能となることから、生徒の幅広い進路希望に応じることができるようになります。また、生徒数の減少等に対応するため、統合により学校規模の適正化を図ることができます。
 次に、藤沢高校と千厩高校の統合につきましては、より活力ある教育環境の整備を求める地域の要望などにこたえ、社会の変化に伴う生徒の興味、関心や、進路希望等の多様化に対応するため、普通科と専門学科の併設校として整備しようとするものであります。統合により進路や適正に応じ、多様な科目とそれを可能にする教員が適正に配置され、生徒の学力向上をより一層図ることが可能となります。具体的には、専門学科の生徒にとっては、普通科と併設することにより大学進学等への指導が充実するとともに、普通科の生徒にあっても、大学進学のみならず専門学科の科目も履修して就職が可能となることから、生徒の幅広い進路希望に応じることができるようになるものであります。また、生徒数の減少に対応するため、統合により学校規模の適正化を図ることができるものであります。
 6ページを御覧願います。平成18年度の県立高等学校の学科の廃止の状況についてでございます。盛岡商業高校、水沢商業高校、花泉高校につきましては、平成16年度の学科改編により、平成18年3月の卒業式をもって、旧学科に在籍する生徒数がゼロになることから、それぞれの学科を廃止するものであります。
 次に、紫波総合高校、北上翔南高校、一関第二高校、久慈東高校につきましては、平成16年度の総合学科高校への改編により、平成18年3月の卒業式をもって旧学科に在籍する生徒数がゼロになることから、それぞれの学科を廃止するものであります。
 なお、これまで御説明いたしました学校、学科の改編につきましては、県立学校設置条例の改正として、本年9月の定例県議会に提案させていただく予定としているものでございます。以上で説明を終わらせていただきます。
○樋下正信委員長 ただいまの説明に対し、質疑はありませんか。
○斉藤信委員 この学科改編というのは、大変重要な中身なのです。だから、ぜひ数日前には担当委員に示して、ここでまともな議論ができるようにしていただきたい。特に平成18年度は、県立高校新整備計画の初年度なのです。だから、県立高校新整備計画とかかわる中身を持っているのです。そういう点では、昔から比べると前倒しになって8月の報告になったけれども、ここにばっと出せばいいということではないので、その改善をひとつ冒頭に求めたい。
 具体的中身について言いますと、まず1ページの1で、全体では206名生徒が減少するのだということなのですね。ところが、全県で見ますと9学級減らして360人分の定員を減らすのです。206名しか子供たちは減らないのに何で9学級か。本来5学級程度で済むものを、生徒減以上に学級減、定員減を進める中身になっているということを私は指摘したいと思います。生徒減少というのは事実だけれども、それを上回るような定員減でいいのか、学級減でいいのかというのがまず根本問題としてあります。
 その上で具体的なブロックの問題について指摘しますが、盛岡ブロック、ここは全体では子供たちは40人増えるのです。しかし、学級の増減は3増えて4減る。1学級減です。子供が増えるといいながら、定員は減らすという、ここにも盛岡の矛盾があります。中身も矛盾なのです。一高、三高、四高というのは、今回、増となってますが、ことしは減にしました。ことしは減にして来年は増にする。こういう場当たり的なやり方でいいのかということなのです。受験生を持った家庭にしてみれば、当たり外れなのですよ。これ、1学級違っただけで大変なことなのです。やっぱり少なくても3年、5年ぐらいの見通しはあって、毎年減らしたり増やしたりということではない計画に、すべきではないか。
 減になっている盛岡二高は、減にする理由が校舎なのですね。さっき言ったように盛岡二高で、ことし300人受験しました。合格者が243人です。60人近くが不合格になっているのです、6学級でですよ。それが校舎が5学級でつくっているから、来年は5学級だと、こんなばかな話はないのではないか。
 一関一高は6なのに7と、将来的に少人数と考えたら許容できるのです。将来的に40人学級が35人学級になるだろうというふうに考えたら許容できる。しかし、最初から減らしていたら少人数学級にも対応できないのです。私は、本当にここに重大な疑問を感じます。志望者があって、60人近くも不合格になっている学校をどうして減らさなくてはならないのか、そういうところに全く哲学が感じられない。
 それと、盛岡南高校普通科に体育コースがまた復活するのです。これは減らしたばかりですよ。盛岡南高校の体育コースはなくしたばっかりで、来年は復活する、何ですかこれは。これは本当に子供たちの進学の願いをもてあそぶようなやり方ですね。何でこんなに毎年減らしたり、つくったりしなくてはならないのか、ここに哲学の欠如を感じます。せっかく長期的な、少なくとも5年の整備計画をつくったのだから、もっとその精神に立って、もっと根拠がわかるような計画にしていただきたいと思うのです。
 全部ずらずら言うと、また委員長からやられるから、もう少し、これだけはというところに絞ってお話をさせていただきたいのですが、大迫高校は1学級減になりましたね。生徒数の増減はゼロなのですね。
 そして、生徒減少がないのにね、やっぱり小規模校を大切にするという今度の方向が出たときに、地元進学率は絶対に高まりますよ。それは、私が一貫して取り上げてきた二戸の伊保内高校にも言えるのです。伊保内は、今年の入学者が44人でした。それはなぜかと言うと、伊保内高校がなくなるという計画が出たからです。これは村の教育委員会もがっくりきていました、こんなはずではなかったと。伊保内高校は統廃合の対象になっていたから他へ流れたのです。去年は地元進学率が68%でした、ここは。だから、私は、本当はこれ以上の進学を確保することは可能だったと思うのです。ところが、ことしの実績をもとにして中学校の卒業生が5人減るということで1学級減になるのです。1学級にしてみたら、伊保内高校に入りたいが入れない子供が出てしまうのです。せっかく伊保内高校が守られ、地域でも守っていこうと、今必死で取り組んでいるときですよ。そのときに来年1学級減ですか。この県立高校整備計画が歓迎されているのは、やっぱり地域の高校、小規模高校に光を当ててもらった、本当にそういう学校を大事にして守っていこうという、そのことにこれは水を差す計画です。私は、伊保内高校はぜひ2学級にしていただきたい。2学級と1学級では全然違うのです、先生の配置が。
 伊保内高校は、ことしは44人、去年は52人でした。2学級に分けているから進学、就職の指導が緻密にできるのです。2つに分かれているから。だから、進学も国立の4年制大学にも入っているし、就職も100%だったのです。すばらしい進学と就職の実績を上げていたのです。これが1学級になったら、先生も減らされて、そういう緻密な教育ができなくなってしまうのです。40人を超える希望がありながら、そういう子供たちが入れない高校にしていいのか。40人学級というのは、40人が上限なのです。それを超える希望があったら2学級にすべきなのです。40人を割ったら1学級にしても仕方がない。伊保内高校は確実に40人を超える志望があります。だったら2学級で残してやる。40人というのは上限なのだと。
 そういうような学校がほかにもありますけれども、そういう点で、せっかく県立高校新整備計画が、地域の小規模校も存続する、分校も残すという大胆な方向、県民に歓迎される方向を打ち出しながら、初年度から学級減で、そういう努力に水をかけるような計画があってはならないと思いますが、いかがでしょうか。
○藤原高校改革推進監 たくさん御質問ございましたので、何点かについて御答弁させていただきます。
最初に、全県で5学級程度の生徒減に対して9学級減らす点につきまして、あるいは関連して、盛岡ブロックについて特にお話いただきました。関連しておりますので、盛岡ブロックについてお話申し上げて、全体についての御理解を賜りたいと存じます。
 盛岡ブロックにおきましては、私立高校あるいは市立高校もございます。また、高専等への入学者もあることから、42名の増ということでございますが、県立高校分の生徒増といたしましては25名程度と推定しているところであります。
 一方、今年度の募集定員に対して盛岡ブロックでは、最終合格者数が128名定員を下回りました。これは3学級強の人数です。この分が定員から割れているということであります。来年度は、この定員割れの人数、いわばゆとり分を2学級に減らすことが可能となったことから、結果として、募集学級数を1減させていただくことができるということで、計画させてもらったところでございます。
 全県下におきましても、このように40の倍数に、より近い状況が出たところにつきましては、適切に40名募集、80名募集、120名募集というふうにさせていただいたことにより、ゆとり学級数を盛岡地区での2学級を初め、全県下で11学級というふうなところで、総じて学級数が減になったものでございます。決して生徒に不利益が生ずるというものではございません。
 続きまして、伊保内高校について御質問いただきましたので、それについてお答えします。伊保内高校の今年度の入学者数は、再募集1名を加えて44名でありました。来年度の中学校卒業予定者数は、本年度より5名減るということから、先ほど委員御指摘どおり1学級募集としたものであります。また、委員御指摘のとおり、確かに17年度の春は56.5%と地元からの進学率が減りました。15年度、16年度の地元から伊保内高校への入学率は68.1%、58.6%と、今年よりは高く出ております。ただ、その2年間の平均をとりますと63%となりまして、来年度の中学校卒業予定者数64名に乗じますとちょうど40名ということになるわけでございます。また、最も高い68.1%を乗じましても今年度並みの43.6人というふうな形になるものでございます。以上、何点かについてお答えいたしました。
○斉藤信委員 極めて事務的で、哲学がないと言ったことについて全く答えがなかった。県立高校整備計画をせっかく1年間の議論を踏まえてこういうふうにまとめて、地域の学校、小規模高校についても存続する方向、だから今、地域は本当に必死になって地元の高校を育てよう、振興させようと、本当に熱気あふれているときです。そういうときに、あなたのところは、来年は1学級減ですと。
 まず伊保内のことについてお話ししたいけれども、伊保内の中学校卒業生は、ことしは69人でした。確かに来年は64人ですが、平成19年は76人になるのです。20年は68人、21年は61人、その次は76人です。だから、来年は確かに64になるけれども、その次はまたふえるんです。そして、他の地域からも10名くらい入っているのです。だったら、あなたの計算で40プラス10になるじゃないですか。計算というのは正確にやらなければだめなのですよ。都合のいいことだけ言って、50人入る学校を40人にしたら地元からも入れなくなる。50人になったら2学級でしょ。40は上限なのだから。私は、学級減というのは、特に地域の高校の場合、40人を割ったら1学級にすべきです、しても仕方がない、それは。しかし50人、それ以上入る見込みがあるのに40人にしたら、小規模校のよさもなくなってしまうのです。
 だから、県立高校整備計画のそういう精神と、あなた方の学級減の計画は全く違う。事務的だと、来年のことしか考えていないのだと思います。私は今少し言ったけれども、平成19年には76人卒業するのです。そのときにまた、2学級にしますなんて、こういうことを地域の学校にやるべきでない。
 そして、繰り返し伊保内高校を紹介しているように、子供地域読書会運動で文部大臣賞を3回も受賞しているのです。すばらしい地域活動も実践している。就職も進学も実績を挙げている。それは、やっぱり2学級規模だからできたということも言えるのです。これは教員の配置です。
 だから、単純に40人ぎりぎりになるから1学級減という、教育はこんなことをしてはだめです。2から1になるということは、大きな違いなのですから。あなたは現場の経験もあるから分かると思うけれども、数字で動かされるようなものではないのです。そんな40人見込み、大体その計算も間違えていると思うけれども。その地域外からも入っているのだから、現実には1学級を越えます。そして、2学級と1学級では、学校の機能が全然違うのです。小規模校のよさがなくなるのです。岩手だからこそ、そういう小規模校に必要な先生も配置して、地域の教育を支えるということが必要なのではないですか。そういう方向を打ち出したから、私はこの計画を評価したし、県民からも歓迎されているのです。
 教育長さん、あなたが教育長になってこの計画をまとめた。私は6月議会で、教育委員会史上画期的だと、そこまで言った。しかし、今回の計画は、全くそれとは逆行した。事務的、機械的な、冷たい増田県政の教育長の姿勢をあらわすというふうに言わざるを得ない。私は、見直すべきは見直すべきだと思いますよ。教育長さん、どうですか。
○照井教育長 このたびの県立高校の学科改編については、先ほど申しましたように、今度つくりました整備計画の考え方に基づいて、計画したものでございまして、決して事務的とか、そういうことではございません。この計画の中では、先ほど申しましたように学級数の取り扱い等について、今後はこういう方針でいくということを言っているものでございまして、その方針に沿って、ただいまの18年度以降の学級数等については計画されたものでございます。
○斉藤信委員 そういう答弁を機械的と言うのです。事務的と言うのです。私、今言ったでしょう。あなた方の事務的計算からいったって伊保内は40人を越えますよ。50人くらいになります。だったら2学級ではないですか。私は、地元の進学率は必ず高まると思います。そういう気運になっているのだから。それをなぜ1学級に減らさければだめなのか。教育的にも、2学級なら必要な先生が配置できるが、1学級ならそれもできなくなるよと。それで小規模校を残すと言った。積極的意義が失われるのではないかと私は言っているのです。私は教育的な質問をしているのですよ、教育長。担当課長がうなずいているけれども、うなずいているだけではだめなので、見直すべきは見直していただきたい。きょうは報告で、了承とはいかないですよ、これ。今私が指摘したような、やっぱり小規模校として2学級規模で維持できる、40人というのは上限なのだと、小規模校を存続する、やっぱりそういう立場でやっていただきたいと思いますが、これ、絶対動かせないのですか、動かせるのですか。
○藤原高校改革推進監 その前に、先ほどの外部からの流入が10名ほど見込めるという点についてお答えを先にしたいと思います。二戸市の方から、と申しますと軽米になりますけれども、他地区からの流入は平成15、16、17年度を調べますと、それぞれ14名、10名、5名というふうに減ってきてございます。また、ブロック全体で中学校の卒業者数が22名減ること等を考えますと、やはり多くは望めない。40名前後というふうな推計が出てしまうということで、このように計画させていただいたものでございます。まず、そこまでであります。
○斉藤信委員 あなた方は、3年間やったでしょう。3年間やったら、その後平均を出してやるのですよ、試算は。平均を出して試算したら10人になるのではないですか。都合のいいときだけ一番低い数字を見る。だめなのだって、そういうのは。事務的な計算も科学的にやっていただきたい。3年間で平均してやるなら、3年間で平均してやらなければだめではないですか。それで40名を上回るのだったら2学級に残すと。私が言ったように、ああいう地域の高校は、実際に定員を割ってしまったら、それは1学級減もやむを得ないです。しかし、試算で1学級は超えると、だったら2学級で残すというのが小規模校に対する対策であるべきです。そうしないと先生を配置できないのだから。そして、1学級を超える見込みがあれば2学級にする。小規模校については、そういう対応をやらないとだめです。これが最終の結果ではなく、僕の議論を含めて見直すべきは見直すべきだと思いますが、いかがですか。
○藤原高校改革推進監 このたびの計画につきましては、先ほど教育長も申し上げたとおり、去る19日に議決いただきました後期計画の26ページにございますけれども、そこにこのように書いてございます。新整備計画、後期計画策定時及びそれ以後において、募集定員に対して1学級相当程度の欠員を生じている場合には、原則として翌年度に学級減を行うものとすると。ただしという条件がつきまして、中学校卒業予定者数に回復の見通しがあれば、学級減を行わないことも検討すると、このように述べてございまして、これについて御承認いただいたものと判断し、このたびの学級数を計画させていただいたものでございます。
○斉藤信委員 だから私言ったでしょう。平成19年、22年の中学校卒業生は76人なのですよ、中学校卒業生は、2学級の見込みがあるのではないですか。そういうふうに読むべきなのです。1年、来年の話ではなくて。どうも、あなた方は目先のことでしか判断しない。また1学級減らして、また必要になったら2学級にするというのではなく、小規模校の場合にはそういう3年、5年先を見て、5年間は十分2学級で残るというふうに見なければいけない。本当に真剣に見直しをしてください。県立高校再編計画の最大の教訓は、あなた方が出すことがベストなのだということで、1年間引きずったからもめたのです。やっぱり見直すべきところがあれば見直すという、いつでも柔軟性を持ってやってください。そうすればみんな喜ぶのだから、地域も喜ぶのだから。その地域が喜ぶような対策をやってください。教育長、私はかなり根拠のある話をしましたよ。いかがですか。
○照井教育長 いずれ、今説明したとおりでございますが、この計画については、県民の皆様方の一定の御理解をいただいたものと私どもは受けとめておりますので、その考え方に沿って、今後は毎年度募集定員等を調整してまいりたいというふうに考えております。
○樋下正信委員長 ほかに質疑はありませんか。
○亀卦川富夫委員 ちょっと角度を変えまして職業高校の件であります。きょうの新聞に出ていたのですが、いわて産業人材育成会議というのが去る22日に開かれ、その中で出た話の中には、早速具体化が挙げられているものがある。これは自動車産業でありますが。工業高校の生徒に、より高い技能を持たせようと、県が2007年度に岩手工場に近い工業高校に自動車生産の実習を中心に置いた・・・・・。
○樋下正信委員長 亀卦川委員、発言中ですけれども、ただいまは18年度の。
○亀卦川富夫委員 では、この際発言でやりましょう。  
○樋下正信委員長 ぜひ。済みません。県立高等学校の学科改編等について、いま調査しておりましたので。
 他にございませんか。
(「なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 ほかになければ、これをもって調査を終了いたします。
 なお、現在開会されている議会は臨時会でありますので、会期中の本会議においては、昨日付託された議案等以外は議題に供することができません。つきましては、先ほど審査いただきました議案については、本日の本会議において委員長報告いたしますが、先ほど審査いただきました請願並びにただいまの調査案件については、通常の閉会中の委員会で審査、調査を行った場合と同様、次期の定例会において報告することとなりますので、あらかじめ御了承願います。
 次に、この際発言にいきます。ほかに何かありませんか。
○工藤篤委員 時間も押しておりますので、簡単にお尋ねしますが、最近アスベスト、石綿の健康被害が非常に社会問題になっているわけでありますが、御承知のようにアスベストは発がん性が指摘されまして、1975年に使用禁止となったということでありますし、その後95年には毒性が強い青、それから茶の石綿の使用が禁止になり、昨年10月からは残る白の石綿も原則禁止になったというふうに、規制が強化されてきているわけであります。最近そういった規制がありながら、思わぬ、最近つくった建物なんかでも出て問題になっているわけでありますが、先ほど、高校の新築等々もなされるというようなことでありますが、こういった県立高校などでアスベスト等が残されているような建物がないのかどうか、そういった調査なりされておるのかどうかお尋ねしたいと思います。あわせて小中学校も調査されているのか、その状況があればお知らせいただきたいと思います。
○千葉学校財務課総括課長 アスベストの学校施設関係の調査につきましては、昭和62年に一斉に小中高と実施しておりまして、当時の記録を見ますと、小中高5校でアスベストがあったということで、それぞれ処置として除去あるいは覆う、それぞれ処置済みという状況がございます。それから、その後も、これはアスベストではないかということで10数件あったというようなことがありますが、その都度除去してきたという記録があります。それから、最近いろいろ問題になっているということにかんがみまして、文部科学省で全国一斉に学校施設関係のアスベストの使用実態調査を行うということで、7月29日に通知が発出されております。本県も小中高、県立学校関係は県で行いますし、小中、市立関係につきましては市町村で行うということで、市町村に6月1日付で通知を発出しております。調査の文部科学省への提出は11月19日を予定しておりますので、その間に調査、実態等を把握してまいりたいと思います。
○工藤篤委員 高校なんかは割合建物も新しくなっているので、そういった心配は私は余りないのかなと実は思っていますが、一方で小中学校、特に小学校なんかは、実は先ほど来お話がありましたように、最近子供さんが少なくなって、村や町なんかでは廃校になっている学校がたくさんあるわけです。使わないで放置したままになったり、あるいは費用がかかるものですから解体もほとんどなされないで、建物そのものも使われていないということで、特にそういったものは調査の対象になっているのか、なっていないのかよく分からないのですが、そういったことも含めて、この際徹底して調査をして、もし万が一そういう実態があれば速やかに対策をとっていただきたいということを、ぜひ市町村にも御指導いただいて、そういう心配がないようにお願いしたいと思いますので、このことについてお考えがあればお願いします。
○千葉学校財務課総括課長 御指摘のとおり、やはり廃校も、使われていないといいましても周辺住民には気にかかることだと思っております。高校については、廃校になった高校についても調べようということで現在進めておりますし、あとは市町村に対してもそういったことで指導してまいりたいと思っております。
 あと、解体時につきましては、解体する際に基準的なものがございまして、最初に解体する場合には、設計の段階で調査を行うということになっております。それから、解体途中で見つかった場合も適切な処置を行う、あるいは届け出を行うという取り決めがございますので、そういった適正な解体等についても指導してまいりたいと考えております。
○樋下正信委員長 さっきの続き。先ほどの、いわて人材育成会議の件について。
○亀卦川富夫委員 そこで触れられた中身について。学科のことなのですけれども。
○樋下正信委員長 学科のことであれば。はい、では。いや、商工労働観光部の話・・・・・。
○亀卦川富夫委員 商工労働観光部の話ではない。まあ、商工労働部にも関係すれば、当然するわけではありますが、先ほど話の途中だったわけですが、特に今岩手県は広域生活圏を3つに分けると、きのうもその説明を受けたのですが、そこではっきりしているのが、県南ブロックは自動車産業中心の物づくりに特化している。その根底は少子化に備えた県の方針をつくる、こういう中身であります。教育も当然その辺、やっていくべきだろうと思うわけです。
 そこで、先ほど申し上げた人材育成会議の中では、産業界からの、人材育成を頼むよと、必要だと、こういうことを察知して、教育委員会では2007年度、岩手工場に近い工業高校に自動車生産の実習を中心に置いた専攻科を設置しようと、検討を始めたのもその一つだという報道がなされております。私は、後期の高校の再編計画、そういった中で、当然この部分については教育委員会でもしっかりした考え方であろうと思います。そこで、現状の検討状況をちょっとお知らせ願いたいと思いますし、広域生活圏をとにかく18年から出発したいという強い当局の意思がきのうは伝わった気がしますが、学校の方は2007年度と、これは少しずれるのでしょうけれども、やはり早く実現するということが必要だろうと思いますが、その辺の御認識をお伺いしたいと思います。
○藤原高校改革推進監 お尋ねの専攻科についてでございますが、御案内のとおり専攻科は高等学校の本科を卒業した者が、さらに専門的な知識、技術、技能を学ぶために高校に設置された、1つの課程でございます。特別な事項を教授し、その研究を指導することを目的とし、その修業年限は1年以上としているものであります。あくまでも専攻科は高等学校の1つの課程であることから、専攻科卒業生は学歴上も高校卒業でしかありません。ただ、採用に当たっては、専攻科で取得した資格等により短大程度とみなして企業で優遇しているところもあるようでございます。
 なお、専攻科の設置に当たりましてでございますが、教育内容をより実践的で高度なものにするために企業での実習、大学等の高度な講義が不可欠でありまして、企業、大学の支援体制の確立が条件となるものであります。今後、いわて産業人材育成会議の提言を受けて、専攻科の設置等について検討してまいるというふうに考えております。
○亀卦川富夫委員 専攻科についてはわかりました。そこで、後期の中では、自動車学科というような新しい学科を工業高校に設置するといいますか、設置して欲しいという意見が、地元あるいは経済界からあったと、私は思っております。これについての教育委員会の取り組みについてお伺いいたします。
○藤原高校改革推進監 この件に関しましても、自動車というものが大きく3千数百点のうち、さらに細かく分けますと、その10倍ほどの3万数千点の部品からなるということから、どの分野の学科がその自動車に直結するかということについては、非常に難しい部分がございます。ですから、現在、工業高校で設置されている関連学科がたくさんございますが、それらを有機的に活用しながら、自動車産業を支えるというふうな方法で、学科の中身の点について見直しを進めるというふうなところで、工業高校の校長先生方が話し合いを進めているということでございます。
○亀卦川富夫委員 ぜひその部分はスピードを持ってやってもらいたい。新聞でも、学校側で例えば研修ですね、職場体験、今3日くらいやっていますが、それに対して企業側は3日ではだめだと。やはり3週間くらい欲しいと。これについて、学校側も協力は惜しまないと言いつつも結論が出ないですね。要するに、このスピードでは、ビジネスの世界なら当然だが、果たして県の教育界が、質にもスピードにもシビアな彼らの要求に対応していけるだろうか。こんなふうな疑問を投げかけられているわけです。ここまでいかなくても、私は自動車関連の学科については、県が大きな方針を打ち出しているわけですから、教育委員会がこれについては大いに意を注いでいただきたいと申し上げまして、終わりたいと思います。
○野田武則委員 幼児教育の振興についてお伺いしたいと思います。前回も精査中ということで若干、触れさせていただきましたけれども、こまくさ幼稚園の存廃について、賛成とか反対という視点ではなくて、その理由の中に、県内の公立幼稚園あるいは私立幼稚園のレベルが向上したのだというふうな文言がありましたので、ちょっと気になっておりました。そのことについてお伺いしたいと思っております。
 小学校、中学校の場合は、学力が向上したとか、あるいは教師の資質が向上したとか、いろいろな視点があって、レベルの向上という言葉が使われるかと思うのですが、幼児教育においてレベルの向上というのは、何をどういう視点でそういう判断をなされているのか、その点をちょっとお伺いしたいと思います。
○佐々木学校教育課総括課長 県内の国公立、それから私立幼稚園の教育内容が非常に充実してきているというお話をさせていただいているわけでございますけれども、まず私どもがそういう判断をしている第1の理由は、各国公立、私立幼稚園における研究、研修活動の多くが非常に活発になっているということが挙げられようかと思います。例えば国公立幼稚園では、県の国公立幼稚園協議会というものがございまして、そこが主催します教育研究大会が年1回開催されておりますが、今年度で37回目を迎えるわけでございます。全県を6ブロックに分けて共同研究を行っておりまして、研究の成果を発表し合い、学び合っております。ここにおける研究内容が、私も報告書等を見せていただいたり、あるいは研究発表大会にも参加させていただいておりますが、年々、中身が充実しておりまして、内容も非常によいものになってきているというふうに感じております。
 それから公立幼稚園につきましては、研究指定の幼稚園を設けさせていただきまして、毎年度、保育公開等を行って、その研究成果を国公立、私立の幼稚園の先生方に公開をしておりまして、そういう保育技術の向上のための研修というものも年々盛んになっているということでございます。
 それから私立の幼稚園でございますが、これにつきましても県私立幼稚園連合会が主催いたします岩手県私立幼稚園教員研修大会、これも年1回の開催で、今年度で21回目を迎えるわけでございますが、これもやっぱりブロックごとに共同研究を行って、研究の成果を発表し合っているところでございます。これらの研究あるいは研修の成果を見させていただきまして、近年非常にレベルが上がっているというふうに私どもも把握しているところでございます。
○野田武則委員 レベルの向上というのが、要するに研究のレベルが向上したというふうに受けとめたわけでございますけれども、私も幼児教育に携わっている一人として、レベルというと、例えば幼稚園の先生の保育の技術が向上したとか、お母さん方のニーズに対して適切にこたえられるようになったとか、幼稚園の環境が以前よりもよくなったとか、あるいは環境の中の1つに教師の存在があるわけですが、先生方の給料がよくなったとか、いろんな視点があろうかと思うのですが、ただ単に研究だけでのレベルの向上というのはちょっといかがものかなと、今お話を聞いて思いました。
 全体的な、総合的な視点からいえば、御承知のとおり以前は、幼稚園教育は3歳からというものの満3歳の入園はなかったわけです。ところが、近年満3歳になったら入園ができるようになるとか、あるいは地域においては子育ての支援センター的な機能を持ちなさいということで、未就園児のいろんなサークル活動とかに取り組んでいますね。それから近年では、いわゆる預かり保育とかということも進められてきております。私は、公立幼稚園の方は具体的によくわかりませんけれども、少なくとも私立の幼稚園の方は、先生方の勤務の時間はといいますか、そういったさまざまな要求に対してこたえようということで頑張っておられます。その結果、十分な研究の時間もとれない。研究したとしてもその時間といいますか、残業手当もない、出せない、そういう状況下で一生懸命頑張っているという姿なのですね。そういったものから見ますと、とてもレベルの向上どころか、レベルが下がっているのではないかなというふうに思わざるを得ないわけです。しかも、皆さん御存じのとおり、近ごろの子供さんたちはアトピーとか、アレルギーとか、ぜんそくといった子供がたくさん出てきています。それから、お母さん方に至っては子育ての経験といいますか、いわゆる従来のお母さん方とはちょっと観点が違う、そういうお母さん方も増えてきております。また、さらには食育の問題がありまして、昔だったら朝食にみそ汁、御飯、おかずと、ちゃんとお母さんがつくってくれたが、近ごろでは菓子パンとかですね。その結果、幼稚園とか保育園が、そういう仕事までしなければならない時代の中にありますね。とてもとてもレベルの向上どころか、レベルという言葉すら使えない時代の中に入ってきているのではないかなと思います。ですから、その視点をもう一度見直していただきたいと思っておりました。
 それから、御承知のとおり就学前の教育ということになりますと、幼稚園教育ですが、あと保育園がありますね。近ごろ、これは総合施設というのですか、総務部で担当していると思うのですが、保育園でもない、幼稚園でもない第3の施設。要するに今までは保育園があり、幼稚園があり、そして幼保一元化の施設もあるということで、現在就学前の幼稚園教育の施設というのは、3つの種類に分けると言ったら失礼ですけれども、大体3つくらいに分かれていますね。それに今度、総合施設というのが加わってくる。総合施設の場合は、資格がどうなるかもまだ定かでないのです。今でさえ幼保一元化の施設で、ある時間は幼稚園の先生をやったり、午後は保育園の先生をやってみたりという状況です。
 要するに、何を言いたいかと言いますと、幼稚園教諭というこの学校教育の出発点ですね。その出発点に携わっている幼稚園教諭という資格が随分軽々しく扱われているのではないかなという思いがするわけです。総合施設に向かう大きな時代の流れがあろうかと思うのですが、そういった中にあって教育委員会としては、いわゆる幼児教育から撤退をしようとしている。これでいいのかなという思いをするわけですが、その幼稚園教育の振興ということについて、教育長さんの御意見をお伺いして終わりにしたいと思います。
○照井教育長 幼児期というのは、やはり人間形成のまさに基礎で、これを培う大変に大事な時期でありますから、幼児教育の重要性は論をまたないかというふうに思っております。そこで、ただいまの委員の話を踏まえまして、県として、やはり今後の幼児教育、さらにもっと充実したものにするためにどういうふうな方向でもっていけばいいのか、いろいろさらに検討していきたいと、このように考えております。
○野田武則委員 検討するということでございますけれども、本当はもう検討し尽くしていなければならないところだったと思うのです。さっき、私立幼稚園のことをちょっとお話ししましたけれども、私立幼稚園は総務部の担当ですよね。公立の幼稚園は教育委員会ですけれども、結局は市町村の教育委員会が担当している。県立はこまくさ幼稚園。先ほど研究を一生懸命やっているというお話ですが、これは、こまくさ幼稚園は一生懸命やってきたと思います。だけれども、ほかの幼稚園では、一生懸命というその中身は、さっきも私ちょっと言いましたけれども、残業手当ももらえない、そういう時間のない中で一生懸命やってきた研究、その成果とですね、県職員なり、市町村の職員の先生方がやられた研究、これは一緒にはできないだろうと思うのです。その点、ひとつお含みをいただきたいと思います。
 さらに1つ大きな課題として、それらの連携でですね、今までなされてこなかったということがあります。ほかの県では今、私立も公立も全部、例えば教育委員会が窓口になるとか、さまざまな取り組みがなされているところでございます。先ほど岩手県の幼児教育に対して、これから検討していくということでございますが、ぜひ、公立だけではなくて、私立も巻き込んだ本当の意味での幼児教育の振興をぜひ教育委員会が中心になって頑張っていただきたいと、一言申し添えて終わりたいと思います。よろしくお願いします。
○斉藤信委員 関連して、県立こまくさ幼稚園の問題について質問したいと思います。野田委員の質問は、大変説得力のある、いい質問でありました。私は6月の委員会で、県立こまくさ幼稚園の、県教委の見直し、見直しと言っても関係者には廃園としか伝わらないという、大変深刻な問題で、1つは県立こまくさ幼稚園が果たしてきた、岩手県における幼児教育の中での役割は、大変大きなものがあったと。私は、直接こまくさ幼稚園にも聞いて、保護者の方々にも聞いて、本当にその実感をいたしました。県立だということもあって、1つは教員のレベルが高い。保護者に言わせると、親が気づかない子供のさまざまな問題についても把握して指導してくれる。親も指導してくれる。そして、幼稚園ですから全県から集めるということではなくて、バス路線もないので徒歩通園なのです。徒歩通園がまた親子の対話を深める機会になって、そして目いっぱい遊ばせるのです。遊びの中での教育を貫いているというのが特徴でありました。そして、給食もやっていまして、まさに食育教育がやられているのです。本当に地元のものを使って、そして給食の調理員さんがつくる大変バランスのとれたものを食べている。こういう、県立こまくさ幼稚園が今まで研究指定校とか、本当に幼稚園教育全体にとっていろんな形で果たしてきた役割というのは、私は正しくこれ評価をすべきだと、そして、これをどう生かし、発展させるのか、普及するのかというのが、今求められていることだと思うのです。そのときに、教員の実習の場の役割は終わったとか、周りにも私立幼稚園があるとか、定員を若干割っているとか、こういう理由だけで県立こまくさ幼稚園を廃園にしてはならないと私は思います。
 今の野田委員の質問を見ても、私立の幼稚園のレベルを上げる上でも、やっぱり県立があるということがその目標になるのです。だから、そういう点で、私はぜひ関係者とじっくり話をして、また県教委もそういう今までの成果、実績も正確に評価をして、どう発展的にこの問題を解決するのかというふうにやっていただきたいと私はお願いをしました。
 しかし、県教委は来年度の募集に合わせて結論を出すという話なのです。来年度の募集というと9月中旬なのです。私は、これでは全然まともな話し合いもできない。今提起されている幼児教育のあり方の問題についてもまともな方向が出ないと思うのです。事は教育の問題、幼児教育の問題です。
 特に文科省の方針では、子供に最善の利益を与えるという立場で、幼児教育のあり方が提起されています。ですから、私は9月中旬までに結論を出すような短期的なことではなく、いま提起をされた幼児教育のあり方、県立で果たしてきた役割を、十分な話し合いを含めて、今年度中に限らないでじっくりやっていただきたい、教育の論理でやっていただきたいと思いますが、いかがですが。
○佐々木学校教育課総括課長 まず初めに、今後におけるスケジュールでございますけれども、6月30日の本常任委員会でも聞かれましたけれども、そのときに7月中にも私どもが出向きまして、保護者の皆様方とお話し合いをする予定であるというふうに申し上げました。しかし、その後保護者の代表の方が県庁に見えまして、夏休み等にかかることもございまして、8月20日の夏休み終了後に延ばしていただきたいという申し出がございましたので、今後それ以降ですね、夏休み明けにまた再開したいというふうに考えております。保護者の方々とは十分に話し合いをしてまいりたいというふうに思っております。
 それから、こまくさ幼稚園の研究の成果といいますか、これまでの実績でございますけれども、やはり非常に長い歴史を持っておりまして、その間さまざまな研究を担当して、非常に成果を上げてきたということは事実だというふうに思っております。幼稚園教育、幼児教育の研究の中身でございますけれども、これは大学のような、いわゆる理論研究とは違いまして、一人一人の子供たちの活動とか、そういう一人一人に焦点を当てた、実践研究なわけでございます。したがいまして、幼稚園、保育園での研究というのは、本当に子供たち一人一人に目を向けますが、子供たち一人一人は地域によっても違いますし、幼稚園によっても違うわけです。したがって、こまくさ幼稚園が高いレベルの研究を続ければいいということではないというふうに私どもは考えておりまして、各幼稚園、保育園で、その地域の子供一人一人に合った、一人一人に目を向けた実践研究をしていただいて、それを持ち寄って、ほかの園の子供さんのことではございますけれども、これは似たような子供さんがおられるなというようなことを参考にし合ってお互いに指導技術を伸ばしていくということが必要かと考えております。
○斉藤信委員 何か話がかみ合ってないね。私は、研究のための研究なんか一言も言ってない。今の話の中では、具体的な例を紹介した。教育実践上、大変大事な役割を果たしているのですよと。研究指定校にはなっているけれども、教育実践上、そういう県の幼児教育のパイオニア、モデルとしての役割を、今も現に果たしていると。
 これを正しく評価して、発展的に問題解決しなければだめですよと。だから、一番聞きたかったのは、そういう大事な教育の問題について来年度の募集から解決しようと思ったら期間はないですよ、まともな話し合いできませんよということです。県立高校再編で、あなた方は大変苦労されたが、私は、佐藤教育長を褒めたことが一つあるのです。時間かけて議論したということです。いろいろ問題はあったけれども、時間をかけて議論したから、ああいう抜本的な話が最後でつながったのです。それを9月中旬までに決めるようなやり方をしたら、これはまともな解決には絶対にならない。
 それで、さきに県会議員補欠選挙があって、こまくさ幼稚園の守る会の方々が候補者に公開質問状を出して、見事当選された三浦さんも民主党の公認候補として廃園を視野に入れた上の見直しには反対だと、明確な態度を表明していただきました。ありがとうございました。第1会派の民主党公認の候補ですから、私は大変重みを持っていると思っています。
 そういうことも含めて、来年度募集までに決めるなどという短期的な急ぐようなやり方はやるべきではない。じっくりと時間をかけて合意を形成して解決すべきだと思いますが、いかがですか。
○樋下正信委員長 では、どうしますか。
○斉藤信委員 いや、ここで終わるから。おれは終わる。
○佐々木学校教育課総括課長 保護者の方々との話し合い、それから幼児教育の振興につきましては、慎重に検討させていただきたいと思います。
○樋下正信委員長 よろしいですか。ほかにございませんですね。
(「なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 ほかになければ、これをもって本日の審査及び調査を終わります。教育委員会の皆様は退席されて結構です。御苦労さまでございました。
 次に、8月25日に予定しております県内調査については、さきに委員長一任をいただいておりますが、お手元に配付しております委員会調査計画(案)により実施したいと思いますが、いかがでしょうか。
(「異議なし。」と呼ぶ者あり。)
○樋下正信委員長 御異議ないようでありますので、さよう決定いたします。なお、詳細については追って通知いたします。
 また、東北ブロック調査につきましては、さきに御通知のとおり8月8日から9日まで1泊2日の日程で実施いたしますので、御参加くださるよう御案内申し上げます。
 それから、8月8日からの調査ですけれども、福島県議会からノー上着、ノーネクタイで、向こうは受け入れますということでございますので、こちらの調査する側もそういうふうな形でお願いしたいという御案内が来ておりますので、御報告をさせていただきたいと思います。
 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。本日は、これをもって散会いたします。御苦労さまでございました。

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