代表ごあいさつ

 岩手県では現在の臨床研修制度の開始から、よりよい臨床研修のお手伝いをするために、県内12の研修病院がガッチリとタッグを組んで、いわてイーハトーヴ臨床研修病院群という名称で研修に関連する多数の活動を行っています。イーハトーヴとは岩手が誇るone & onlyの作家である宮澤賢治の童話に登場する理想郷としての岩手のことです。いわてイーハトーヴ臨床研修病院群には各病院の指導医の代表で構成しているワーキンググループがあり、私は2012年からその代表をさせていただいております。岩手には超有名な研修病院や指導医は存在しませんが、他に類のない12病院タッグによるグループダイナミクスがあります。マッチした病院のみならず病院群全体として研修医はもちろん、指導医も研修医教育を通じて研鑽に努め、良医の育成を目標としています。以下に岩手の3つの特徴をあげてみました。


1. 圧倒的な数を誇る臨床経験

 学生時代の臨床実習、つまり見学系のままの研修ではいけません。即戦力ともいうべく、研修医も頼りにされます。もちろん単なる医師不足の補充や放り投げでなく、見守り・支援、そしてフィードバックありの臨床実践を保証します。

2. ほどよい専門志向と総合診療志向のバランス

 高度で極端な専門医志向は人口の多い大都市では成りたちますが、医師不足地域では○○科以外は診ないという医師のニーズはほとんどありません。研修も同様で専門性にこだわらず、幅広い分野でのプライマリケア研修の環境が必要です。いわてイーハトーヴでは救急車を断らず、レッドフラッグサインを見落とさない、専門志向と総合診療志向のほどよいバランスが染み込んだ環境を保証します。

 

3. ぬくもりのある、医師を大切にしてくれる県民性

 岩手ならではの温和な県民性と医師不足ゆえ医師を大切にしてくれる環境での研修に感謝です。もちろんだからといって、その環境に甘んじ、決めつけの医療つまりパターナリズムを行っているわけでなく、パートナーシップ医療、エビデンスとナラティブのバランスのよい医療をめざし、日々、医のプロフェッショナリズムの探求を行っています。

 最後になりましたが、とにかく病院見学に来ていただき、いわてイーハトーヴを体験ください。ぜひ!